参考文献

2011年6月28日 趣味
 前作はたしかに面白くて勉強にもなった.新作は前作ほどの情報量はないものの2台目を買う前のチェックリストやシマノDi2の話や高嶺の花のマドン6.9のことが参考になった.

 もうすでに2台目を購入し自分なりのチューンナップを済まして今の自転車には十分満足しているが,機材というのは年々進化するものなのでとりあえず1冊でその知識をアップデートするにはいい本ではないかと思う.

 

英国の自転車屋さん
英国の自転車屋さん
 昨年までは自転車のパーツは海外のサイトではWiggle(http://www.wiggle.co.uk/ja/)を使っていたのだが,欲しいパーツを探していたらCHAIN REACTION CYCLES(http://www.chainreactioncycles.com/)というのを見つけたので,試しにステムとバーテープを発注した.

 欲しかったパーツは3T Team Bar Tapeのホワイトだったのだが,それを探しているうちに今使っている3T ARX Team Stemにもホワイトバージョンが出ているのがわかったのでいっしょに安く購入できるところを探したのだ.

 国内で買うとステムだけで12000円もするのだが,ここで買うとステムとバーテープに送料を合わせても1万円しないのだから多少のリスクを考えても私には十分魅力的なのである.

 支払いの段階で気がついたのが「EU圏外のためVATは免除されます」という一文で,たぶん税金のことだろうとは思ったがVATとは何かを調べてみたところ付加価値税(Value Added Tax)の略だそうで,消費税のことのようだ.

 英国では標準税率が20%だそうだから日本に比べるとかなり高いように感じる.もっとも食材には課税されないのは日本よりましである.IMFは日本に消費税を段階的に15%へ引き上げるよう要請したそうであるが,日本の場合,生活必需品もすべて課税されるようだから生活費が今より10%上昇することになる.

 もしそうなったら私ができる増税への対抗手段は趣味の物の買い控えくらいしかなく,それで写真用品も自転車用品もあまり買えなくなるのかと思うとそれでは対抗するどころか自分で自分の首を締めているような息苦しさを感じるのだった.

何かの時に役に立つ?
 LW Nikkor 28mmを付けたニコノスVにフィルムを詰めて写真を撮っていてふと陸上で使うスピードライトはどうするかと考えたが,ニコノスのシンクロ接点は特殊で専用のスピードライトしか使えなさそうだということに気づいた.

 ニコノスVを買ったときにUW Nikkor 20mmとともに買ったSB-102というのが実家に置いたままだったことを思い出して取りに行ってきたのだが,その大きさと重さのために陸上で使用するのは無理と思われた.

 たしかもっと小型のがあったような気がしてグーグルで検索したらSB-105というのがあったので, ネットで中古を探したらヤ◯オクに新品を発見しとても安く落札できた.試しにテストしてみたら問題なく動作するようで一安心.

 シンクロコードとブラケットはSBー102と共用なのだが,ブラケットにSBー105を付けた状態でSBー102本体のみの重量と同じくらいだからこれでも軽量と言えるだろう.あまりに物々しくて家の外では恥ずかしくて使えそうもないが,完全防水なので何かの時には役立つかもしれない.
陸上専用レンズ
陸上専用レンズ
 水中カメラであるニコノスには水中専用レンズと水陸両用レンズがあるのは知っている人もいるだろうが,今回見つけたのはニコノス用で唯一の陸上専用レンズ「 LW Nikkor 28mm F2.8 」(1983年)である.

 ニコノスの35mmと80mmのレンズは水陸両用だが,焦点距離 35mm よりも広角のレンズでは防水窓を平面ガラスで構成した場合に画面周辺で色収差と糸巻き型の歪曲収差が発生するために,28mmにはUW(水中専用)とLW(陸上専用)の2種類がラインナップされたらしい.

 しかし,陸上専用は焦点距離28mmだけでこれより広角の20mmと15mmにはUWしか存在しないからニコノスで陸上で使えるレンズは28,35,80の3本である.しかもこの折角のLW28mmレンズも目測でしか使えないのと本体のファインダーでは使いにくいためかあまり人気がなかったらしい.

 そのため,非常に見つけるのが難しいレンズらしいのだが,いつものネット中古のページで偶然に見かけたのである.もちろん今まで実物を見た事もなかったし,レンズに関する情報もほとんどないので少し迷ったが,もう2度とこんな出会いはないだろうと思ったのでちょっと高いとは思ったが注文した.

 最近は,ニコノス用のマウントアダプターもあるようだが,フィルムがある限りはフィルムで撮ろうと思っていたのでレンズが増えたのを機会にニコノスVもまた使ってみたいと思っている.
X100の高感度をテスト
X100の高感度をテスト
 やろうと思っていてなかなか出来なかったFinepix X100の高感度での画像のテストをしてみた.今回は照明にレフランプを使ってシャッター速度を稼ぎブレの影響を排除するようにした.

 D7000の時の結果も参考にして比較してみたが,D7000よりも1絞り分くらいは画質がいいように感じた.特に驚いたのはX100の解像感の高いことで,ピクセル等倍でチャートの紙面の微細なすり傷までが非常にシャープに見えることには驚いた.

 この結果から感度自動制御で使う場合は通常ならISO1600,暗所では3200で使っても問題はなさそうだ.D7000やD3のサブカメラとして使うことも考えていたが,条件によっては画質的にX100がメインになることもあるだろう.

 X100を使ってみて最大の弱点はフォーカスの合焦速度が遅く時々ピントが抜けてしまうことがあることで,この点はレンズが明るいこともあってピンぼけの原因になるので注意が必要だろう.使いこなしは難しいが,その分写欲をそそるカメラである.初心者向けではないが,経験があって多少じゃじゃ馬でもいい人にはお薦めだ.

 もうひとつ,ネットで調べて使えそうだと思いRICOH Caplio GX100用のワイドコンバーターDW-6の中古を探して購入した.ついでにこれを装着したときの画質チェックも行ってみたが,残念ながら陣笠状の歪曲収差が出るのとピクセル等倍で見ると画面全体がソフトな描写になることがわかった.

 所詮コンバーターであるし風景写真には使えないと思うが,鑑賞サイズが小さければ気にはならない程度なので,用途によっては28mm相当の画角やデフォルメ効果が欲しければ使ってもいいかもしれない.ただし画質はひと昔前のコンデジ並ということになる.

 X100は売れているせいか中古も割と豊富なようだが,使いこなしは結構難しいと思うので,見た目で買ってみたが思ったほどいい写真が撮れずに手放した人もいるのではないだろうか.だが,描写性能は非常に高いのでうまく性能を引き出せれば末永く付き合えるカメラになると思う.
 

予定は未定

2011年4月13日 趣味
予定は未定
予定は未定
予定は未定
 昨年末にGW690を買ってから再びフィルムカメラのほうに興味が移ってしまったのだが,夏休みまでには旅行用に小型のデジタルカメラが欲しいとは思っていた.1台で写真もビデオも撮れて,ビデオ撮影の際には背面の液晶でなくても撮影画像が確認できるパナソニックGH2に14-140mmのズームをと考えていた.

 しかし,夏休みの旅行自体がどうなるか怪しくなってくるにつれて次第にGH2への興味が薄れてしまった.そして,代わって気になりだしたのがフジフィルム X100である.すでに発売になっていたのだが,ネットでサンプル画像を見てかなり気に入ってしまったのである.

 それ以前はクラシックカメラ風な外観があざとくてあまり気に食わなかったのであるが,サンプル画像の美しさの前にはそんなことはどうでもよくなってしまい,今となってはそのスタイルまでも気に入っているのだから勝手なものだ.

 まだ試写の途中だが,このカメラの長所はレンズシャッターで音も振動も少ないため低速シャッターでもぶれず,レンズが明るくて高感度撮影での画質もいいのでスナップ撮影での守備範囲が非常に広いことではないだろうか.その上,マクロ撮影も10cmまで寄れてなかなか使い勝手もいい.

 最近のこの何とも言えない閉塞感の中で,これを持ってどこに行くのか,何を撮るのか今のところ予定は何も決まっていないが,自分の気に入ったカメラがあるというだけで未来が明るくなった感じがするのだからカメラが趣味というのも意外に健康にいいのではないだろうか.
フィルムカメラで撮ろう2
GW690を使ってみるまでは広角モデルであるこのGSW690にはあまり興味はなかったのだが,GW690が思いのほか良かったのとネットの作例を見てこのカメラのレンズに興味を持ってしまったのだった.

もっとも広角と言ってもライカ判の28mmレンズ相当だからそれほど大した画角ではないのだが,6×9判のレンジファインダーでは唯一の広角レンズだし解像度やコントラストが十分なだけでなく歪曲収差が少ないところが非常に気になったのである.

もちろん最近のデジタル一眼レフであれば歪曲収差などはソフトで補正してしまうのであるが,ブローニーフィルムが使えるレンズとしては持っていても損はないように思ったので程度の良い中古を探すようになっていた.

ところが,いざ購入しようと思って探すとなかなか見つからないものである.今回はヤ◯オク,イー◯イ,モ◯オクと色々なところで検索したが,しばらくは何も見つからなかったのである.

しかし,見つかる時は見つかるものでその後またしばらくしてから探してみるとヤ◯オクとモ◯オクにいくつか出品されていたので良さそうな物を選んで入札し無事に落札することができ,あとはカメラの到着を待つだけである.

札幌市内の公園にもまだ雪が残っているが,あと1ヶ月もすれば花見の季節になる.
せっかくだから散歩にはフィルムカメラを持って出かけることにしよう.

再生2

2011年3月23日 趣味
再生2
 私が小学生の修学旅行の時に,初めて父親に買ってもらったのはオリンパスのハーフ判のカメラだった.そのうちに父親のカメラを勝手に貰ったことにして写真を撮るようになったのだが,その父親のカメラを思い出しながらネットオークションで昔のカメラを探していたら,ちょっと気になるカメラがあった.

 ずいぶんと古いしライカのような高級カメラでもないせいか,オークションに出ているのは使うにはちょっと問題のあるジャンク品が多かったのだが,その中でも少し使えそうなものを数千円で落札したのだ.

 外装はもちろんファインダーもレンズも汚れているし,モルトプレーンというフィルム室の漏光を防ぐスポンジみたいなものは溶けてベタベタになっていた.電池を入れると露出計は動いているしシャッターもちゃんと切れているようなので,分解清掃とモルトプレーンの張替えを自分でやってみた.

 レンズやファインダーの汚れを落とし,モルトプレーンを全部張替え,外装を金属クリーナーとアルコールで綺麗に拭き上げてちょっとレトロでカッコいいカメラの再生が出来た.あとはフィルムを入れて試写してみるだけだ.ずっと眠っていたカメラはいったいどんな絵を見せてくれるのだろうか.
偶然なのか執念なのか
 すっかり忘れた頃に偶然ネットで見つけ思いきって手に入れたはいいが,たった2枚撮っただけで標準レンズが修理に行ってしまい机の上に本体だけが残されたカメラがある.

 レンズが帰って来るのを待つのは気にならないのだが,このカメラで撮った写真をネットで探しているうちに広角レンズがどうにも気になってきて,時間があるとネットでこの中古レンズを検索するようになっていた.

 しかし,このレンズはやはり人気があるのか程度の良いものはどこをどう探しても見つからず,そのうち銀座にでも行ったときに中古ショップ巡りをしようかとまで思うようになりネット中古の検索はすでにあきらめていた.

 ところが昨夜,自宅で酒を飲んでいてふと思い出し,まずeBay系のネットオークションで2本も見つけたが割高な気がしたので,もしやと思いヤフーオークションで探してみたらまだ誰も入札していない美品が1本出品されていた.

 こうなるともう運命には逆らえないのである.オークション終了までまだ30分あったが入札した.刻々と就寝時間が迫るなか終了10分前に誰かが入札し高値更新されたので,5分前まで待ち最高額を更新しようとしたら自動入札で再び高値更新されてしまった.

 もう考える時間もなくこれでダメならそれまでと思い最高額を更新しそのままベッドに向かった.それから10分後,やはり気になるので戻ってメールを確認したら暗闇の中のiPhoneの画面には『おめでとうございます!商品を落札しました。』の文字があった.

御連絡

2011年2月25日 趣味
テーマ別日記「私の写真集」の中の写真を集めたHP『ブログ脳外科医のGallery』を6ヶ月ぶりに更新しました.お時間のある方は是非お立ち寄りください.

http://nougekai.blogdns.net/web/index.html
プロフィールの外部のページのリンクからも行けます.

再生

2011年2月5日 趣味
再生
再生
『 Nikkor-S Auto 5cm F2(昭和34(1959)年6月発売)

最初に「Nikon F」の標準レンズとして登場したこのレンズは、4 群 6 枚のガウスタイプの前側に度の弱い凹レンズを配置した、いわばレトロフォーカスタイプの 7 枚構成のレンズであった。

ご存じのように、一眼レフカメラ用レンズは、クイックリターンミラーと干渉しないように長いバックフォーカスが必要であり、大口径で短い焦点距離のレンズほど設計が困難になる。そのため当時の一眼レフ用標準レンズは、焦点距離をほんの少し長くした 55mm や 58mm が一般的であった。  そこをあえてレンズ枚数を増やしたレンズタイプを採用したところに、当時の設計者の苦労と、50mm という焦点距離に対する良い意味でのこだわりが感じられるレンズである。(ニッコール千夜一夜物語 ~対称型大口径広角レンズ~ 第二夜 AI Nikkor 50mm F2より抜粋)』

最初期のニコンFの標準レンズとして1959年から1964年まで発売されたもので,シリアルナンバーは520001 - 584394 だそうだ.焦点距離がmmではなくcmで表記されており会社名もNikonではなくNippon Kogaku Japanとなっているのが時代を感じさせてくれる.

写真のレンズが私のところにやってきたのは6年ほど前で,オークションで手に入れたものだ.レンズはきれいだったが,ヘリコイドグリスが固くなっているのとAi-sでないレンズであるためにほとんど使わないまま保管庫入りになっていた.

ライカM3と同世代のレンズということでもっと気軽に使えるようにしてみようと修理に出していたものが戻ってきた.さらに自分で絞り環に少し改造を加えてD3やF6でも使えるようにした.F3でも使えるが絞り値をファインダーで確認できないのが少しつらいところだ.

見て楽しむならもちろんアイレベルファインダーのNikon Fに装着するのが一番だろうが,ここに拘ると初期型のFを探さなければならなくなるのでそのクラシカルな描写を楽しむだけにしておこう.
これで本当に最後にする?
 究極の35mmフィルム一眼レフであるNikon F6の時には本当に最後のフィルムカメラを買ったつもりだった.

 しかし,その後にMamiya 645Pro TLを買ったのは6x4.5版だったからで,GW690IIIは6x9版だったからで,M3を買ったのはそれが特別なLEICAだったから.そして今度はこれが特殊なスウィングレンズ式パノラマカメラだったからである.

 このカメラのことを初めて知ったのはカメラ雑誌だったが,2005年5月9日にネット上で『フィルムで撮る本物のパノラマ』というコラムを読んだ時からいつか機会があったらこれでパノラマ写真が撮ってみたいと思うようになっていたのである.

 それが,正月休みにネットでLEICA M3を偶然に見つけた時にこれまた偶然にこのカメラを見つけてしまったので,実は両方いっしょに買ってしまったのである.欲しかった中古カメラを同じ日に2台見つける確率がどのくらいあるのかは知らないが,運命の出会いの日だったことは間違いないだろう.

 このカメラはシャッターを切るとレンズが向かって右から左に回転して,およそ120度の範囲の風景を左から右にフィルム上に記録するようになっている.フィルムを巻き上げるとレンズが今度は左から右にギョロっと動くのである.

 普通に手で持って撮影すると手が写りこんでしまうほど画角が広いので専用グリップが下に付くようになっているのも面白い.人間の両眼視の範囲がおよそ115度であると言うから水平方向はそれと同じくらいの範囲が1枚の写真に撮れるのである.

 まだ,試写が終わったばかりで現像もしていないが,これから何を撮ろうかと考えるだけでも楽しみだ.デジカメで撮って合成したパノラマ写真とは違う一発撮りならではの面白い写真が撮れるのではないかと大いに期待しているのだ.
 
仏の耳の一回巻き上げ
写真を撮るのは小学6年生の頃からの趣味だが,恥ずかしながら最近はカメラやレンズを集めることも趣味と言わざるを得ない状況になっている.

ものの本によるとライカの正しいユーザーはカメラ一台,レンズ一本で写真を撮るそうだから,そういう意味では私はすでに正当派ユーザーではないことになるだろう.

しかし,そんな私も同じ型番のカメラは一台にするようにしている.今まで同じカメラを二台以上持ったのはNikon F3PとNikon D70だけだが,それも今は両方とも手元にない.少なくとも使う予定のないカメラは持たないことにしている.

娘が生まれてから写真を再開しずいぶん色々なカメラも買ったが,中でもライカはいつも何かの偶然で私のところにやって来る不思議なカメラだ.カメラにも人との出会いと同じような運命を私は感じてしまうのである.

昔からライカに関する本はたくさん出ていて,それらを読んでいてこんなライカを使ってみたいと思う事はある.しかし,中古カメラ屋を探し歩くなんてことはできないから大抵はそのまま何もしない.でも,ネットで中古のカメラやレンズを見ている時に偶然に見つけてしまうのだ.

M5とノクチルックスの時もそうだったし,ブラッククロームのM4なんかはクリスマスの夜だった.しかし,6年前に見たM3の時は,スペックは希望通りで買うとしたらこれだろうなとは思ったが,オークション品だったので手を出せないうちに終了してしまった.

それからもM3を見かけることはあったが,値段が高くてきれいな物はあっても希望のスペックを満たす物がなかったし,そもそも必要性をあまり感じなかったのでほとんど忘れかけていたのである.

それが特に理由もなく昨年の12月頃からM3が気になるようになり,ある写真家の本を読んでいるうちにまたM3が欲しくなったが,私の希望するスペックのM3が見つかるはずもないとあきらめていた.

私の希望はストラップアイレットが仏様の耳のように膨らんだ形で,フィルム巻き上げが一回になり距離計可動像の上下に被写界深度の指標がついたタイプだった.もちろん見かけにも大きな傷がない実用品で,さらに価格が手頃であるというのも重要なことである.

そんな都合のいいものがすぐに見つかるはずもない.しかし,ネット中古ぐらい見てないと見つかる物も見つからないと思って正月早々ネットを眺めていたら,その日登録された中古品リストの中にそのM3がポツンと一台だけあったのである.

年式から希望のものかもしれないと思い,拡大してみたら大きな傷はなさそうだが,シリアルナンバーの下四桁は判別不能だった.値段は許容範囲だったのでとりあえずカートに入れてしばらく考えた.シャッターの調子やファインダーの状態は実物でないとわからない.容姿はわかっても性格はつき合ってみなければわからないのと同じだ.

でも,この出来すぎた出会いのチャンスを逃したら次はいつ巡り合えるかわからないのだ.50年も前に作られたカメラがどういう訳か今自分に手の届くところにあるというのも何かの縁だろう.カートの商品が無効になる時間を待つまでもなく私は購入ボタンを押した.

そして,ついに私のもとにM3はやって来た.初めてなのに以前から使っていた物のように手に馴染む.シャッターの軽やかな音が響き,巻き上げはあくまでもスムーズで最後にトルクが抜けて巻き上げが終わることを知らせてくれるところはM5やM4あるいは私の最初の一眼レフであるNikon Fと同じだ.やはり私にはこのスプリングの一回巻き上げと言われるものが合っていると思う.

心配していたファインダーもきれいで気になる汚れやごみも見当たらない.あとはピントの調整がどうかだが,これは試写してみないとわからないのでさっそくDRズミクロンを着けてカラーネガを一本試写した.現像が上がってくるのが楽しみである.

中古のカメラやレンズにはそれなりにリスクがあり,時に高い授業料を払わなければならないこともあるが,気に入ったカメラでいい写真が撮れた時のことを思うとなかなか止められないのだ.
フィルムカメラで撮ろう
 いつもクリスマスの夜はネットで中古カメラ探しをしているのだが,最近はあまり魅力的なものが見つからなくなってきた.特にフィルムカメラは状態のいい物がめっきり少なくなったような気がするし,もともと発売台数が少ないものを見かけることは非常に稀になった.

 デジタルカメラの性能が上がり価格も安くなって買いやすくなった頃は,フィルムカメラからの買い換えもあったためか色々なカメラが沢山出てきたものだ.最近はそれも一巡したのか,今まで買い換えずに使い込んだものが出てきているみたいになって買う気になれなくなっていた.

 それでもフィルムカメラで写真を撮りたいという気持ちに変わりはなく.手持ちのカメラのどれかにはいつもフィルムが入っていて,撮りたくなったらすぐ撮れるようにはなっている.フィルムにもサイズがあって私の持っているカメラで一番小さいサイズは35mmフィルムを使うハーフ判で一番大きいサイズは6×8判だった.

 ブローニーフィルムを使う中判カメラにも一眼レフと二眼レフとレンジファインダーという種類があるのだが,実は今まで中判のレンジファインダーは持っていなかった.それで,以前より気になっていたのが6×9判のGW690だったのだが,それの状態のいい物がなぜか今日ネット中古のページに出ていたのである.

 このカメラは観光地の写真屋さんが記念の集合写真を撮るのに使う事が多かったらしく,使い込んだものは時々見かけたのだがそれも最近は少なくなっていた.北海道神宮でも見かけたように,そういう写真屋さんもきっとEOS 5DmarkIIなどに買い換えたのだろう.

 とにかく程度のいいこのカメラを見かけたのはずいぶん久しぶりだったのと,人気がないのか値段がかなり安くなっていたのでぽちっとやってしまったのである.この前に買ったフィルムカメラはMamiya 645 Pro TLだったが,このカメラは同じ中判フィルムカメラとは言えプロ用のかなり特殊なカメラだ.露出計も無く120フィルムでは8枚しか撮れないのである.

 問題はこのカメラで何を撮るかということだ.私は集合写真なんて滅多に撮らないし,失敗が許されない写真ではその場で確認できるデジタル一眼レフを使うほうが安心だから,たまに撮る家族の集合写真で使う気にはなれない.

 だが,画質ではこのカメラには大いに期待しているのでそれを生かせる被写体をこれから考えてみようと思っている.このカメラでなければとれなかった写真がたとえ1枚でも撮れればこのカメラを買った意義があると思うし,フィルムで撮れるのも今のうちではないかと思ってしまうのである.
D7000の高感度をテスト
D7000の高感度をテスト
 D300とD7000の高感度での画像をテストしてみた.三脚に固定して蛍光灯下で簡易階調再現性テストチャートを用いてISO感度を変えながら撮影した.レンズはAF-S VR 16-85mmを用いた.

 結果は,ISO800以上ではD7000の圧勝という感じだった.特に感心したのはD7000のホワイトバランスと階調再現性の優秀さだったが,低感度ではD7000でブレによると思われる画像の甘さがみられたので実際の撮影にはシャッタースピードに注意する必要がありそうだ.

 テストの結果から私の場合は通常撮影ではISO800までが許容範囲だが,暗所ではシャッタースピードとの兼ね合いでISO1600または3200で使用することになりそうだ.それ以上の悪条件では機材の重さを我慢してもやはりD3を使ったほうがいいみたいだ.

*写真上はD7000で左からISO200,800,1600,3200でRAW撮影したものをJPEG変換しリサイズしています.1600,3200ではノイズで色味が変わってきます.

*D7000の検索でのアクセスが多いようなので粒状性の変化がわかるように写真下に部分拡大したものを追加しました.ISO200のものは少しブレて粒状性の参考にならないので省きました.

今シーズンは期待できそう
『初滑り:天然雪で最速オープン 北海道喜茂別

 北海道喜茂別町のスキー場「中山峠スキー場」が30日、今シーズンの営業を始めた。同スキー場によると、天然雪のスキー場では全国で最も早いオープンという。

 26~27日にまとまった雪が降ったためで、10月中の営業開始は初めて。09年よりも21日早いという。積雪は約45センチあり、スキーヤーやスノーボーダーが初滑りを楽しんでいた。友人2人と来たという札幌市の大学院生、遠山智之さん(23)は「こんなに雪があると思っていなかったのでびっくり。シーズン初めに、これだけの量があれば十分」と満足そうに話していた。今年の営業は12月19日まで。11年4月1日に再オープンする。』

 中山峠スキー場は学生時代に何度か初滑りに行ったところだが,一時閉鎖されたこともあり医師になってからはシーズン初めに初滑りに行くこともなくなった.しかし,雪の状態はいいし斜面は緩やかなので初滑りとしては非常に満足度の高いスキー場だった記憶がある.

 今年は例年より雪が降るのもはやく量も多かったので,スキーに適したシーズンになるかも知れない.子供の頃に夏が暑かった年は雪が多いという話を聞いたような気がするし,事実そういうことが多かったような気もする.

 昨年はあまり雪質が良くなくて地球温暖化の影響かなどと思うくらいで,娘とのスキーもほとんど行けなかったので今年は大いに期待している.
標準レンズ
 35mmフィルムであれば一般的には50mmが標準レンズで昔はカメラを買う時に必ずいっしょに購入したものだった.私が初めて使ったのは Nikon Photomic FTNに付いてきた Auto Nikkor 50mm F1.4 だった.しかし,最近では標準ズームと言われる焦点距離28-70mm前後のズームレンズがよく使われている.

 DXフォーマットでは35mmフルサイズに換算して焦点距離52.5mmになる35mmが標準レンズとされているが,単焦点レンズを最初に購入する理由はあまりないので私は標準ズームを使ってきた.D2Hの頃は18-35mm F3.5-4.5Dと35-70mm F2.8Dを使い,D70が出た時には18-70mm F3.5-4.5Gを,D2Xの時には17-55mmF2.8Gを,そして現在はD300に16-85mm F3.5-5.6G ED VRを使っている.

 よく使っている16-85mm F3.5-5.6G ED VRはブレ防止機構も付き幅広い撮影条件に対応できて非常に便利だが,歪曲収差と解像力に少し不満が残る部分もある.考えてみるとDXフォーマット専用の単焦点レンズはD2Hといっしょに買った10.5mmF2.8しか持っていなかったので,DXの標準レンズである35mmF1.8Gを買うことにした.

 少し試写してみたのだが,高い解像力によるナチュラルでやや淡泊な描写,そして少しうるさい感じのする後ボケ,という良くも悪くもニコンらしい標準レンズである.今月末にはD7000が発売になるが,1620万画素の解像力でD3と同程度の高感度撮影ができるらしいので,このレンズとの組み合わせで夜間撮影がどの程度までできるのかが楽しみだ.

 久しぶりにブログ脳外科医のGalleryを更新しました.
 http://nougekai.blogdns.net/web/index.html
(過去にこのブログに載せた写真をまとめてアップしたものです.)

 昨日は札幌マラソンで走ってきました.もう今年最後なので思い残す事がないように最初からいつもより少し早いペースで行き15kmの給水までは良かったのですが,給水でちょっとおかしくなりその後ペースダウンしてしまいました.

 原因は色々あるのかもしれませんし,単に気候と体調の問題だったのかもしれません.今年は北海道マラソンのおかげでレース中の多少のアクシデントにも余裕を持てるようになったような気がします.

 先週は,何事も経験が物を言うということを改めて実感した1週間でした.

 今朝は盤渓への登りでウォームアップしてから石狩方面へ行ってみようかと思っていたのだが,盤渓から宮の沢へ向かう途中でヒョウ混じりの冷たい雨が降ってきた.路面が濡れてくるし,せっかく暖まってきた体も急速に冷えてきてモチベーションも急降下.宮の沢に出たところで右折して帰ってきてしまった.

 来週は札幌マラソンでそれが終わると寒くて自転車はほとんど無理になるから実質的には今日で自転車はシーズン終了ってことになるのだろう.10月から3ヶ月ほどはスキーもできないので屋内で自転車に乗るかエアロバイクしかなくなってしまう.もっともこの時期は仕事も忙しくなる時期なのでそれで丁度いいのかもしれないが...
これ買ってみました
 これを見てその使用目的がすぐにわかる人はあまりいないだろう.私もまさかこんな物まで買う事になるとは昨日まで思っていなかったし,こんな物が存在することさえも知らなかったのである.

 それで,何に使う物かというとEOS 5D markIIでビデオ撮影をする時に背面の液晶でピントを合わせるために使う液晶ファインダーなのである.そう,今度はデジタル一眼レフでビデオ撮影をしようというわけだ.

 実は,Panasonic GH1でビデオ撮影をしようかと思っていたのだが,雑誌を読んでいてEOS 5D markIIでもビデオ撮影が出来ることを思い出した.そこで,『デジタル一眼ムービー』という本で少し勉強してみると,EOSの方が画質が良さそうなのでビデオ撮影の最低限の機材として外部マイクとこの液晶ファインダーを買う事にしたのである.

 もちろん,これには新しいiMacの存在も大きな影響があった.つまりiMacのおかげで処理スピードが上がりビデオ編集もあまり気にならなくなったということだ.

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