ドーピング

2012年2月7日 スポーツ
『アームストロングの無罪が確定

アメリカの連邦捜査局によるランス・アームストロングに対するU.S.ポスタル時代の禁止薬物使用がついに終了した。決定的な証拠が無く、2年間の及ぶ調査は完全に空振りに終わった形となった。捜査を指揮したジェフ・ノビッツキーによれば、調査資料はそのままUSADA(全米アンチドーピング機関)に引き継がれるようだ。

プレスリリースによれば、「ランス・アームストロングと彼の当時の所属チームに対する連邦捜査局、犯罪取締り課による調査をこれをもって終了とする」とアンドレ・ビオレットJr.検事はコメントしている。

この発表を当然ながらアームストロングは歓迎し、声明を発表した。「今回のアメリカ検事局による調査終了を聞いて満足しているよ。これこそが正しい決定だし彼らがこの決断にいたったことを称えたいと思う。これで何かに邪魔されることなくようやく普通の人生を取り戻せるよ。父親として、選手として、そして癌と戦う財団の代表としてもね。」

しかしながらUSADAの代表トラビス・T・タイガートは連邦捜査局とは違ったスタンスを公表している。

「アメリカ検事局とは違い、我々の仕事はスポーツを犯罪行為から守ることであり、特定の人物を糾弾することではない。我々の自転車競技界に対する調査はこれからも継続されるし、今回の調査報告書の内容を入手することを心待ちにすると共に、これからのために有益に使いたいと思っている。」そう、タイガートはコメントした。

連邦捜査局の調査は、アームストロングの元チームメイトであったフロイド・ランディスの起こした訴えによって始まった。2010 年度に本格化した調査では、U.S.ポスタルのチームがスポンサー資金を使用して組織的にドーピングに関与していたことが重点的に調査された。これはスポンサーに対しての詐欺罪にあたるだけではなく、関係者全てが連邦法違反での収監もありうる程の重罪扱いでの調査であった。

アームストロングの代弁者(スポークスマン)であるマーク・ファビアーニは、これでようやくアームストロングに付きまとった黒い噂が払拭されると胸をなでおろしている。「最高のニュースだよ、ランスはアメリカ検事局の判断を支持しているよ。そしてこれから今まで以上に、リブストロング財団での癌撲滅運動に力を入れると言っている。」そうファビアーニはコメントを残した。』

『コンタドールは2年停止=CASがドーピング認定

 スポーツ仲裁裁判所(CAS)は6日、世界的な自転車ロードレース選手のアルベルト・コンタドール(スペイン)に、ドーピング(禁止薬物使用)があったとする裁定を発表した。この結果、同選手は2年間の資格停止処分を受ける。

 処分期間は昨年1月25日にさかのぼって起算され、暫定処分を受けた日数を差し引き今年8月5日に満了。ロンドン五輪には出場できない。

 2010年7月のツール・ド・フランスの際に行われた検査で、コンタドールの検体から禁止薬物のクレンブテロールが検出された。同大会では3度目の総合優勝を果たしたが、成績は抹消される。』

癌と戦ってツール・ド・フランスを7連勝したランスと,海綿状血管腫と戦って昨年3度目の優勝をしたコンタドール.どちらもすごい選手だと思うが,今日偶然にも同じドーピング問題でニュースになっていた.

ランスはもう引退してしまっているが,コンタドールがロンドン五輪で活躍する事はなくなってしまったのが残念なところだ.もっとも私が応援しているのはアンディ・シュレクなので,コンタードールがシュレクに負けるのを見れないから残念という感じなのであるが...

さっぽろ雪まつり
さっぽろ雪まつり
さっぽろ雪まつり
今日から始まったようだが,昨年に続き今年も先日夕食前に西11丁目まで地下鉄で行き,そこから西2丁目会場までを1時間程かけて歩きながら写真を撮って来た.

今年は,『大雪像 タージ・マハル』が一番かと思っていたら,それよりも『大雪像 魔法よ、みんなに届け』と『大氷像 動物たちの夢の城』というのがとてもきれいで良かった.

特に『大氷像 動物たちの夢の城』は今回,東北在住の小学生を対象にデザインを公募して約100点の応募作品の中から選ばれた最優秀賞作品で,仙台市立将監西小学校3年生の板橋このみさんの作品だそうだ.

他に受賞した小学生とともに自分のデザインした大氷像の前で撮った写真が地元紙にも載っていたが,みんなとても嬉しそうだったからそれだけでも今年の雪祭りは成功だと思う.

相変わらず飲食店も多数出ていたが,以前よりはだいぶ配置が良くなっていて,雪像を見るにはあまり気にならなくなった.もっとも公式サイトのアクセスが急増しているようで,今日からはもの凄い混雑になるからそんなことはあまり関係ないのかもしれない.

さっぽろ雪まつり↓公式サイト(大通会場)雪像の説明が書いてあります.
http://www.snowfes.com/place/odori/index.html

MMSEの著作権

2012年1月31日 iOS App.
MMSEの著作権
私が作ったMMSEのアプリをiTune Connectにアップロードしてちょうど3週間になった今朝 iTune App. StoreからMMSEについて質問の電話が来た.MMSEの著作権についての話だった.MMSEは1975年に公表され,認知機能スクリーニングの事実上の標準検査となっているし,もう30年も使われて来たものだから営利目的に使うのでなければ無断で使用していいものだと思っていたが,心配なので電話が終わってから調べてみた.

すると2000年になってから著者らが著作権を主張し始め,2001年からはPsychological Assessment Resources (PAR)というところが著作権を持ちそのHPを見るとライセンス版は50セットで$66とあったから1テストあたり1.32ドルで購入することになっているようである.また,2011年3月にはthe Sweet 16という認知機能スクリーニングツールがPARの求めに応じて,インターネット上から消されたそうである.

実際のところ医療現場ではどこからコピーしてきたかわからない検査用紙で毎日のようにMMSEも行われているのであるが,経過からみてiTune App. Storeに載ってしまうとPARからクレームが来る事が十分予想されるし,無料アプリなのに著作権使用料が発生しては私も困るので,残念ながらMMSEアプリはiTune Connectから削除することにした.

最初から有料だったらこれほど広まらなかったかもしれないのに,公表して一般的になってから著作権を主張するのはどうかと思うし,こんな話がまかり通るのでは研究がそもそも成り立たなくなるだろう.ソフトウェアの世界にはGNUプロジェクトというのがあるが,これからは医療の世界でもフリーのツールで診断できるような環境を作っていかなければならないということになるのだろうか.

すでにHDS-Rのアプリは無料で配布しているのだが,こちらも今後どうなるかはわからないから使いたい人は今すぐダウンロードしておいたほうがいいかもしれない.

『電力需給 政府今夏試算「6%余裕」伏せる

 今夏の電力需給について「全国で約1割の不足に陥る」と公表した昨夏の政府試算について「供給不足にはならない」という別の未公表のシナリオが政府内に存在したことが、分かった。公表した試算は、再生可能エネルギーをほとんど計上しないなど実態を無視した部分が目立つ。現在、原発は54基中49基が停止し、残りの5基も定期検査が控えているため、再稼働がなければ原発ゼロで夏を迎える。関係者からは「供給力を過小評価し、原発再稼働の必要性を強調している」と批判の声が上がっている。

 再生エネ除外、「不足」のみ公表

 公表された試算は、東京電力福島第1原発事故を受け、エネルギー戦略を見直している政府のエネルギー・環境会議が昨年7月にまとめた。過去最高の猛暑だった10年夏の需要と全原発停止という想定で、需要ピーク時に9.2%の供給不足になると試算した。

 この試算とは別に、菅直人首相(当時)が昨年6月下旬、国家戦略室に置いた総理補佐チームに、電力需給の実態把握を指示。経済産業省に対して、発電所ごとの設備容量・稼働可能性、地域ごとの再生可能エネルギーの稼働状況など、試算の根拠データの提出を求め、再試算させた。

 その結果、現在の法律に基づいて電力会社が調達できる再生可能エネルギー容量は759万キロワット(原発約7基分)あったのに、公表された試算は供給ゼロだった。また、一部火力発電所で定期検査による稼働停止時期を猛暑の8月に設定したり、大口契約者への格安電気料金と引き換えに需給逼迫(ひっぱく)時の利用削減を義務づける「需給調整契約」による削減見込みもゼロとしていた。夜間の余剰電力を昼間に利用する「揚水発電」の供給力も低めに設定されていた。

 再生可能エネルギーによる電力供給などを盛り込むシナリオで計算し直すと、電力使用制限令を発動しなくても最大6.0%の余裕があった。再試算は昨年8月にまとまり、菅首相に報告されたが、公開されなかった。

 国家戦略室で同会議を担当する日下部聡・内閣審議官は「国の政策を決定する過程で、後になって『足りませんでした』とは言えない。慎重に堅い数値をまとめた。供給不足を導く意図はなく、昨年11月に公表した対応策で、再生可能エネルギーや火力発電の増強を必要な取り組みに挙げた」と説明する。一方、国家戦略室の総理補佐チームで再試算に携わった梶山恵司・富士通総研主任研究員は「電力会社の言い分をまとめた極端な前提に基づく試算。その数字が、原発再稼働を容認する政治家らの発言にもつながった。再試算は菅政権末期の混乱で公表できなかったのではないか」と問題視している。』

 こうなるとほとんど詐欺みたいなものだ.危機感を煽って原発の必要性を訴えていたのが本当だったら,もう誰も経済産業省や電力会社の言うことなんて信じないだろう.そして,理由はどうあれ電気料金を値上げした挙句に電力供給不足になったら電力会社を許す人はいないだろう.安全神話や身内によるやらせ説明会などで情報操作を行なってきたのだから身から出た錆とも言えるが,これから原発再稼働への国民の目はますます厳しいものになるのだろう.
『最悪シナリオを封印 菅政権「なかったことに」  大量放出1年と想定  民間原発事故調が追及

 東京電力福島第1原発事故で作業員全員が退避せざるを得なくなった場合、放射性物質の断続的な大量放出が約1年続くとする「最悪シナリオ」を記した文書が昨年3月下旬、当時の菅直人首相ら一握りの政権幹部に首相執務室で示された後、「なかったこと」として封印され、昨年末まで公文書として扱われていなかったことが21日分かった。複数の政府関係者が明らかにした。

 民間の立場で事故を調べている福島原発事故独立検証委員会(委員長・北沢宏一(きたざわ・こういち)前科学技術振興機構理事長)も、菅氏や当時の首相補佐官だった細野豪志原発事故担当相らの聞き取りを進め経緯を究明。危機時の情報管理として問題があり、情報操作の事実がなかったか追及する方針だ。

 文書は菅氏の要請で内閣府の原子力委員会の近藤駿介(こんどう・しゅんすけ)委員長が作成した昨年3月25日付の「福島第1原子力発電所の不測事態シナリオの素描」。水素爆発で1号機の原子炉格納容器が壊れ、放射線量が上昇して作業員全員が撤退したと想定。注水による冷却ができなくなった2号機、3号機の原子炉や1~4号機の使用済み燃料プールから放射性物質が放出され、強制移転区域は半径170キロ以上、希望者の移転を認める区域が東京都を含む半径250キロに及ぶ可能性があるとしている。

 政府高官の一人は「ものすごい内容だったので、文書はなかったことにした」と言明。別の政府関係者は「文書が示された際、文書の存在自体を秘匿する選択肢が論じられた」と語った。

 最悪シナリオの存在は昨年9月に菅氏が認めたほか、12月に一部内容が報じられたのを受け、初めて内閣府の公文書として扱うことにした。情報公開請求にも応じることに決めたという。

 細野氏は今月6日の会見で「(シナリオ通りになっても)十分に避難する時間があるということだったので、公表することで必要のない心配を及ぼす可能性があり、公表を控えた」と説明した。

 政府の事故調査・検証委員会が昨年12月に公表した中間報告は、この文書に一切触れていない。

 東京電力福島第1原発事故の「最悪シナリオ」が政権中枢のみで閲覧され、最近まで公文書扱いされていなかった。危機の最中に公開できない最高機密でも、公文書として記録しなければ、次代への教訓を残すことはできない。民主的な検証を阻む行為とも言え、許されるものではない。

 民主党は2年半前、政策決定の透明性確保や情報公開の促進を訴えて、国民の信を得たはずだ。日米密約の解明も「開かれた政治」を求める国民の期待に応えるための作業だった。

 しかし、今回明らかになった「最悪シナリオ」をめぐる一連の対応は、そうした国民の期待を裏切る行為だ。

 シナリオ文書を「なかったこと」にしていた事実は、「情報操作」と非難されても仕方なく、虚偽の大量破壊兵器(WMD)情報をかざしながらイラク戦争に突き進んだブッシュ前米政権の大失態をも想起させる。

 民間の立場で調査を進める福島原発事故独立検証委員会が文書の取り扱いをめぐる経緯を調べているのも、そうした民主的な視点に根差しているからだ。ある委員会関係者は「不都合な情報を握りつぶしていたのではないか」と指摘する。

 昨年末に中間報告をまとめた政府の事故調査・検証委員会が「最悪シナリオ」に切り込めていないのも問題だ。政府は民間の事故調査を待つことなく、自らが経緯を明らかにすべきだ。』

 嫌なものは無かったことにしたいのだろうが,「なんと腰の引けた政治家が多いことだろう.」と思っていたら続いて出てきたのが以下の話.

『政府の原災本部 議事録を作らず

 東京電力福島第一原子力発電所の事故を巡って、避難区域や除染の方針など重要な決定を行ってきた政府の「原子力災害対策本部」の議事録が作成されていなかったことが分かりました。専門家は「将来同じ失敗を繰り返さないようにするための財産が失われたという意味で、国民的な損失だと思う」と指摘しています。

 政府の原子力災害対策本部は、総理大臣を本部長とし、経済産業大臣をはじめ全閣僚をメンバーとするもので、原発事故当日の去年3月11日に設けられ、避難区域や除染の基本方針、農作物の出荷制限など原発事故を巡る重要な決定を行ってきました。NHKで、去年11月、それまでに開かれた21回の会議について「議事録や内容をまとめた資料など」の情報公開請求を行ったところ、公開されたのは、議題を記した1回の会議について1ページの「議事次第」だけで、議論の中身を記した議事録は作成されていなかったことが分かりました。NHKの取材に対し、原子力災害対策本部の事務局を務めている原子力安全・保安院の担当者は「業務が忙しく議事録を作成できなかった」と説明しています。公文書管理法は、国民への説明義務を果たすとともに政府の意志決定の過程を検証できるようにするため重要な会議の記録を残すよう定めており、公文書の管理を担当する内閣府は、原子力安全・保安院の担当者から聞き取りを行うなど経緯を調べています。原発事故への対応を巡っては、東京電力と政府が合同で事故対応を検討した「事故対策統合本部」でも主要な会議の議事録が作成されていなかったことが分かっており、内閣府は、この経緯についても調べています。

 公文書の管理や情報公開制度に詳しい名古屋大学大学院の春名幹男特任教授は「政府の重要な立場にあった人たちは、記録を残さないと責任を果たしたことにはならない。今回は、自分たちの失策がそのまま記録されると困るので、あえて記録を残さなかったと思われてもしかたない。将来同じ失敗を繰り返さないようにするための財産が失われたという意味で、国民的な損失だと思う」と指摘しています。』

 自分たちに都合の悪いことや国民に知らせたくないことは無かったことにするという政府の方針がまたしても明らかになったわけである.問題に正面から立ち向かわないだけでなく,自分たちのやったことも記録せずに無かったことにしてしまうという無責任さ.真面目にやる気のない政治家はとっと消えて欲しいものだ.この国の政治は腐り切っているみたいだが,代わりもすぐにはみつかりそうもないから日本はこのまま沈没するのを待つしかないのだろうかと心配になうのは私だけだろうか.
iPad3は3月発売.ドコモは?
『Appleの「iPad 3」は2012年3月に発売され、LTEネットワークに対応することが報じられている。

 Bloombergによると、iPad 3は2012年第1四半期に発売されるという。Bloombergは、アジアにあるAppleの製造パートナーの動きに言及している。また、iPad 3にはクアッドコアチップが搭載される見通しだ。

 iPad 3は、今後1年間、Appleの売り上げに大きく貢献する製品の1つと見られている。iPad 3も重要だが、大方のアナリストは、やはり4Gに対応すると見られる「iPhone 5」の方が売り上げの牽引役になると予想している。

 Bloombergによれば、2月には量産体制がさらに進む見込みだという。

 Piper JaffrayのアナリストであるGene Munster氏は、最近の調査メモで、AppleのiPad計画の成否を次のように予測している。

 現在のところ、当社のモデルはiPad 3が単純に『iPad 2』と置き換えられるという前提に立っている。だが、AppleがiPadのラインアップを高価格帯と低価格帯の両方に拡大すれば、新しいiPadは現在の予測を大きく上回る成長に貢献できる。当社は今のところ、2013年におけるiPadの売り上げの伸びを11%、強気の見方をした場合には30%と予測している」

 Wedbush SecuritiesのアナリストであるCraig Irwin氏は調査メモで、iPad 3はバッテリ供給業者にとって恩恵となる可能性があると述べている。iPad 3には、はるかに多くのバッテリ材料が使われる見込みで、Irwin氏によると、Simplo Technology 、Dynapack、Polymoreのような供給業者に利益をもたらす可能性があるという。』

『次期「iPad」向け高解像度ディスプレイの生産が加速か

 最新の報道によると、Appleの次世代タブレットの正式発表を数カ月後に控えて、同デバイスをより魅力的にする高解像度ディスプレイの生産が加速しているという。

 台湾のニュースサイトDigiTimesによると、シャープとLG Displayは今後2カ月半で600万~700万台の9.7インチQXGAパネルを生産し、第2四半期中に生産台数を1000万台まで拡大する見通しだという。

 その一方で、Appleは2012年第1四半期に発注する「iPad 2」ディスプレイの数量を700万~800万パネルに縮小すると言われている。2011年第4四半期には1000万パネルを発注したと報道されているので、それと比べると大幅な縮小だ。

 総合すると、第2四半期には従来モデル向けディスプレイよりも多くの高解像度ディスプレイが生産される見通しということだが、AppleはiPad 2を完全に廃止するわけではない。このことは、同社がiPad 2をしばらくの間、提供し続ける可能性を示唆している。

 DigiTimesは、Appleが最新モデルとともにiPad 2を継続して提供し、iPadのラインアップを3モデルに拡充する予定だと繰り返し示唆している。

 注目すべきなのは、このDigiTimesの最新報道が、韓国の業界サイトElectronic Times Internet Newsで報じられた内容と対照をなしていることだ。後者は、次期iPad向けQXGAパネルを生産するのはLGとサムスンで、シャープはそれに加わっていないと主張した。パネルは2048×1536ピクセルで、スクリーンサイズは従来と同じ9.7インチになる予定だという。』

どうやら予想通りiPad3が発売になるようだ.CPUはクアッドコアのA6だから速度は2倍,レチナディスプレイで解像度も2倍の2048×1536になり電池の容量も2倍になるらしい.ここまではほぼ予想通りだが,LTEネットワークに対応するのはiPhone 5からだと思っていたのでこれは予想外だった.

わが国でLTEに対応している通信キャリアはNTTドコモだけなのでもしApple社がiPad3を日本でもLTEに対応させようと思えばNTTドコモとも手を組むことになるが,どうなるのだろうか.

ほかにも私としてはSDカードへの対応や,電話として使えるか,カメラとライトはどうなるのか,Mac Book Airに替わるような開発ツールや画像処理ソフトなどのアプリケーションが出てくるのかなどが気になるところだ.

あと2ヶ月ほど待てば全てが明らかになるが,Steve Jobsの遺作とも言うべきiPad3とiPhone 5そしてまったく新しいApple TVの登場を楽しみにしている.

『拡散予測、米軍に提供 事故直後に文科省

 東京電力福島第1原発事故直後の昨年3月14日、放射性物質の拡散状況を予測する緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)による試算結果を、文部科学省が外務省を通じて米軍に提供していたことが16日、分かった。

 SPEEDIを運用する原子力安全委員会が拡散の試算結果を公表したのは3月23日。公表の遅れによって住民避難に生かせず、無用な被ばくを招いたと批判されているが、事故後の早い段階で米軍や米政府には試算内容が伝わっていた。』

 今更ながらこの国の官僚たちはどっちを向いて仕事をしているのだろうと思う.きっと,国民は馬鹿で長生きする必要なんてないと思っているのだろう.

 国民の税金で食べている文部省と厚労省と外務省そして経済産業省の人達は一体何を考えているのだろうか.インサイダー取引などの裏ビジネスで忙しいから,そんなことはどうでもいいのだろうか.

 事故後に米国政府関係機関が放射能汚染に対して速やかかつ厳重な対策を講じたのも実はこの情報があったからなのではないだろうか.情報があれば適切に避難できた人達にとっては実に悔しい話だろう.

 そして,こういう重要なことがあまり大きく取り上げられないのにもきっと理由があるのだろう.こうなると政府やマスコミの言うことなんか信じていたらどうなるかわかったものではないという話になってくる.まったく酷い話だ.政治家は日の丸だ国歌だという前にやることがあるのではないだろうか.
『日本の「軽」規格廃止を…TPPで米自動車3社

 米自動車大手3社(ビッグスリー)で組織する米自動車政策会議(AAPC)は、日本の自動車市場の閉鎖性を理由に「現時点では反対」と表明し、参入障壁となっている軽自動車規格については、「廃止すべきだ」と主張した。

 今年秋の大統領選を控え、大きな雇用を生んでいるビッグスリーの政治に対する影響力は大きい。月内にも始まるとみられる日米の事前協議で自動車分野は大きな焦点で、交渉は難航が予想される。

 AAPCは、日本独自の軽自動車規格について、「市場の30%を占めているが、もはや合理的な政策ではない」と批判した。日本の技術基準や、認証制度などの規制も参入の障害になっており、透明性が必要としている。1990年代後半からの日本政府の円安誘導政策も、米国車に不利になっていると指摘した。』

米国は日本でしか売れない軽自動車なんか作りたくないから文句を言っているだけなのだろうが,私は別の理由で軽自動車規格は廃止すべきだと思っている.一つは安全面からの理由で,もう一つは税制面からの理由である.

軽自動車の衝突安全性も新基準になってからは良くなったのだろうが,事故で病院へ運ばれて来る人をみれば軽乗用車が不利なことは明らかなように思う.車同士の衝突事故ではまず間違いなく軽自動車に乗っていた人の方が重症である.相手が軽傷なのにもかかわらず軽自動車の人が致命的な重症だったりするから現実にはかなり大きな差があると思われる.経済的な有利さと引き換えに命懸けになる程度の安全性というのではおかしいだろう.

一方で,軽自動車と普通車は同じルールで同じ道路を走っているのに税金が五倍も違うというのもおかしな話だ.普通車が特に贅沢品というわけでもないのにこれほど税金が違うのは不公平ではないだろうか.税金が安いのと引き換えに低い安全基準に甘んじなければいけない軽自動車と日常的に使う必要性があるのに軽自動車に比べて異常に高い税金を払わせられる普通車.私にはどちらも不合理にみえる.

だから軽自動車はもうやめて普通車の税金を下げるのがいいように私には思われる.その上で,燃費の悪い車と必要以上にスピードの出る車は環境税やプレミアム税みたいなもので税金を高くすればいいのではないだろうか.もっとも,最近の若い人たちは車なんか買わなくなっているようだからすでにどうでもいい話なのかもしれない.



 今日の仕事は昼までだったので,午後からは北海道神宮へ家族で初詣に行った.その帰り道に露店で甘酒とココアを注文し千円札で支払ったところ,その露店のおばさんが、「こまかいのですみませんね。」といいながらお釣りの400円に十円玉と五十円玉を混ぜてきた.見るともらったお金を入れる箱には百円玉がいっぱいあるにもかかわらずである.

 千円札を出すのにちょっと手間取ったのが悪かったのか,目の前にいた露店のお兄さんがお釣りの計算を間違ってもたついたせいなのかは知らないがとにかく私のお財布は補助通貨でふくれてしまった.露店のおばさんの物言いにちょっと気分が悪くなったが,小銭は同一通貨で20枚までは拒否できないということを知っていたので黙ってお釣りを受け取った.そしてすぐに娘が欲しがっていたクレープを買う時に小銭を使うことを考えた.

 甘酒屋を出て娘の言っていたクレープ屋さんで,イチゴクレープの代金を百円玉2枚と五十円玉1枚と十円玉4枚と五円玉1枚と一円玉5枚で支払ったら,露店のお姉さんが「五円玉と一円玉はお釣りに使えないのでダメなんですけど。」と言ってきた.そこで私は,「補助通貨は同一のもの20枚までは拒否できないと法律で決まっているのだよ.」と言いながら,私の言葉に固まってしまった露店のお姉さんの手からクレープを頂いて帰ってきた.

 売り上げを計算する時に百円玉だけなら計算しやすいだろうとは思うが,そのために客にわざわざ小銭をたくさん渡すというのも理解できないし,お釣りに五円玉や一円玉を出すのが失礼だと考えられるのなら,客の五円玉や一円玉を拒否するのも同様に失礼だとは思わないのだろうか.どうも私には理解できない人たちである.

 もっとも,こういう時のために法律というものはあるのだろうから,ここは声を荒げずに粛々と法律に従ってお金を受け渡せばいいのだろうが,世の中には色んな人がいるということを再認識させられた.私にはちょっとした出来事だったが,妻はそんなことは別に気にも止めていなかったようで,やはり妻にはかなわないと思った.

SAPICAとKitaca

2012年1月2日 日常
 SAPICAは札幌市営地下鉄で,KitacaはJR北海道で使えるICカードである.JR北海道を利用する機会があったので,それぞれを自販機で購入してみた.学会で出張に行った時にSuicaが使ってみたくなったのだが,KitacaはSuicaエリアでも乗車券として使えるようなのでこの機会に購入してみたのだ.

 SAPICAは札幌市営地下鉄以外では使えない.2013年度中には札幌市電・バスへのSAPICA導入とKitacaおよびSuicaでも地下鉄・市電・バスを利用可能にすることが発表されているようだ.しかし,SAPICAをJR北海道で利用可能にするのは現在協議中で,SAPICAとKitaca・Suica等の完全相互利用化及び電子マネー機能の利用については発表されていないようだ.

 だが,調べてみるとSAPICAには便利な機能があった.オートチャージ機能である.カード残額が設定した金額(1,000円から5,000円までの1,000円単位)を下回っていると、事前に登録したクレジットカードから設定された金額(1,000円から3,000円までの1,000円単位)が自動的にチャージされるというものだ.

 こういったプリチャージ型のICカードを使う気になれない一番の理由は,残額を気にしないといけないことなので,もしSAPICAとKitaca・Suica等の完全相互利用が可能になったら私はSAPICAを残すことになるだろう.

 今回は3日間ほど使うだけなのでそれぞれ3千円,5千円だけチャージしておいたが,使用してみて気になったのはカードの認識がちょっと遅くて切符で改札するよりもゆっくり歩かなければいけないこととカードがすぐに汚れることだった.それを我慢するにしても毎回切符を購入するよりは楽なので,これからも使うことになるのだろう.
『原子力業界が安全委24人に寄付 計8500万円

 東京電力福島第一原子力発電所の事故時、中立的な立場で国や電力事業者を指導する権限を持つ内閣府原子力安全委員会の安全委員と非常勤の審査委員だった89人のうち、班目(まだらめ)春樹委員長を含む3割近くの24人が2010年度までの5年間に、原子力関連の企業・業界団体から計約8500万円の寄付を受けていた。朝日新聞の調べで分かった。

 うち11人は原発メーカーや、審査対象となる電力会社・核燃料製造会社からも受け取っていた。

 原子力業界では企業と研究者の間で共同・受託研究も多く、資金面で様々なつながりがあるとされる。中でも寄付は使途の報告義務がなく、研究者が扱いやすい金銭支援だ。安全委の委員へのその詳細が明らかになるのは初めて。委員らは影響を否定している。』

本当に出鱈目(でたらめ)な原子力安全委員会だ.審査対象の企業から金銭授受をしておきながら委員会での発言に影響はないなんて言っても,誰がそんな話を信じる事ができるだろうか.正月早々まったくお目出度たい人達だ.
『生活保護受給者囲い込みの病院「彼らは上客」

 全額が公費から支出される生活保護受給者の医療費を巡り、日課のように受診を繰り返す「頻回通院者」の存在が明らかになった。

 「暇だから」「親切にしてもらえる」。病院通いを続ける理由を、彼らはそんな風に漏らす。そして医療機関側も、車での送迎など手厚いサービスで、取りはぐれのない“上客”の囲い込みに懸命だ。

5年前から毎日

 12月中旬の朝、大阪市西成区の診療所。玄関のシャッターが開くと同時に、中年男性たちが次々と吸い込まれていった。診察を終えた十数人に聞くと、全員が受給者。半数以上は週4日以上通っているという。

 「5年前から毎日、点滴とマッサージに来ている」という男性の病名は、「腰痛」。「足の関節が痛む」と連日、電気マッサージに通う別の60歳代の男性は「先生が優しいし、マッサージも気持ちいい。どうせタダやし」と満足そうに言う。

 厚生労働省の調査で判明した同市の頻回通院者は、全国最多の4179人で、全体の2割以上を占める。

 診療所の患者は高齢者が多いが、一見健康そうな働き盛り世代の姿も目立つ。

 40歳代の男性は腰の持病のため連日、「簡単なリハビリ」に通っているという。本来はケースワーカーから働き口を探すよう求められる年齢だが、「医者が書類に『就労不能』と書いてくれるから何も言われない」。男性はそう話し、「元気そうに見えるやろけど病人やで」と付け加えると、自転車で勢いよく走り去った。

「はやってナンボ」

 同区内の別の診療所前では、男性受給者たちが次々とワゴン車から降りてきた。診療所側が早朝から自宅を回り、診察後は送ってくれるサービス。ロビーからはニシキゴイが泳ぐ庭園が望め、院内にはリクライニングシートが並ぶ点滴ルームや多数の運動器具を備えたリハビリルームがそろう。

 その近くに最近開院した診療所は年中無休の触れ込み。開院当初、「生活保護取扱」と書いたのぼりを立て、芸能人の名を使ったビラやカイロを通行人に配る客引きを展開し、市保健所から注意を受けたという。

 「受給者をターゲットにした診療所が、ここ数年増えている」。同区の医療関係者はそう話す。

 「彼らは主要顧客」。ある診療所を経営する男性医師は、こう言い切った。数年前の開院当初は患者が集まらず、知人のブローカーに受給者の紹介を依頼。以後、頻回通院者が増え、赤字経営を脱却したという。

 「治療より経営優先。はやってナンボ」。医師はそう言う一方、こんな表現で過剰診療を否定した。「患者が自主的に来るから診ているだけ。『毎日来い』とは言っていない」』

『生活保護者、公費負担で高頻度通院…厚労省調査

 医療費が全額公費負担される生活保護受給者について、2009年度の受診状況を厚生労働省が調査したところ、2日に1回以上の高頻度で3か月以上続けて通院した「頻回通院者」が全国で1万8217人に上ることがわかった。

 うち3874人については、自治体が必要以上の受診にあたる「過剰受診」と判断。通院頻度を抑えるよう受給者を指導したが、改善はその約3割の1279人にとどまっているという。

 同省によると、全国の一般外来患者の月平均通院日数は約1日で、65歳以上の高齢者でも3日程度にとどまっている。

 しかし、同省が同じ傷病名で同一診療科(歯科を除く)を月15日以上、3か月以上連続で受診した人について、09年度分の診療報酬明細書(レセプト)の分析を各自治体に依頼、データを集計したところ、生活保護受給者の多くに整形外科や内科の診療所に頻回通院したケースがあったことが判明。自治体はさらに該当受給者の診療内容などを点検し、全体の約2割の3874人を「過剰」と判定した。

 都道府県別では、大阪府が6025人(過剰受診者856人)と最多で、以下、東京都が1920人(同478人)、福岡県が1374人(同469人)など。』

働けるのに働かないだけでなく,医療費と医療資源を無駄遣いする生保患者にはうんざりするが ,それを囲い込んで収入源とする診療所があるなんておかしな話だ.

生保よりも低い賃金でまともに働いている人や,救急医療で疲弊している医師からみたら,こんなことがまかり通るなんて許せない話である.

病気のふりをする生保患者とそれに加担する診療所はちゃんと摘発してしかるべき罰則を与えるべきだろう.

謹賀新年

2012年1月1日 日常
新年明けましておめでとうございます.
今年もよろしくお願いします.
今年が皆様にとって良い年となりますように.

道東自動車道

2011年12月31日 日常
道東自動車道
今年の10月29日に開通した道東道を通って帯広に来た。北広島ICに入る直前に給油したにもかかわらず自宅から北海道ホテルまででちょうど3時間だった.去年まではどんなに早くとも3時間半以上はかかっていたので画期的な出来事だった.これで電車とほとんど変わらなくなったから,場合によっては車の方が早く着くだろう.

車の窓から雪で覆われた十勝平野を見ていた娘が,「いかにも北海道らしい景色だね。」と言っていたが,私も北海道の自然を身近に感じながら生活したいなら十勝はもっともおすすめの土地だろうと思う.内陸なので寒暖の差が激しく空気が澄んでいて水も美味しいし,日高山脈のおかげで台風もやって来ないし雪も少ない.でも,スキーもスケートも楽しめる.

食べ物もとても美味しい.神戸牛だって元をただせば十勝牛だし,牛乳も野菜もまちがいなく一番おいしいところである.学会出張や旅行で色々なホテルに泊まったが,野菜サラダと牛乳が最も美味しかったのは今でも北海道ホテルだと思っている.近郊の農家で採れた食材だけで作られたランチも最高だ.地ビールの十勝ビールも美味しい.

でも,一番気に入っているのは季節とともに移り変わる風景の美しさだ.何処を撮っても絵になるから写真を撮るのが楽しくなるのだ.市内の川に白鳥などの渡り鳥やカワウソがいるなんて私も初めて見る風景だった.そんな帯広まで3時間弱で来れるようになったのだから私にとってはとても嬉しい道路の完成だったわけである.これなら週末に遊びに来ることも不可能ではないだろう.なんともいい時代になったものだ.

今日は年の瀬の街へ家族で買い物に出かけた.こんなゆっくりした年末は何年ぶりだろうか.今年最後の当直で3人ほど入院し,それなりに忙しかったが,あまり慌しさはなく無事に正月休みになった.

今年を振り返ってみると社会の問題としては震災の年と言うことに尽きるだろう.原発の安全神話が如何に虚しいものだったかを思い知った年だった.科学技術の安全性はそれを使う人間にかかっているという当たり前のことを再認識させられる年だった.

仕事のことでは,気管カニューレや胃瘻のチューブ交換で刑事訴訟になる事故がニュースになり,慢性期医療も医師にとっては気を抜けない事ことが改めて感じられると同時に慢性期医療の意味を考えさせられることが多かった.

趣味の写真に関してはついにバースデーライカを手に入れることが出来て自家フィルム現像も再開したもののフィルムカメラ集めも一息つき,来年からは娘の写真を撮る機会が減ることも考えて,増えすぎた機材の整理と更新を行なった年となった.

カメラへの情熱が少し下火になる一方でふとしたきっかけからオーディオへの情熱は復活し,今まであまり聞くことのなかったBill EvansのCDを集めるようになるとは一年前には予想もしなかったことだった.オーディオシステムのために部屋のレイアウトも変わり自分の部屋にいる時間が増えるなどライフスタイルも変化した.

もう一つ予想もしていなかったことはiOS SDKでアプリの開発をしてiTune Storeに出品するようになったことで,大学院卒業後はソフトウェアのユーザーに徹していた私がソフト開発をする気になるなんて思ってもみなかったことだった.

自転車に乗るのを控えめにして練習した北海道マラソンは今年も猛暑に完敗し,来年は積極的に自転車をつかったクロストレーニングに変更してまた挑戦しようと思っているところだ.

結局のところどっちを見ても昨年は予想もしなかった方向へ動いて来ているから,来年のことなんか考えても無意味なのだろうし,トルストイも言っているように人間には未来のことを知る能力は与えられていないのだから,やはりその時自分に出来ることを一生懸命やるしかないのだろう.

こんな一年になったのも何かの運命だと私は思っているので,この流れを来年につなげてさらに新しい自分を見つけてみたいものだ.

Bill Evansを聞きながら…



『東電の初動「誤り」、冷却の空白招く…事故調

 東京電力福島第一原子力発電所事故に関する政府の事故調査・検証委員会(委員長=畑村洋太郎・東大名誉教授)は26日、事故対応の問題点やその背景を分析した中間報告を発表した。

 東電の初動を巡っては1、3号機の緊急冷却装置の操作について「誤った措置」などと批判し、東電が官邸の意向を踏まえて3号機の注水手順を変え、冷却の空白が生じていたことも明らかにした。背景としては、津波対策を含め幅広く原発の安全を考える視点が欠けていたと指摘した。

 報告書によると、1号機では3月11日、緊急冷却装置「非常用復水器」が津波による電源喪失で停止したが、吉田昌郎所長(56)(当時)や本店幹部らは正常に冷却していると誤認したまま、8時間以上気付かなかった。これが、対応の遅れにつながり、格納容器の圧力を抜く「ベント」や原子炉への注水が始まったのは翌日だった。

 3号機では13日未明、緊急冷却装置「高圧注水系」を手動停止したが、別の注水手段への切り替えに失敗、冷却できなくなった。中間報告では手動停止を「誤った措置」と断定し、7時間近い注水中断を「極めて遺憾」と批判した。

 官邸では当時、3号機の代替注水について「海水を入れると廃炉につながる」との意見が出ていた。現場では海水注入の準備が整っていたが、官邸に派遣されていた東電社員から「淡水の方がいいとの意見がある」と聞いた吉田所長は、淡水ラインに切り替える作業を指示。だが、淡水は13日午前9時25分の注水開始から約3時間で枯渇し、海水ラインに戻す際に52分間、冷却が中断した。

 報告書は1、3号機とも、注水が早期にできていれば、放射性物質の放出量を減らせた可能性があるとした。

 一方、被害の拡大を食い止められなかった背景については、国や電力会社の過酷事故対策が、機械の故障や人的ミスを想定するばかりで、津波など自然災害に目を向けてこなかったと総括した。原発事故が他の災害と同時に起きる「複合災害」の視点も欠けていたと指摘した。

 政府の対応については、官邸内で情報が分散し連携が不足したことや、経済産業省原子力安全・保安院の危機管理能力の欠如を問題視した。来年4月発足する原子力安全庁(仮称)について「責任を持って危機対処の任にあたる自覚を強く持ち、体制整備を図る必要がある」と提言した。』

『保安検査官逃げ回り・東電は子会社任せ…事故調

 原発の監視を担う原子力安全・保安院の原子力保安検査官や、事故対応の責任を担う東電が、役割を十分に果たせなかった実態も、中間報告で明らかにされた。

 報告書によると、東電の事故対応を指導監督する立場の検査官は3月12日早朝、4人全員が現場を立ち去り、約5キロ離れた対策拠点のオフサイトセンターに戻っていた。放射線量の上昇により、屋外の防災車の搭載電話が使えなくなったのが理由とするが、中間報告は「東電の回線など他の手段で状況報告は可能だった」とみている。

 13日朝には、海江田経済産業相から炉心への注水状況を監視するよう指示を受け、検査官4人が原発に入った。だが、対策本部のある免震重要棟の一室に閉じこもり、東電社員から資料を受け取るだけだった。14日午前11時過ぎには、3号機が水素爆発を起こしたため、身の危険を感じ、同日午後5時頃、上司の明確な了解がないまま同センターに引き揚げた。

 菅首相が東電本店に乗り込み、東電社員に「逃げてみたって逃げ切れないぞ」とまくしたてたのは翌15日早朝。その前に検査官らは退避を終えていた。事故調関係者は「検査官は職責を果たさず逃げ回っていたも同然だ」と批判する。

 一方、原子炉の冷却で重要な役割を果たしたのが東電の子会社だったことも分かった。

 吉田昌郎所長(56)は3月11日夕、全電源喪失の事態を受け、1、2号機への消防車による炉内注水を検討するよう指示した。だが、消防車の活用はマニュアルになく、同原発の「発電班」「技術班」などはどこも自分の担当と考えなかった。

 同日深夜、1号機の危機的状況が分かり、12日未明、消防車による注水を準備した。しかし、消防車を操作できる東電社員はおらず、下請けの子会社に頼らざるを得なかった。東電社員の「自衛消防隊」もあったが、ホースの敷設なども当初は子会社社員だけで行った。

 放射線量が高まる中、子会社は一時、作業に難色を示したが、東電の強い要請に応じた。2、3号機でも注水作業を担い、3号機建屋の水素爆発では3人が負傷した。(肩書は当時)』

 地震や津波の発生を防ぐことはできないし,家や建物が流されても被害はその地域に限局的であるから,被害者が天災だと思うならそれであきらめるしかないし,対策としてはそこに住まないようにするくらいだろう.

 しかし,原子力発電所の事故については話がまったく違うと思うし,対応の仕方によっては被害を最小に食い止めることができたとなればこれは人災というしかないだろう.起きる可能性があったことを敢えて想定外としてきた人達の責任は非常に重いし,自分の責任を放棄して現場から逃げた人達の責任も追求されるべきだろう.

 東電というと私は小笠原の父島行きの船で乗り合わせた東電の部長とか言う傲慢で鼻持ちならない男のことを思い出してしまう.あんな人間が集まって安全神話をでっち上げて国民の目を欺いてきた挙句にこんな失態を繰り返したのかと思うと,今年一番に気分が悪くな話だが,私は厭なことはすぐに忘れてしまうので,その不快さをあとで思い出せるように書いておこう.
メリークリスマス
札幌はホワイトクリスマスです.我が家の小さなクリスマスツリーを毎年飽きもせず撮影していますが,今年はGX1とNoctilux 50mm F1.0 (1977年製)のコンビで撮ってみました.絞り開放,シャッター速度1/13,ISO1600相当ですが,絞り開放ではピントを合わせるのが非常に難しいことで有名なレンズなので100回ほどもシャッターを押しました.

今年も残すところあと一週間になりました.自分なりに目標を達成出来たことも出来なかったこともあり,去年のクリスマスには思いもしなかった毎日を過ごしていますが,今年という一年を改めて振り返ってみると無事に一年を過ごすことが出来ただけでも満足すべき年だったようにも思います.

では,残りの一週間が来年の飛躍につながる有意義な日々となることを祈って,

メリークリスマス!


Noise

2011年12月23日 趣味
Noise
Noise
 最近は家に帰るとEX-AR9の前に座ってBill Evansを聞くのを楽しみにしている.Amazonで評判の良さそうなCDを探しては購入して聞いているのだが,なかには録音状態が良くなくてバックグラウンドのノイズが気になり音楽に集中できないものもあるので改善策を考えてみた.

 その昔,手術ビデオのデジタル編集のために買ったソフトの中にSoundtrack ProというDSW(Digital Sound Workstation)のソフトがあり,PowerMac G5に入れてあることを思い出した.さっそく音楽CDをApple Losslessで圧縮したものを音源にして色々加工してみたところ,ノイズは気にならない程度にまで減らせそうだということがわかった.

 音楽CDはプロがリマスタリングしているのであまりエフェクトをかける余地はないのか却って音が歪んでしまうことも多いが,上手くいくとノイズが減って音の立体感が増す事もあって面白い.ノイズを減らすだけでなく,エコーをかけたり,耳障りな観客の拍手をフェードアウトさせたりすることもできる.

 音楽データを処理するだけなら現役を引退したPower Mac G5でも十分な性能があるようなので,G5には現役復帰してもらってこれからは音楽の趣味でつき合ってもらうことになりそうだ.

追記:これを書いていて,iPad2が来てから使わなくなってしまったPower Book G4にもSoundtrack Proが入っていたことを思い出しました.こちらはEX-AR9でモニタリングしながらエフェクターとして使ってみようかと思っています.
「スティーブ・ ジョブズ」の計算機
「スティーブ・ ジョブズ」の計算機
「スティーブ・ ジョブズ」の計算機
Mac OS時代に使われていた電卓のデスクアクセサリはジョブス自身がデザインし,Mac OS 9.2.2まで15年間も使われていたそうだ.

現在の電卓はOS Xになってからのもので,これもOS X 10.7 Lion までそのデザインは変わっていないように見える.

英語システムと漢字Talk1.0が両方使えた時代に初めてこの計算機を見てデスクアクセサリの素晴らしさに感動したものだが,iPhoneの計算機ではグランドビューにすると関数電卓に変化するのを見て再び感動したものだ.

このようにMacとは歴史的に関わりが深い計算機だが、iPadには標準で組み込まれたものがない.これは一体どういう理由なのだろうか.

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2011年12月16日 コンピュータ
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今朝,iTunesを新バージョン(10.5.2)にアップデートしてApp StoreのiPhoneメディカルをチェックしたらトップの「New」というところに私の作成したアプリ『HDSRIP』が上がっていた.

iPhoneのアプリにiTC MobileというiTune Connectでのアプリのダウンロード状況を確認できるものがあるのだが,これによると昨日までのダウンロード数はまだやっと100を超えた程度だ.

面白いのは地域ごとのダウンロード数が見れることで,これによると中国や米国,オーストラリアでもダウンロードしている人がいるらしい.私のアプリは日本語のみ対応なのだが,一体どんな人がダウンロードしているのかと思うと面白い.

現在は, MMSEというもう一つの認知症検査のアプリを作成中だが,今後のダウンロード数を見て次に出すアプリを考えたほうがいいような気がしてきたのでしばらく様子をみることにしよう.

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