『運転中てんかん発作か 6人死亡事故の容疑者 県警見解

 栃木県鹿沼市で登校中の小学生の列にクレーン車が突っ込み、児童6人が死亡した事故で、県警は20日、自動車運転過失致死容疑で調べを受けている運転手柴田将人容疑者(26)=日光市=が、てんかんの発作を起こしたため、突然意識を失い、事故を起こしたとの見方を固めた。

 また、同容疑者の運転免許の取得や更新時の記録を調べたところ、義務づけられている病気の申告や診断書の提出をしていなかったことを確認した。てんかんの持病がある人でも、適正な申告と診断書にもとづけば免許を取得できる。

 同容疑者は、事故現場で自動車運転過失傷害容疑で現行犯逮捕された。捜査関係者によると、同容疑者は「子どものころにてんかんになったが、発作を抑える薬を飲むのを忘れて、事故を起こしてしまった」との趣旨の供述をしているという。

 県警では押収資料や供述にもとづき、同容疑者が通う神経科の病院を確認。最近も発作を起こすことがあり通院していたとの状況から、同容疑者の説明に矛盾はないと判断している。

 2008年3月に横浜市鶴見区でてんかんの発作で意識を失い、2人を死傷させたとされるトラックの運転手がその後に有罪判決を受けている。県警はこの事故が今回の捜査の参考になるとして、捜査記録や裁判記録の照会も始めた。

 てんかんの持病がある人は以前は免許が取得できなかったが、02年6月施行の改正道交法で、(1)発作が再発するおそれがない(2)再発しても意識障害や運動障害がもたらされない(3)発作が睡眠中に限り再発する、などの場合は取得できるようになった。

 警察庁が公表している運用基準によると、「発作が過去5年以内に起こったことがなく、今後発作が起こるおそれがない」「医師が2年の経過観察をして発作が睡眠中に限り起こり、今後、症状悪化のおそれがない」などとした医師の診断書が提出されれば免許は取得できる。

 同庁によると、薬を飲むことで「発作が起きるおそれがない」場合も、免許は取得できるという。

 独立行政法人国立病院機構静岡てんかん・神経医療センターの井上有史院長は「発作の症状がまだあったのならば、治す努力をして欲しかった。患者たちはやっと条件付きで免許証を手にできるようになった。しっかり治療すれば良くなる病気。多くの患者が発作を無くして免許証を取れるよう努力をしている中、病気に取り組む自覚に欠けていたと言わざるを得ない。法律を守って欲しかった。非常に残念」と話した。

 日本てんかん協会の月刊情報誌「波」編集長でもある粟屋豊・聖母病院副院長は「多くの患者は、専門医に相談して免許が取れるかどうか判断している。しかし、最近は不景気の影響で、就職する際に申告できずに入社し、車を運転せざるを得ない状況になる患者もいると聞いている。車の運転中に発作が起きると人の命を傷つける恐れがある。日中に意識障害を起こすような患者は自制が必要だ」と話す。』

 私は,てんかん発作が起きる可能性のある患者さんが業務で車両を運転したり,高所で作業することなどには大きなリスクを伴うことを本人や家族に必ず説明し,職場の人と相談するように勧めている.

 最近は運転免許の取得や更新の際にもてんかん発作の恐れがある人は医師の意見書を求められるようになっているようだが,いずれにしても自己申告であるから本人がてんかんの既往を隠そうと思えばそんな書類はなくとも免許は交付されるだろうし,運転業務もできてしまうことが制度上の抜け穴になっているのだろう.

 もちろん,投薬で発作がコントロールされていると言っても体調で薬の効き目が変わる事もあるし,完治したと思っていても何かのストレスで再発する可能性だってある.しかし,誰だって突然にてんかん発作が起きて患者になってしまう可能性だってあるのだからそこまで心配したらキリがなくなるだろう.

 医師の意見書があったとしても,免許を取るか取らないかは自分で決めなければならないのだから結局は自己責任なのである.医師は発作が一定期間ないという事実について書くだけで,小さな発作があっても救急車で運ばれるほどでなければ患者が隠せばわかるはずもない.

 服薬状況も良好で一定期間発作がなく,必要な申告や手続きがなされても事故は起きるだろうが,その場合には本人の責任が減免されてもいいように思うが,今回の事故はどうだったのか,前回の事故以降どういう治療や指導がなされていたか診療録も調べて事実を確認する必要があるのではないだろうか.

 発作を起こし救急車で運ばれてくるてんかん患者は服薬をきちんとしていない場合が非常に多いのだが,発作を何回も起こすと高次機能が低下したり最悪の場合は意識がもどらず寝たきりになることもあるから薬だけはきちんと飲んでもらいたいものである.

 
散歩写真
散歩写真
大通公園の雪山はもうすっかり消えて花壇には花も咲いていた.
気温もだいぶん上がったので,外を歩くのが気持ちいい.
さっそくX100を鞄から取り出し写真を撮った.
このカメラ,今はとても気に入っています.
『拡散の試算図2千枚、公表は2枚 放射性物質で安全委

 放射性物質の拡散を予測する国の「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)」で、福島第1原発事故後に2千枚以上の拡散試算図が作成されていたことが18日、分かった。SPEEDIは原発事故時の避難対策などに活用することになっているが、所管する原子力安全委員会が公表したのはわずか2枚だけ。

 開発、運用には約128億円の予算が投じられたが“本番”でほとんど使われず、国の情報発信の姿勢や防災計画の実効性が問われそうだ。

 安全委がSPEEDIの拡散試算図を公表したのは、3月23日と4月11日。福島県飯舘村など原発の北西方向を中心に、屋内退避区域の30キロ圏の外側でも、外部被ばくの積算値が1ミリシーベルトを超えたなどとの内容だった。

 これら2回の公表は、避難や屋内退避の区域が設定されたり、農産物から放射性物質が検出され出荷制限がなされたりした後だった。安全委は、予測に必要な原子炉の圧力や温度、放射性物質の放出量といった放出源情報を入手できず、事故前の想定通りに拡散予測はできなかったと強調していた。

 しかし、文部科学省がSPEEDIの運用を委託する原子力安全技術センター(東京)によると、風向、降雨といった気象や放射性物質の放出量など、さまざまな仮定の条件に基づいた試算を繰り返している。ほかにも事故直後から1時間ごとに、その時点で放射性物質が1ベクレル放出されたと仮定して3時間後の拡散を予測。これまでに作成した拡散試算図は、2千枚以上になるという。

 安全委は、試算図を公表しない理由について「放射性物質の放出量データが乏しい。試算図は実際の拡散状況と異なり、誤解を招きかねない」と説明するが、未公表の試算図の中には、実際の拡散と近似した傾向を示すものもあった。

 国の拡散予測としては、ほかに気象庁の予測があるが、同庁は「SPEEDIが国の正式な拡散予測」として、今月5日まで公表していなかった。』

 2000枚で128億円だと1枚あたり640万円になるが,実際に公表されたのは2枚だから1枚あたり64億円.しかし,結局,何の役にも立っていないから128億円かけてシミュレーションをやっただけということだ.

 ついでに言うと所管する原子力安全委員会も昨日やっと専門家を送ったそうだから1ヶ月以上も現地調査もしないで本当かどうかもわからないコメントを流していたというのだから,こちらも何の役にも立っていないと言っていいだろう.

 歴代の原子力安全委員会の委員長たちが自責の念を述べているというが,総力を上げてもいまだに安定状態の見込みが立たないというのだから,この組織は今までいったい何をやってきたのかと言われてもしょうがないだろう.

 もっと言うと,原子力発電の安全神話なんていう虚構の世界をでっち上げて国民に信じこませた挙句,歴史の上からは当然想定されるべき自然災害も想定外で防災計画は机上の空論にすぎず,SPEEDIは名前だけだったというのだからもうこの組織は完全に終わっているだろう.

 産官学一体で緊急時の準備のお粗末さを露呈し続けてくれたおかげで,日本の原子力発電に未来は期待できないことはもう十分理解できた.あとは原子力発電を推進してきた人たちに責任を持ってこのどうにもならないくらい危険で結局高いものについた出来の悪い原子力発電所をさっさと終了して欲しいものだ.
ガイドブック
 夕方,円山クラスに写真の本を探しに行ったらTDRのガイドブックが何種類も山積みになっていたが,まったく売れていないようだった.

 TDLが再開したようだが,TDSとミラコスタはまだ再開の日程は未定で,ネットでの予約もミラコスタはまだ出来ない.ようやく予約のキャンセルはネットでも出来るようになった.

 再開に合わせてガイドブックも再入荷したのだろうが,まったく売れていないところをみるとやはりみんな様子をみているのだろうか.
『安全委が専門家の現地派遣行わず 防災計画、不履行

 東京電力福島第1原発事故で、原子力安全委員会(班目春樹委員長)が、原発事故に対処する国の防災基本計画で定められた「緊急技術助言組織(委員計45人)」の専門家の現地派遣をしていないことが16日明らかになった。また緊急助言組織は事故があれば「直ちに招集」されることになっているが、一部しか集められていなかった。

 緊急助言組織の委員の間では「助言できるのに、呼ばれない」「招集の連絡がない」と戸惑う声があり、政府・与党内からも批判が出ている。

 緊急助言組織は、原子力安全委員5人と、全国の大学教授や研究機関幹部など「緊急事態応急対策調査委員」40人で構成。防災基本計画は、事故報告を受けた場合「直ちに緊急技術助言組織を招集する」と規定。「あらかじめ指定された原子力安全委員及び緊急事態応急対策調査委員を現地へ派遣する」と定めている。

 安全委は「事務局スタッフを現地に派遣して情報収集している」と説明している。

 しかし防災基本計画では、専門的知識を持つ調査委員が現地で「情報の収集・分析」をするとともに国、自治体、電力会社などの「応急対策に対し必要な技術的助言等を行う」となっている。

 政府当局者の一人は「専門家が現地入りしていないのは問題だ。今後の事故調査でも検証すべきだ」と語った。

 助言組織の招集について安全委は「招集とは全員集めるということではない。必要な委員は招集している」としている。

 調査委員の話によると、事故後、多数の委員が一堂に会する機会はなく、一部の委員が安全委に出向いたり、電話で助言をするにとどまっている。複数の委員が「招集の連絡を受けていない」と話している。

 ある調査委員は「即時に対応できるよう準備していた。事故直後に安全委に問い合わせたが、招集予定はないと言われた」と明言。別の調査委員は「早い時期に招集の議論があったが、集まっていない」と語った。』

 防災基本計画で定められた「緊急技術助言組織(委員計45人)」の専門家の現地派遣をしていないのには理由があるのではないだろうか.第三者の専門家に知られては困る不都合な事実があるのではないだろうか.

 こんなことを思うのは班目委員長の最初のテレビ会見に何かを隠しているような歯切れの悪い印象があったからかもしれない.加えて,いつの時代も政府は隠蔽が得意なようであるから余計に心配になるのだ.

 疑念を持たれないためには複数の専門家による現地調査をただちに行うべきではないだろうか.


追記:『<福島第一原発>原子力安全委38日目でようやく福島入り

 国の原子力安全委員会(班目=まだらめ=春樹委員長、委員5人)の委員が17日、東日本大震災後初めて福島県庁を訪れた。国の原子力災害現地対策本部に「緊急技術助言組織の専門家」として派遣されたためだが、国の防災計画では原発事故の際には「直ちに」現地入りすると定められた立場。県から同本部に参加している内堀雅雄副知事は「震災38日目にして初めて委員と話した。現地に足を運んで被災者の声を聞き、きちんと対応するよう伝えた」と、同夜の県災害対策本部会議で報告した。現地入りが遅れたことについて、安全委事務局は記者団に「国の災害対策本部や関係省庁からの問い合わせに追われていた」と釈明した。これまで事務局員が加わっていた。委員は県の本部会議には顔を出さず、本部長の佐藤雄平知事にも面会しなかった。

 佐藤知事は「顔を出すのが常識じゃないだろうか。何で今ごろ来たのか」と不快感をあらわにした。知事の怒りの背景には、事故に関する国の情報提供が遅いとの根強い不満がある』
原子力発電所はもう要らねぇ
『風力・太陽光エネが原発を逆転 福島事故で差は拡大へ

 2010年の世界の発電容量は、風力や太陽光などの再生可能エネルギーが原発を初めて逆転したとする世界の原子力産業に関する報告書を米シンクタンク「ワールドウオッチ研究所」が15日までにまとめた。

 原発は、安全規制が厳しくなったことや建設費用の増加で1980年代後半から伸び悩み、2010年の発電容量は3億7500万キロワット。一方、再生可能エネルギーは地球温暖化対策で注目されて急激に増加し、風力と太陽、バイオマス、小規模水力の合計は3億8100万キロワットになり、初めて原発を上回った。

 報告書は、福島第1原発事故の影響で廃炉になる原発が多くなり、新設も大幅には増えず、再生可能エネルギーとの差はさらに開くとみている。』

 すでにニュースにも出ているが,ドイツのように原子力発電所の新規の建設を見直したり,旧世代の原子炉を廃棄する動きは世界的に高まるだろう.10年後には太陽光発電のコストは火力発電所よりも安くなるというのだから,原子力発電所をつくる場合の住民の反対運動などを考えればこれから新規に原子力発電所をつくるメリットはなくなるのではないだろうか.

 今まで稼働してきた原子力発電所もいつ地震や津波で被害を受けるかもわからないし,そもそも安全神話など信じる人はもう誰もいないだろう.今回,事故が起きたことで,目先のお金につられて原子力発電所を誘致することの誤りに気がついた人たちは多いだろう.知らない人が馬鹿をみるのが世の中の常なのだ.


参考:『忌野清志郎の反原発ソング 人気急上昇、CD売り切れ店舗も

福島第1原子力発電所の危機的状況が続く中、故・忌野清志郎さんが1980年代に歌った反原発ソング「サマータイム・ブルース」がにわかに注目を集めている。YouTubeでの再生回数が30万を突破。曲を収録したアルバムも売れ、アマゾンランキングでも上位に入っている。曲は1988年に発表。米ロック歌手、エディー・コクランの同名曲に日本語の歌詞をつけてカバーしたものだ。

「原子力は要らねぇ 危ねぇ」

反原発をテーマにした曲で、「東海地震もそこまで来てる だけどもまだまだ増えていく 原子力発電所が建っていく」「寒い冬がそこまで来てる あんたもこのごろ抜け毛が多い」「原子力は要らねぇ 危ねぇ」とかなりストレートな内容だ。

収録アルバム「COVERS」は当初東芝EMIから出る予定だったが、突然中止。新聞に「素晴らしすぎて発売できません」という広告が掲載され、原子力産業に携わる親会社からの圧力がかかったのではないかと噂された。その後、同年に別のレコード会社から発売されている。

今回の福島第1原子力発売所の事故後、急速に注目を集めており、YouTubeにアップされているライブ動画は2011年4月13日現在、再生回数が約34万回。「正座して聴いてます」「忌野さんがご存命なら今度の原発事故でどんなコメントをしてたでしょうか」といったコメントが寄せられている。

旧譜にも関わらずアマゾンのロック部門14位

アルバム「COVERS」も売れているようで、アマゾンでは4月13日午前現在、「J-POP>フォーク・ニューミュージック」で4位。「J-POP>ロック」でも14位に入っている。ロック部門で、上位に入っているものは殆ど新譜なので、20年以上前に発売された作品が14位というのはかなり異例だ。都内の大手CDチェーンでも一時売り切れになったという。

音楽評論家の加藤普さんは、「発売された1988年は経済がよくて日本全体がイケイケだった時期。電力の需要も爆発的に伸びていて、『原発も仕方ないかな』という雰囲気でした。歌詞の中に『原発という言い方も改めましょう』『正確に原子力発電所と呼ぼうではありませんか』というのがありますが、『原発』という言葉にすることで原子力の怖さが薄れるのを心配していたのでしょう。2009年に亡くなってしまいましたが、恐らく今生きていたら、何も言わないで、自転車で被災地を回ってたんじゃないでしょうか。彼はそういう人です」と話している。』
『「放射線うつる」といじめ 船橋市に避難した子ども

 福島県から千葉県船橋市に避難した子どもが「放射線がうつる」などと言われ、いじめられたとする匿名の電話が3月、同市教育委員会にあったことが14日、市教委への取材で分かった。

 市教委は、避難者の気持ちを考えて言動に注意するよう児童、生徒への適切な指導を求める通達を、市内の小中学校計83校に出した。

 市教委によると、匿名の電話は、福島第1原発事故のあった福島県から避難し船橋市内の公園で遊んでいた小学生のきょうだいが3月中旬、別の子どもたちにいじめられたとの内容だった。

 通達は、指導に当たっては「思いやりを持って接し、温かく迎える」「避難している人の気持ちを考えて言動に注意する」など避難している子どもたちへの配慮を要請。「(放射線に対する)大人の不安が子どもたちに影響を与え、冷静な対応が取れなくなる恐れがある」と保護者と連携した対応の重要性も指摘した。』


『福島ごみ「受け入れるな」 川崎市に苦情2000件超

 川崎市の阿部孝夫市長が福島県などの被災地を7、8両日に訪れた際、災害廃棄物処理の支援を表明し、川崎市民らから「放射能に汚染されたごみを受け入れるな」などの苦情が2千件以上寄せられていることが13日、市への取材で分かった。担当者は「汚染ごみは運べるはずがない」と説明、対応に追われている。

 川崎市は2007年の新潟県中越沖地震でも、柏崎市の粗大ごみを鉄道輸送で受け入れ、無償で焼却処理した実績がある。今回も阿部市長は福島、宮城、岩手の3県などに支援を申し出たものの、ごみの量が桁違いに多く単独で処理できないため「国主導で支援したい」(処理計画課)と、計画は白紙状態だ。

 ところが8日以降、同課への電話や市長へのメールで「絶対に福島からごみを受け入れるな」「(福島市出身の)市長の売名行為だ。リコールする」などの苦情が殺到。「川崎市民だけの問題ではない」と、埼玉や千葉県、米国からも反対意見が相次いでいるという。

 ネット掲示板「2ちゃんねる」やツイッターでも話題に上っており、「小さい子どもがいて不安」といった、女性からの訴えが大半を占めるようだ。担当者は「行政不信に陥っているようだが、これでは復興の妨げになる」と困惑している。』

 放射能汚染されたがれきを燃やすという話でもないだろうし,微量ながら千葉も川崎もとっくに汚染されているのにこんなことを言うなんて信じられない人たちだが,少なくともこんなことを言う以上は今後また爆発が起きて自分たちのところの汚染がひどくなってもそこから一歩も動かない覚悟っていうことなのだろうか.
『「地震予知、即刻中止を」 東大教授、英誌に掲載

 「日本政府は不毛な地震予知を即刻やめるべき」などとする、ロバート・ゲラー東京大教授(地震学)の論文が14日付の英科学誌ネイチャー電子版に掲載された。

 「(常に)日本全土が地震の危険にさらされており、特定の地域のリスクを評価できない」とし、国民や政府に「想定外」に備えるよう求めた。

 「今こそ(政府は)地震を予知できないことを国民に率直に伝えるとき」とも提言しており、世界的な学術誌への掲載は地震多発国・日本の予知政策に影響を与える可能性もある。

 論文では、予知の根拠とされる地震の前兆現象について「近代的な測定技術では見つかっていない」と指摘し、「国内で1979年以降10人以上の死者が出た地震は、予知では確率が低いとされていた地域で発生」と分析。マグニチュード8クラスの東海・東南海・南海地震を想定した地震予知は、方法論に欠陥がある、としている。

 教授は「地震研究は官僚主導ではなく、科学的根拠に基づいて研究者主導で進められるべきだ」として、政府の地震予知政策の根拠法令となっている大規模地震対策特別措置法の廃止を求めた。

 また、福島第1原発事故についても「最大38メートルの津波が東北地方を襲ったとされる1896年の明治三陸地震は世界的によく知られている」とし、「当然、原発も対策されているべきで、『想定外』は論外だ」とした。』


 「地震研究は官僚主導ではなく、科学的根拠に基づいて研究者主導で進められるべきだ」とわざわざ言及するということは,今までは官僚主導の地震研究だったということなのだろうか.官僚たちと東京電力に都合のいい科学的根拠のない原発の安全対策を作り上げ,挙句に電力会社に天下りするなんて国民に対する犯罪行為ではないだろうか.

 似たような話は薬害エイズのミドリ十字の時にもあったような気がするが,調べれば官僚と企業が結託して国民の知らないところで好き勝手にやっていることは他にもあるのではないだろうか.わが国では,同一省庁が許諾権と監査権を両方持っていて怖いもの無しなのだから.

 自然災害も恐ろしいが,こういった知られざる人災はいくらでも起こりうるからもっと恐ろしいことだろう.これからは国民がもっと監視の目を強めなければいずれ自分の身にも災が降りかかることを忘れてはいけないということだろう.

予定は未定

2011年4月13日 趣味
予定は未定
予定は未定
予定は未定
 昨年末にGW690を買ってから再びフィルムカメラのほうに興味が移ってしまったのだが,夏休みまでには旅行用に小型のデジタルカメラが欲しいとは思っていた.1台で写真もビデオも撮れて,ビデオ撮影の際には背面の液晶でなくても撮影画像が確認できるパナソニックGH2に14-140mmのズームをと考えていた.

 しかし,夏休みの旅行自体がどうなるか怪しくなってくるにつれて次第にGH2への興味が薄れてしまった.そして,代わって気になりだしたのがフジフィルム X100である.すでに発売になっていたのだが,ネットでサンプル画像を見てかなり気に入ってしまったのである.

 それ以前はクラシックカメラ風な外観があざとくてあまり気に食わなかったのであるが,サンプル画像の美しさの前にはそんなことはどうでもよくなってしまい,今となってはそのスタイルまでも気に入っているのだから勝手なものだ.

 まだ試写の途中だが,このカメラの長所はレンズシャッターで音も振動も少ないため低速シャッターでもぶれず,レンズが明るくて高感度撮影での画質もいいのでスナップ撮影での守備範囲が非常に広いことではないだろうか.その上,マクロ撮影も10cmまで寄れてなかなか使い勝手もいい.

 最近のこの何とも言えない閉塞感の中で,これを持ってどこに行くのか,何を撮るのか今のところ予定は何も決まっていないが,自分の気に入ったカメラがあるというだけで未来が明るくなった感じがするのだからカメラが趣味というのも意外に健康にいいのではないだろうか.
円山動物園まで散歩(続き)
円山動物園まで散歩(続き)
 オオカミはちょっと怖いがよく見るとやはり犬みたいに見えてきてガラス越しであればそれほど怖くないし,走る姿がかっこ良いので被写体としては好きな動物だ.

 何度見ても怖いのはヒグマのほうで,ガラス越しでもやはりちょっと怖い.この日はたまたま水を飲んでいるところに出会したのですぐに何枚か写真を撮った.写真をよく見ると水を飲みながらもその目はこっちを見ているようでやはりちょっと怖い.

 動物園ではデジタル一眼レフに望遠ズームレンズをつけている女性の姿が目立っていた.年齢は30〜50歳代ではないかと思うが,その格好は結構写真を撮り慣れているように見える.動物園では私は初心者なのであの人達がどんな写真を撮っているのかちょっと気になっている.
円山動物園まで散歩
円山動物園まで散歩
 レッサーパンダのココの写真を撮りに娘を連れて円山動物園に行った.今年は雪解けが遅いのか歩道にはまだ雪が残っているところがあって,途中で少し自転車を手で押しながら動物園への坂道を上っていった.

 真っ先にレッサーパンダの所へ向かったが,2匹が寄り添って昼寝で熟睡中.顔もろくに見ることもできないほどだったので,あきらめて今年生まれたホッキョクグマの赤ちゃんを観にいったが,こちらも母子で昼寝中,寝返りをして少しだけ顔がみえただけだった.

 午後から気温も13度くらいまで上がったので来園者も多いようだったが,みんな昼寝しているホッキョクグマの母子を静かに見つめているだけだった.この日は2度目の一般公開だったのだが,先週は天気が悪かったので出直した人も結構いたようだった.

 お目当ての写真は撮れなかったが,代わりに娘の好きなアザラシが水槽の中に立ったまま昼寝しているところが撮れた.考えるに太っているので陸に上がって寝るよりも重力の影響を受けなくて心肺機能に負担がかからず楽なのかもしれない.

 新「は虫類・両生類館」はまだオープンしていなかったが,動物科学館には新しく喫茶店がオープンしたようだった.遊園地のあったところは遊具がすべて撤去されて更地になっていたりして,円山動物園も少しずつ変わっているようだ.

 でも,結構な入園者が来ているのに閉まったままの売店があったりして来園者へのサービスはいまいちだった.もともと動物園というよりは円山公園のなかに動物が展示されいる感じで,私もそこが気に入ってたりするのだが,まだどうも中途半端な感じがする.

 来園者がみんな年間パスポートで来るようになるにはまだ時間がかかりそうだ.

悪い冗談

2011年4月9日 社会の問題
『全電源喪失、国は「考慮する必要はない」と解説

 国や電力会社は、原子炉制御の“命綱”ともいえる電源を、どう位置づけてきたのだろうか。

 規制当局である内閣府の原子力安全委員会は、1990年に定めた発電用軽水炉の安全設計審査指針の解説に、長時間の全電源喪失について「考慮する必要はない」と明記している。

 理由は「送電線の復旧または非常用交流電源設備(非常用ディーゼル発電機)の修復が期待できるため」としており、国は外部電源を失ってもすぐに非常用発電機が作動すると想定してきた。

 各原発は、同指針に基づいて設計されており、非常用電源を含むすべての電源喪失に対して万全の備えをしてきたとは言い難い。東北電力関係者は「外部送電線など電源確保の方法はたくさんあると考え、これまでは全電源喪失は想定していなかった」と話す。東京電力は急きょ、11日に柏崎刈羽原発で全電源喪失などを想定した訓練を行うことにした。』

 もうこうなると原発の安全神話なんて悪い冗談としか思えない.現実に起きる可能性のあることが想定外というのではまったくお話にならない.こうなると原発の技術的問題ではなく管理する人間の問題である.もはや東京電力の経営陣も経済産業省の原発官僚もそしてもちろん政治家もいずれも信用できない以上,今回のような大惨事を引き起こす可能性があるわが国の原子力発電所は出来る限り速やかにすべてを廃炉にするしかないだろう.
『東日本大震災:震度6強余震 原発のもろさ再び露呈

 7日深夜に最大震度6強を観測した東日本大震災の余震で、北海道-関東の原発は再び強い揺れに見舞われた。一部の原子力発電所で外部からの電力供給を断たれた。また、外部電力の復旧後も非常用電源(ディーゼル発電機)が故障した。今のところ、東京電力福島第1原発(福島県)のような深刻な事故にいたっていないが、今後もマグニチュード7級の余震が起こるとみられ、経済産業省原子力安全・保安院は「安全策をもっと担保する必要がある」と指摘する。地震国・日本で、原発の電力確保が「綱渡り」であることが改めて浮き彫りにされている。

 ◇電源対策が急務
 東北電力東通原発(青森県)は、7日午後11時32分の地震発生直後、県内の広範囲にわたる停電の影響などで、2系統あった外部からの送電が止まった。直後に非常用ディーゼル発電機1台が起動し、使用済み核燃料プールの冷却は維持された。8日午前3時半には、外部電源1系統が復旧した。定期点検中で運転しておらず、外部に放射性物質は漏えいしていない。

 ところが同午後2時前、運転中の非常用ディーゼル発電機から軽油が漏れ出して故障。全部で3台備えているが、別の2台は検査で使えない。今後、再び外部電源が遮断すれば、電源車で対応するしかないという。

 東北電力女川原発(宮城県)は地震直後、停電のため3系統ある外部からの送電のうち2系統が止まった。1~3号機は3月11日の震災後、運転していなかった。1系統残ったが、強い揺れで使用済み核燃料プールの計器が誤作動して自動停止し、一時、プールの冷却ができなくなった。結局、機器に損傷はなく、約1時間後、手動で冷却を再開した。

 震災で福島第1原発は、非常用を含む全電源が喪失し、炉心溶融や水素爆発、プールの温度上昇など深刻な事態を招いた。海江田万里経済産業相は3月30日、各電力会社に原発や原子力施設が全電源を喪失する事故を想定した緊急対策の策定を指示した。非常電源車の配備や訓練の実施などを盛り込み、今月中に報告するよう求めている。

 今回、福島第1原発のような事故は免れたが、住田健二・大阪大名誉教授(原子炉工学)は「(東通の非常用ディーゼル発電機の故障は)あってはならない。一方、非常用ディーゼル発電機は、うまく起動しないことが多く不安定な電源だ。装置を複数準備するだけではなく、異なる種類の対策を講じることが必要だ」と指摘する。

 また、内閣府原子力安全委員会の代谷誠治委員は8日の会見で、「当面は、経済産業相が指示した追加対策で対応する。しかし、必要があれば、原発の安全性を判断する国の安全審査指針を見直したい」と述べた。

 ◇「プールの弱点、明白に」
 一方、女川原発では、使用済み燃料プールが強く揺れ、水が端からあふれて建屋内にこぼれ出た。漏れた水は、1号機2.3リットル▽2号機3.8リットル▽3号機1.8リットルで、放射能量は817~5410ベクレル。幸い、国に報告が求められる基準値(370万ベクレル)を下回った。

 地震に伴う水漏れは過去にも発生している。

 07年の新潟県中越沖地震では、東京電力柏崎刈羽原発で、地震の揺れによって、使用済み核燃料プールの水がこぼれた。震度6強の強い揺れで、地震動とプールの水が共振して揺れが拡大する「スロッシング現象」が起きたとされる。その結果1、5、6号機のプールから水がこぼれ、近くにいた作業員にかかったほか、6号機では、その水が外部へ漏れた。

 福島第1原発の4号機では水素爆発が発生し、放射性物質が外部に広がったが、プールが原因となった。

 NPO法人「原子力資料情報室」(東京)の伴英幸共同代表は、「プールが原発の弱点になることが明らかになった。もし原発を続けるのであれば、プール自体をいかに閉じ込めるか検討することが必要だ」と指摘。気象庁が8日、「今後も(今回と同様に)マグニチュード7級の余震はありうる」と予測したことを踏まえ、伴さんは「福島第1原発以外の原発も危うい状況におかれていることを認識すべきだ」と訴える。』

 昨日,北電の佐藤佳孝社長が,電力量の40%を原発に依存する現行体制の見直しを否定し重大事故を前にしても「原発の信頼回復に努める」と強調したという話を書いたばかりなのに,今日は昨夜の地震で「福島第1原発以外の原発も危うい状況におかれていることを認識すべき」状況だということが明らかになったという事実.

 これでもまだ原発でなければならないのだろうか.
ホントかなあ?
『原発依存見直さず 北電社長「信頼回復に努力」

 「ほかの手段に替えるには何十年もかかる」。3月30日に記者会見した北電の佐藤佳孝社長は、東京電力福島第1原発の事故を受け、泊原発(後志管内泊村)の安全対策強化を繰り返し説明した一方、電力量の40%を原発に依存する現行体制の見直しは否定した。国策に乗って進めてきた原子力発電。重大事故を前にしても「原発の信頼回復に努める」と強調した。

 「放射能漏れで、国民の恐怖心がこれだけ高まっても原発は必要なのか」。記者が問うと、淡々と早口で答えていた佐藤社長は表情をややこわばらせ、「(ほかの手段で代替が)できるならば答えられるが、それはできないこと」と述べた。

 福島原発事故によって根本から崩れた日本の原発の「安全神話」。佐藤社長は泊原発への移動発電機車の設置など、事故後に決めた安全対策をアピールした。しかし、「東日本大震災以上の災害が起きないかと言えば、それは分からない」とも語った。

 また、「泊原発を安全なものとして考えるか、危険なものとして考えるか」との質問には、「(泊原発が)壊れる可能性はある」と認めた上で、「みんなに迷惑をかけないことができるかを考える必要がある」と、事故が起きても周囲への被害を防止する対策に力を注ぐ考えを示した。』

 同じ日のニュースでこんなのもあった.

『太陽光発電のコスト激減 10年で火力並みに 米エネルギー長官

 チュー米エネルギー長官は3月30日、2020年末までに太陽光や風力によって一定の電力を得るための発電コストは火力発電と同等かそれ以下になるとの認識を示した。

 オバマ大統領が米国の新しいエネルギー安全保障政策について演説した後の記者会見で質問に答えた。太陽光や風力発電は火力や原子力発電に比べて発電コストが高いことが普及の妨げになっている。

 特に、太陽光発電のコストは技術の進歩によって急速に下がっており、エネルギー省は2020年末の発電コストは現在の半分に下がるのは間違いないとみており、7割超下がる可能性もあるという。』

 科学技術の進歩を考えると,「ほかの手段に替えるには何十年もかかる」なんて言うのはちょっと信じられない.何十年も前に今の半導体技術の進歩を予想できた人なんて一部の先見の明がある人を除いてはほとんどいなかったのだから.

 もっとも国策で原発ありきで進められてきた電力行政とそれに絡む利権もあれば既定路線を勝手に変えることはできないだろうし,電力会社の社長が科学技術に詳しいわけでもないのだろうから無理もないのかもしれないが,そんな人がトップにいるのが今回の大惨事を引き起こした一因でもあるのではないだろうか.

 ここはやはり,「最近進歩の著しい太陽光発電を中心とした原子力以外による発電を開発して脱原子力発電をめざしたい」とでも言うべきだったろう.北電の社長がどこから来た人かは知らないが,この発言からは空気を読んだり,先を読む能力はあまり期待できなさそうだが,危機管理能力は大丈夫なんだろうか.

 東電の社長は心臓でも弱いのか会社の危機に一向に姿を見せないが,健康にも問題があって危機管理が出来ないのだとしたらあまりにも情けない話である.トップに立つ人はやはり心身ともに健康で,頭脳も明晰でないと周りは本当に迷惑するものだ.
ぜんぜん明るくなれない気分
『福島原発で高濃度汚染水の流出止まる、低汚染水放出は1万トン近く

 福島第1原子力発電所では6日朝、「水ガラス」と呼ばれる薬剤の注入を受けて、2号機のピット付近からの高濃度放射能汚染水の流出が止まった。一方、海水への低濃度汚染水の放出は6日朝までに合計1万トン近くに達している。 

 2号機のピット付近から流出していた高濃度の放射能汚染水は5日までの作業で流出場所がほぼ特定され、水ガラスを注入して流出を食い止める作業を実施、6日午前5時半過ぎに流出が止まっていることが確認された。ただ、これにより他の部分から漏れ出す可能性もあり、経済産業省原子力安全・保安院は、東京電力に対し、ピット周辺の監視を行うよう要請した。

 同原発では、1000ミリシーベルト以上という極めて高い放射線量を持つたまり水が2号機のタービン建屋内で発見されるなど、高濃度の放射性物質を含む水の存在が、冷却機能復旧の大きな障害となっている。これらの水の保管先を確保するため、比較的汚染度の低い水を海に放出しているが、6日朝までに集中廃棄物処理施設から合計1万トン近い放水が行われた。5、6号機の建屋周辺の「サブドレンピット」と呼ばれる井戸からの汚染水放出もこれまでに400トン近く行われた。

 枝野幸男官房長官は6日午前の会見で、汚染水の海水放出で水産業に被害が出ていることについて「最終的な補償に先立つ当面の仮払いを含め、農作物と同様に補償対象に含めるのが当然」と明言した。  

 一方、原子力安全・保安院によると、同原発では1号機の格納容器への窒素の投入を検討している。内部に放射線があると、酸素と反応して水素が発生すると想定されるため、水素ガスがたまって爆発する事態に至るのをあらかじめ防ぐための措置という。 

 前日、59年ぶりに上場来安値393円を割り込んだ東京電力株は6日午前も売られ、一時は前日比70円安の292円をつけた。 』

 高濃度放射能汚染水の流出が止まったのは少なくとも良いニュースなのだろうが,1万トン近くも放出された低濃度汚染水の水産物に対する影響は未知であり最悪の場合,福島沖から北海道までの太平洋沿岸の魚は放射能汚染で食べられなくなるのではないだろうかと心配だ.

 おまけにまだ1号機は原子炉内の水が分解されてできる水素によって水素爆発が再び起きる危険性も指摘されているようで,原子炉格納容器が余震や水素爆発で破壊されれば再び大気中の放射能も急増する危険があるのだから少しも明るい気分になれなくて当然だろう.

 そんな気分なのにまたこんな話が...

『東電に天下り年収1860万円の元原発官僚 ただいま雲隠れ中

 原発事故が深刻化する中で雲隠れした原発官僚がいる。今年1月に資源エネルギー庁長官から東京電力の顧問に天下った石田徹氏だ。
 東電は「個人情報だから」との理由で報酬を明らかにしていないが、「天下りの不文律として、退官直前と同額程度(年収約1860万円)が払われている」(経産省幹部)とされる。しかも、「ほとぼりが冷めた頃に副社長に昇格する予定」(東電関係者)という。
 
 その動静は一切出てこない。経産省中堅が明かす。
「石田さんが表立って動くと、経産省は“天下りがいるから東電に甘い”と批判されかねない。そこで、石田さんは経産省の上層部に電話し、東電の首脳に経産省の意向を伝える連絡役に徹している。石田さんの役割は、東電の支払う賠償額を出来るだけ減らすことにある」
 東電の経営が傾けば、経産省は特Aクラスの天下り先を失う。石田氏と経産省の関心はそこにしかないのか。

 経産省を中心に政府が拠出する原子力予算は年間約8370億円(2011年度概算要求額)。そこに原子力安全基盤機構、日本原子力文化振興財団など数多くの天下り法人もぶら下がっている。現役・OBを問わず原発官僚の責任も厳しく追及されるべきだ。』

 私は,東電の一般社員は憎いどころかせっかく一流企業に入社したはずなのにこんなことになって哀れだとさえ思うのだが,経済産業省の原発官僚たちと東京電力の経営陣だけは許せない.もちろん背後には旧政権政党の国会議員もいるのだろう.

 もっとも,それを見過ごしてきた国民にも責任の一端はあるのだから多少の不自由は我慢しなければいけないのかもしれないが,結果的に「知らないものがバカを見る」という構図になっているのがなんとも情けないと思うのは私だけだろうか.

『津波危険地帯の住宅建設禁ず 戦前にあった宮城県条例

宮城県には戦前、津波による浸水が予想される沿岸部の住宅建築を原則禁止するという罰則付きの独自条例があった、と4月5日付の河北新報が伝えている。

1933年(昭和8)の昭和三陸津波の後ほどなく公布、施行された。津波被災の恐れがある地域では、知事の認可なく住宅を建築することを禁止、工場や倉庫を建てる場合は「非住家 ココニスンデハ キケンデス」の表示を義務付け、違反者は拘留か科料に処せられるとある。1950年の建築基準法施行で、役割を終えたようだ。

現在、県内で災害危険区域を条例で指定しているのは仙台市、南三陸町、丸森町だけ。建築基準法が認める違反者への罰則規定は、これら3市町いずれの条例にもない。過去の教訓は引き継がれなかった。

気仙沼市に住む畠山和純・宮城県議会議長は「当時は海岸近くに住宅は建てず、みな高台に家を構えたのだろうが、代替わりするうち形骸化したのかもしれない」と分析。「立派な堤防で津波に抵抗しても無駄なことは、今回の震災で身に染みた。今後、防災対策を考える際は、この良き先例に学ぶべきだ」と話している、という。』

 先祖がどんなにひどい目にあっても,時間が経てば子孫は痛みを忘れてしまうのだろう.やはり人間もただの動物にすぎないのかと思うと情けない気持ちになる.

 今回は津波の被害もさることながら,原発による被害は時間が経つと共にさらに酷いことになりそうだ.でも,過去の例をみればきっとこれも忘れ去られるのだろう.

 遠い将来に生き残るのは昆虫だけという未来予想があったが,どうもこの調子では本当に人類に未来はなさそうだ.


信用ならない
『日本で公表されない気象庁の放射性物質拡散予測

 東京電力福島第一原子力発電所の事故で、気象庁が同原発から出た放射性物質の拡散予測を連日行っているにもかかわらず、政府が公開していないことが4日、明らかになった。

 ドイツやノルウェーなど欧州の一部の国の気象機関は日本の気象庁などの観測データに基づいて独自に予測し、放射性物質が拡散する様子を連日、天気予報サイトで公開している。日本政府が公開しないことについて内外の専門家からは批判が上がっており、政府の原発事故に関する情報開示の在り方が改めて問われている。

 気象庁の予測は、国際原子力機関(IAEA)の要請に基づくもの。国境を越える放射性物質汚染が心配されるときに、各国の気象機関が協力して拡散予測を行う。

 同庁では、東日本大震災当日の3月11日から毎日1~2回、拡散予測を計算している。具体的には、IAEAから送られてきた放射性物質の放出開始時間や継続期間、どれくらいの高さまで上ったかを、風向きや天候など同庁の観測データを加えた上で、スーパーコンピューターに入力し、放射性物質の飛ぶ方向や広がりを予測している。』

酔っ払った中国人の船長が巡視船に体当たりした時もそうだったが,都合の悪い情報を隠蔽するような輩は信用ならない.もっとも最近は民主党員であることを隠蔽して無所属で立候補しているようだから,民主党が都合の悪い政党だということを自ら証明しているのだろう.

放射性物質が頭の上に降りかかるかどうかは風向き次第ということだろうが,入手可能な情報を遮断されて自分の身に降りかかる災難を知ることも出来ないなんて,とても我慢ならないことだと思うのは私だけではないだろう.

参考HP:
http://atmc.jp/germany/
大通公園の近況
大通公園の近況
大通公園の近況
 地下鉄南北線の大通駅南側改札近くにある札幌市大通証明サービスコーナーまで住民票を取りに行くついでに最近手に入れたGSW690で大通公園と東日本大震災の日に開通した札幌駅〜大通駅地下連絡通路周辺で試写をしてきた.

 新年度で住所が変わった人も多いのだろうが,証明サービスコーナーは待ち行列で出来るほどの混雑だった.予定より時間がかかってしまったので,早足で地上に出てまだ少し雪がの残っている大通公園の写真を撮った.

 4〜5枚撮ったところで結構な雪になってきた.カメラが濡れると困るので急いで地下に戻り,札幌駅〜大通駅地下連絡通路で3枚ほど写真を撮ったらフィルムがなくなったので終了し,北1条地下駐車場から帰路についた.

 札幌駅〜大通駅は地下通路が出来たおかげで埃っぽい今の時期には地上を歩かなくていいので大変有り難い.大通り駅から1駅だけ地下鉄に乗るのも面倒なのだが,天気が悪い時や雪解けで歩道が汚い時にはわざわざ地下鉄を使っていた.

 北1条地下駐車場はこの連絡通路に出ることができるので,札幌駅に行くにも4丁目交差点に行くにも大変便利である.以前は大通地下駐車場をよく利用していたのだが,今後は北1条地下駐車場を使う機会が増えそうだ.

ひと休み

2011年4月2日 私の写真集
ひと休み
まだ成鳥になりきっていない白鳥が羽を休めていた.
海を越えていったいどこまで行くのだろうか.

毎年,この時期になると北へ渡っていく白鳥の写真を撮るのですが,今年は数が少ないような気がします.鳥インフルエンザの影響でもあったのかもしれません.きっと東北で放射能の影響を受けた野鳥もたくさんいるのではないかと思います.

津波は自然災害ですが,原発の事故はどう考えても人災です.どんなに時間とコストをかけても事故を起こした東京電力とそれを監督する立場だった人たちの責任の所在を明らかにして環境を汚染した償いをしてもらいたいと思います.


「わしゃまだ生きたい.」
 脳動脈瘤破裂によるクモ膜下出血で入院してきたが,意識がないため家族も手術をためらっていた90歳くらいの女性が意識を取り戻し,息子さんにこう言ったそうだ.

 だいぶん状態が改善してきたのでそろそろ手術ができそうだと思っていた矢先に再び動脈瘤が破裂して出血してしまった.また意識がなくなり最初の状態に戻ってしまったが,家族は本人の言葉で手術を決意し緊急手術となった.

 手術は無事に終了し,意識も少しは改善したがまだ術後の合併症の危険はある.私は,手術中にこの話を聞いて本人がそう言っていたなら是非とも生き延びてもらおうと思った.

 人は生きる気力さえあれば何とかなるものだと私は信じています.

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