『ヘパリンブリッジ、塞栓減らず出血増
NEJM2015年7月8日(水)配信 循環器疾患一般外科疾患投薬に関わる問題
Douketis JD,et al.Perioperative Bridging Anticoagulation in Patients with Atrial Fibrillation.N Engl J Med. 2015 Jun 22. [Epub ahead of print]
待機的手術/侵襲的処置のためワルファリンを中断した心房細動患者1884人を対象に、ヘパリンによるブリッジング療法の必要性を無作為化試験で検証(BRIDGE試験)。動脈血栓塞栓症発生率はブリッジング非施行群0.4%、施行群0.3%(非施行の非劣性P=0.01)、大出血発生率は1.3%、3.2%だった(優越性P=0.005)。』
脳外科領域では歯科での抜歯時にワーファリンや抗血小板薬の休薬の可否を歯科医から問われることが多いが,その場合は休薬による脳梗塞再発のリスクがあると返事を書いて患者さんにもその旨説明している.
内視鏡による大腸ポリープ切除などでも同様で,私は脳梗塞急性期のヘパリン投与で塞栓症再発リスクは減少せず出血性梗塞など出血リスクがありそれが致命的になるという報告を信じているのでヘパリンブリッジについては以前から懐疑的だった.
NOACが4種類も使える現在になっても未だに脳梗塞急性期にヘパリン療法をやっている脳外科医もいるらしいが,少なくとも胸部外科の大きな手術を除いて今後はヘパリンブリッジはやってはいけない治療になっていくのではないかと思う.
もうじき6年ぶりに改訂された脳卒中診療ガイドライン2015が届くはずだが,ヘパリン治療の扱いがどのようになったのかチェックしてみよう.
NEJM2015年7月8日(水)配信 循環器疾患一般外科疾患投薬に関わる問題
Douketis JD,et al.Perioperative Bridging Anticoagulation in Patients with Atrial Fibrillation.N Engl J Med. 2015 Jun 22. [Epub ahead of print]
待機的手術/侵襲的処置のためワルファリンを中断した心房細動患者1884人を対象に、ヘパリンによるブリッジング療法の必要性を無作為化試験で検証(BRIDGE試験)。動脈血栓塞栓症発生率はブリッジング非施行群0.4%、施行群0.3%(非施行の非劣性P=0.01)、大出血発生率は1.3%、3.2%だった(優越性P=0.005)。』
脳外科領域では歯科での抜歯時にワーファリンや抗血小板薬の休薬の可否を歯科医から問われることが多いが,その場合は休薬による脳梗塞再発のリスクがあると返事を書いて患者さんにもその旨説明している.
内視鏡による大腸ポリープ切除などでも同様で,私は脳梗塞急性期のヘパリン投与で塞栓症再発リスクは減少せず出血性梗塞など出血リスクがありそれが致命的になるという報告を信じているのでヘパリンブリッジについては以前から懐疑的だった.
NOACが4種類も使える現在になっても未だに脳梗塞急性期にヘパリン療法をやっている脳外科医もいるらしいが,少なくとも胸部外科の大きな手術を除いて今後はヘパリンブリッジはやってはいけない治療になっていくのではないかと思う.
もうじき6年ぶりに改訂された脳卒中診療ガイドライン2015が届くはずだが,ヘパリン治療の扱いがどのようになったのかチェックしてみよう.
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