『北海道電に合理化求める声相次ぐ 再値上げ審査
経済産業省が22日開いた北海道電力による電気料金の再引き上げを審査する専門小委員会では、経営合理化を求める声が相次いだ。北海道電は昨年9月に続き家庭向けの平均で17.03%の値上げを申請した一方、人件費などの削減が計画通りに進んでいないためだ。小委では北海道の高橋はるみ知事が「聖域を設けずコストを見直すべきだ」と述べた。
北海道電は昨年の値上げ時、2013年度中に160億円の人件費を減らすとしたが、実績は121億円にとどまった。役員報酬も1人あたり2000万円程度を維持したまま。小委では「能率的な経営が見えてこない」(全国消費者団体連絡会の河野康子事務局長)などの指摘が上がった。北海道電は今後、役員報酬の見直しなどを検討する。
北海道電は主力の泊原子力発電所の稼働停止が長引き、火力用の燃料費がかさむために再値上げを申請した。一方、小委では発電コストが安価な水力発電を十分に動かしていないとの指摘も上がった。9月に開く次回の会議では燃料費の削減などが焦点となる。』
北海道電力の経営陣は,原発が再稼働出来ないのは事故と安全委員会のせいで,国の言うことに忠実にしたがって原子力発電にまい進してきた自分たちに責任はないと思っているのだろう.
だが,それがたとえ国の方針に従った結果でも赤字になったのであれば,それを積極的に減らし,国民への負担を減らすのが今経営陣に求められていることである.それに,泊原発の再稼働申請が認められなかったのは,経営陣の安全対策への見通しの甘さが原因であったことも忘れるべきではないだろう.
それなのに「昨年の値上げ時、2013年度中に160億円の人件費を減らすとしたが、実績は121億円にとどまった。役員報酬も1人あたり2000万円程度を維持したまま」で大幅な値上げをするなど独占的な公共企業の姿勢として到底見過ごすわけにはいかない話だ.
当然、今後はいたるところで北海道電力に逆風が吹くことになるだろうし,電力自由化の中でいつまでも殿様商売ができるなどとは思わない方がいいだろう.
追記) と思っていたらこんな話が...
『原発のコストを利用者に転嫁? 電力自由化後、原発"価格保証"のカラクリ
経済産業省は8月21日、原子力小委員会を開き、電力自由化後も原発で発電した電気に価格保証する制度の導入や、廃炉による経営への影響を緩和する会計制度の見直しを提案した。経産省は今回、市場競争下では原子力事業者が原発のコストを回収できなくなる懸念を示したと見られる。MSN産経ニュースなどが報じた。
経済産業省は21日、総合資源エネルギー調査会の原子力小委員会を開き、電力の完全自由化後も、原発で発電した電気に一定の販売価格を保証する制度の導入や、廃炉による経営への影響を緩和するための会計制度の見直しを提案した。自由化で電気料金が下がった場合でも、原発の建設や廃炉の費用を確保できるようになる。
(MSN産経ニュース「自由化後も原発の電気価格保証 建設・廃炉費用確保へ」より 2014/08/22 05:00)
2016年に予定されている電力の小売全面自由化後は、事業に必要なコストと料金に転嫁する「総括原価方式」と地域独占が廃止される。そのため、電力会社は原発の維持が難しくなるとして、政策的な支援を求めていた。
新たな制度では、原発建設や廃炉の費用を確保できるよう原子力コストを回収するため、原発による発電の「基準価格」を設定。基準価格より市場価格が下回る場合、差額を電気料金などに上乗せして利用者が負担する仕組みになる。イギリスで導入予定のモデルを参考にしたという。
この制度は、廃炉費用や使用済み燃料の処分費用も含めた原発のコストを回収するための「基準価格」を設定、市場価格がそれを下回る場合は差額を需要家から回収する、という内容。逆に、市場価格が基準価格を上回る場合は、原子力事業者が差額を支払う仕組みだ。
(ロイター「原発の電気「価格保証」に経産省意欲、利用者転嫁強い批判も」より 2014/08/21 23:47)
経産省の担当者は、差額を利用者から回収する手段は「電気料金でも税金でも可能」と語った。今後、議論を重ねるという。
今回の提案は、市場競争下では原子力事業者が原発のコストを回収できなくなる懸念を示したことになるが、政府の掲げる脱原発依存の方針や、エネルギー基本計画で、原発を「発電コストが安い」としてきた従来の説明と矛盾する可能性がある。
東京電力では、この3年間で4割近く電気料金が値上がりしており、原発のコストを利用者に転嫁する新制度は、世論の反発を招くとの声もある。』
自由競争になると原発は発電コストが高いということになるらしい.まったく原子力ムラの言い分はどこまでも国民を馬鹿にした話だ.
経済産業省が22日開いた北海道電力による電気料金の再引き上げを審査する専門小委員会では、経営合理化を求める声が相次いだ。北海道電は昨年9月に続き家庭向けの平均で17.03%の値上げを申請した一方、人件費などの削減が計画通りに進んでいないためだ。小委では北海道の高橋はるみ知事が「聖域を設けずコストを見直すべきだ」と述べた。
北海道電は昨年の値上げ時、2013年度中に160億円の人件費を減らすとしたが、実績は121億円にとどまった。役員報酬も1人あたり2000万円程度を維持したまま。小委では「能率的な経営が見えてこない」(全国消費者団体連絡会の河野康子事務局長)などの指摘が上がった。北海道電は今後、役員報酬の見直しなどを検討する。
北海道電は主力の泊原子力発電所の稼働停止が長引き、火力用の燃料費がかさむために再値上げを申請した。一方、小委では発電コストが安価な水力発電を十分に動かしていないとの指摘も上がった。9月に開く次回の会議では燃料費の削減などが焦点となる。』
北海道電力の経営陣は,原発が再稼働出来ないのは事故と安全委員会のせいで,国の言うことに忠実にしたがって原子力発電にまい進してきた自分たちに責任はないと思っているのだろう.
だが,それがたとえ国の方針に従った結果でも赤字になったのであれば,それを積極的に減らし,国民への負担を減らすのが今経営陣に求められていることである.それに,泊原発の再稼働申請が認められなかったのは,経営陣の安全対策への見通しの甘さが原因であったことも忘れるべきではないだろう.
それなのに「昨年の値上げ時、2013年度中に160億円の人件費を減らすとしたが、実績は121億円にとどまった。役員報酬も1人あたり2000万円程度を維持したまま」で大幅な値上げをするなど独占的な公共企業の姿勢として到底見過ごすわけにはいかない話だ.
当然、今後はいたるところで北海道電力に逆風が吹くことになるだろうし,電力自由化の中でいつまでも殿様商売ができるなどとは思わない方がいいだろう.
追記) と思っていたらこんな話が...
『原発のコストを利用者に転嫁? 電力自由化後、原発"価格保証"のカラクリ
経済産業省は8月21日、原子力小委員会を開き、電力自由化後も原発で発電した電気に価格保証する制度の導入や、廃炉による経営への影響を緩和する会計制度の見直しを提案した。経産省は今回、市場競争下では原子力事業者が原発のコストを回収できなくなる懸念を示したと見られる。MSN産経ニュースなどが報じた。
経済産業省は21日、総合資源エネルギー調査会の原子力小委員会を開き、電力の完全自由化後も、原発で発電した電気に一定の販売価格を保証する制度の導入や、廃炉による経営への影響を緩和するための会計制度の見直しを提案した。自由化で電気料金が下がった場合でも、原発の建設や廃炉の費用を確保できるようになる。
(MSN産経ニュース「自由化後も原発の電気価格保証 建設・廃炉費用確保へ」より 2014/08/22 05:00)
2016年に予定されている電力の小売全面自由化後は、事業に必要なコストと料金に転嫁する「総括原価方式」と地域独占が廃止される。そのため、電力会社は原発の維持が難しくなるとして、政策的な支援を求めていた。
新たな制度では、原発建設や廃炉の費用を確保できるよう原子力コストを回収するため、原発による発電の「基準価格」を設定。基準価格より市場価格が下回る場合、差額を電気料金などに上乗せして利用者が負担する仕組みになる。イギリスで導入予定のモデルを参考にしたという。
この制度は、廃炉費用や使用済み燃料の処分費用も含めた原発のコストを回収するための「基準価格」を設定、市場価格がそれを下回る場合は差額を需要家から回収する、という内容。逆に、市場価格が基準価格を上回る場合は、原子力事業者が差額を支払う仕組みだ。
(ロイター「原発の電気「価格保証」に経産省意欲、利用者転嫁強い批判も」より 2014/08/21 23:47)
経産省の担当者は、差額を利用者から回収する手段は「電気料金でも税金でも可能」と語った。今後、議論を重ねるという。
今回の提案は、市場競争下では原子力事業者が原発のコストを回収できなくなる懸念を示したことになるが、政府の掲げる脱原発依存の方針や、エネルギー基本計画で、原発を「発電コストが安い」としてきた従来の説明と矛盾する可能性がある。
東京電力では、この3年間で4割近く電気料金が値上がりしており、原発のコストを利用者に転嫁する新制度は、世論の反発を招くとの声もある。』
自由競争になると原発は発電コストが高いということになるらしい.まったく原子力ムラの言い分はどこまでも国民を馬鹿にした話だ.
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