『コラム:ぐらつくアベノミクス「3本の矢」
安倍晋三首相の経済政策「アベノミクス」は消費・投資の喚起という鍵となる分野ではかばかしい成果を生み出しておらず、改革に向けた決意を揺るがせる恐れがある。
昨年10─12月期の日本の国内総生産(GDP)1次速報によると、前期比成長率は0.3%と予想の半分にも達しなかった。政府の意を酌んだ日銀が大規模な資産買い入れを進めてきたにもかかわらずだ。日銀は18日にも、銀行貸出支援や成長基盤強化支援などのための資金供給拡充を発表した。
こうした資産買い入れ、もしくはすさまじい信用創造は一定の領域では成功している。3年余りぶりの高成長を生み出し、物価をはっきりと上向かせた。
しかし日本の消費者や企業が当局による出血大サービスに乗っかり、自律的な成長と物価上昇が続く展開にはならなかった。簡単な言い方をすれば、消費者は十分にお金を使わず、企業も円安とそれに伴う有利な輸出環境があっても事業拡張に向けた大型の設備投資には総じて消極的に思われる。
個人消費と投資がそれなりの働きをしなければ、成長は勢いが弱まり、大いに必要とされている構造改革に今後取り組む上で政府の不安度が増していく。
ベレンベルク銀行のシニアエコノミスト、クリスチャン・シュルツ氏は顧客向けノートで「日本の経済成長が落胆を誘う内容だったことは、構造改革が先送りや棚上げになったり、当局が目先の成長刺激のために金融政策や財政政策への依存度を一段と高めるというリスクを生み出す」と指摘した。
その上でシュルツ氏は「これによってアベノミクスが一時のあだ花に終わり、日本が長期的な成長見通しを改善できずに景気刺激策が終われば債務が積み上がるだけになる危険性が相当増大する。最悪のケースなら、インフレによる価値切り下げの連鎖という破滅的な事態が起こりかねない」とみている。
アベノミクスの金融緩和、財政出動に続く第3の矢として知られる構造改革は、財政負担の軽減や労働市場の流動化、起業しやすくする環境整備などが狙いだ。
しかし金融緩和や財政出動が喜ばれ、好意を持たれるのと違って、あいにく改革というものは例えば移民問題などのように、多くの人々の反感を招き、さまざまな意見対立を発生させてしまう。その改革を首尾良く実行するために安倍首相にとっては、第1と第2の矢でもっとましな成果を示す必要が出てくる。
<将来への信認>
アベノミクスは物価の押し上げには成功している。何十年もデフレと悪戦苦闘してきた日本でその実績は軽視できない。
とはいえ、物価が過去1年間で1.3%上がったのに対して、日本の労働者の総賃金は0.8%しか増えていない。さらに悪いことに、このうち所定内給与は賞与や残業代ほどの増え方をしていない。
だから多くの日本人が所得環境に厳しさや不安定さを感じているのも極めて当然といえる。日銀が先週公表した一般の人々に対する調査では、過去1年で所得が減ったと考えている人と、向こう1年で減少すると考える人の数がともに増加した。もっと注目されるのは、デフレにがんじがらめだったにもかかわらず、80%強の人々が物価上昇を「好ましくない」とみなしている。
これらの現象はすべて消費税率引き上げ前の話であり、4月の増税後は需要の伸びは一段と抑えられるだろう。
企業サイドをみると、投資は続けられているが、10─12月期の伸びは1.3%と通常の景気回復局面で想定されているよりもずっと低い。
円安によって輸出業者の競争力は増しているものの、そうした状況から持続的にプラス効果を享受するには、企業が反応速度を高めて設備を拡充し、新規に人を雇って前向きの循環を創出しなければならない。
10─12月期はそれが起きなかったように見受けられ、恐らく新興国市場の小型の危機が一因だが、一方で企業経営者の先行きに対する自信が欠けているからでもあるだろう。
モニュメント・セキュリティーズのスティーブン・ルイス氏は顧客向けノートで「各種企業調査でアベノミクスが強く肯定されているにもかかわらず、日本企業は国内での投資拡大に及び腰の様子が見える。その理由は国外により適切な投資場所を見出しているのかもしれない。あるいは単に将来を不確実と考え続けているかだ」と記した。
円安についても、低リスクで大規模な利益を稼ぐ短期的な機会とみられている可能性はあっても、より長い目でみた投資を促す要因ではない。
今後の日本は前向きの循環が働くか、悪循環に陥るかのどちらかになる。企業や個人が投資や消費を行えば、経済が成長して改革実行の余地が生まれ、さらなる投資や消費が正当化されるとともに、公的債務の伸びよりも高い成長が可能になる。
逆に企業投資や個人消費を欠けば改革は決して好まれず、その大部分は実行のチャンスを得られなくなる。
*筆者はロイターのコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。』
確定申告を終えて思った事はサラリーマンの税金や保険料が確実に増えているということです.私でさえ買い控えをしようと思うくらいなのだから,消費税が導入されたら国民の購買意欲は低下し内需は急激に減少するのではないでしょうか.
その一方で,円安を誘導してもさほど輸出が改善しなければ日本の経済は以前より悪い状況になるだろうことは十分予想されることです.利益が上がっても賃金が上がらないのではやる気も失せますし,そんな企業の税金だけを優遇しても何もいいことはないように思うのですがどうなんでしょうか.
将来の事はわかりませんが,あとで読み返せるようにこのコラムを残しておくことにしました,
安倍晋三首相の経済政策「アベノミクス」は消費・投資の喚起という鍵となる分野ではかばかしい成果を生み出しておらず、改革に向けた決意を揺るがせる恐れがある。
昨年10─12月期の日本の国内総生産(GDP)1次速報によると、前期比成長率は0.3%と予想の半分にも達しなかった。政府の意を酌んだ日銀が大規模な資産買い入れを進めてきたにもかかわらずだ。日銀は18日にも、銀行貸出支援や成長基盤強化支援などのための資金供給拡充を発表した。
こうした資産買い入れ、もしくはすさまじい信用創造は一定の領域では成功している。3年余りぶりの高成長を生み出し、物価をはっきりと上向かせた。
しかし日本の消費者や企業が当局による出血大サービスに乗っかり、自律的な成長と物価上昇が続く展開にはならなかった。簡単な言い方をすれば、消費者は十分にお金を使わず、企業も円安とそれに伴う有利な輸出環境があっても事業拡張に向けた大型の設備投資には総じて消極的に思われる。
個人消費と投資がそれなりの働きをしなければ、成長は勢いが弱まり、大いに必要とされている構造改革に今後取り組む上で政府の不安度が増していく。
ベレンベルク銀行のシニアエコノミスト、クリスチャン・シュルツ氏は顧客向けノートで「日本の経済成長が落胆を誘う内容だったことは、構造改革が先送りや棚上げになったり、当局が目先の成長刺激のために金融政策や財政政策への依存度を一段と高めるというリスクを生み出す」と指摘した。
その上でシュルツ氏は「これによってアベノミクスが一時のあだ花に終わり、日本が長期的な成長見通しを改善できずに景気刺激策が終われば債務が積み上がるだけになる危険性が相当増大する。最悪のケースなら、インフレによる価値切り下げの連鎖という破滅的な事態が起こりかねない」とみている。
アベノミクスの金融緩和、財政出動に続く第3の矢として知られる構造改革は、財政負担の軽減や労働市場の流動化、起業しやすくする環境整備などが狙いだ。
しかし金融緩和や財政出動が喜ばれ、好意を持たれるのと違って、あいにく改革というものは例えば移民問題などのように、多くの人々の反感を招き、さまざまな意見対立を発生させてしまう。その改革を首尾良く実行するために安倍首相にとっては、第1と第2の矢でもっとましな成果を示す必要が出てくる。
<将来への信認>
アベノミクスは物価の押し上げには成功している。何十年もデフレと悪戦苦闘してきた日本でその実績は軽視できない。
とはいえ、物価が過去1年間で1.3%上がったのに対して、日本の労働者の総賃金は0.8%しか増えていない。さらに悪いことに、このうち所定内給与は賞与や残業代ほどの増え方をしていない。
だから多くの日本人が所得環境に厳しさや不安定さを感じているのも極めて当然といえる。日銀が先週公表した一般の人々に対する調査では、過去1年で所得が減ったと考えている人と、向こう1年で減少すると考える人の数がともに増加した。もっと注目されるのは、デフレにがんじがらめだったにもかかわらず、80%強の人々が物価上昇を「好ましくない」とみなしている。
これらの現象はすべて消費税率引き上げ前の話であり、4月の増税後は需要の伸びは一段と抑えられるだろう。
企業サイドをみると、投資は続けられているが、10─12月期の伸びは1.3%と通常の景気回復局面で想定されているよりもずっと低い。
円安によって輸出業者の競争力は増しているものの、そうした状況から持続的にプラス効果を享受するには、企業が反応速度を高めて設備を拡充し、新規に人を雇って前向きの循環を創出しなければならない。
10─12月期はそれが起きなかったように見受けられ、恐らく新興国市場の小型の危機が一因だが、一方で企業経営者の先行きに対する自信が欠けているからでもあるだろう。
モニュメント・セキュリティーズのスティーブン・ルイス氏は顧客向けノートで「各種企業調査でアベノミクスが強く肯定されているにもかかわらず、日本企業は国内での投資拡大に及び腰の様子が見える。その理由は国外により適切な投資場所を見出しているのかもしれない。あるいは単に将来を不確実と考え続けているかだ」と記した。
円安についても、低リスクで大規模な利益を稼ぐ短期的な機会とみられている可能性はあっても、より長い目でみた投資を促す要因ではない。
今後の日本は前向きの循環が働くか、悪循環に陥るかのどちらかになる。企業や個人が投資や消費を行えば、経済が成長して改革実行の余地が生まれ、さらなる投資や消費が正当化されるとともに、公的債務の伸びよりも高い成長が可能になる。
逆に企業投資や個人消費を欠けば改革は決して好まれず、その大部分は実行のチャンスを得られなくなる。
*筆者はロイターのコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。』
確定申告を終えて思った事はサラリーマンの税金や保険料が確実に増えているということです.私でさえ買い控えをしようと思うくらいなのだから,消費税が導入されたら国民の購買意欲は低下し内需は急激に減少するのではないでしょうか.
その一方で,円安を誘導してもさほど輸出が改善しなければ日本の経済は以前より悪い状況になるだろうことは十分予想されることです.利益が上がっても賃金が上がらないのではやる気も失せますし,そんな企業の税金だけを優遇しても何もいいことはないように思うのですがどうなんでしょうか.
将来の事はわかりませんが,あとで読み返せるようにこのコラムを残しておくことにしました,
『2億ベクレルの汚染水漏れ 福島第1タンク
東京電力は20日、福島第1原発で原子炉を冷却した後の水を貯蔵するボルト締め型タンクの上部から約100トンの処理水が漏れ、周辺敷地に流れ出したと発表した。処理水には1リットル当たり2億ベクレル超と超高濃度の放射性ストロンチウムなどが含まれていた。閉まっているはずのタンクの弁が開いたままになっており、誤って水を入れすぎたのが原因とみられる。
高濃度の処理水漏れ事故は、昨年4月に止水性能が劣る地下貯水池(漏れ量は不明)で発生。さらに8月にタンク底板の接ぎ目の止水材がずれて300トン、10月にはタンクが傾いているのに水を入れすぎて0・4トンが漏れた。
東電によると、19日午後11時25分ごろ、巡回中だった下請け企業の作業員が4号機の西側にあるタンク群の1基で、天板の接ぎ目付近から水漏れしているのを見つけた。
発見の9時間半ほど前には、タンクの水位計がほぼ満水を知らせる警報を発していた。この時点ではタンク周辺に水漏れなどの異常は見つからなかったため、東電は現場で実際の水位を確認しないまま水位計の故障と判断し、特段の対策は取らなかったという。』
「閉まっているはずのタンクの弁が開いたままになって」なんて言ってるが,わざと開けておいて国民の目をこっちに引きつけるのが目的ではないかと思ってしまう.なぜそう思ったかというと,先日、ある方のブログにこんなことが書いてあったからだ.
『福島第1原子力発電所・2号機、メルトアウトか 再臨界に警戒
2014年02月14日
福島第一原子力発電所の2号機がメルトアウトした可能性が高い。
東京電力は、2月12日に採取した地下水から、
①セシウム137 → 5万4000ベクレル/リットル
②セシウム134 → 2万2000ベクレル/リットル
を検出したと発表した。セシウムのこの数値は、2月6日に観測された数値の3万倍。
これでは終わらない2月13日観測値は、
①セシウム137 → 9万3000ベクレル/リットル
②セシウム134 → 3万7000ベクレル/リットル
であり、事故後の最高値を更新した。これはセシウム濃度が、一昼夜で1.7倍に跳ね上がった事になる。因みにトリチウム(三重水素)は8万8000ベクレルで、全ベータ線量も26万ベクレルだ。このトリチウムが検出されているのは核分裂反応の存在を裏打ちしている。
この異常な数値上昇は、福島第一原子力発電所・2号炉脇の観測井戸から採取された地下水によるもの。この観測用井戸は、海岸線から50メートルに位置するが、メルトダウンしたデブリを発生源とする高レベルの放射性物質が地下水と共にジワジワと太平洋に向けて移動しているのがわかる。特にセシウムは土に吸着し易く容易に移動しないが、高レベルのセシウム137/134が観測されているという事は、福島第一原発事故が終熄しているわけではなく、第2フェーズとなるメルトアウトから再臨界に向けた事故拡大の途上にある事の証左だ。将にチャイナシンドローム。
メルトアウトしたデブリが地下水と反応し再臨界に至った場合、警戒区域を拡大する必要があるし、全ての子供と40歳以下の女性は西日本や北海道など安全な地域に移動させる事が必要だ。
東京電力発表によると、昨年7月の時点でストロンチウムの濃度が500万ベクレルに達していたと、年明け2月に発表している・・・・ここまでくると単なる隠蔽体質ではすまない。原発を再稼働したいが為の情報操作の積もりなのだろうが愚かなり。国民の意思を無視して原発再稼働に拙速している事が、裏目に出ている。
何れにせよ、再臨界となると事故も新たな展開を見せ、人類初めての再臨界事故発生に直面。国際原子力事象評価尺度(INES)の「レベル0」から「レベル7」を超えて「レベル8」と言う異次元事故に突入か。こうなると原発再稼働だけでなく、東京オリンピック開催自体にも影響を与える可能性が大きい。福島事故は終熄し、コントロールされている状況にあると明言して東京開催を勝ち取ったからだ。お・も・て・な・し~じゃない。
最後に、福島での大地震による第一原子力発電所一体の地盤/地質環境に破壊的な影響を与え、2号機だけでなく1・3号機のメルトアウト&再臨界を複合的に誘発する状況を心底怖れる。この世に神がおられるなら、どうかご寛恕。』
昨年の6月にはこんな話もあった.
『東電社員「福島第一原発2号機に再臨界の可能性あり」とメールで告発
2012年6月8日
福島第一原発(フクイチ)を本当の意味で収束させるのに、東京電力の解体的な出直しが必要なことは言うまでもない。だが染み付いた体質を改めるには相当なハードルが待ち受けるだろう。週刊朝日は東電内部でひそかに交わされたメールを入手した。そこには、フクイチ2号機で懸念される「最悪の事態」の可能性がつづられていた。
書いたのは、東電の技術系社員で、東電の同僚社員と原子力機関の要職を務めたこともある原子力専門家に長文のメールを送信していた。
メールは、2号機の水位についてこう書いている。
〈60センチという水位は、格納容器や圧力抑制室に非常に甚大な損傷が生じていることを端的に示している〉
あいまいな言葉遣いに終始する東電本社の会見とは裏腹に、断定調だ。また、
〈再臨界で新しい熱源ができていることも、決して無理な想定ではない〉
などと書かれている。冷却がうまくいっていない。燃料の一部がたまった水の上にあるなど、想定できる条件はいくつもある。メールは、あらゆる可能性に触れた後、こんな衝撃の言葉が並んでいる。
〈格納容器の内部がわからない現状を踏まえると、再臨界が絶対にないと言い切ることはできない〉
と、再臨界の可能性が否定できないというのだ。あらためて指摘しておくが、このメールを書いているのは、東電の技術系社員だ。しかし現在まで、そうした危険性について東電が警告を発した形跡はない。』
そして,再臨海を示唆するこんな話しも,
『東電、2号機でキセノン検出、再臨界を隠蔽 (2月12日午前3時検出)
東電は、都合のよい臨界基準をつくり、基準以下なら臨界でないと言っているだけだ。
東電から報道関係者へのメールによると、
2号機からはキセノン135が検出されており、再臨界していることは確実だ!
小出裕章が語気を強めて批判、東電が『臨界』の判定基準を見直し 11/7(1)
水野「…今回のキセノン検出に絡んで、臨界、の判定の基準を見直し再検討するんだそうですね。」
平野「あの……東電が判定基準について経産省に、報告したというようなことを言ってますねえ。見直しを含めて」
小出「(笑)そんな基準はもともとありません」
小出「臨界というのはもう物理学的に明確な定義があります」
小出「核分裂の連鎖反応が続くという、それが臨界です。」
放射性キセノン
核分裂に伴いできる。放射線を出す能力が半分になる半減期が短く、
検出されれば直近に核分裂が起きた可能性を示す。』
昨年の6月に格納容器の底がすでに破壊されているらしいこと,キセノンが検出され再臨界も起きているらしいこと,そして昨年末に2層ある地下水層のより深い方からセシウムが検出されたことを時系列として考えると,溶けた原子炉内の燃料が再臨界を起こしながら地下に沈んでいっているのではないかという気がします.
再臨界が進行して放射性物質が地下水や大気中に大量に放出されるようになったら福島原発での作業は不可能になり,一気に放射能による被害が拡大する可能性があるように思うのですが,最近これらに関する報道はありません.
そんなことがバレたらオリンピックどころではなくなるので国家機密扱いで報道されないのかもしれません.そして,国民の目を地上で起きている事故に向けさせるための演出が今回のバルブ閉め忘れのニュースのような気がするのですが,まさかいくらなんでもそれはないですよね阿部さま.
NHKは政府の広報機関になりさがったようだし,日本のマスゴミはまったく頼りにならならないのでこんな最悪の事態を想像してしまいますね.可能性のある事はすべて起こるのが現実の世界ですから.
こんなことが現実になったら東北地方から中部地方ぐらいまでは人が住めなくなるんじゃないかと思います.そうなったら原発を再稼働させてでも生き残る事を考えなければならなくなります.いや,ひょっとするともうその段階なので再稼働を急いでいるのかもしれませんね.
東京電力は20日、福島第1原発で原子炉を冷却した後の水を貯蔵するボルト締め型タンクの上部から約100トンの処理水が漏れ、周辺敷地に流れ出したと発表した。処理水には1リットル当たり2億ベクレル超と超高濃度の放射性ストロンチウムなどが含まれていた。閉まっているはずのタンクの弁が開いたままになっており、誤って水を入れすぎたのが原因とみられる。
高濃度の処理水漏れ事故は、昨年4月に止水性能が劣る地下貯水池(漏れ量は不明)で発生。さらに8月にタンク底板の接ぎ目の止水材がずれて300トン、10月にはタンクが傾いているのに水を入れすぎて0・4トンが漏れた。
東電によると、19日午後11時25分ごろ、巡回中だった下請け企業の作業員が4号機の西側にあるタンク群の1基で、天板の接ぎ目付近から水漏れしているのを見つけた。
発見の9時間半ほど前には、タンクの水位計がほぼ満水を知らせる警報を発していた。この時点ではタンク周辺に水漏れなどの異常は見つからなかったため、東電は現場で実際の水位を確認しないまま水位計の故障と判断し、特段の対策は取らなかったという。』
「閉まっているはずのタンクの弁が開いたままになって」なんて言ってるが,わざと開けておいて国民の目をこっちに引きつけるのが目的ではないかと思ってしまう.なぜそう思ったかというと,先日、ある方のブログにこんなことが書いてあったからだ.
『福島第1原子力発電所・2号機、メルトアウトか 再臨界に警戒
2014年02月14日
福島第一原子力発電所の2号機がメルトアウトした可能性が高い。
東京電力は、2月12日に採取した地下水から、
①セシウム137 → 5万4000ベクレル/リットル
②セシウム134 → 2万2000ベクレル/リットル
を検出したと発表した。セシウムのこの数値は、2月6日に観測された数値の3万倍。
これでは終わらない2月13日観測値は、
①セシウム137 → 9万3000ベクレル/リットル
②セシウム134 → 3万7000ベクレル/リットル
であり、事故後の最高値を更新した。これはセシウム濃度が、一昼夜で1.7倍に跳ね上がった事になる。因みにトリチウム(三重水素)は8万8000ベクレルで、全ベータ線量も26万ベクレルだ。このトリチウムが検出されているのは核分裂反応の存在を裏打ちしている。
この異常な数値上昇は、福島第一原子力発電所・2号炉脇の観測井戸から採取された地下水によるもの。この観測用井戸は、海岸線から50メートルに位置するが、メルトダウンしたデブリを発生源とする高レベルの放射性物質が地下水と共にジワジワと太平洋に向けて移動しているのがわかる。特にセシウムは土に吸着し易く容易に移動しないが、高レベルのセシウム137/134が観測されているという事は、福島第一原発事故が終熄しているわけではなく、第2フェーズとなるメルトアウトから再臨界に向けた事故拡大の途上にある事の証左だ。将にチャイナシンドローム。
メルトアウトしたデブリが地下水と反応し再臨界に至った場合、警戒区域を拡大する必要があるし、全ての子供と40歳以下の女性は西日本や北海道など安全な地域に移動させる事が必要だ。
東京電力発表によると、昨年7月の時点でストロンチウムの濃度が500万ベクレルに達していたと、年明け2月に発表している・・・・ここまでくると単なる隠蔽体質ではすまない。原発を再稼働したいが為の情報操作の積もりなのだろうが愚かなり。国民の意思を無視して原発再稼働に拙速している事が、裏目に出ている。
何れにせよ、再臨界となると事故も新たな展開を見せ、人類初めての再臨界事故発生に直面。国際原子力事象評価尺度(INES)の「レベル0」から「レベル7」を超えて「レベル8」と言う異次元事故に突入か。こうなると原発再稼働だけでなく、東京オリンピック開催自体にも影響を与える可能性が大きい。福島事故は終熄し、コントロールされている状況にあると明言して東京開催を勝ち取ったからだ。お・も・て・な・し~じゃない。
最後に、福島での大地震による第一原子力発電所一体の地盤/地質環境に破壊的な影響を与え、2号機だけでなく1・3号機のメルトアウト&再臨界を複合的に誘発する状況を心底怖れる。この世に神がおられるなら、どうかご寛恕。』
昨年の6月にはこんな話もあった.
『東電社員「福島第一原発2号機に再臨界の可能性あり」とメールで告発
2012年6月8日
福島第一原発(フクイチ)を本当の意味で収束させるのに、東京電力の解体的な出直しが必要なことは言うまでもない。だが染み付いた体質を改めるには相当なハードルが待ち受けるだろう。週刊朝日は東電内部でひそかに交わされたメールを入手した。そこには、フクイチ2号機で懸念される「最悪の事態」の可能性がつづられていた。
書いたのは、東電の技術系社員で、東電の同僚社員と原子力機関の要職を務めたこともある原子力専門家に長文のメールを送信していた。
メールは、2号機の水位についてこう書いている。
〈60センチという水位は、格納容器や圧力抑制室に非常に甚大な損傷が生じていることを端的に示している〉
あいまいな言葉遣いに終始する東電本社の会見とは裏腹に、断定調だ。また、
〈再臨界で新しい熱源ができていることも、決して無理な想定ではない〉
などと書かれている。冷却がうまくいっていない。燃料の一部がたまった水の上にあるなど、想定できる条件はいくつもある。メールは、あらゆる可能性に触れた後、こんな衝撃の言葉が並んでいる。
〈格納容器の内部がわからない現状を踏まえると、再臨界が絶対にないと言い切ることはできない〉
と、再臨界の可能性が否定できないというのだ。あらためて指摘しておくが、このメールを書いているのは、東電の技術系社員だ。しかし現在まで、そうした危険性について東電が警告を発した形跡はない。』
そして,再臨海を示唆するこんな話しも,
『東電、2号機でキセノン検出、再臨界を隠蔽 (2月12日午前3時検出)
東電は、都合のよい臨界基準をつくり、基準以下なら臨界でないと言っているだけだ。
東電から報道関係者へのメールによると、
2号機からはキセノン135が検出されており、再臨界していることは確実だ!
小出裕章が語気を強めて批判、東電が『臨界』の判定基準を見直し 11/7(1)
水野「…今回のキセノン検出に絡んで、臨界、の判定の基準を見直し再検討するんだそうですね。」
平野「あの……東電が判定基準について経産省に、報告したというようなことを言ってますねえ。見直しを含めて」
小出「(笑)そんな基準はもともとありません」
小出「臨界というのはもう物理学的に明確な定義があります」
小出「核分裂の連鎖反応が続くという、それが臨界です。」
放射性キセノン
核分裂に伴いできる。放射線を出す能力が半分になる半減期が短く、
検出されれば直近に核分裂が起きた可能性を示す。』
昨年の6月に格納容器の底がすでに破壊されているらしいこと,キセノンが検出され再臨界も起きているらしいこと,そして昨年末に2層ある地下水層のより深い方からセシウムが検出されたことを時系列として考えると,溶けた原子炉内の燃料が再臨界を起こしながら地下に沈んでいっているのではないかという気がします.
再臨界が進行して放射性物質が地下水や大気中に大量に放出されるようになったら福島原発での作業は不可能になり,一気に放射能による被害が拡大する可能性があるように思うのですが,最近これらに関する報道はありません.
そんなことがバレたらオリンピックどころではなくなるので国家機密扱いで報道されないのかもしれません.そして,国民の目を地上で起きている事故に向けさせるための演出が今回のバルブ閉め忘れのニュースのような気がするのですが,まさかいくらなんでもそれはないですよね阿部さま.
NHKは政府の広報機関になりさがったようだし,日本のマスゴミはまったく頼りにならならないのでこんな最悪の事態を想像してしまいますね.可能性のある事はすべて起こるのが現実の世界ですから.
こんなことが現実になったら東北地方から中部地方ぐらいまでは人が住めなくなるんじゃないかと思います.そうなったら原発を再稼働させてでも生き残る事を考えなければならなくなります.いや,ひょっとするともうその段階なので再稼働を急いでいるのかもしれませんね.
『籾井NHK会長「発言、どこが悪いのか」 経営委で
就任会見での従軍慰安婦問題や特定秘密保護法などをめぐる発言が問題になった籾井勝人NHK会長が今月12日の経営委員会で、「取り消しているし、どこが悪いのか。素直に読めば理解できるはずだ」という趣旨の発言をしていたことが18日わかった。経営委内部では「反省していない」との声があがっている。
12日の経営委では作家の百田尚樹氏、埼玉大名誉教授の長谷川三千子氏の両委員の言動などを審議し、経営委員は「一定の節度を持って行動していく」とする見解をまとめた。
複数の関係者によると、委員会の最後に、ある女性委員が会長発言の影響について「受信料不払いなどのリスクにどう対処するのか」と質問。籾井会長は「営業が頑張る」と答えたのに対し、具体案を尋ねられた後、「(発言の)どこがおかしいのか」「会見の記録全体を見てもらえればわかる」という旨の持論を述べた。別の委員から「そういう物言いはおかしい」と反発する声があがり、浜田健一郎委員長がぶぜんとして「終わります」と委員会を打ち切ったという。
会議終了後、委員からは「浜田委員長が注意した意味がない」と懸念する声が出た。1月28日の経営委で籾井会長は「個人的な見解を発言したのは不適切だった」と反省を表明、委員長が「自身の立場を理解いただきたい」と会長に注意していた。
今回の発言について、NHK上層部の幹部は「就任会見では記者がしつこく聞くので致し方なかったと言いたいのだろうが、自分は悪くないという趣旨に受け止められても仕方ない」と指摘した。
約半月後に公開される経営委の議事録の表現については調整中という。』
公共放送のトップがこんな人ではNHKは安倍政権のプロパガンダ放送をすると考えなければならないだろう.国民から受信料を集めておいて政権に都合のいい話ばかり聞かされるのでは大本営発表よりたちが悪い.
慰安婦問題や領土問題や靖国神社の問題は政府の問題であって,公共放送のトップがそれについて私的意見を述べるのはNHKの中立性に疑問をもたれるだけある.最近は裁判所もNHKの肩を持つようになっているようだから,まさに安倍さまの意のままに国が動いて行くのだろうか.
不幸中の幸いか,安倍さまのお友達をたくさん入れたNHKの経営委員の人事には問題があることが露呈したし,この人も会長には非常に不適格な人だということがよくわかったことで,国民はNHKに騙されないように注意する必要があるということが明らかになった.
悪名高き独裁者ヒットラーにはゲッペルスという宣伝大臣がいて世論を操作した事は有名だが,安倍さまも公共放送であるNHKを自分の意見を正当化する道具にしたいのが本音なのかもしれない.NHKは本来国民による国民のための放送局であるはずである.私的プロパガンダ放送をするようなら国民もそれなりに考える必要があるだろう.
就任会見での従軍慰安婦問題や特定秘密保護法などをめぐる発言が問題になった籾井勝人NHK会長が今月12日の経営委員会で、「取り消しているし、どこが悪いのか。素直に読めば理解できるはずだ」という趣旨の発言をしていたことが18日わかった。経営委内部では「反省していない」との声があがっている。
12日の経営委では作家の百田尚樹氏、埼玉大名誉教授の長谷川三千子氏の両委員の言動などを審議し、経営委員は「一定の節度を持って行動していく」とする見解をまとめた。
複数の関係者によると、委員会の最後に、ある女性委員が会長発言の影響について「受信料不払いなどのリスクにどう対処するのか」と質問。籾井会長は「営業が頑張る」と答えたのに対し、具体案を尋ねられた後、「(発言の)どこがおかしいのか」「会見の記録全体を見てもらえればわかる」という旨の持論を述べた。別の委員から「そういう物言いはおかしい」と反発する声があがり、浜田健一郎委員長がぶぜんとして「終わります」と委員会を打ち切ったという。
会議終了後、委員からは「浜田委員長が注意した意味がない」と懸念する声が出た。1月28日の経営委で籾井会長は「個人的な見解を発言したのは不適切だった」と反省を表明、委員長が「自身の立場を理解いただきたい」と会長に注意していた。
今回の発言について、NHK上層部の幹部は「就任会見では記者がしつこく聞くので致し方なかったと言いたいのだろうが、自分は悪くないという趣旨に受け止められても仕方ない」と指摘した。
約半月後に公開される経営委の議事録の表現については調整中という。』
公共放送のトップがこんな人ではNHKは安倍政権のプロパガンダ放送をすると考えなければならないだろう.国民から受信料を集めておいて政権に都合のいい話ばかり聞かされるのでは大本営発表よりたちが悪い.
慰安婦問題や領土問題や靖国神社の問題は政府の問題であって,公共放送のトップがそれについて私的意見を述べるのはNHKの中立性に疑問をもたれるだけある.最近は裁判所もNHKの肩を持つようになっているようだから,まさに安倍さまの意のままに国が動いて行くのだろうか.
不幸中の幸いか,安倍さまのお友達をたくさん入れたNHKの経営委員の人事には問題があることが露呈したし,この人も会長には非常に不適格な人だということがよくわかったことで,国民はNHKに騙されないように注意する必要があるということが明らかになった.
悪名高き独裁者ヒットラーにはゲッペルスという宣伝大臣がいて世論を操作した事は有名だが,安倍さまも公共放送であるNHKを自分の意見を正当化する道具にしたいのが本音なのかもしれない.NHKは本来国民による国民のための放送局であるはずである.私的プロパガンダ放送をするようなら国民もそれなりに考える必要があるだろう.
群がるハエやゴキブリか
2014年2月2日 社会の問題『東電に骨抜きにされるメディアと政治家~高級料亭接待、パーティー券購入…体験者が明かす
原発再稼働を訴える甘利明経済再生相のパーティー券を、2006年に甘利氏が経済産業相に就任して以降、原発を持つ電力会社9社が分担して購入していたと1月27日付朝日新聞が報じた。
東京電力を筆頭に関西電力、九州電力など原発を持つ会社が政治資金規正法上の報告義務がない20万円以下に抑えて購入しており、11年の東電福島第一原発事故以降、東電はさすがに購入をやめているが、その他の電力会社は分担購入を続けていたという。法の抜け穴を利用したパーティー券の購入という名の「献金」のやり方は、いかにもかつて隆盛を誇った東電総務部のやり方だと妙に納得した。
商工族の大物議員でエネルギー政策に強い甘利氏の取り込みは、89年に旧通商産業政務次官に就任した時から始まったとみていい。「次世代を担う商工族議員に育てようと旧通産省がまず目をつけ、資源エネルギー庁に代わり日本のエネルギー政策を実質的に牛耳っていた東電が、旧通産省・エネ庁官僚と歩調を合わせて、囲い込みを始めた」と、当時を知る元通産官僚は言う。
甘利氏は当初、新自由クラブで出馬し当選している。その頃は、まったく眼中に入れてもらえなかったが、新自由クラブの解党に伴い自民党に所属することで、商工族議員の道を歩き始める。「まさに、20年かけて育て上げた“族議員”です。カネと労力を最もかけたのは東電総務部です。甘利さんも長年の恩義がありますし、原発をなくすという発想が出てこないほど長年にわたって洗脳された」と、前出の通産官僚は明かす。
こうした東電総務部の工作活動は、政官界のみならず、メディアにも広がっていたことはよく知られた話だ。
筆者もかつて東電総務部から接待を受けたことがある。フリーランスで大して名前の売れていない筆者を接待したのは、将来的に“族ライター”に育てたいという意識があったからだと推察される。当時の東電には、そういうことができるだけのカネも力もあった。なぜそう言いきれるのか。私自身の体験を少し綴ってみたい。
●高級レストランでの接待
最初の接触は、絶対に断れない筋から来た。事前に人間関係や政治的立ち位置、嗜好などは念入りにチェックされていたのだろう。東京・溜池山王にある高級中華レストラン「聘珍楼」の個室に招待を受けたのは、甘利氏のパーティー券の極秘購入が明らかになったのと同じ06年だったというのは、なんとも奇遇である。フカヒレのスープや海老、鮑などの高級食材を使ったお料理のコースだったので、恐らく一人1万5000円は下らなかったはずだ。驚くのは、中華レストランなので紹興酒が出てくるのかと思いきや、「ワインに造詣が大変深いそうで」と、ドンペリで乾杯。その後も、ブルゴーニュのグランクリュ(90年代ビンテージ)という豪華さであった。帰りには、お土産の紙袋を渡され、タクシーが表で待っているという用意周到さ。しかも、お土産の中身は遊園地のチケットとアロマテラピーセットという、女性相手でも決して気を抜かない芸の細やかさには、感心を通り越して怖くなったのを覚えている。
翌日、お礼状とお菓子を送ったところ、再びのお誘いがあったが、多忙を理由にお断りした。そのあたりの相手の出方を窺う機微にも優れており、その次に声が掛かったのは、豪華接待から半年後ぐらいだったように思う。
東電総務部から「持ち寄りでワイン会をしませんか?」という連絡が来た。前回のこともあり心苦しさを感じていた私は、「持ち寄りなら」と1万円程度のワインをセラーから選び、指定の場所に向かった。聖路加タワー内の「明石施設」とだけ書いてあったので、普段着でワイン片手に出かけると、タワーのほぼ最上階にあったその接待用飲食施設は、エレベーターが開いた途端、和服の女性からお出迎えを受ける、東電役員専用の豪華料亭であった。だだっ広いお座敷に通されると、懐石料理のコースが次々と運ばれてくる。
他の出席者は大手新聞社や通信社の経済部の記者やデスクで、手ぶらで来ている人がほとんどであった。だが、机上には、最低でも数万円はするワイン・オーパスワンがずらりと並ぶ。他の出席者らはオーパスワンのグラスを片手に、「最近、(東電)広報の対応が悪い」「もう少し記事になるような話はないのか」とご馳走になりながらも注文をつける姿をみて、ものすごく“新鮮”な気持ちになったのを覚えている。
確かに食事もお酒も美味しかったが、後ろめたさを感じた筆者は翌週、少し高めのワインを送った。すると、数日後にはその約3倍の値段はするワインが宅急便で届き、「個人でこれ以上の抵抗は無理だ。ヤクザと一緒で一度関係を持ったら逃れられない」と、自分自身を納得させた。
●政治家のパーティー券を購入
その後、07年に新潟県中越沖地震が起きて東電柏崎刈羽原発の使用が停止。再稼働の働きかけを行っている内に自民党から民主党への政権交代が起き、「お願いルート」に変化が生じた。
筆者のところに久しぶりに東電総務部から連絡が来たのは、その頃だ。「新潟県選出の某民主党議員を紹介してほしい」と、名指しで仲介を頼まれ、過去の経緯があるので、私はその議員と東電の会食をセットすることにした。
了承がとれた旨を連絡すると、指定されたのは、銀座の超高級フレンチ「アピシウス」。豪奢なエントランスに絵画とシャンデリアが眩しい個室に、ひとり最低3万円はするコース料理がしずしずと運ばれてくる。「紹介のお礼に、今夜はいいワインを用意しました」と、出てきたのは、「ラ・ターシュ」(推定価格10万円)。もう楽しもうと腹を括って飲み食いを始めた筆者の耳に、驚くべき会話が飛び込んできた。
「パーティー券ではお世話になりました」と、頭を下げる民主党議員に対して、「いえいえ、あの程度しかお手伝いできずに」と、総務担当者が応じているではないか。「了承がとれました」と伝えた翌日には、その議員の部屋を訪れ、近くパーティーがあると知った彼らは、20万円以内でパーティー券を購入していたのだった。
その手腕と素晴らしい料理の味わいに感動していると、さらに耳を疑う会話は続くのだった。「今度、柏崎刈羽原発の視察にご家族の方とも一緒にどうぞ。ホテルも食事もこちらで手配します」という東電サイドの申し出に対して、その民主党議員は「よろしいんですか? いやあ、申し訳ないなあ」と喜んで受けただけでなく、「1日も早く再稼働できるよう、お力になれれば」と、頼まれてもいないのに自ら再稼働の約束をしていたのだった。
その後、11年に東日本大震災が起き、筆者と東電総務部が接点を持つことはなくなったが、今回の甘利氏のパーティー券問題は恐らく電力会社と政界との関係を明らかにする「始まり」にすぎないだろう。与野党を問わず、政界工作に励んでいた彼らの手口をほんの少しだが垣間見た筆者からすれば、今回発覚した甘利事件は単なる「入り口」にすぎない。
しかし、東電が政官界だけでなく、マスコミにも抜かりなく手を打っていたこともまた事実だ。東電問題が電力会社と政界との関係を暴く端緒になるかどうか、メディアの姿勢が問われている。 (文=水谷茉莉花/フリーライター)』
こんな政治家やマスゴミしか今の日本にはいないんでしょうかね.こういうことなら原発再稼働が現政権での既定路線になっているのにも納得出来ますが,これでいいんでしょうか.なんとも情けない話しですね.
『核のごみ最終処分場:「シナリオ」小泉発言機に急加速
◇経産省幹部「実現性ない」
原発から出る高レベル放射性廃棄物の最終処分を巡り、経済産業省の有識者会議の議論が、処分場選定の難しさを理由に脱原発を訴えた小泉純一郎元首相の発言(昨年11月)を機に、急に加速していたことが分かった。議論を経ずに打ち出した方針もあり、原発が争点化した東京都知事選(9日投開票)や夏にも予想される原発再稼働を見据え、政府は解決策の提示に躍起だ。一連の方針は、経産省が昨年5月に極秘で取りまとめた内部文書に記載されており、有識者会議の委員に伏せたまま「シナリオ」を決めていた形だ。
小泉氏は昨年11月12日の記者会見で「原発を再稼働すれば(核の)ごみが増えていく。処分場が見つからないなら出直した方がいい」と主張した。処分場選定が絶望視されている以上「原発即ゼロ」という論理で、原子力政策が争点化した都知事選の「源流」はこの発言にある。
経産省の内部文書は昨年5月17日付の「分野別政策資料」(通称ポリシーペーパー)。省が管轄するほぼ全分野に及ぶ内容で、A4判178ページ。37〜40ページに最終処分に関する記載があり「今後の取り組み強化策」として7項目の対策を列挙している。資源エネルギー庁関係者は「茂木敏充経産相の就任後、初めて作成した。内容は経産相と相談して決めており、省の正式な方針」と明かした。
昨年5月に始まった経産相の諮問機関「総合資源エネルギー調査会」に設置された有識者会議は当初、事務局案なしで論議された。委員の寿楽浩太・東京電機大助教(科学技術社会学)によると、事務局の同庁放射性廃棄物等対策室職員は「取りまとめの期限は定めていない」と説明し、スローペースで議論が進んだ。
ところが「小泉氏の記者会見を機に急にペースアップした」(ある委員)。それまでの半年で2項目分しかまとまっていなかったが、昨年11月20日の有識者会議で残る5項目のうち3項目が取りまとめられた。別の委員によると、同対策室職員は当時「小泉発言以来、自民党から『早くなんとかしろ』とせかされており、困っている」と漏らしたという。
政府はさらに昨年12月17日、関係閣僚会議も発足させ、国が前面に立って適地への「理解活動」を行うとする「シナリオ」の6項目目に沿った内容を決定。併せて、今春をめどに処分場選定に関する基本方針を策定すると公表した。最後の項目も同12月19日の有識者会議で議題に上った。
委員の伴英幸・原子力資料情報室共同代表は「有識者会議で議論されていない内容を閣僚会議で決めた」と批判。経産省幹部は「反原発への動きを抑えて都知事選をやり過ごすには、処分場選定を急ぐ姿勢を見せることが大切。実現可能性? あるわけない」と語った。』
処分場の実現の可能性の無い事を経産省幹部も十分わかっていながら,再稼働へ向けて都合のいい話しだけを国民に聞かせてまるめ込もうとで思っているのでしょうか.問題を先送りにするだけでなくその間もリスクを背負わされる原発の地元の人はそれでも補助金が欲しいんでしょうかね.
『原発、噴火で甚大被害の恐れ 火山学者警告
国内の火山の特徴に精通する金沢大名誉教授(火山地形学)の守屋以智雄(いちお)さん(76)=愛知県新城市=が、噴火が原発にもたらす危険性を分析した論文をまとめた。各地の火山が深刻な事故の原因となり、世界中に影響を及ぼす可能性を指摘。「火山国の日本が大量の放射性廃棄物を抱えていることは世界の脅威。廃炉はもちろん、より安全な場所に移送・保管する国際体制を一刻も早く築くべきだ」と訴える。
◆山体崩壊で津波・土砂直撃も
守屋さんは原発に影響を与える噴火被害として、山体崩壊による「岩屑(がんせつ)なだれ」と呼ばれる大規模な土砂崩れ、雲仙・普賢岳の悲劇で知られる火砕流、原発直下の噴火などを挙げた。
このうち岩屑なだれは富士山で発生する可能性があり、土砂が海中に入れば大津波が浜岡原発(静岡)を襲う恐れがある。伊豆諸島の利島や御蔵島なども同様に浜岡原発にとって危険な存在。北海道のニセコ火山群では土砂が泊原発を直撃することが考えられる。
直径十キロを超えるカルデラを持つ火山が巨大噴火を起こすと、火砕流の被害は甚大で原発もただでは済まない。国内の大カルデラ火山は十二個で、北海道・東北北部と九州に多い。火砕流は百キロ以上先に到達するとみられ、広い範囲が壊滅する。原発や関連施設では、泊、東通(青森)、六ケ所(同)、女川(宮城)、伊方(愛媛)、玄海(佐賀)、川内(鹿児島)などが危険だ。
中規模な火砕流でも影響が考えられ、燧(ひうち)岳(青森)や恐山(同)は東通、六ケ所、妙高山は柏崎刈羽(新潟)に被害を及ぼす可能性がある。
火山が周辺に存在しないのに突然噴火を起こす小型単成火山ができる可能性があるのが日本海沿い。大飯、美浜などの福井県の原発の直下で噴火が起きることもゼロではない。
守屋さんが今回、論文を書いたのは、原発の安全性論議で活断層ばかりが注目され、噴火が無視されてきたため。火山学者としてやむにやまれず筆を執ったと言う。
カルデラ火山の巨大噴火は五千年から一万年に一回で、最後の噴火は約七千三百年前。「遠い未来の絵空事ではなく、今起きる可能性もある。千年、二千年後も国が栄えていることを望むなら、原発とは手を切るべきだ」と警告する。論文は二十四日発売の雑誌「科学」一月号(岩波書店)に掲載される。
◆活断層より火砕流が深刻
日本は世界の活火山の約一割を有する火山大国だが、これまで原発への影響は十分に議論されてこなかった。火山学者もあまり積極的に発言してこなかっただけに、守屋さんの論文は波紋を広げそうだ。
静岡大の小山真人教授(火山学)は「火砕流に襲われた原発は手の施しようがない。カルデラ火山の巨大噴火の危険性にきちんと向き合えという守屋先生の指摘は全くその通り。活断層よりもっと深刻にとらえるべきだ」と言う。
原子力規制委員会も最近になってようやく火山の危険性を考慮するようになった。今年六月にまとめた原発の新規制基準に、原発への影響が想定される自然現象として火山を竜巻などともに明文化。九万年前に起きた阿蘇山のカルデラ噴火で百五十五キロ先まで火砕流が到達したことを根拠に、各原発の半径百六十キロ内にある活火山に関して噴火の可能性を調べることになった。
規制委は「カルデラ火山の破局的噴火の可能性も審査する」と説明しているが、千年、万年単位で起きる噴火の危険性をどう判断するかが問題だ。再稼働に向けて最近実施された川内、伊方などの原発の審査で、電力会社側はカルデラ噴火の危険性を小さく見積もっている。小山教授は「発生確率が低くても、被害規模の大きさを考えれば危険性はそんなに甘いものではない」と指摘している。』
たとえ可能性は低くともおきる可能性のあることはおきますから,原発近くの火山の噴火なんていうのもきっと起きるんでしょうね.もっとも,例によって電力会社は被害予想を低く見積もっておいて,甚大な被害が出たら想定外というだけでしょうから,困るのは原発を抱えた地区の人たちだけでしょうね.
電力会社の株主も社員も事故で被害が出るような所には住んでいないでしょうから,第2、第3の福島が出ても他で原発が稼働している限り痛くも痒くもないんでしょう.北海道電力も年度内にまた値上げするような事を言っていますが,その前にまず社員の給料を普通の会社並みに下げて,政治家やマスゴミのパーティーにつぎ込むようなお金は失くしてもらいたいものですね.
原発再稼働を訴える甘利明経済再生相のパーティー券を、2006年に甘利氏が経済産業相に就任して以降、原発を持つ電力会社9社が分担して購入していたと1月27日付朝日新聞が報じた。
東京電力を筆頭に関西電力、九州電力など原発を持つ会社が政治資金規正法上の報告義務がない20万円以下に抑えて購入しており、11年の東電福島第一原発事故以降、東電はさすがに購入をやめているが、その他の電力会社は分担購入を続けていたという。法の抜け穴を利用したパーティー券の購入という名の「献金」のやり方は、いかにもかつて隆盛を誇った東電総務部のやり方だと妙に納得した。
商工族の大物議員でエネルギー政策に強い甘利氏の取り込みは、89年に旧通商産業政務次官に就任した時から始まったとみていい。「次世代を担う商工族議員に育てようと旧通産省がまず目をつけ、資源エネルギー庁に代わり日本のエネルギー政策を実質的に牛耳っていた東電が、旧通産省・エネ庁官僚と歩調を合わせて、囲い込みを始めた」と、当時を知る元通産官僚は言う。
甘利氏は当初、新自由クラブで出馬し当選している。その頃は、まったく眼中に入れてもらえなかったが、新自由クラブの解党に伴い自民党に所属することで、商工族議員の道を歩き始める。「まさに、20年かけて育て上げた“族議員”です。カネと労力を最もかけたのは東電総務部です。甘利さんも長年の恩義がありますし、原発をなくすという発想が出てこないほど長年にわたって洗脳された」と、前出の通産官僚は明かす。
こうした東電総務部の工作活動は、政官界のみならず、メディアにも広がっていたことはよく知られた話だ。
筆者もかつて東電総務部から接待を受けたことがある。フリーランスで大して名前の売れていない筆者を接待したのは、将来的に“族ライター”に育てたいという意識があったからだと推察される。当時の東電には、そういうことができるだけのカネも力もあった。なぜそう言いきれるのか。私自身の体験を少し綴ってみたい。
●高級レストランでの接待
最初の接触は、絶対に断れない筋から来た。事前に人間関係や政治的立ち位置、嗜好などは念入りにチェックされていたのだろう。東京・溜池山王にある高級中華レストラン「聘珍楼」の個室に招待を受けたのは、甘利氏のパーティー券の極秘購入が明らかになったのと同じ06年だったというのは、なんとも奇遇である。フカヒレのスープや海老、鮑などの高級食材を使ったお料理のコースだったので、恐らく一人1万5000円は下らなかったはずだ。驚くのは、中華レストランなので紹興酒が出てくるのかと思いきや、「ワインに造詣が大変深いそうで」と、ドンペリで乾杯。その後も、ブルゴーニュのグランクリュ(90年代ビンテージ)という豪華さであった。帰りには、お土産の紙袋を渡され、タクシーが表で待っているという用意周到さ。しかも、お土産の中身は遊園地のチケットとアロマテラピーセットという、女性相手でも決して気を抜かない芸の細やかさには、感心を通り越して怖くなったのを覚えている。
翌日、お礼状とお菓子を送ったところ、再びのお誘いがあったが、多忙を理由にお断りした。そのあたりの相手の出方を窺う機微にも優れており、その次に声が掛かったのは、豪華接待から半年後ぐらいだったように思う。
東電総務部から「持ち寄りでワイン会をしませんか?」という連絡が来た。前回のこともあり心苦しさを感じていた私は、「持ち寄りなら」と1万円程度のワインをセラーから選び、指定の場所に向かった。聖路加タワー内の「明石施設」とだけ書いてあったので、普段着でワイン片手に出かけると、タワーのほぼ最上階にあったその接待用飲食施設は、エレベーターが開いた途端、和服の女性からお出迎えを受ける、東電役員専用の豪華料亭であった。だだっ広いお座敷に通されると、懐石料理のコースが次々と運ばれてくる。
他の出席者は大手新聞社や通信社の経済部の記者やデスクで、手ぶらで来ている人がほとんどであった。だが、机上には、最低でも数万円はするワイン・オーパスワンがずらりと並ぶ。他の出席者らはオーパスワンのグラスを片手に、「最近、(東電)広報の対応が悪い」「もう少し記事になるような話はないのか」とご馳走になりながらも注文をつける姿をみて、ものすごく“新鮮”な気持ちになったのを覚えている。
確かに食事もお酒も美味しかったが、後ろめたさを感じた筆者は翌週、少し高めのワインを送った。すると、数日後にはその約3倍の値段はするワインが宅急便で届き、「個人でこれ以上の抵抗は無理だ。ヤクザと一緒で一度関係を持ったら逃れられない」と、自分自身を納得させた。
●政治家のパーティー券を購入
その後、07年に新潟県中越沖地震が起きて東電柏崎刈羽原発の使用が停止。再稼働の働きかけを行っている内に自民党から民主党への政権交代が起き、「お願いルート」に変化が生じた。
筆者のところに久しぶりに東電総務部から連絡が来たのは、その頃だ。「新潟県選出の某民主党議員を紹介してほしい」と、名指しで仲介を頼まれ、過去の経緯があるので、私はその議員と東電の会食をセットすることにした。
了承がとれた旨を連絡すると、指定されたのは、銀座の超高級フレンチ「アピシウス」。豪奢なエントランスに絵画とシャンデリアが眩しい個室に、ひとり最低3万円はするコース料理がしずしずと運ばれてくる。「紹介のお礼に、今夜はいいワインを用意しました」と、出てきたのは、「ラ・ターシュ」(推定価格10万円)。もう楽しもうと腹を括って飲み食いを始めた筆者の耳に、驚くべき会話が飛び込んできた。
「パーティー券ではお世話になりました」と、頭を下げる民主党議員に対して、「いえいえ、あの程度しかお手伝いできずに」と、総務担当者が応じているではないか。「了承がとれました」と伝えた翌日には、その議員の部屋を訪れ、近くパーティーがあると知った彼らは、20万円以内でパーティー券を購入していたのだった。
その手腕と素晴らしい料理の味わいに感動していると、さらに耳を疑う会話は続くのだった。「今度、柏崎刈羽原発の視察にご家族の方とも一緒にどうぞ。ホテルも食事もこちらで手配します」という東電サイドの申し出に対して、その民主党議員は「よろしいんですか? いやあ、申し訳ないなあ」と喜んで受けただけでなく、「1日も早く再稼働できるよう、お力になれれば」と、頼まれてもいないのに自ら再稼働の約束をしていたのだった。
その後、11年に東日本大震災が起き、筆者と東電総務部が接点を持つことはなくなったが、今回の甘利氏のパーティー券問題は恐らく電力会社と政界との関係を明らかにする「始まり」にすぎないだろう。与野党を問わず、政界工作に励んでいた彼らの手口をほんの少しだが垣間見た筆者からすれば、今回発覚した甘利事件は単なる「入り口」にすぎない。
しかし、東電が政官界だけでなく、マスコミにも抜かりなく手を打っていたこともまた事実だ。東電問題が電力会社と政界との関係を暴く端緒になるかどうか、メディアの姿勢が問われている。 (文=水谷茉莉花/フリーライター)』
こんな政治家やマスゴミしか今の日本にはいないんでしょうかね.こういうことなら原発再稼働が現政権での既定路線になっているのにも納得出来ますが,これでいいんでしょうか.なんとも情けない話しですね.
『核のごみ最終処分場:「シナリオ」小泉発言機に急加速
◇経産省幹部「実現性ない」
原発から出る高レベル放射性廃棄物の最終処分を巡り、経済産業省の有識者会議の議論が、処分場選定の難しさを理由に脱原発を訴えた小泉純一郎元首相の発言(昨年11月)を機に、急に加速していたことが分かった。議論を経ずに打ち出した方針もあり、原発が争点化した東京都知事選(9日投開票)や夏にも予想される原発再稼働を見据え、政府は解決策の提示に躍起だ。一連の方針は、経産省が昨年5月に極秘で取りまとめた内部文書に記載されており、有識者会議の委員に伏せたまま「シナリオ」を決めていた形だ。
小泉氏は昨年11月12日の記者会見で「原発を再稼働すれば(核の)ごみが増えていく。処分場が見つからないなら出直した方がいい」と主張した。処分場選定が絶望視されている以上「原発即ゼロ」という論理で、原子力政策が争点化した都知事選の「源流」はこの発言にある。
経産省の内部文書は昨年5月17日付の「分野別政策資料」(通称ポリシーペーパー)。省が管轄するほぼ全分野に及ぶ内容で、A4判178ページ。37〜40ページに最終処分に関する記載があり「今後の取り組み強化策」として7項目の対策を列挙している。資源エネルギー庁関係者は「茂木敏充経産相の就任後、初めて作成した。内容は経産相と相談して決めており、省の正式な方針」と明かした。
昨年5月に始まった経産相の諮問機関「総合資源エネルギー調査会」に設置された有識者会議は当初、事務局案なしで論議された。委員の寿楽浩太・東京電機大助教(科学技術社会学)によると、事務局の同庁放射性廃棄物等対策室職員は「取りまとめの期限は定めていない」と説明し、スローペースで議論が進んだ。
ところが「小泉氏の記者会見を機に急にペースアップした」(ある委員)。それまでの半年で2項目分しかまとまっていなかったが、昨年11月20日の有識者会議で残る5項目のうち3項目が取りまとめられた。別の委員によると、同対策室職員は当時「小泉発言以来、自民党から『早くなんとかしろ』とせかされており、困っている」と漏らしたという。
政府はさらに昨年12月17日、関係閣僚会議も発足させ、国が前面に立って適地への「理解活動」を行うとする「シナリオ」の6項目目に沿った内容を決定。併せて、今春をめどに処分場選定に関する基本方針を策定すると公表した。最後の項目も同12月19日の有識者会議で議題に上った。
委員の伴英幸・原子力資料情報室共同代表は「有識者会議で議論されていない内容を閣僚会議で決めた」と批判。経産省幹部は「反原発への動きを抑えて都知事選をやり過ごすには、処分場選定を急ぐ姿勢を見せることが大切。実現可能性? あるわけない」と語った。』
処分場の実現の可能性の無い事を経産省幹部も十分わかっていながら,再稼働へ向けて都合のいい話しだけを国民に聞かせてまるめ込もうとで思っているのでしょうか.問題を先送りにするだけでなくその間もリスクを背負わされる原発の地元の人はそれでも補助金が欲しいんでしょうかね.
『原発、噴火で甚大被害の恐れ 火山学者警告
国内の火山の特徴に精通する金沢大名誉教授(火山地形学)の守屋以智雄(いちお)さん(76)=愛知県新城市=が、噴火が原発にもたらす危険性を分析した論文をまとめた。各地の火山が深刻な事故の原因となり、世界中に影響を及ぼす可能性を指摘。「火山国の日本が大量の放射性廃棄物を抱えていることは世界の脅威。廃炉はもちろん、より安全な場所に移送・保管する国際体制を一刻も早く築くべきだ」と訴える。
◆山体崩壊で津波・土砂直撃も
守屋さんは原発に影響を与える噴火被害として、山体崩壊による「岩屑(がんせつ)なだれ」と呼ばれる大規模な土砂崩れ、雲仙・普賢岳の悲劇で知られる火砕流、原発直下の噴火などを挙げた。
このうち岩屑なだれは富士山で発生する可能性があり、土砂が海中に入れば大津波が浜岡原発(静岡)を襲う恐れがある。伊豆諸島の利島や御蔵島なども同様に浜岡原発にとって危険な存在。北海道のニセコ火山群では土砂が泊原発を直撃することが考えられる。
直径十キロを超えるカルデラを持つ火山が巨大噴火を起こすと、火砕流の被害は甚大で原発もただでは済まない。国内の大カルデラ火山は十二個で、北海道・東北北部と九州に多い。火砕流は百キロ以上先に到達するとみられ、広い範囲が壊滅する。原発や関連施設では、泊、東通(青森)、六ケ所(同)、女川(宮城)、伊方(愛媛)、玄海(佐賀)、川内(鹿児島)などが危険だ。
中規模な火砕流でも影響が考えられ、燧(ひうち)岳(青森)や恐山(同)は東通、六ケ所、妙高山は柏崎刈羽(新潟)に被害を及ぼす可能性がある。
火山が周辺に存在しないのに突然噴火を起こす小型単成火山ができる可能性があるのが日本海沿い。大飯、美浜などの福井県の原発の直下で噴火が起きることもゼロではない。
守屋さんが今回、論文を書いたのは、原発の安全性論議で活断層ばかりが注目され、噴火が無視されてきたため。火山学者としてやむにやまれず筆を執ったと言う。
カルデラ火山の巨大噴火は五千年から一万年に一回で、最後の噴火は約七千三百年前。「遠い未来の絵空事ではなく、今起きる可能性もある。千年、二千年後も国が栄えていることを望むなら、原発とは手を切るべきだ」と警告する。論文は二十四日発売の雑誌「科学」一月号(岩波書店)に掲載される。
◆活断層より火砕流が深刻
日本は世界の活火山の約一割を有する火山大国だが、これまで原発への影響は十分に議論されてこなかった。火山学者もあまり積極的に発言してこなかっただけに、守屋さんの論文は波紋を広げそうだ。
静岡大の小山真人教授(火山学)は「火砕流に襲われた原発は手の施しようがない。カルデラ火山の巨大噴火の危険性にきちんと向き合えという守屋先生の指摘は全くその通り。活断層よりもっと深刻にとらえるべきだ」と言う。
原子力規制委員会も最近になってようやく火山の危険性を考慮するようになった。今年六月にまとめた原発の新規制基準に、原発への影響が想定される自然現象として火山を竜巻などともに明文化。九万年前に起きた阿蘇山のカルデラ噴火で百五十五キロ先まで火砕流が到達したことを根拠に、各原発の半径百六十キロ内にある活火山に関して噴火の可能性を調べることになった。
規制委は「カルデラ火山の破局的噴火の可能性も審査する」と説明しているが、千年、万年単位で起きる噴火の危険性をどう判断するかが問題だ。再稼働に向けて最近実施された川内、伊方などの原発の審査で、電力会社側はカルデラ噴火の危険性を小さく見積もっている。小山教授は「発生確率が低くても、被害規模の大きさを考えれば危険性はそんなに甘いものではない」と指摘している。』
たとえ可能性は低くともおきる可能性のあることはおきますから,原発近くの火山の噴火なんていうのもきっと起きるんでしょうね.もっとも,例によって電力会社は被害予想を低く見積もっておいて,甚大な被害が出たら想定外というだけでしょうから,困るのは原発を抱えた地区の人たちだけでしょうね.
電力会社の株主も社員も事故で被害が出るような所には住んでいないでしょうから,第2、第3の福島が出ても他で原発が稼働している限り痛くも痒くもないんでしょう.北海道電力も年度内にまた値上げするような事を言っていますが,その前にまず社員の給料を普通の会社並みに下げて,政治家やマスゴミのパーティーにつぎ込むようなお金は失くしてもらいたいものですね.
『NHK:原発テーマ変更拒否で出演取りやめ 東洋大教授
東洋大の中北徹教授(62)=経済学=が出演を予定していたNHKのラジオ番組で、原発問題を取り上げようとしたところ、NHKから東京都知事選を理由にテーマ変更を求められ、出演を取りやめたことが30日、分かった。
番組は月〜金曜の午前5時からラジオ第1で放送中の「ラジオあさいちばん」。中北教授は「ビジネス展望」のコーナーに20年以上前から月に1度、出演してきた。30日も「原発再稼働のコストと事故リスク」をテーマに出演する予定だった。
だが、前日にNHKに原稿を送ったところ、担当者から「選挙期間中であり、投票行動に影響を与える可能性があるのでやめてほしい」と言われた。これに対し、中北教授は「特定の人を応援しているわけではない」と繰り返し主張。NHK側が問題視した「原発ゼロでも経済成長が実現できる」などの表現を変えればいいかただしたが、最後は「原稿を全部取り換えてほしい」とNHKから電話があり、出演を見送った。「選挙期間中だからこそ議論の素材を提供し、しっかりした選択を有権者に行ってもらうのが筋ではないか」と話した。
番組の同コーナーは休止となり、リスナーからのお便り紹介に差し替えられた。
NHK広報部は「都知事選では原発を巡る問題が争点の一つになっており、選挙期間中はより公平性を期す必要がある。今回は演出上、そうした対応を取ることが困難だったため、テーマの変更を求めた」としている。
◇行き過ぎた過剰対応だ
片山善博・慶応大教授(政治学)の話 都知事選は地方選挙の一つだ。原発が争点だからといって全国放送で取り上げないのは、明らかに行き過ぎた過剰な対応だ。特定候補の応援や批判はできないが、有識者の論評まで封じるべきではない。外交や財政、福祉など選挙のテーマはさまざま。全部控えたらマスコミとして成り立たない。政権や政党から非難されたり、NHKトップから指摘されたりするのを恐れたのではないか。社会や政治を公正に報道する機能は新聞もテレビも一緒。自粛しているとメディアの力は次第に衰えてしまう。』
NHKの新会長の節操のなさにもあきれたが,原発再稼働に向けて全力で小泉・細川氏を押さえ込もうというマスゴミの姿勢にはなにか滑稽な感じさえする.すべて無かったことにして,昔のような高度経済成長をとりもどしたいのだろうが,あまりに露骨なやり方はかえって反感を買うのではないだろうか.
そんなに安全な原発なら過疎地ではなく東京都内につくるべきという声が昔からあるようだが,東京都民はどのように考えて原発の是非が焦点となっている今回の選挙に投票するのか興味があるがこのように目くらましされては考えようもないだろう.選挙があるから自粛と言えば聞こえはいいが,国民が知りたい原発の話題を取り上げることさえできないというのだから,こんなものは公共放送などではなく誰かのプロパガンダ放送と思った方がいいだろう.
東洋大の中北徹教授(62)=経済学=が出演を予定していたNHKのラジオ番組で、原発問題を取り上げようとしたところ、NHKから東京都知事選を理由にテーマ変更を求められ、出演を取りやめたことが30日、分かった。
番組は月〜金曜の午前5時からラジオ第1で放送中の「ラジオあさいちばん」。中北教授は「ビジネス展望」のコーナーに20年以上前から月に1度、出演してきた。30日も「原発再稼働のコストと事故リスク」をテーマに出演する予定だった。
だが、前日にNHKに原稿を送ったところ、担当者から「選挙期間中であり、投票行動に影響を与える可能性があるのでやめてほしい」と言われた。これに対し、中北教授は「特定の人を応援しているわけではない」と繰り返し主張。NHK側が問題視した「原発ゼロでも経済成長が実現できる」などの表現を変えればいいかただしたが、最後は「原稿を全部取り換えてほしい」とNHKから電話があり、出演を見送った。「選挙期間中だからこそ議論の素材を提供し、しっかりした選択を有権者に行ってもらうのが筋ではないか」と話した。
番組の同コーナーは休止となり、リスナーからのお便り紹介に差し替えられた。
NHK広報部は「都知事選では原発を巡る問題が争点の一つになっており、選挙期間中はより公平性を期す必要がある。今回は演出上、そうした対応を取ることが困難だったため、テーマの変更を求めた」としている。
◇行き過ぎた過剰対応だ
片山善博・慶応大教授(政治学)の話 都知事選は地方選挙の一つだ。原発が争点だからといって全国放送で取り上げないのは、明らかに行き過ぎた過剰な対応だ。特定候補の応援や批判はできないが、有識者の論評まで封じるべきではない。外交や財政、福祉など選挙のテーマはさまざま。全部控えたらマスコミとして成り立たない。政権や政党から非難されたり、NHKトップから指摘されたりするのを恐れたのではないか。社会や政治を公正に報道する機能は新聞もテレビも一緒。自粛しているとメディアの力は次第に衰えてしまう。』
NHKの新会長の節操のなさにもあきれたが,原発再稼働に向けて全力で小泉・細川氏を押さえ込もうというマスゴミの姿勢にはなにか滑稽な感じさえする.すべて無かったことにして,昔のような高度経済成長をとりもどしたいのだろうが,あまりに露骨なやり方はかえって反感を買うのではないだろうか.
そんなに安全な原発なら過疎地ではなく東京都内につくるべきという声が昔からあるようだが,東京都民はどのように考えて原発の是非が焦点となっている今回の選挙に投票するのか興味があるがこのように目くらましされては考えようもないだろう.選挙があるから自粛と言えば聞こえはいいが,国民が知りたい原発の話題を取り上げることさえできないというのだから,こんなものは公共放送などではなく誰かのプロパガンダ放送と思った方がいいだろう.
「この物語はフィクション..」では済まされない.
2014年1月18日 社会の問題 コメント (3)『 赤ちゃんポストの慈恵病院「ドラマ中止を」
親が育てられない子どもを匿名でも受け入れる「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)を運用する慈恵病院(熊本市)の蓮田太二理事長らは16日、日本テレビ系列で15日に始まった連続ドラマ「明日、ママがいない」について、放送中止を申し入れると発表した。養護施設に預けられた子どもたちの人権を侵害し、施設に偏見を与える不適切な場面があるとしている。
病院で記者会見した蓮田理事長らは、過去に赤ちゃんポストに預けられた設定の子役が「ポスト」のあだ名で呼ばれたり、施設職員役が、里親に気に入られるために子役に泣くことを強要する演出があったりすることなどを問題視している。
日本テレビ総合広報部は「ドラマでは、子どもたちの視点から『愛情とは何か』を描く趣旨のもと、子どもたちを愛する方々の思いも真摯しんしに描きたいと思っています。最後までご覧いただきたい」とコメントした。』
赤ちゃんポストという呼び方もマスゴミがつけたらしいが,今度はそれを赤ちゃんポストに入れられた子供のあだ名にしたらしい.
インパクトが強ければそれで視聴率がとれるのだから,テレビ局にしてみればこういう話題でニュースになれば次回の視聴率は上がってまさに思うつぼだろう.
私はマスゴミに操られるのは馬鹿馬鹿しいので見るつもりはないが,この番組をもし親に捨てられた子供達が見たらどう思うのかという事は気になる,
もし,それで心に傷を負う子供がいたらどうするのだろうか,初回で厭な思いをしても最後まで見る人がいるとは思えないし,最後まで見てやっぱり腹が立ったらどうすればいいのだろうか.
私は,医療関係者として実際に現場で働いている人たちの意見を無視するのはどうかと思う.日本に赤ちゃんポストは1カ所しかないのに、フィクションだと言っても無意味だろう.医療事故や原発事故の報道で今の日本にはマスゴミしかいないと思っているから何の期待もしてないが,現場の医師の声を無視するのなら,それなりの報いを覚悟するべきだろう.
23日追記:『「明日ママ」影響懸念…慈恵病院、BPOに審議要求
児童養護施設が舞台で、複数の団体などが放送中止や内容改善を要請している日本テレビドラマ「明日、ママがいない」(水曜後10・00)をめぐり、「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」を設置する熊本市の慈恵病院は、「施設の子供や職員の人権を侵害している」として、放送倫理・番組向上機構(BPO)に審議を求めた。
慈恵病院の蓮田健産婦人科部長は記者会見し「第1回放送後に、施設の子供がいじめられたとの報告を伝え聞き、緊急性が高いと判断した。BPOは速やかに結論を出してほしい」と述べた。
病院側は主人公の設定のほか、施設が子供に泣く練習をさせる場面なども問題視。虐待を受けた子供が将来の放送で傷つく恐れがあるとして放送内容の変更を求めている。
熊本市の幸山政史市長も22日の記者会見で言及。「過激な描写や演出、現実離れした表現が多く、児童養護施設への誤解を与えかねない内容だ。局は、施設当事者の声を真摯(しんし)に受け止めてほしい」と述べ、改善を求めた。主人公のあだ名にも触れ「“ポスト”を持ち出す必要性は全くない。子供たちへの影響を懸念している」と述べた。
▼日本テレビ総合広報部 慈恵病院がBPOに申立書を送付したと記者会見で説明されたとのことですが、当社としてコメントする段階ではないと考えております。』
『「明日ママ」提供表示なし…一部CMがAC広告に差し替え
物語の舞台となった児童養護施設の描写などをめぐり、今月15日のスタート直後から賛否両論を巻き起こしている日本テレビの連続ドラマ「明日、ママがいない」(水曜後10・00)の第2話が22日に放送されたが、提供表示がなかった。
初回放送で提供スポンサーとして社名が表示されたのは8社。番組冒頭、タイトルバックの後に紹介された。
しかし、この日はタイトルバックの後に企業名は何も表示されず。また、一部CMがAC広告に差し替えられ、3度放送された。
同作は主演の芦田愛菜(9)演じる少女のあだ名が「赤ちゃんポスト」に預けられたことから「ポスト」だったり、施設長が「ここにいるおまえたちはペットショップの犬と同じだ」と子どもたちに“暴言”を吐く場面などが問題視され、親が養うのが難しい子どもを匿名で受け入れる「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)を実際に設置する熊本市の慈恵病院が放送中止を要請。
全国児童養護施設協議会も「当事者の子どもにはこたえる。自殺者が出たら、どうしてくれるんだという思い」と放送内容の改善を求め、20日、同局に抗議文書を送付。同局総合広報部は「指摘も真摯(しんし)に受け止め、内容に細心の注意を払っていく」などとコメント。ただ、22日放送の第2回の内容について変更などは「ない」とした。
22日には、熊本市の幸山政史市長も「過激な描写や演出、現実離れした表現が多く、児童養護施設への誤解を与えかねない内容」などと批判。物議を醸している。』
親が育てられない子どもを匿名でも受け入れる「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)を運用する慈恵病院(熊本市)の蓮田太二理事長らは16日、日本テレビ系列で15日に始まった連続ドラマ「明日、ママがいない」について、放送中止を申し入れると発表した。養護施設に預けられた子どもたちの人権を侵害し、施設に偏見を与える不適切な場面があるとしている。
病院で記者会見した蓮田理事長らは、過去に赤ちゃんポストに預けられた設定の子役が「ポスト」のあだ名で呼ばれたり、施設職員役が、里親に気に入られるために子役に泣くことを強要する演出があったりすることなどを問題視している。
日本テレビ総合広報部は「ドラマでは、子どもたちの視点から『愛情とは何か』を描く趣旨のもと、子どもたちを愛する方々の思いも真摯しんしに描きたいと思っています。最後までご覧いただきたい」とコメントした。』
赤ちゃんポストという呼び方もマスゴミがつけたらしいが,今度はそれを赤ちゃんポストに入れられた子供のあだ名にしたらしい.
インパクトが強ければそれで視聴率がとれるのだから,テレビ局にしてみればこういう話題でニュースになれば次回の視聴率は上がってまさに思うつぼだろう.
私はマスゴミに操られるのは馬鹿馬鹿しいので見るつもりはないが,この番組をもし親に捨てられた子供達が見たらどう思うのかという事は気になる,
もし,それで心に傷を負う子供がいたらどうするのだろうか,初回で厭な思いをしても最後まで見る人がいるとは思えないし,最後まで見てやっぱり腹が立ったらどうすればいいのだろうか.
私は,医療関係者として実際に現場で働いている人たちの意見を無視するのはどうかと思う.日本に赤ちゃんポストは1カ所しかないのに、フィクションだと言っても無意味だろう.医療事故や原発事故の報道で今の日本にはマスゴミしかいないと思っているから何の期待もしてないが,現場の医師の声を無視するのなら,それなりの報いを覚悟するべきだろう.
23日追記:『「明日ママ」影響懸念…慈恵病院、BPOに審議要求
児童養護施設が舞台で、複数の団体などが放送中止や内容改善を要請している日本テレビドラマ「明日、ママがいない」(水曜後10・00)をめぐり、「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」を設置する熊本市の慈恵病院は、「施設の子供や職員の人権を侵害している」として、放送倫理・番組向上機構(BPO)に審議を求めた。
慈恵病院の蓮田健産婦人科部長は記者会見し「第1回放送後に、施設の子供がいじめられたとの報告を伝え聞き、緊急性が高いと判断した。BPOは速やかに結論を出してほしい」と述べた。
病院側は主人公の設定のほか、施設が子供に泣く練習をさせる場面なども問題視。虐待を受けた子供が将来の放送で傷つく恐れがあるとして放送内容の変更を求めている。
熊本市の幸山政史市長も22日の記者会見で言及。「過激な描写や演出、現実離れした表現が多く、児童養護施設への誤解を与えかねない内容だ。局は、施設当事者の声を真摯(しんし)に受け止めてほしい」と述べ、改善を求めた。主人公のあだ名にも触れ「“ポスト”を持ち出す必要性は全くない。子供たちへの影響を懸念している」と述べた。
▼日本テレビ総合広報部 慈恵病院がBPOに申立書を送付したと記者会見で説明されたとのことですが、当社としてコメントする段階ではないと考えております。』
『「明日ママ」提供表示なし…一部CMがAC広告に差し替え
物語の舞台となった児童養護施設の描写などをめぐり、今月15日のスタート直後から賛否両論を巻き起こしている日本テレビの連続ドラマ「明日、ママがいない」(水曜後10・00)の第2話が22日に放送されたが、提供表示がなかった。
初回放送で提供スポンサーとして社名が表示されたのは8社。番組冒頭、タイトルバックの後に紹介された。
しかし、この日はタイトルバックの後に企業名は何も表示されず。また、一部CMがAC広告に差し替えられ、3度放送された。
同作は主演の芦田愛菜(9)演じる少女のあだ名が「赤ちゃんポスト」に預けられたことから「ポスト」だったり、施設長が「ここにいるおまえたちはペットショップの犬と同じだ」と子どもたちに“暴言”を吐く場面などが問題視され、親が養うのが難しい子どもを匿名で受け入れる「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)を実際に設置する熊本市の慈恵病院が放送中止を要請。
全国児童養護施設協議会も「当事者の子どもにはこたえる。自殺者が出たら、どうしてくれるんだという思い」と放送内容の改善を求め、20日、同局に抗議文書を送付。同局総合広報部は「指摘も真摯(しんし)に受け止め、内容に細心の注意を払っていく」などとコメント。ただ、22日放送の第2回の内容について変更などは「ない」とした。
22日には、熊本市の幸山政史市長も「過激な描写や演出、現実離れした表現が多く、児童養護施設への誤解を与えかねない内容」などと批判。物議を醸している。』
警察とマスゴミの対応は?
2013年12月20日 社会の問題 コメント (1)『ミス・インターナショナル 特派員協会で「涙の訴え」のワケ
前代未聞、現役のミス・インターナショナルが涙の訴えだ。設立から半世紀以上を誇る世界有数のミスコンで、2012年に日本人で初めてグランプリに選ばれた吉松育美(26)。そんな世界的な美女が16日、外国特派員協会で「日本の芸能界の暗部」と題した会見を開いたのである。
この日は東京・品川で行われる今年の世界大会の前日。本来ならタイトルホルダーとして準備に追われているはずだが、吉松はリハーサルはおろか、本番の出席自粛を余儀なくされる事態に……。一体、彼女の身に何が起こったのか。
個人弁護士も同席する中、海外メディアを前に自ら、流暢(りゅうちょう)な英語で訴えた内容は大手芸能事務所「ケイダッシュ」の幹部である谷口元一氏から、1年もの間、執拗(しつよう)な嫌がらせや脅迫、業務妨害を受けたという被害の数々だった。谷口氏は今の芸能界で知らない人はいないほどの実力者である。
コトの発端はその谷口氏が、吉松の海外エージェントであるマット・テイラー氏との間に金銭トラブルを抱えていたこと。テイラー氏が借りたカネを返さないことに腹を立てた谷口氏が、怒りの矛先をカネの貸借に関与していない吉松に向けたという。谷口氏はテレビの収録現場に現れたり、自宅オフィスを不審者に盗撮させたり。また、九州の実家に住む吉松の両親にコンタクトを取るなど行動はエスカレート。テイラー氏が08年に自殺した元TBSアナウンサーの川田亜子さんの最後の恋人だったことを伝え、「(川田は)マットに洗脳されて自殺しました。育美さんも同じことになることを心配しています」と不安をあおるような発言もあったという。
会見ではその時の恐怖を思い出したのか、「丁寧な口調でも私も両親も脅迫のメッセージにしか聞こえませんでした……」と時折、声を詰まらせながらも気丈に語ったのだった。
■海外メディアは憤慨「ダイナミックウーマンの夢を奪うのか!」
吉松は谷口氏個人を威力業務妨害で、民事と刑事の両方で提訴しているという。美女の涙の訴えを聞いた海外メディアの反応はというと――。
「日本のメディアこそが取り上げるべき事件だ」(伊テレビ局の男性記者)、「日本の芸能界は本当に汚い。ダイナミックウーマンの夢を奪うのか!」(仏ラジオ局の男性記者)と憤慨の声しきりだった。
真相はこれから明らかになるだろうが、吉松の訴えがすべて本当ならば、完全なる犯罪である。ケイダッシュに問い合わせたが回答はなし。
吉松の決意の訴えは、日本の芸能界に風穴をあけることになるのか。』
谷口元一という人がどんな人かは知らないが,これが本当なら立派なストーカー行為だろう.ネットで最近になり知ったが,こんな記者会見があったことはニュースにも出てなかったし,ストーカー行為をした有力者の名前はネットでもぜんぜん出てこなかったのだが,やっとその名前がわかった.
有名な人だから,ある程度確信が持てるまでマスゴミは話題にしたくなかったのだろうが,これがマスゴミのマスゴミたる所以だと言う事がわからないのだろう.原発関連のニュースもそうだったが,自分たちの利益に関わる事は知らないふりをするのが日本のメジャーなマスゴミなのだろう.
秘密保護法があってもなくても『長い物には巻かれろ』という発想で自己検閲をしているようなマスゴミでは役には立たない.これでは中国のことを言えないだろう.警察の対応にも注目だ.今回はストーカー行為の証拠が結構あるようだから,きちんと捜査するとともに被害者の身柄の保護を速やかにするべきだろう.
前代未聞、現役のミス・インターナショナルが涙の訴えだ。設立から半世紀以上を誇る世界有数のミスコンで、2012年に日本人で初めてグランプリに選ばれた吉松育美(26)。そんな世界的な美女が16日、外国特派員協会で「日本の芸能界の暗部」と題した会見を開いたのである。
この日は東京・品川で行われる今年の世界大会の前日。本来ならタイトルホルダーとして準備に追われているはずだが、吉松はリハーサルはおろか、本番の出席自粛を余儀なくされる事態に……。一体、彼女の身に何が起こったのか。
個人弁護士も同席する中、海外メディアを前に自ら、流暢(りゅうちょう)な英語で訴えた内容は大手芸能事務所「ケイダッシュ」の幹部である谷口元一氏から、1年もの間、執拗(しつよう)な嫌がらせや脅迫、業務妨害を受けたという被害の数々だった。谷口氏は今の芸能界で知らない人はいないほどの実力者である。
コトの発端はその谷口氏が、吉松の海外エージェントであるマット・テイラー氏との間に金銭トラブルを抱えていたこと。テイラー氏が借りたカネを返さないことに腹を立てた谷口氏が、怒りの矛先をカネの貸借に関与していない吉松に向けたという。谷口氏はテレビの収録現場に現れたり、自宅オフィスを不審者に盗撮させたり。また、九州の実家に住む吉松の両親にコンタクトを取るなど行動はエスカレート。テイラー氏が08年に自殺した元TBSアナウンサーの川田亜子さんの最後の恋人だったことを伝え、「(川田は)マットに洗脳されて自殺しました。育美さんも同じことになることを心配しています」と不安をあおるような発言もあったという。
会見ではその時の恐怖を思い出したのか、「丁寧な口調でも私も両親も脅迫のメッセージにしか聞こえませんでした……」と時折、声を詰まらせながらも気丈に語ったのだった。
■海外メディアは憤慨「ダイナミックウーマンの夢を奪うのか!」
吉松は谷口氏個人を威力業務妨害で、民事と刑事の両方で提訴しているという。美女の涙の訴えを聞いた海外メディアの反応はというと――。
「日本のメディアこそが取り上げるべき事件だ」(伊テレビ局の男性記者)、「日本の芸能界は本当に汚い。ダイナミックウーマンの夢を奪うのか!」(仏ラジオ局の男性記者)と憤慨の声しきりだった。
真相はこれから明らかになるだろうが、吉松の訴えがすべて本当ならば、完全なる犯罪である。ケイダッシュに問い合わせたが回答はなし。
吉松の決意の訴えは、日本の芸能界に風穴をあけることになるのか。』
谷口元一という人がどんな人かは知らないが,これが本当なら立派なストーカー行為だろう.ネットで最近になり知ったが,こんな記者会見があったことはニュースにも出てなかったし,ストーカー行為をした有力者の名前はネットでもぜんぜん出てこなかったのだが,やっとその名前がわかった.
有名な人だから,ある程度確信が持てるまでマスゴミは話題にしたくなかったのだろうが,これがマスゴミのマスゴミたる所以だと言う事がわからないのだろう.原発関連のニュースもそうだったが,自分たちの利益に関わる事は知らないふりをするのが日本のメジャーなマスゴミなのだろう.
秘密保護法があってもなくても『長い物には巻かれろ』という発想で自己検閲をしているようなマスゴミでは役には立たない.これでは中国のことを言えないだろう.警察の対応にも注目だ.今回はストーカー行為の証拠が結構あるようだから,きちんと捜査するとともに被害者の身柄の保護を速やかにするべきだろう.
『厚労省所管の8施設 備品15億円が行方不明
国立障害者リハビリテーションセンターなど厚生労働省が所管する8施設で、高額な医療機器などの備品約720点(購入総額約15億6000万円)が行方不明になっていることが、会計検査院の調査で分かった。税金で購入した備品がずさんに管理されているのは問題だとして、検査院は厚労省に改善を求める方針。厚労省も事実確認に乗り出した。
物品管理法に基づき、厚労省は50万円以上の物品を廃棄する際には厚労相の承認が必要と定めており、廃棄すると物品台帳から抹消される。検査院は同センターのほか、厚労省が所管する検疫所や国立ハンセン病療養所について、2011年度末の台帳に記載された備品が実在するか調べた。
国立障害者リハビリテーションセンター(埼玉県所沢市)では、存在するはずの備品約2300点のうち、2割にあたる約450点(約11億3600万円)がなくなっていた。数十年前に購入した医療機器や旧式のパソコンが多いとみられる。
ハンセン病の元患者が入所する国立療養所では、栗生楽泉園(くりうらくせんえん)(群馬県草津町)や菊池恵楓園(けいふうえん)(熊本県合志(こうし)市)など6カ所で計約260点(約4億2400万円)の備品が行方不明だった。神戸検疫所でも6点(約700万円)の備品の存在が確認できなかった。逆に、複数の施設で存在するのに台帳に記載がない備品が計7点(約1100万円)見つかった。
検査院の調査を受けて、事実確認に乗り出した厚労省や各施設はいずれも「現段階ではコメントできない」とし、備品がなくなった経緯を明らかにしていない。
厚労省は1~2年ごとに各施設を監査して備品の管理状況を調べているが、備品の一部しか確認しておらず、発覚していなかったとみられる。』
医療費は監査されて自腹を切らされるし,不正請求は全額返還させるくらいなのだから,ずさんな管理で消えた税金はきちんと返すのが筋だろう.まさか備品を買った事にして裏金にしたり着服したりしてるなんてことはないのだろうか.
あれだけ年金を無駄使いして国民の財産を減らしてもまだまだ懲りない厚労省には厳しい監視が必要だろう.公務員同士で馴れ合わないように第三者委員会をつくってきちんと監査して結果を報告してもらうくらいでなければ信用できないだろう.
国立障害者リハビリテーションセンターなど厚生労働省が所管する8施設で、高額な医療機器などの備品約720点(購入総額約15億6000万円)が行方不明になっていることが、会計検査院の調査で分かった。税金で購入した備品がずさんに管理されているのは問題だとして、検査院は厚労省に改善を求める方針。厚労省も事実確認に乗り出した。
物品管理法に基づき、厚労省は50万円以上の物品を廃棄する際には厚労相の承認が必要と定めており、廃棄すると物品台帳から抹消される。検査院は同センターのほか、厚労省が所管する検疫所や国立ハンセン病療養所について、2011年度末の台帳に記載された備品が実在するか調べた。
国立障害者リハビリテーションセンター(埼玉県所沢市)では、存在するはずの備品約2300点のうち、2割にあたる約450点(約11億3600万円)がなくなっていた。数十年前に購入した医療機器や旧式のパソコンが多いとみられる。
ハンセン病の元患者が入所する国立療養所では、栗生楽泉園(くりうらくせんえん)(群馬県草津町)や菊池恵楓園(けいふうえん)(熊本県合志(こうし)市)など6カ所で計約260点(約4億2400万円)の備品が行方不明だった。神戸検疫所でも6点(約700万円)の備品の存在が確認できなかった。逆に、複数の施設で存在するのに台帳に記載がない備品が計7点(約1100万円)見つかった。
検査院の調査を受けて、事実確認に乗り出した厚労省や各施設はいずれも「現段階ではコメントできない」とし、備品がなくなった経緯を明らかにしていない。
厚労省は1~2年ごとに各施設を監査して備品の管理状況を調べているが、備品の一部しか確認しておらず、発覚していなかったとみられる。』
医療費は監査されて自腹を切らされるし,不正請求は全額返還させるくらいなのだから,ずさんな管理で消えた税金はきちんと返すのが筋だろう.まさか備品を買った事にして裏金にしたり着服したりしてるなんてことはないのだろうか.
あれだけ年金を無駄使いして国民の財産を減らしてもまだまだ懲りない厚労省には厳しい監視が必要だろう.公務員同士で馴れ合わないように第三者委員会をつくってきちんと監査して結果を報告してもらうくらいでなければ信用できないだろう.
『訪問先で勧められ、渋々喫煙→停職1カ月 たばこ“厳罰”の大阪市「ルールはルール」
生活保護受給者を家庭訪問した際、禁止されている勤務時間中の喫煙を行ったとして、大阪市は9日、此花区役所のケースワーカーの男性職員(57)を停職1月の懲戒処分にした。職員は「相手からすすめられ、断ると人間関係が悪くなると思い吸った」と説明しているというが、市人事室では「ルールはルール」と話している。
市人事室によると、この職員は昨年8月上旬、女性受給者方でたばこ2本を吸った。今年6月、担当を外れた職員からの生活に関する指導に悩んでいるとして、女性が区役所を訪れて相談。これまでの経緯などを話す中、過去の喫煙が発覚したという。
同市では勤務中の喫煙は以前、懲戒処分ではなく、注意の対象だった。だが昨年4月に市営地下鉄の駅で助役が喫煙して火災報知機が作動、運行に支障が出るトラブルが起きたことをきっかけに、橋下徹市長が“厳罰化”にかじを切り、現在は停職1カ月が処分の相場となっている。』
仕事の訪問先で相手が嫌がるのに喫煙し苦情がきたというのならまあわかるが,相手が勧めたのを断れなかったというのなら厳重注意でいいんじゃないだろうか.「ルールはルール」だから何でも画一的にやって例外を一切認めないというのは子供っぽいやり方だ.
ことの重大さを勘案して多少の裁量の余地を残すのが大人のやり方だろう.もっとも市長がそういう未熟な考え方でごり押しするような人だと部下もそれにならうしかないのかもしれない.だとするとこんな市長を選んだ大阪市民はどう考えているのだろうか.ついでに,この件に関する橋下市長の考えも聞いてみたいところだ.
生活保護受給者を家庭訪問した際、禁止されている勤務時間中の喫煙を行ったとして、大阪市は9日、此花区役所のケースワーカーの男性職員(57)を停職1月の懲戒処分にした。職員は「相手からすすめられ、断ると人間関係が悪くなると思い吸った」と説明しているというが、市人事室では「ルールはルール」と話している。
市人事室によると、この職員は昨年8月上旬、女性受給者方でたばこ2本を吸った。今年6月、担当を外れた職員からの生活に関する指導に悩んでいるとして、女性が区役所を訪れて相談。これまでの経緯などを話す中、過去の喫煙が発覚したという。
同市では勤務中の喫煙は以前、懲戒処分ではなく、注意の対象だった。だが昨年4月に市営地下鉄の駅で助役が喫煙して火災報知機が作動、運行に支障が出るトラブルが起きたことをきっかけに、橋下徹市長が“厳罰化”にかじを切り、現在は停職1カ月が処分の相場となっている。』
仕事の訪問先で相手が嫌がるのに喫煙し苦情がきたというのならまあわかるが,相手が勧めたのを断れなかったというのなら厳重注意でいいんじゃないだろうか.「ルールはルール」だから何でも画一的にやって例外を一切認めないというのは子供っぽいやり方だ.
ことの重大さを勘案して多少の裁量の余地を残すのが大人のやり方だろう.もっとも市長がそういう未熟な考え方でごり押しするような人だと部下もそれにならうしかないのかもしれない.だとするとこんな市長を選んだ大阪市民はどう考えているのだろうか.ついでに,この件に関する橋下市長の考えも聞いてみたいところだ.
強盗殺人が死刑で何が悪い?
2013年10月8日 社会の問題 コメント (1)『千葉大生殺害 裁判員裁判の死刑破棄 「計画性ない」
千葉県松戸市で二〇〇九年、千葉大四年荻野友花里さん=当時(21)=を殺害したとして、強盗殺人などの罪に問われた竪山辰美被告(52)の控訴審判決が八日、東京高裁であった。村瀬均裁判長は「被害者が一人の強盗殺人で計画性も認められず、死刑の選択がやむを得ないとはいえない」と、裁判員裁判だった一審・千葉地裁の死刑判決を破棄し、無期懲役を言い渡した。
裁判員裁判の死刑判決が破棄されるのは二例目。村瀬裁判長は今年六月、一人殺害のケースで裁判員裁判の死刑判決を初めて破棄した。控訴審が裁判員裁判の厳罰化傾向に、歯止めをかける方向性が顕著になった。
村瀬裁判長は「先例をみると、被害者が一人の強盗殺人で計画性がない場合は、死刑は選択されない傾向だ」とし「荻野さん殺害を除けば、人の生命を奪って自己の利欲目的を達成しようとした犯行ではない。強盗致傷や強盗強姦(ごうかん)の前科にも、人の生命を奪おうとまでした事件はない」と述べた。
判決によると、竪山被告は〇九年十月、荻野さんのマンションの部屋に侵入し、帰宅した荻野さんを縛ってキャッシュカードなどを奪い、包丁で胸を刺して殺害して逃走。その翌日、証拠隠滅のため現場に戻って室内に放火した。ほかに同時期の八人に対する強盗強姦や強盗致傷、窃盗罪なども一括審理した。
千葉地裁は一一年六月、被告が刑務所を出所後三カ月弱で犯行に及んだ点を指摘し「殺害された被害者が一人でも極刑を回避する事情とはならない」と死刑判決を言い渡した。
◆上級審 厳罰化傾向に歯止め
<解説> 一人殺害のケースで、東京高裁は今年六月に続き、裁判員裁判の死刑判決を破棄した。上級審は裁判員裁判の判決を最大限尊重しているが、特に慎重な検討を求められる死刑の選択には、先例重視の姿勢を明確に打ち出した。
東京・南青山で男性を殺害したとして、強盗殺人罪などに問われた男に対する六月の控訴審判決は「先例を参考に判断する」とし、男の前科が夫婦げんかの末の妻子殺害で「一審判決は人の生命を奪った前科を過度に重視しすぎた」とした。
今回判決も先例を重視し、一人殺害の強盗殺人で計画性がない場合は、死刑を回避してきたと指摘。一審判決が死刑判断のよりどころとした強盗致傷などの前科についても「人の生命を奪おうとまでしておらず、死刑選択に合理的かつ説得力のある理由を示したとは言い難い」と結論づけた。
最高裁の司法研修所は昨年公表した研究報告で「死刑判断は先例を尊重すべきだ」と裁判員裁判の厳罰化傾向に懸念を示しており、今回もこれに沿った判断だといえる。
一審・千葉地裁で死刑を言い渡した裁判員は判決後の会見で「本当にこれでよかったのか疑問が残る」と苦渋の決断だったことを吐露した。
裁判員制度は死刑選択で特に市民が悩んだ末に判断を下す。だが、執行したら取り返しのつかない死刑は、厳格な運用が求められることを、今回の判決はあらためて示した。』
出所後三カ月弱でまた殺人を犯すような人間をまた懲役に科した所で何の意味があるのだろうか.死ぬまで反省するかどうかもわからないのに無期懲役にしたところで何が変わるのだろうか.こんな人間がもし再び世に出てまた殺人を犯したら裁判官は責任をとってくれるのだろうか.
そんなに先例重視したいなら裁判員のストレスを増やすだけの裁判員裁判なんてやめたほうがいいだろう.
千葉県松戸市で二〇〇九年、千葉大四年荻野友花里さん=当時(21)=を殺害したとして、強盗殺人などの罪に問われた竪山辰美被告(52)の控訴審判決が八日、東京高裁であった。村瀬均裁判長は「被害者が一人の強盗殺人で計画性も認められず、死刑の選択がやむを得ないとはいえない」と、裁判員裁判だった一審・千葉地裁の死刑判決を破棄し、無期懲役を言い渡した。
裁判員裁判の死刑判決が破棄されるのは二例目。村瀬裁判長は今年六月、一人殺害のケースで裁判員裁判の死刑判決を初めて破棄した。控訴審が裁判員裁判の厳罰化傾向に、歯止めをかける方向性が顕著になった。
村瀬裁判長は「先例をみると、被害者が一人の強盗殺人で計画性がない場合は、死刑は選択されない傾向だ」とし「荻野さん殺害を除けば、人の生命を奪って自己の利欲目的を達成しようとした犯行ではない。強盗致傷や強盗強姦(ごうかん)の前科にも、人の生命を奪おうとまでした事件はない」と述べた。
判決によると、竪山被告は〇九年十月、荻野さんのマンションの部屋に侵入し、帰宅した荻野さんを縛ってキャッシュカードなどを奪い、包丁で胸を刺して殺害して逃走。その翌日、証拠隠滅のため現場に戻って室内に放火した。ほかに同時期の八人に対する強盗強姦や強盗致傷、窃盗罪なども一括審理した。
千葉地裁は一一年六月、被告が刑務所を出所後三カ月弱で犯行に及んだ点を指摘し「殺害された被害者が一人でも極刑を回避する事情とはならない」と死刑判決を言い渡した。
◆上級審 厳罰化傾向に歯止め
<解説> 一人殺害のケースで、東京高裁は今年六月に続き、裁判員裁判の死刑判決を破棄した。上級審は裁判員裁判の判決を最大限尊重しているが、特に慎重な検討を求められる死刑の選択には、先例重視の姿勢を明確に打ち出した。
東京・南青山で男性を殺害したとして、強盗殺人罪などに問われた男に対する六月の控訴審判決は「先例を参考に判断する」とし、男の前科が夫婦げんかの末の妻子殺害で「一審判決は人の生命を奪った前科を過度に重視しすぎた」とした。
今回判決も先例を重視し、一人殺害の強盗殺人で計画性がない場合は、死刑を回避してきたと指摘。一審判決が死刑判断のよりどころとした強盗致傷などの前科についても「人の生命を奪おうとまでしておらず、死刑選択に合理的かつ説得力のある理由を示したとは言い難い」と結論づけた。
最高裁の司法研修所は昨年公表した研究報告で「死刑判断は先例を尊重すべきだ」と裁判員裁判の厳罰化傾向に懸念を示しており、今回もこれに沿った判断だといえる。
一審・千葉地裁で死刑を言い渡した裁判員は判決後の会見で「本当にこれでよかったのか疑問が残る」と苦渋の決断だったことを吐露した。
裁判員制度は死刑選択で特に市民が悩んだ末に判断を下す。だが、執行したら取り返しのつかない死刑は、厳格な運用が求められることを、今回の判決はあらためて示した。』
出所後三カ月弱でまた殺人を犯すような人間をまた懲役に科した所で何の意味があるのだろうか.死ぬまで反省するかどうかもわからないのに無期懲役にしたところで何が変わるのだろうか.こんな人間がもし再び世に出てまた殺人を犯したら裁判官は責任をとってくれるのだろうか.
そんなに先例重視したいなら裁判員のストレスを増やすだけの裁判員裁判なんてやめたほうがいいだろう.
『未婚のひとり親にも支援の手 「寡婦控除」みなし適用
未婚のひとり親家庭の保育料や公営住宅の家賃を、結婚歴のあるひとり親家庭並みに安くする自治体が増えている。料金の基準となる所得を算出する際、未婚のひとり親家庭には国の制度上適用されない「寡婦(かふ)(夫)控除」を“みなし適用”し、独自に支援する。朝日新聞が都道府県と主要都市を調べたところ、1県11市が実施し、東京都の2区が新たに実施する方針であることがわかった。
■12自治体、国の動き待たず
結婚していない男女間の子の遺産相続の取り分を、結婚した男女の子の半分とする民法の規定について、最高裁は今月4日、「法の下の平等」に反すると違憲判断を下した。同様に結婚歴の有無により適否を決める寡婦控除についても、制度改正を求める声が高まっている。
保育料や公営住宅の家賃は、収入から所得控除などを差し引いた所得に応じて決まる。しかし所得税法は未婚のひとり親を寡婦控除の対象とせず、税金に加えて保育料や家賃の負担も重い。自治体は税制改正はできないが、保育料などに寡婦控除をみなし適用して減額するようになった。
朝日新聞は全国の都道府県、東京23区、政令指定市、県庁所在市、人口50万人以上の各市計126の自治体を対象に、保育料や公営住宅の家賃について、未婚のひとり親家庭に寡婦控除をみなし適用しているかどうか調査した。その結果、沖縄県と札幌、新潟、千葉、東京都八王子、奈良、岡山、高松、高知、松山、熊本、那覇各市が適用していた。
保育料では11市が適用。1997年度から適用している岡山市を始めとして、2009~11年度に各1市、12年度に3市、13年度に4市と、ここ5年で拡大している。公営住宅の家賃については沖縄県と2市が適用していた。
東京都新宿区は10月から、文京区は来年度から保育料などに適用する方針だ。
適用の理由については「子は親を選べないということを根拠に踏み切った」(八王子市)、「離婚のひとり親世帯と状況は何ら変わりない」(高知市)など、多くが現制度の矛盾を挙げた。適用していない自治体は「税法上の『寡婦』の定義に従う。まずは法改正が必要」(名古屋市)、「市の負担が増える」(横浜市)などとしている。』
消費税増税は「福祉のため」だったはずなのに,実体は「大企業の負担軽減」になる法人税減税に過ぎないことがわかった今となっては,国民にできるのは「買い控え」だけだ.それで景気が悪くなろうが,国による福祉や労働条件の改善が期待できない以上,一般庶民は自己防衛するしか他になす術がない.
私も「寡婦控除」なるものを実は最近まで知らなかったのだが,戦争未亡人救済が目的だったかどうかは知らないが,こんな「法の下の平等」に反するような制度が改正されないまま残っていたなんて信じられない話だ.少子化対策のためにわざわざ大臣を任命しておきながら,生まれてくる子供達の生活環境に著しい不平等を生じるような制度を放置しているのは明らかに片手落ちだろう.
消費税を増税する前に,まずこういった社会的な不平等を是正するべきだろう.
未婚のひとり親家庭の保育料や公営住宅の家賃を、結婚歴のあるひとり親家庭並みに安くする自治体が増えている。料金の基準となる所得を算出する際、未婚のひとり親家庭には国の制度上適用されない「寡婦(かふ)(夫)控除」を“みなし適用”し、独自に支援する。朝日新聞が都道府県と主要都市を調べたところ、1県11市が実施し、東京都の2区が新たに実施する方針であることがわかった。
■12自治体、国の動き待たず
結婚していない男女間の子の遺産相続の取り分を、結婚した男女の子の半分とする民法の規定について、最高裁は今月4日、「法の下の平等」に反すると違憲判断を下した。同様に結婚歴の有無により適否を決める寡婦控除についても、制度改正を求める声が高まっている。
保育料や公営住宅の家賃は、収入から所得控除などを差し引いた所得に応じて決まる。しかし所得税法は未婚のひとり親を寡婦控除の対象とせず、税金に加えて保育料や家賃の負担も重い。自治体は税制改正はできないが、保育料などに寡婦控除をみなし適用して減額するようになった。
朝日新聞は全国の都道府県、東京23区、政令指定市、県庁所在市、人口50万人以上の各市計126の自治体を対象に、保育料や公営住宅の家賃について、未婚のひとり親家庭に寡婦控除をみなし適用しているかどうか調査した。その結果、沖縄県と札幌、新潟、千葉、東京都八王子、奈良、岡山、高松、高知、松山、熊本、那覇各市が適用していた。
保育料では11市が適用。1997年度から適用している岡山市を始めとして、2009~11年度に各1市、12年度に3市、13年度に4市と、ここ5年で拡大している。公営住宅の家賃については沖縄県と2市が適用していた。
東京都新宿区は10月から、文京区は来年度から保育料などに適用する方針だ。
適用の理由については「子は親を選べないということを根拠に踏み切った」(八王子市)、「離婚のひとり親世帯と状況は何ら変わりない」(高知市)など、多くが現制度の矛盾を挙げた。適用していない自治体は「税法上の『寡婦』の定義に従う。まずは法改正が必要」(名古屋市)、「市の負担が増える」(横浜市)などとしている。』
消費税増税は「福祉のため」だったはずなのに,実体は「大企業の負担軽減」になる法人税減税に過ぎないことがわかった今となっては,国民にできるのは「買い控え」だけだ.それで景気が悪くなろうが,国による福祉や労働条件の改善が期待できない以上,一般庶民は自己防衛するしか他になす術がない.
私も「寡婦控除」なるものを実は最近まで知らなかったのだが,戦争未亡人救済が目的だったかどうかは知らないが,こんな「法の下の平等」に反するような制度が改正されないまま残っていたなんて信じられない話だ.少子化対策のためにわざわざ大臣を任命しておきながら,生まれてくる子供達の生活環境に著しい不平等を生じるような制度を放置しているのは明らかに片手落ちだろう.
消費税を増税する前に,まずこういった社会的な不平等を是正するべきだろう.
『ドアに腕挟まれた男性、車掌にしつこく謝罪要求
14日午後10時25分頃、札幌市営地下鉄東豊線の新道東駅で、栄町駅行きの電車から降りようとした男性客が、ドアに腕を挟まれた。
最後部の車掌室にいた車掌がドアを閉める操作をし、すぐに気付いてドアを開けた。男性客にけがはなかったが、男性客がホームで車掌に「謝罪がない」などと執拗
しつように訴え、車掌が乗車できなかったため、この電車は出発が約18分遅れた。乗客は約30人で、他6本にも5~12分遅れが出た。
市交通局によると、車掌はドアを閉める前、ドアが閉まる旨をアナウンスした。男性は40歳代とみられ、ポロシャツにズボン姿で、やや酒に酔った様子だったという。他の乗客たちは、のぞき込んで見るなどしながら出発を待っていた。』
どこでもそうだろうが札幌の地下鉄は発車のアナウンスがあってからドアが閉まるまでには十分な時間があるから,それでもドアに腕を挟まれたという事は危険を冒して無理に乗車しようとしたか,酔っていてよほど動作が遅かったかのどちらかだろう.
どちらにしても悪いのは乗客の方で,車掌を責める事など普通なら出来ないだろうが,酒に酔っていたので車掌に絡んだという事ではないのだろうか.そして,そのために電車の出発が約18分遅れたのだったら謝らなければならないのはこの男性客のほうだろう.まったく身の程をわきまえない変な人だ.
もっとも私がこんな変な人を見かけたとしても,下手に仲裁に入ると刺されたりするから「のぞき込んで見るなどしながら出発を待っていた」他の乗客同様に待っていたような気もするが,乗客がいっせいに写真を撮ってネットに拡散してあげるというのも社会的な制裁としてはいいかもしれない.酔いが醒めたらきっと青ざめることだろう.酔っぱらいに寛容なのはいいが,度が過ぎるのは本人のためにも良くないだろう.
14日午後10時25分頃、札幌市営地下鉄東豊線の新道東駅で、栄町駅行きの電車から降りようとした男性客が、ドアに腕を挟まれた。
最後部の車掌室にいた車掌がドアを閉める操作をし、すぐに気付いてドアを開けた。男性客にけがはなかったが、男性客がホームで車掌に「謝罪がない」などと執拗
しつように訴え、車掌が乗車できなかったため、この電車は出発が約18分遅れた。乗客は約30人で、他6本にも5~12分遅れが出た。
市交通局によると、車掌はドアを閉める前、ドアが閉まる旨をアナウンスした。男性は40歳代とみられ、ポロシャツにズボン姿で、やや酒に酔った様子だったという。他の乗客たちは、のぞき込んで見るなどしながら出発を待っていた。』
どこでもそうだろうが札幌の地下鉄は発車のアナウンスがあってからドアが閉まるまでには十分な時間があるから,それでもドアに腕を挟まれたという事は危険を冒して無理に乗車しようとしたか,酔っていてよほど動作が遅かったかのどちらかだろう.
どちらにしても悪いのは乗客の方で,車掌を責める事など普通なら出来ないだろうが,酒に酔っていたので車掌に絡んだという事ではないのだろうか.そして,そのために電車の出発が約18分遅れたのだったら謝らなければならないのはこの男性客のほうだろう.まったく身の程をわきまえない変な人だ.
もっとも私がこんな変な人を見かけたとしても,下手に仲裁に入ると刺されたりするから「のぞき込んで見るなどしながら出発を待っていた」他の乗客同様に待っていたような気もするが,乗客がいっせいに写真を撮ってネットに拡散してあげるというのも社会的な制裁としてはいいかもしれない.酔いが醒めたらきっと青ざめることだろう.酔っぱらいに寛容なのはいいが,度が過ぎるのは本人のためにも良くないだろう.
オリンピックも決まったから?
2013年9月9日 社会の問題 コメント (1)『福島第1原発:タンク北側地下水から放射性物質 東電発表
東京電力は9日、300トンの高濃度汚染水が漏れた福島第1原発の地上タンクの北側約20メートルに掘った井戸の地下水から、1リットル当たり3200ベクレルの放射性物質を検出したと発表した。5日にも近くの別の井戸から同650ベクレル検出されており、地下水汚染が拡大している恐れがある。
3200ベクレルが検出された水は、8日に深さ6メートルから採取された。主にベータ線が検出され、ストロンチウムが原因物質とみられる。この付近では深さ5〜7メートルに地下水が流れている。漏れた汚染水が土壌に染み込んで地下水に混入した可能性がある。
東電は、汚染前の地下水をくみ上げ、汚染水発生を抑える対策を計画しているが、検出された場所とくみ上げ井戸の距離は約130メートルという。』
政府が国費の投入を決めたし,東京オリンピックの開催も決まったので東電もこれからは情報公開がはやくなるんじゃないだろうか.これは考えようによっては隠蔽体質の裏返しだろう.
自分たちがお金を払わなくていいならどんどんやってもらおうと言うのだったら,あまりに虫が良すぎるんじゃないだろうか.誰も告訴されなかったからこれで許されるなんて思っているとしたら考えが甘過ぎるだろう.
国費の投入に大きな反対が出ないのは,五輪誘致のためだけではなく余りに無能で不誠実な東電に愛想が尽きたからではないか.今や自分の不始末を自分で片付けられない東電はもはや日本の恥以外の何ものでもないだろう.
東京電力は9日、300トンの高濃度汚染水が漏れた福島第1原発の地上タンクの北側約20メートルに掘った井戸の地下水から、1リットル当たり3200ベクレルの放射性物質を検出したと発表した。5日にも近くの別の井戸から同650ベクレル検出されており、地下水汚染が拡大している恐れがある。
3200ベクレルが検出された水は、8日に深さ6メートルから採取された。主にベータ線が検出され、ストロンチウムが原因物質とみられる。この付近では深さ5〜7メートルに地下水が流れている。漏れた汚染水が土壌に染み込んで地下水に混入した可能性がある。
東電は、汚染前の地下水をくみ上げ、汚染水発生を抑える対策を計画しているが、検出された場所とくみ上げ井戸の距離は約130メートルという。』
政府が国費の投入を決めたし,東京オリンピックの開催も決まったので東電もこれからは情報公開がはやくなるんじゃないだろうか.これは考えようによっては隠蔽体質の裏返しだろう.
自分たちがお金を払わなくていいならどんどんやってもらおうと言うのだったら,あまりに虫が良すぎるんじゃないだろうか.誰も告訴されなかったからこれで許されるなんて思っているとしたら考えが甘過ぎるだろう.
国費の投入に大きな反対が出ないのは,五輪誘致のためだけではなく余りに無能で不誠実な東電に愛想が尽きたからではないか.今や自分の不始末を自分で片付けられない東電はもはや日本の恥以外の何ものでもないだろう.
『みの、セクハラ疑惑に「驚いている」
みのもんた(69)が司会を務めるTBS系情報番組「みのもんたの朝ズバッ ! 」(月~金曜午前5時半)の8月30日放送分で、みのが吉田明世アナウンサー(25)にセクハラをした疑惑が持ち上がり、ネットを中心に大騒動になった。2日、同局は「セクハラ行為があった事実はありません」とコメント、CM中に談笑していた様子が本番に出てしまったとした。みのも一般紙も含めた取材攻勢に驚き、セクハラを否定した。
疑惑の場面は午前8時29分、番組終了直前に起こった。CMが終わると、みのが吉田アナの腰部分に手を伸ばし、吉田アナが手で払っているような様子が一瞬、映った。吉田アナは何事もなかったように、ニュースを伝えたが、この映像が動画サイトにアップされるなどし、「セクハラか」とネットを中心に話題になった。
騒動を受けて2日、TBS広報部は「セクハラ行為があったという事実はありません。スタンバイの最中に、みのもんたがアナウンサーたちと談笑していました。その様子が放送にこぼれてしまうことで、誤解を与えてしまいました」と、疑惑を否定した。みのと吉田アナにも状況を聞き、双方、セクハラとの認識はまったくなかったと説明。同局は、みのに注意しない一方で「紛らわしい場面が放送された」として、番組プロデューサーに口頭で注意したという。
関係者によると、疑惑の場面はCM中、みのが吉田アナを驚かせようと、少し押したことが原因という。
みのは日刊スポーツの取材に「アナウンサーがトチった時に軽く突いたりするのは、僕としてはよくあることで、パワハラと言われるならまだしも、セクハラなんてとんでもない。そんな認識はないし、相手も戸惑っていると思う。このように報じられることに驚いている」とコメントした。』
大体,この世代の男性はパワハラもセクハラも当たり前なんだろうから,「僕としてはよくあること」という認識しかないのだろう.周囲の人がそれを認めてしまったら外部の人が何を言おうがお構いなしになるだろう.
だが,この映像を見た人がそう思わなければこの番組や放送局に対する信用は当然失われるだろう.みのもんたが男性アナウンサーのお尻を押したりする事などないことは誰でもわかっていることだから.
女子アナウンサーもみのもんたの手を払い除けたとしてもそれ以上は文句を言えないだろうが,それでいいのだろうか.これでは韓国のことを批判できないんじゃないかと私は思う.
現在でも,わが国は国際的にみれば女性の社会的地位が高いとは決して言えない「先進国」だろう.女性の花形職業と言われる女子アナウンサーが未だにルックスや下ネタ話が出来るとか,セクハラに耐性があるとかで評価されているのは先進国では日本くらいだろう.
他人の話題には何かと偉そうな事を言っているが,これを見てもわかるように自分たちの社会的な視点がそもそも欠けている事に気付いていないから,いつまで経ってもマスゴミ以上にはなれないのだろう.
みのもんた(69)が司会を務めるTBS系情報番組「みのもんたの朝ズバッ ! 」(月~金曜午前5時半)の8月30日放送分で、みのが吉田明世アナウンサー(25)にセクハラをした疑惑が持ち上がり、ネットを中心に大騒動になった。2日、同局は「セクハラ行為があった事実はありません」とコメント、CM中に談笑していた様子が本番に出てしまったとした。みのも一般紙も含めた取材攻勢に驚き、セクハラを否定した。
疑惑の場面は午前8時29分、番組終了直前に起こった。CMが終わると、みのが吉田アナの腰部分に手を伸ばし、吉田アナが手で払っているような様子が一瞬、映った。吉田アナは何事もなかったように、ニュースを伝えたが、この映像が動画サイトにアップされるなどし、「セクハラか」とネットを中心に話題になった。
騒動を受けて2日、TBS広報部は「セクハラ行為があったという事実はありません。スタンバイの最中に、みのもんたがアナウンサーたちと談笑していました。その様子が放送にこぼれてしまうことで、誤解を与えてしまいました」と、疑惑を否定した。みのと吉田アナにも状況を聞き、双方、セクハラとの認識はまったくなかったと説明。同局は、みのに注意しない一方で「紛らわしい場面が放送された」として、番組プロデューサーに口頭で注意したという。
関係者によると、疑惑の場面はCM中、みのが吉田アナを驚かせようと、少し押したことが原因という。
みのは日刊スポーツの取材に「アナウンサーがトチった時に軽く突いたりするのは、僕としてはよくあることで、パワハラと言われるならまだしも、セクハラなんてとんでもない。そんな認識はないし、相手も戸惑っていると思う。このように報じられることに驚いている」とコメントした。』
大体,この世代の男性はパワハラもセクハラも当たり前なんだろうから,「僕としてはよくあること」という認識しかないのだろう.周囲の人がそれを認めてしまったら外部の人が何を言おうがお構いなしになるだろう.
だが,この映像を見た人がそう思わなければこの番組や放送局に対する信用は当然失われるだろう.みのもんたが男性アナウンサーのお尻を押したりする事などないことは誰でもわかっていることだから.
女子アナウンサーもみのもんたの手を払い除けたとしてもそれ以上は文句を言えないだろうが,それでいいのだろうか.これでは韓国のことを批判できないんじゃないかと私は思う.
現在でも,わが国は国際的にみれば女性の社会的地位が高いとは決して言えない「先進国」だろう.女性の花形職業と言われる女子アナウンサーが未だにルックスや下ネタ話が出来るとか,セクハラに耐性があるとかで評価されているのは先進国では日本くらいだろう.
他人の話題には何かと偉そうな事を言っているが,これを見てもわかるように自分たちの社会的な視点がそもそも欠けている事に気付いていないから,いつまで経ってもマスゴミ以上にはなれないのだろう.
『「ゲン」制限要請撤回 「事実誤認」「知る自由」評価二分
原爆の悲惨さを描いた漫画「はだしのゲン」をめぐり、松江市教育委員会が26日、閲覧制限を撤回したことについて賛否を問う声が上がった。
「特定の思想傾向が強い漫画で、歴史学的に間違いがある」。政治学者の岩田温(あつし)・秀明大専任講師(29)が指摘するのは、市教委が過激で不適切として閲覧制限を決めた、旧日本軍の兵士が首を刀で切り落とし、女性に乱暴して惨殺する-という描写だ。
岩田講師は「旧日本軍の一部に逸脱した行為があった可能性はあるが、まるで軍全体の方針であったかのように描かれている。児童生徒に積極的に読ませる書物なのか」と話した。
被爆者らから閲覧制限に批判的な意見が相次ぐなか、市教委の対応を支持してきた被爆者や被爆2世らでつくる「平和と安全を求める被爆者たちの会」(広島市)。池中美平(びへい)副代表(63)は「原爆の悲惨さを強調するのはいい」と前置きした上で、「作品は非道な原爆投下を日本人の責任にする偏った思想の宣伝道具だ。学校図書とするのは問題だ」と指摘する。
市教委の撤回方針に対しては、「判断力が乏しい子供たちに、根拠のない『日本が悪い』という潜在意識が生まれる」と危惧した。
一方で、閲覧制限の撤回を支持する声も聞かれた。
東京工芸大芸術学部マンガ学科の細萱(ほそがや)敦教授(50)は「忘れてはならない歴史を扱った名作で、小説などよりも戦争や原爆投下への理解を深める入り口になる」と指摘する。社団法人・日本図書館協会(東京)は市教委に閲覧制限を再考するように要望していた。同協会「図書館の自由委員会」の西河内靖泰(にしごうち・やすひろ)委員長(59)は「知る自由を保障することが図書館の役割。撤回は、その原則に立ち返った賢明な判断だ」と評価した。』
教育委員会などというものがいかに教養や常識のない人たちで構成されたものかという話はさておき,いままで読まれてきた漫画を十分な議論もなしにいきなり閲覧出来ないようにするというのはやはり常識的に無理だと言うことだろう.
一定の知識を身につけるために読む必要のある教科書ならともかくも,図書,それも漫画の内容が多少事実と違っていたとしても別に問題はないであろう.それよりも本に書かれている事をすべて真実だと思ってしまうような子どもばかりになるほうがはるかに恐ろしいことだ.
現在の子ども達の回りには活字媒体よりもはるかに多くの情報がテレビやネットで流れているにも関わらず,多数の情報の中から自分で正しい情報を選ぶということを学校であまりきちんと教えられていないのが問題だ.情報操作されないように物を見る目を養うことを子どもに教えるべきだろう.
私もずいぶん昔に「はだしのゲン」は何巻か読んだ事があるし,たしかに当時の漫画としては残酷なシーンもあったように思うが,それでも最近話題の「進撃の巨人」に比べたらさほどでもないし,現実に起きている自爆テロや化学兵器による大量殺人にくらべたらぜんぜん大したことではない.
「はだしのゲン」から学ぶべき事は原子爆弾による無差別大量殺人や国家の武力衝突である戦争の悲惨さということであり,旧日本軍の一部の兵士の犯罪行為や日本人自体が悪いと言う話ではないだろう.何が正しくて,何が悪いのかを考える力をつけることが教育であり,考える機会そのものを奪うのは,自分で考えない馬鹿な大人を増やすだけの愚かな行為である.
最近,twitterに非常識な行為をしたことを自慢げに書き込む馬鹿な若者が目立つのも,現実の世界について考える機会がないままにネットやゲームの仮想現実の中だけで育った子どもたちがそのまま大人になったからではないだろうか.彼らがあんな馬鹿なことができるのは,現実世界の認識が弱くて罪悪感がそれほどないからなのだろう.
私が世の中を見ていて思う事は,今の日本はまだ「子ども社会」だということだ.テレビで何かの食品が健康にいいと言われると,店頭からその食品が消えたりするのはいい例だろう.何か情報が与えられるとその真偽を考えずにすぐに飛びつくというのは誰かに煽動されやすい危険な行動パターンだ.
これでは韓国や中国で反日を叫んでいる人たちと同じ穴のムジナだ.早く情報を手に入れても,冷静に考えて行動しなければ,利用されるか潰されるかのどちらかになるだけだろう.
原爆の悲惨さを描いた漫画「はだしのゲン」をめぐり、松江市教育委員会が26日、閲覧制限を撤回したことについて賛否を問う声が上がった。
「特定の思想傾向が強い漫画で、歴史学的に間違いがある」。政治学者の岩田温(あつし)・秀明大専任講師(29)が指摘するのは、市教委が過激で不適切として閲覧制限を決めた、旧日本軍の兵士が首を刀で切り落とし、女性に乱暴して惨殺する-という描写だ。
岩田講師は「旧日本軍の一部に逸脱した行為があった可能性はあるが、まるで軍全体の方針であったかのように描かれている。児童生徒に積極的に読ませる書物なのか」と話した。
被爆者らから閲覧制限に批判的な意見が相次ぐなか、市教委の対応を支持してきた被爆者や被爆2世らでつくる「平和と安全を求める被爆者たちの会」(広島市)。池中美平(びへい)副代表(63)は「原爆の悲惨さを強調するのはいい」と前置きした上で、「作品は非道な原爆投下を日本人の責任にする偏った思想の宣伝道具だ。学校図書とするのは問題だ」と指摘する。
市教委の撤回方針に対しては、「判断力が乏しい子供たちに、根拠のない『日本が悪い』という潜在意識が生まれる」と危惧した。
一方で、閲覧制限の撤回を支持する声も聞かれた。
東京工芸大芸術学部マンガ学科の細萱(ほそがや)敦教授(50)は「忘れてはならない歴史を扱った名作で、小説などよりも戦争や原爆投下への理解を深める入り口になる」と指摘する。社団法人・日本図書館協会(東京)は市教委に閲覧制限を再考するように要望していた。同協会「図書館の自由委員会」の西河内靖泰(にしごうち・やすひろ)委員長(59)は「知る自由を保障することが図書館の役割。撤回は、その原則に立ち返った賢明な判断だ」と評価した。』
教育委員会などというものがいかに教養や常識のない人たちで構成されたものかという話はさておき,いままで読まれてきた漫画を十分な議論もなしにいきなり閲覧出来ないようにするというのはやはり常識的に無理だと言うことだろう.
一定の知識を身につけるために読む必要のある教科書ならともかくも,図書,それも漫画の内容が多少事実と違っていたとしても別に問題はないであろう.それよりも本に書かれている事をすべて真実だと思ってしまうような子どもばかりになるほうがはるかに恐ろしいことだ.
現在の子ども達の回りには活字媒体よりもはるかに多くの情報がテレビやネットで流れているにも関わらず,多数の情報の中から自分で正しい情報を選ぶということを学校であまりきちんと教えられていないのが問題だ.情報操作されないように物を見る目を養うことを子どもに教えるべきだろう.
私もずいぶん昔に「はだしのゲン」は何巻か読んだ事があるし,たしかに当時の漫画としては残酷なシーンもあったように思うが,それでも最近話題の「進撃の巨人」に比べたらさほどでもないし,現実に起きている自爆テロや化学兵器による大量殺人にくらべたらぜんぜん大したことではない.
「はだしのゲン」から学ぶべき事は原子爆弾による無差別大量殺人や国家の武力衝突である戦争の悲惨さということであり,旧日本軍の一部の兵士の犯罪行為や日本人自体が悪いと言う話ではないだろう.何が正しくて,何が悪いのかを考える力をつけることが教育であり,考える機会そのものを奪うのは,自分で考えない馬鹿な大人を増やすだけの愚かな行為である.
最近,twitterに非常識な行為をしたことを自慢げに書き込む馬鹿な若者が目立つのも,現実の世界について考える機会がないままにネットやゲームの仮想現実の中だけで育った子どもたちがそのまま大人になったからではないだろうか.彼らがあんな馬鹿なことができるのは,現実世界の認識が弱くて罪悪感がそれほどないからなのだろう.
私が世の中を見ていて思う事は,今の日本はまだ「子ども社会」だということだ.テレビで何かの食品が健康にいいと言われると,店頭からその食品が消えたりするのはいい例だろう.何か情報が与えられるとその真偽を考えずにすぐに飛びつくというのは誰かに煽動されやすい危険な行動パターンだ.
これでは韓国や中国で反日を叫んでいる人たちと同じ穴のムジナだ.早く情報を手に入れても,冷静に考えて行動しなければ,利用されるか潰されるかのどちらかになるだけだろう.
『汚染水漏れ:「タンク、金かけず作った」協力会社会長証言
地盤沈下が原因で移設されていたことが明らかになった東京電力福島第1原発の汚染水タンク。高濃度の放射性物質を含んだ汚染水約300トンの漏出は、この移設が原因なのか−−。廃炉作業に参加している東電協力会社(福島県いわき市)の会長(72)は毎日新聞の取材に「タンクは工期が短く、金もなるべくかけずに作った。長期間耐えられる構造ではない」と証言した。
同社は事故前から原発プラントの設計・保守などを東電から請け負い、同原発事故の復旧作業では汚染水を浄化して放射性物質を取り除く業務に携わっている。このため汚染水を貯留しているタンクを設置したゼネコンともやり取りがあり、内部事情に詳しい。
会長が東電幹部やゼネコン関係者から聞いた話では、今回水漏れを起こしたタンクは、設置工事の期間が短かった上、東電の財務事情から安上がりにすることが求められていた。タンクは組み立て式で、猛暑によってボルトや水漏れを防ぐパッキンの劣化が、通常より早まる可能性も指摘されていたという。
会長は「野ざらしで太陽光線が当たり、中の汚染水の温度は気温より高いはず。構造を考えれば水漏れは驚くことではなく、現場の感覚では織り込み済みの事態だ。現場の東電の技術スタッフも心配はしていた」と明かす。
現在、タンク内にあるのは原子炉を冷却した汚染水から放射性セシウムを除去した汚染水。今回のような事態が続くと住民感情が悪化しかねない。会長は「そうなれば廃炉作業への影響も出る。政府が前面に出た上で、早く敷地内への地下水の流入を防ぐ抜本的対策を講じるべきだ」と強調した。』
「なーんだ.最初からこうなることはわかっていたんだ.じゃあ想定内なんだからなんとかできるよね。」といって大目に見てもらえるとでも思っているのだろうか.すでに電力会社に対する私の不信感はNHKやNTTを遥か彼方に抜き去ってダントツの1位なのであるが,中でも東電の不誠実さは群を抜いている.
他の電力会社.例えば地元の北海道電力なんかでも再稼働に向けた津波対策などでは見通しの甘さを指摘されているわけで,安全性評価に対する自分勝手な解釈が今更まかり通ると考えている時点でかなりおめでたいというかずさんなやっつけ仕事しかできない会社であるという事はよくわかった.
原発は安全コストをどこまでかければいいのかという点を突き詰めて行くと,不測の事態に備えたら中国からのミサイル攻撃まで考えなければならないわけで,そこまでコストをかけたら原発が低コストとは言えなくなるだろう.
原発神話は完全に崩壊したが,現状では原発に頼らざるをえない状況.それはなんとなくわかるような気もするが,その原発を稼働する電力会社がこの程度の仕事しかできない人間の寄せ集めだったなんてまったく悪い冗談だ.質を求めて税金を投入するなら電力会社は国有化するしか他に方法がなくなるのではないだろうか.
追記)『福島汚染水漏れ:タンク周辺、地盤沈下後も測量せず
東京電力福島第1原発の地上タンクから高濃度汚染水300トンが漏れた問題で、東電はすべてのタンクで設置場所の傾きなどを把握する測量を完成時に1度しか行っていなかったことが27日、分かった。漏れは完成後の地盤沈下でタンクの鋼材がゆがんだためとも指摘されるが、地盤沈下後も再測量をしていなかった。ずさんな汚染水管理が改めて明らかになった。
東電は2011年7月、試験中のタンクのコンクリート基礎が約20センチ沈下しているのを発見。しかし、タンクを解体して別の場所に移設して使い回し、今月、汚染水漏れが発覚した。
東電は事態を重くみて、作業状況を検証した。その結果、漏えいタンクは地盤沈下発覚の約1カ月前に設置されたが、小さな傾きがないかどうかなどを知る測量は、使用開始前の1回のみだったと分かった。地盤沈下に気付いたのも、目視で分かるほど基礎にひびが入っていたためだった。現在、敷地内には同型の約350基を含め約1000基のタンクがあるが、測量はすべて1回だった。
原発敷地内では、東日本大震災の影響で地盤が沈下し、東電も確認している。それにもかかわらず、測量を軽視した理由について、東電は「突貫工事でタンクを造ってきたので手が回らなかった」と説明。他のタンクでも同様の問題が起きかねないため、東電は26日に設置した「汚染水・タンク対策本部」で今後の対応を検討する方針。
土木工学に詳しい政府の汚染水処理対策委員会の大西有三委員長は、高濃度汚染水を管理する以上は「リスクを減らすため、定期的に測量した方が良い」と指摘した。
一方、東電は27日開かれた原子力規制委員会の作業部会で、漏えいが7月上旬に始まったとの見方を示した。タンク付近にいた作業員の被ばく線量が7月9日前後から上昇していたためで、これまでは漏水速度などから、漏れが見つかった8月19日の約1カ月前から始まっていたとしていた。また、規制委は漏えい場所がタンク底部の可能性があるとして重点調査するよう東電に指示した。
規制委は「今後、適切な対策ができなければ、東電に是正を命じることを検討したい」としている。』
やはり東電にまともな仕事を期待するのは無理ってことでしょうね.
地盤沈下が原因で移設されていたことが明らかになった東京電力福島第1原発の汚染水タンク。高濃度の放射性物質を含んだ汚染水約300トンの漏出は、この移設が原因なのか−−。廃炉作業に参加している東電協力会社(福島県いわき市)の会長(72)は毎日新聞の取材に「タンクは工期が短く、金もなるべくかけずに作った。長期間耐えられる構造ではない」と証言した。
同社は事故前から原発プラントの設計・保守などを東電から請け負い、同原発事故の復旧作業では汚染水を浄化して放射性物質を取り除く業務に携わっている。このため汚染水を貯留しているタンクを設置したゼネコンともやり取りがあり、内部事情に詳しい。
会長が東電幹部やゼネコン関係者から聞いた話では、今回水漏れを起こしたタンクは、設置工事の期間が短かった上、東電の財務事情から安上がりにすることが求められていた。タンクは組み立て式で、猛暑によってボルトや水漏れを防ぐパッキンの劣化が、通常より早まる可能性も指摘されていたという。
会長は「野ざらしで太陽光線が当たり、中の汚染水の温度は気温より高いはず。構造を考えれば水漏れは驚くことではなく、現場の感覚では織り込み済みの事態だ。現場の東電の技術スタッフも心配はしていた」と明かす。
現在、タンク内にあるのは原子炉を冷却した汚染水から放射性セシウムを除去した汚染水。今回のような事態が続くと住民感情が悪化しかねない。会長は「そうなれば廃炉作業への影響も出る。政府が前面に出た上で、早く敷地内への地下水の流入を防ぐ抜本的対策を講じるべきだ」と強調した。』
「なーんだ.最初からこうなることはわかっていたんだ.じゃあ想定内なんだからなんとかできるよね。」といって大目に見てもらえるとでも思っているのだろうか.すでに電力会社に対する私の不信感はNHKやNTTを遥か彼方に抜き去ってダントツの1位なのであるが,中でも東電の不誠実さは群を抜いている.
他の電力会社.例えば地元の北海道電力なんかでも再稼働に向けた津波対策などでは見通しの甘さを指摘されているわけで,安全性評価に対する自分勝手な解釈が今更まかり通ると考えている時点でかなりおめでたいというかずさんなやっつけ仕事しかできない会社であるという事はよくわかった.
原発は安全コストをどこまでかければいいのかという点を突き詰めて行くと,不測の事態に備えたら中国からのミサイル攻撃まで考えなければならないわけで,そこまでコストをかけたら原発が低コストとは言えなくなるだろう.
原発神話は完全に崩壊したが,現状では原発に頼らざるをえない状況.それはなんとなくわかるような気もするが,その原発を稼働する電力会社がこの程度の仕事しかできない人間の寄せ集めだったなんてまったく悪い冗談だ.質を求めて税金を投入するなら電力会社は国有化するしか他に方法がなくなるのではないだろうか.
追記)『福島汚染水漏れ:タンク周辺、地盤沈下後も測量せず
東京電力福島第1原発の地上タンクから高濃度汚染水300トンが漏れた問題で、東電はすべてのタンクで設置場所の傾きなどを把握する測量を完成時に1度しか行っていなかったことが27日、分かった。漏れは完成後の地盤沈下でタンクの鋼材がゆがんだためとも指摘されるが、地盤沈下後も再測量をしていなかった。ずさんな汚染水管理が改めて明らかになった。
東電は2011年7月、試験中のタンクのコンクリート基礎が約20センチ沈下しているのを発見。しかし、タンクを解体して別の場所に移設して使い回し、今月、汚染水漏れが発覚した。
東電は事態を重くみて、作業状況を検証した。その結果、漏えいタンクは地盤沈下発覚の約1カ月前に設置されたが、小さな傾きがないかどうかなどを知る測量は、使用開始前の1回のみだったと分かった。地盤沈下に気付いたのも、目視で分かるほど基礎にひびが入っていたためだった。現在、敷地内には同型の約350基を含め約1000基のタンクがあるが、測量はすべて1回だった。
原発敷地内では、東日本大震災の影響で地盤が沈下し、東電も確認している。それにもかかわらず、測量を軽視した理由について、東電は「突貫工事でタンクを造ってきたので手が回らなかった」と説明。他のタンクでも同様の問題が起きかねないため、東電は26日に設置した「汚染水・タンク対策本部」で今後の対応を検討する方針。
土木工学に詳しい政府の汚染水処理対策委員会の大西有三委員長は、高濃度汚染水を管理する以上は「リスクを減らすため、定期的に測量した方が良い」と指摘した。
一方、東電は27日開かれた原子力規制委員会の作業部会で、漏えいが7月上旬に始まったとの見方を示した。タンク付近にいた作業員の被ばく線量が7月9日前後から上昇していたためで、これまでは漏水速度などから、漏れが見つかった8月19日の約1カ月前から始まっていたとしていた。また、規制委は漏えい場所がタンク底部の可能性があるとして重点調査するよう東電に指示した。
規制委は「今後、適切な対策ができなければ、東電に是正を命じることを検討したい」としている。』
やはり東電にまともな仕事を期待するのは無理ってことでしょうね.
人間は機械じゃない.
2013年8月20日 社会の問題 コメント (2)『「サマータイム制度」導入すべき? メリット、デメリットは
夏の間に時計の針を1時間進めるサマータイム(夏時間)の導入論議が再燃している。東京電力福島第1原発事故後の節電要請から企業や自治体で「繰り上げ出勤」が広がり、東京都の猪瀬直樹知事は通年の「2時間前倒し」を唱えた。そもそも戦後、連合国軍総司令部(GHQ)の指示で4年間だけ導入されながら定着しなかった経緯もある。賛否両論が渦巻く「古くて新しい」テーマについて、住環境計画研究所の中上英俊会長と、北海道大の本間研一名誉教授に聞いた。
■中上英俊氏「多様な生活を送れる」
--サマータイム制度とは何か
「太陽の恵みを生かし、日中の明るい時間を有効に活用しようとするものだ。例えば、全国の標準時を4月の第1日曜日に1時間進め、10月の最終日曜日に1時間戻すことで、その間、起床や就寝時間も働く時間も従来通りでありながら、夕日の沈む時間が1時間遅くなる。明るい夕方の時間が1時間増えることで活動しやすくなる。わが国ではサマータイムという呼び名が一般的だが、太陽光(Daylight)を有効活用(Saving)する時間制度(Time)という意味から、米国では『デイライト・セービング・タイム』とも呼ばれている」
--どんなメリットがあるのか
「わが国の夏至での日の出時間は、およそ午前3時半~5時半。だが、国民の約8割は6時以降に起きるといわれており、日の出によって外は明るくなっているのに眠り続けている。一方、仕事の終業から就寝までのアフターファイブは大半が夜の暗い時間だ。サマータイムにより朝の明るい時間を有効に活用できるし、アフターファイブも明るい時間に家族とのコミュニケーションやスポーツなどの余暇活動、地域社会でのボランティアなどに取り組め、多様な生活を送れるようになる。経済活性化も見込めるほか、生活習慣を変えることなく省エネルギーや温室効果ガス削減にも貢献できる。明るい時間帯に下校・退社することで交通事故や犯罪の防止・減少にもつながる」
--時計を進めたり遅らせたりする手間が大変なのでは
「電波時計の普及も進み、家電製品に内蔵されているタイマーなども自動修正タイプのものが増えている。それに、子供たちが自分の手で時計の針を動かすことで、サマータイムの意義や地球環境の大切さを教えるよい機会になるのではないか」
--労働時間が増えると懸念される
「戦後の一時期に行われたサマータイムを廃止する際、理由とされたのが『労働強化』だったが、当時は土木、建設産業の従事者が多く、明るい時間は働いてしまうという背景もあったと思われる。また、当時は余暇を楽しむような時代でもなかった。そもそも、労働時間は就業規則で決められているものであり、サマータイムの導入いかんにかかわらず、労使ともに順守しなければならないものだ」
--寝不足になったりするなど、健康への悪影響も指摘されている
「サマータイムの実施国をみると、開始日と終了日は時間の感覚が少しずれるかもしれないが、数日でなじみ、その後は以前と変わらない生活ペースに戻ると推察される。ただ、体質面などの関係から一部の人の睡眠に影響が出る可能性があるとの報告もある。実施にあたっては万全の配慮が必要だ」
■本間研一氏「健康に悪影響与える」
--日本睡眠学会は、サマータイム制度の導入について、メリット、デメリットを慎重に検討するよう提案している
「サマータイムを日本にも、という動きは、この20年間繰り返されてきた。環境省や経済産業省、経団連が、それぞれの立場から積極的であり、主な目的は地球温暖化防止や省エネ、経済活性化などさまざまだが、われわれの健康に与える悪影響についてはほとんど問題にされていない」
--どんな悪影響が考えられるのか
「生体リズム、眠りの質、そして眠りの量だ。航空機で海外へ行くときに時差ぼけを体験することから分かるように、脳に備わっている体内時計は、急激な時刻変動に耐えるようには設計されていない。制度を導入しているドイツで2007年、5万5千人を対象に行われた調査によると、春に時刻が1時間進んだ際、人間の体は4週間たっても完全には慣れなかった。秋に1時間戻す際も平均3週間かかった。影響は朝型人間より夜型人間で顕著だった。さらに、春の時刻変更後、睡眠時間が短くなったことも分かった。つまり、サマータイムは生体リズムを崩し、睡眠不足をもたらす可能性がある。睡眠不足は肥満の原因となるほか、心筋梗塞などの心疾患や脳血管疾患、糖尿病など生活習慣病のリスクを高め、心の問題にまで悪影響を及ぼす可能性のあることが知られている」
--現実に問題が起きているのか
「ロシアでは、春と秋の時刻変更期に救急車の出動や心筋梗塞による死者が増加し、『生体リズムに反する』『省エネ効果がほとんどない』との理由から、11年に制度が廃止された。また、厳密にはサマータイムではないが、北海道で平成16~18年、大規模な1時間の『繰り上げ出勤』が実験された際の調査で、参加企業の従業員の4割が『体調が悪くなった』と答えた」
--たった1時間の違いだが
「航空機での移動が日常のことになり、数時間程度の時差を往来することが珍しくない現代で、わずか1時間の差になぜそれほどこだわるのかとの議論もよく耳にする。だが、頭の理解としては『たった1時間』でも、実際には体がついていけない場合がある。健常者は耐えられるかもしれないが、すでに睡眠に問題を持っている人々や、その予備群にはつらい制度となる」
--経済協力開発機構(OECD)加盟国中、導入していないのは日本と韓国、アイスランドだけだが
「世界全体でみて、導入していないのは主にアジア、アフリカ諸国だ。緯度が低く日照時間の季節変動が比較的少ないためと考えられている。もし仮に『先進国で導入されているから導入しよう』というのなら、決して正しい選択とはいえないのではないか」
【プロフィル】中上英俊(なかがみ・ひでとし) 昭和20年、岡山県生まれ。68歳。48年、東京大大学院工学系研究科博士課程修了。工学博士。同年、住環境計画研究所設立。専門はエネルギー政策。東京工業大特任教授なども務める。
【プロフィル】本間研一(ほんま・けんいち) 昭和21年、北海道生まれ。66歳。52年、北海道大大学院医学研究科博士課程修了。医学博士。専門は環境生理学。「体内時計」の研究で知られる。北海道大教授を経て、現在は名誉教授。』
サービス残業が横行しているわが国でサマータイムを導入すれば,労働時間は自動的に延長され,過労に睡眠リズムの破壊による睡眠不足が加われば国民の健康状態が大きく損なわれる事は明らかだ.
ただでさえ高齢者の医療費の増大で健康保険制度が破綻しそうなのに,就労年齢にある人たちの病気が増えるようなことになればわが国の経済は破綻するのではないだろうか.
面白いのは工学博士が,「「サマータイムの実施国をみると、開始日と終了日は時間の感覚が少しずれるかもしれないが、数日でなじみ、その後は以前と変わらない生活ペースに戻ると推察される。」と言うのに対し,医学博士が,「わずか1時間の差になぜそれほどこだわるのかとの議論もよく耳にする。だが、頭の理解としては『たった1時間』でも、実際には体がついていけない場合がある。」と言っている点だ.
「アフターファイブも明るい時間に家族とのコミュニケーションやスポーツなどの余暇活動、地域社会でのボランティアなどに取り組め、多様な生活を送れるようになる」のは定時に帰宅出来るわずかな人だけで,企業側の本当のねらいは労働強化による生産性の向上なのだろうが,それで健康を損なう人が増えるのは好ましくない.
もっとも,最近は人間を機械の部品のように簡単に使い捨てにする企業が増えているようだから,病気になったら辞めてもらうとでもいうことなのだろうか.人を大切にしない社会はいずれ自ら滅んでしまうと私は思うのだがどうだろうか.
夏の間に時計の針を1時間進めるサマータイム(夏時間)の導入論議が再燃している。東京電力福島第1原発事故後の節電要請から企業や自治体で「繰り上げ出勤」が広がり、東京都の猪瀬直樹知事は通年の「2時間前倒し」を唱えた。そもそも戦後、連合国軍総司令部(GHQ)の指示で4年間だけ導入されながら定着しなかった経緯もある。賛否両論が渦巻く「古くて新しい」テーマについて、住環境計画研究所の中上英俊会長と、北海道大の本間研一名誉教授に聞いた。
■中上英俊氏「多様な生活を送れる」
--サマータイム制度とは何か
「太陽の恵みを生かし、日中の明るい時間を有効に活用しようとするものだ。例えば、全国の標準時を4月の第1日曜日に1時間進め、10月の最終日曜日に1時間戻すことで、その間、起床や就寝時間も働く時間も従来通りでありながら、夕日の沈む時間が1時間遅くなる。明るい夕方の時間が1時間増えることで活動しやすくなる。わが国ではサマータイムという呼び名が一般的だが、太陽光(Daylight)を有効活用(Saving)する時間制度(Time)という意味から、米国では『デイライト・セービング・タイム』とも呼ばれている」
--どんなメリットがあるのか
「わが国の夏至での日の出時間は、およそ午前3時半~5時半。だが、国民の約8割は6時以降に起きるといわれており、日の出によって外は明るくなっているのに眠り続けている。一方、仕事の終業から就寝までのアフターファイブは大半が夜の暗い時間だ。サマータイムにより朝の明るい時間を有効に活用できるし、アフターファイブも明るい時間に家族とのコミュニケーションやスポーツなどの余暇活動、地域社会でのボランティアなどに取り組め、多様な生活を送れるようになる。経済活性化も見込めるほか、生活習慣を変えることなく省エネルギーや温室効果ガス削減にも貢献できる。明るい時間帯に下校・退社することで交通事故や犯罪の防止・減少にもつながる」
--時計を進めたり遅らせたりする手間が大変なのでは
「電波時計の普及も進み、家電製品に内蔵されているタイマーなども自動修正タイプのものが増えている。それに、子供たちが自分の手で時計の針を動かすことで、サマータイムの意義や地球環境の大切さを教えるよい機会になるのではないか」
--労働時間が増えると懸念される
「戦後の一時期に行われたサマータイムを廃止する際、理由とされたのが『労働強化』だったが、当時は土木、建設産業の従事者が多く、明るい時間は働いてしまうという背景もあったと思われる。また、当時は余暇を楽しむような時代でもなかった。そもそも、労働時間は就業規則で決められているものであり、サマータイムの導入いかんにかかわらず、労使ともに順守しなければならないものだ」
--寝不足になったりするなど、健康への悪影響も指摘されている
「サマータイムの実施国をみると、開始日と終了日は時間の感覚が少しずれるかもしれないが、数日でなじみ、その後は以前と変わらない生活ペースに戻ると推察される。ただ、体質面などの関係から一部の人の睡眠に影響が出る可能性があるとの報告もある。実施にあたっては万全の配慮が必要だ」
■本間研一氏「健康に悪影響与える」
--日本睡眠学会は、サマータイム制度の導入について、メリット、デメリットを慎重に検討するよう提案している
「サマータイムを日本にも、という動きは、この20年間繰り返されてきた。環境省や経済産業省、経団連が、それぞれの立場から積極的であり、主な目的は地球温暖化防止や省エネ、経済活性化などさまざまだが、われわれの健康に与える悪影響についてはほとんど問題にされていない」
--どんな悪影響が考えられるのか
「生体リズム、眠りの質、そして眠りの量だ。航空機で海外へ行くときに時差ぼけを体験することから分かるように、脳に備わっている体内時計は、急激な時刻変動に耐えるようには設計されていない。制度を導入しているドイツで2007年、5万5千人を対象に行われた調査によると、春に時刻が1時間進んだ際、人間の体は4週間たっても完全には慣れなかった。秋に1時間戻す際も平均3週間かかった。影響は朝型人間より夜型人間で顕著だった。さらに、春の時刻変更後、睡眠時間が短くなったことも分かった。つまり、サマータイムは生体リズムを崩し、睡眠不足をもたらす可能性がある。睡眠不足は肥満の原因となるほか、心筋梗塞などの心疾患や脳血管疾患、糖尿病など生活習慣病のリスクを高め、心の問題にまで悪影響を及ぼす可能性のあることが知られている」
--現実に問題が起きているのか
「ロシアでは、春と秋の時刻変更期に救急車の出動や心筋梗塞による死者が増加し、『生体リズムに反する』『省エネ効果がほとんどない』との理由から、11年に制度が廃止された。また、厳密にはサマータイムではないが、北海道で平成16~18年、大規模な1時間の『繰り上げ出勤』が実験された際の調査で、参加企業の従業員の4割が『体調が悪くなった』と答えた」
--たった1時間の違いだが
「航空機での移動が日常のことになり、数時間程度の時差を往来することが珍しくない現代で、わずか1時間の差になぜそれほどこだわるのかとの議論もよく耳にする。だが、頭の理解としては『たった1時間』でも、実際には体がついていけない場合がある。健常者は耐えられるかもしれないが、すでに睡眠に問題を持っている人々や、その予備群にはつらい制度となる」
--経済協力開発機構(OECD)加盟国中、導入していないのは日本と韓国、アイスランドだけだが
「世界全体でみて、導入していないのは主にアジア、アフリカ諸国だ。緯度が低く日照時間の季節変動が比較的少ないためと考えられている。もし仮に『先進国で導入されているから導入しよう』というのなら、決して正しい選択とはいえないのではないか」
【プロフィル】中上英俊(なかがみ・ひでとし) 昭和20年、岡山県生まれ。68歳。48年、東京大大学院工学系研究科博士課程修了。工学博士。同年、住環境計画研究所設立。専門はエネルギー政策。東京工業大特任教授なども務める。
【プロフィル】本間研一(ほんま・けんいち) 昭和21年、北海道生まれ。66歳。52年、北海道大大学院医学研究科博士課程修了。医学博士。専門は環境生理学。「体内時計」の研究で知られる。北海道大教授を経て、現在は名誉教授。』
サービス残業が横行しているわが国でサマータイムを導入すれば,労働時間は自動的に延長され,過労に睡眠リズムの破壊による睡眠不足が加われば国民の健康状態が大きく損なわれる事は明らかだ.
ただでさえ高齢者の医療費の増大で健康保険制度が破綻しそうなのに,就労年齢にある人たちの病気が増えるようなことになればわが国の経済は破綻するのではないだろうか.
面白いのは工学博士が,「「サマータイムの実施国をみると、開始日と終了日は時間の感覚が少しずれるかもしれないが、数日でなじみ、その後は以前と変わらない生活ペースに戻ると推察される。」と言うのに対し,医学博士が,「わずか1時間の差になぜそれほどこだわるのかとの議論もよく耳にする。だが、頭の理解としては『たった1時間』でも、実際には体がついていけない場合がある。」と言っている点だ.
「アフターファイブも明るい時間に家族とのコミュニケーションやスポーツなどの余暇活動、地域社会でのボランティアなどに取り組め、多様な生活を送れるようになる」のは定時に帰宅出来るわずかな人だけで,企業側の本当のねらいは労働強化による生産性の向上なのだろうが,それで健康を損なう人が増えるのは好ましくない.
もっとも,最近は人間を機械の部品のように簡単に使い捨てにする企業が増えているようだから,病気になったら辞めてもらうとでもいうことなのだろうか.人を大切にしない社会はいずれ自ら滅んでしまうと私は思うのだがどうだろうか.
『麻生副総理「ナチス憲法発言」の要旨
麻生太郎副総理兼財務相の29日の講演における発言要旨は次の通り。
日本の国際情勢は憲法ができたころとはまったく違う。護憲と叫んで平和がくると思ったら大間違いだ。改憲の目的は国家の安定と安寧だ。改憲は単なる手段だ。騒々しい中で決めてほしくない。落ち着いて、われわれを取り巻く環境は何なのか、状況をよく見た世論の上に成し遂げられるべきだ。そうしないと間違ったものになりかねない。
ドイツのヒトラーは、ワイマール憲法という当時ヨーロッパで最も進んだ憲法(の下)で出てきた。憲法が良くても、そういったことはありうる。
憲法の話を狂騒の中でやってほしくない。靖国神社の話にしても静かに参拝すべきだ。
「静かにやろうや」ということで、ワイマール憲法はいつの間にか変わっていた。誰も気がつかない間に変わった。あの手口を学んだらどうか。僕は民主主義を否定するつもりもまったくない。しかし、けん騒の中で決めないでほしい。』
口は災いの元というが,よく発言が問題になるのに懲りない人だ.どうやらこの人は過去から学ぶということを知らないらしい.これでは歴史認識なんていうレベルを問うてもしょうがないだろう.
麻生総理を擁護する橋下氏の発言も聞きようによってはそれ自体がブラックジョークのようにも思える.残念ながら二人とも政治家として話すセンスのなさにはあきれてしまうが,これが現在の日本の政治家の平均的レベルだとしたら韓国の民度を気にしている場合じゃないだろう.
麻生氏が本当は何を言いたかったのかこの記事を読んでもよくわからないのだが,舌足らずな話にもかかわらず,マスコミの格好の餌食になるであろう「ヒトラー」だの「手口」だの悪い事を連想させるような言葉を使ったのはなぜなのだろうか.
「口べた」で誤解を招いたのだろうか,それともわざと誤解を招くように使ったのだろうか.もし,後者だとすると実は麻生氏は改憲に反対なのだと考える事もできる.なにせ誰も気がつかない間に静かに変える手口をまねろと言いながら,安倍首相がわざわざ参院選で争点になるのを避けて来た改憲問題にこれほど国民や世界の注目を集めることに成功したのだから.
自民党が陰でこそこそと日本国憲法を骨抜きにしたい時にこの発言.ひょっとすると麻生氏はカウンターパンチの天才なのではないだろうか.
麻生太郎副総理兼財務相の29日の講演における発言要旨は次の通り。
日本の国際情勢は憲法ができたころとはまったく違う。護憲と叫んで平和がくると思ったら大間違いだ。改憲の目的は国家の安定と安寧だ。改憲は単なる手段だ。騒々しい中で決めてほしくない。落ち着いて、われわれを取り巻く環境は何なのか、状況をよく見た世論の上に成し遂げられるべきだ。そうしないと間違ったものになりかねない。
ドイツのヒトラーは、ワイマール憲法という当時ヨーロッパで最も進んだ憲法(の下)で出てきた。憲法が良くても、そういったことはありうる。
憲法の話を狂騒の中でやってほしくない。靖国神社の話にしても静かに参拝すべきだ。
「静かにやろうや」ということで、ワイマール憲法はいつの間にか変わっていた。誰も気がつかない間に変わった。あの手口を学んだらどうか。僕は民主主義を否定するつもりもまったくない。しかし、けん騒の中で決めないでほしい。』
口は災いの元というが,よく発言が問題になるのに懲りない人だ.どうやらこの人は過去から学ぶということを知らないらしい.これでは歴史認識なんていうレベルを問うてもしょうがないだろう.
麻生総理を擁護する橋下氏の発言も聞きようによってはそれ自体がブラックジョークのようにも思える.残念ながら二人とも政治家として話すセンスのなさにはあきれてしまうが,これが現在の日本の政治家の平均的レベルだとしたら韓国の民度を気にしている場合じゃないだろう.
麻生氏が本当は何を言いたかったのかこの記事を読んでもよくわからないのだが,舌足らずな話にもかかわらず,マスコミの格好の餌食になるであろう「ヒトラー」だの「手口」だの悪い事を連想させるような言葉を使ったのはなぜなのだろうか.
「口べた」で誤解を招いたのだろうか,それともわざと誤解を招くように使ったのだろうか.もし,後者だとすると実は麻生氏は改憲に反対なのだと考える事もできる.なにせ誰も気がつかない間に静かに変える手口をまねろと言いながら,安倍首相がわざわざ参院選で争点になるのを避けて来た改憲問題にこれほど国民や世界の注目を集めることに成功したのだから.
自民党が陰でこそこそと日本国憲法を骨抜きにしたい時にこの発言.ひょっとすると麻生氏はカウンターパンチの天才なのではないだろうか.
『飲酒後に学生死亡=懇親会で急性アルコール中毒―北海道大
北海道大学は31日、水産学部2年で武道の一種である躰道部に所属する男子学生(20)が、同部と応援団などの懇親会で飲酒した後に死亡したと発表した。死因は急性アルコール中毒で、同大は懇親会に参加した同部など3団体に活動自粛を要請した。
同大によると、男子学生は19日午後10時ごろから飲酒を開始。翌20日未明には壁に寄り掛かるなどぐったりした様子だった。終了後に学生2人が学生会館の自室に送ったが、その後連絡が取れないため、同会館に住む学生が同日夜、部屋を訪れ、死亡しているのを発見した。同大は、飲酒の強要や一気飲みはなかったとしている。 』
終了後に学生2人が学生会館の自室に送ったとあるから泥酔していたのだろうし,その後に連絡を取っているから心配な状態である事は認識していたのだろうが,処置は不十分だったことになる.
本当に飲酒の強要や一気飲みはなかったことを証明する事など出来ないだろうし,小樽商科大学のラグビー部の時は結局廃部になったようだから.同様の処分がとられても文句は言えないだろう.部活動を大学教育の一環だと考えるのなら大学にも責任はあるだろうし,自己責任というなら大学が発表するのも変な話である.
酒の飲み方も酔っぱらいの介抱の仕方もわからない学生が増えているのかもしれない.理由はどうであれ,せっかく大学に入ったのに部活の飲み会で急性アルコール中毒で死ぬなんてのはあまりに情けない話である.一人暮らしの学生は学生会館ではなくて病院に連れて行けば,担当医に説教されるくらいで死ぬ事はなかったのではないだろうか.
北海道大学は31日、水産学部2年で武道の一種である躰道部に所属する男子学生(20)が、同部と応援団などの懇親会で飲酒した後に死亡したと発表した。死因は急性アルコール中毒で、同大は懇親会に参加した同部など3団体に活動自粛を要請した。
同大によると、男子学生は19日午後10時ごろから飲酒を開始。翌20日未明には壁に寄り掛かるなどぐったりした様子だった。終了後に学生2人が学生会館の自室に送ったが、その後連絡が取れないため、同会館に住む学生が同日夜、部屋を訪れ、死亡しているのを発見した。同大は、飲酒の強要や一気飲みはなかったとしている。 』
終了後に学生2人が学生会館の自室に送ったとあるから泥酔していたのだろうし,その後に連絡を取っているから心配な状態である事は認識していたのだろうが,処置は不十分だったことになる.
本当に飲酒の強要や一気飲みはなかったことを証明する事など出来ないだろうし,小樽商科大学のラグビー部の時は結局廃部になったようだから.同様の処分がとられても文句は言えないだろう.部活動を大学教育の一環だと考えるのなら大学にも責任はあるだろうし,自己責任というなら大学が発表するのも変な話である.
酒の飲み方も酔っぱらいの介抱の仕方もわからない学生が増えているのかもしれない.理由はどうであれ,せっかく大学に入ったのに部活の飲み会で急性アルコール中毒で死ぬなんてのはあまりに情けない話である.一人暮らしの学生は学生会館ではなくて病院に連れて行けば,担当医に説教されるくらいで死ぬ事はなかったのではないだろうか.
『日韓の間の「真実の話」をしよう 慰安婦は韓国だけにあらず
ヴァンダービルト大学・日米研究協力センター所長 ジェームス・E・アワー
先月、朴槿惠大統領の強力な支持者である韓国政界の長老の招きで3日間、ソウルを訪れた。韓国の政治家、政府当局者、経済人たちと、頼んで面会し、北西沿岸にある韓国海軍基地の訪問にも招待された。残念なことに、会った韓国人のほとんどが日本について否定的な見方をしていた。
≪慰安婦は韓国だけにあらず≫
1998年に日本の小渕恵三首相と韓国の金大中大統領(いずれも当時)が、過去の問題に終止符を打って前に進むという合意をして共同声明を発表したときとは、彼らの意見が明らかに様変わりしたのはなぜかと問うた。
会った韓国人たちの大半が、自分たちの姿勢は98年から変わってはいないと主張し、そうではなくて、現在の自分たちの態度は、慰安婦問題や安倍政権の高官たちによる靖国神社参拝、そして竹島に対する日本の立場といった、歴史問題に対する日本人の無神経さのせいなのだ、と答えた。
私は、今の日本、韓国または米国の指導者は誰も45年の戦争終結まで中国で行われた売春の慣行を許していないと述べた。
正確な数字は手に入らないものの、貧農の親の意思によって身売りされたり、他の手段で募集されたりして、日本兵たちに性サービスを提供していた韓国の女性の数が、日本や中国、他の国々からのそうした女性の数よりも多かったということはあり得る。
だが、それは韓国人を対象に絞った計画ではなかったし、戦時中のこの事業で犠牲となったすべての国籍の女性が被った真の苦痛について、日本が心から悔いていることは疑う余地がない。
この時代の日本では売春は合法であり、占領期の日本でも性サービスは米軍に提供されていた。起きたことは正しかったとする事実ではなく、当時の規範が現在のものとは遥(はる)かに異なっていたということを示す事実である。
日本政府高官たちが靖国神社に参拝することに関しては、日本の指導者たちは、一部が神社にその名を列せられているA級戦犯をたたえるために行くのではなく、ましてや、日本として他の国々に謝罪した行為をたたえるために行くのではない、と私は言った。それよりも、中国政府がするような外国からの些細(ささい)な国内批判さえ忌み嫌う国が、国家に尽くして死んだ日本の兵士たちに敬意を表す神社に日本の政治家が参拝するのを批判することは大いなる矛盾のように思う、と私は話した。
≪靖国とアーリントンは同じ≫
米バージニア州にあるアーリントン国立墓地は、米大統領や、日本や韓国を含む多くの外国の指導者たちが訪れる。埋葬されている兵士の中には南北戦争中、奴隷制を支持する南部のために戦った者がいるにもかかわらず、である。今日、先進的な世界の大方で奴隷制は容認されていないが、それを信奉した南軍の兵士たちは墓地から排除しなければならない、と要求する者は誰もいない。
韓国人と話し合って最も厄介な問題は竹島だった。私は、日本に有利な法的根拠ゆえ竹島に関する日本の見解は変わりそうにないとしつつ、日本が竹島から韓国兵を駆逐すべく自衛隊を派遣することは決してないと思えるのになぜ、韓国はこの問題について心配するのをやめないのかと聞いた。返ってきた唯一の答えが、竹島が間違いなく韓国に帰属することに日本人は同意すべきだと韓国人は考える、というものだった。
日本への不満を何ら耳にすることがなかったグループが1つだけあった。韓国海軍基地を訪ねた折である。北朝鮮魚雷で撃沈されたコルベット艦(哨戒艦)「天安」を見た。そこで会った韓国海軍将校たちは、政治は話題にしなかったものの、危険で予測不能な北朝鮮の振る舞いに対して、日本の海上自衛隊そして米海軍と協力する必要を現実的に語った。
≪日清、日露の韓国への貢献≫
韓国の姿勢を改善するために何ができるだろう。生まれたソウルに住んでいて、ヴァンダービルト大を卒業して以来20年以上、ソウルで働いている私の教え子の1人が、日本人は韓国人が劣等感を克服するまで忍耐しなければならないだろうと話した。残念ながら、それは当たっているのかもしれないが、朴大統領は安倍晋三首相と折り合いをつけることができるだろう、と私は期待する。
これは日本人が決して口にしないことだが、日本が清国と戦って1895年に同国を打ち負かし、ロシアと戦争して1905年に同国を破ったのは同じ理由からだったということは、韓国人にとって一考に値するだろう、と私は思うのだ。日本は反韓国ではなかったが、韓国が清国に支配されることを、あるいはロシアに支配されることを恐れたのである。
もし清国が最初の戦争に勝っていたら、韓国は現在、中国の植民地になっているかもしれないし、もしロシアが次の戦争に勝っていたら、韓国はロシアの植民地になっているかもしれない。日本の勝利はとどのつまり、韓国を自由市場経済の民主主義国という今日の地位へ導いたのである。』
歴史認識というのは事実を確認することであり,それで得た教訓を現在から未来へと生かして行く事こそが大切なことだろう.もともと大勢の人が狂気の中でしたことを事実としてどうとらえるかというのは立場が違えば議論の余地は十分あるだろう.
中国人にしても韓国人にしてもすべての人が抗日や反日で感情的になっているとは思わないが,中国や韓国のメディアが抗日や反日の話題を感情的に取り上げれるのをみれば,私でもうんざりして中国人や韓国人には関わりたくなくなるのである.
そんな中でこの記事は第三者的な視点から冷静に韓国が現在の韓国でいられる歴史認識を示していておもしろいと思った.最近は経済的に苦境にある韓国が中国の経済力を頼りに自ら接近しているようだが,もし中国や北朝鮮に占領されていたらどうなっているかを認識すべきではないのだろうか.
ヴァンダービルト大学・日米研究協力センター所長 ジェームス・E・アワー
先月、朴槿惠大統領の強力な支持者である韓国政界の長老の招きで3日間、ソウルを訪れた。韓国の政治家、政府当局者、経済人たちと、頼んで面会し、北西沿岸にある韓国海軍基地の訪問にも招待された。残念なことに、会った韓国人のほとんどが日本について否定的な見方をしていた。
≪慰安婦は韓国だけにあらず≫
1998年に日本の小渕恵三首相と韓国の金大中大統領(いずれも当時)が、過去の問題に終止符を打って前に進むという合意をして共同声明を発表したときとは、彼らの意見が明らかに様変わりしたのはなぜかと問うた。
会った韓国人たちの大半が、自分たちの姿勢は98年から変わってはいないと主張し、そうではなくて、現在の自分たちの態度は、慰安婦問題や安倍政権の高官たちによる靖国神社参拝、そして竹島に対する日本の立場といった、歴史問題に対する日本人の無神経さのせいなのだ、と答えた。
私は、今の日本、韓国または米国の指導者は誰も45年の戦争終結まで中国で行われた売春の慣行を許していないと述べた。
正確な数字は手に入らないものの、貧農の親の意思によって身売りされたり、他の手段で募集されたりして、日本兵たちに性サービスを提供していた韓国の女性の数が、日本や中国、他の国々からのそうした女性の数よりも多かったということはあり得る。
だが、それは韓国人を対象に絞った計画ではなかったし、戦時中のこの事業で犠牲となったすべての国籍の女性が被った真の苦痛について、日本が心から悔いていることは疑う余地がない。
この時代の日本では売春は合法であり、占領期の日本でも性サービスは米軍に提供されていた。起きたことは正しかったとする事実ではなく、当時の規範が現在のものとは遥(はる)かに異なっていたということを示す事実である。
日本政府高官たちが靖国神社に参拝することに関しては、日本の指導者たちは、一部が神社にその名を列せられているA級戦犯をたたえるために行くのではなく、ましてや、日本として他の国々に謝罪した行為をたたえるために行くのではない、と私は言った。それよりも、中国政府がするような外国からの些細(ささい)な国内批判さえ忌み嫌う国が、国家に尽くして死んだ日本の兵士たちに敬意を表す神社に日本の政治家が参拝するのを批判することは大いなる矛盾のように思う、と私は話した。
≪靖国とアーリントンは同じ≫
米バージニア州にあるアーリントン国立墓地は、米大統領や、日本や韓国を含む多くの外国の指導者たちが訪れる。埋葬されている兵士の中には南北戦争中、奴隷制を支持する南部のために戦った者がいるにもかかわらず、である。今日、先進的な世界の大方で奴隷制は容認されていないが、それを信奉した南軍の兵士たちは墓地から排除しなければならない、と要求する者は誰もいない。
韓国人と話し合って最も厄介な問題は竹島だった。私は、日本に有利な法的根拠ゆえ竹島に関する日本の見解は変わりそうにないとしつつ、日本が竹島から韓国兵を駆逐すべく自衛隊を派遣することは決してないと思えるのになぜ、韓国はこの問題について心配するのをやめないのかと聞いた。返ってきた唯一の答えが、竹島が間違いなく韓国に帰属することに日本人は同意すべきだと韓国人は考える、というものだった。
日本への不満を何ら耳にすることがなかったグループが1つだけあった。韓国海軍基地を訪ねた折である。北朝鮮魚雷で撃沈されたコルベット艦(哨戒艦)「天安」を見た。そこで会った韓国海軍将校たちは、政治は話題にしなかったものの、危険で予測不能な北朝鮮の振る舞いに対して、日本の海上自衛隊そして米海軍と協力する必要を現実的に語った。
≪日清、日露の韓国への貢献≫
韓国の姿勢を改善するために何ができるだろう。生まれたソウルに住んでいて、ヴァンダービルト大を卒業して以来20年以上、ソウルで働いている私の教え子の1人が、日本人は韓国人が劣等感を克服するまで忍耐しなければならないだろうと話した。残念ながら、それは当たっているのかもしれないが、朴大統領は安倍晋三首相と折り合いをつけることができるだろう、と私は期待する。
これは日本人が決して口にしないことだが、日本が清国と戦って1895年に同国を打ち負かし、ロシアと戦争して1905年に同国を破ったのは同じ理由からだったということは、韓国人にとって一考に値するだろう、と私は思うのだ。日本は反韓国ではなかったが、韓国が清国に支配されることを、あるいはロシアに支配されることを恐れたのである。
もし清国が最初の戦争に勝っていたら、韓国は現在、中国の植民地になっているかもしれないし、もしロシアが次の戦争に勝っていたら、韓国はロシアの植民地になっているかもしれない。日本の勝利はとどのつまり、韓国を自由市場経済の民主主義国という今日の地位へ導いたのである。』
歴史認識というのは事実を確認することであり,それで得た教訓を現在から未来へと生かして行く事こそが大切なことだろう.もともと大勢の人が狂気の中でしたことを事実としてどうとらえるかというのは立場が違えば議論の余地は十分あるだろう.
中国人にしても韓国人にしてもすべての人が抗日や反日で感情的になっているとは思わないが,中国や韓国のメディアが抗日や反日の話題を感情的に取り上げれるのをみれば,私でもうんざりして中国人や韓国人には関わりたくなくなるのである.
そんな中でこの記事は第三者的な視点から冷静に韓国が現在の韓国でいられる歴史認識を示していておもしろいと思った.最近は経済的に苦境にある韓国が中国の経済力を頼りに自ら接近しているようだが,もし中国や北朝鮮に占領されていたらどうなっているかを認識すべきではないのだろうか.