『サマータイム開始直後の月曜は心臓発作が急増、米研究

 サマータイム(夏時間)開始のため時計の針を1時間進めると、直後の月曜に心臓発作が急増するとの研究論文が29日、米国心臓病学会(American College of Cardiology)で発表された。一方、サマータイムが終了して、人々が1時間余分に眠った後の火曜の発作は減少するという。

米成人の30パーセントは睡眠不足

 論文によると、サマータイム開始・終了直後の1週間における心臓発作の発生件数に他の週との違いは見られず、件数の変化の傾向は数日も続かないことを示している。

 しかし、論文の主著者で米コロラド大学デンバー校(University of Colorado in Denver)研究員のAmneet Sandhu氏(心臓病学)は、救急救命室に運び込まれる患者の急増が予測できれば、医師の事前の準備に役立つと語る。

「私たち人間の体は、睡眠時間がたった1時間少ないだけで非常に敏感に反応する可能性がある。つまり、急に時間が変更された直後は、すでに心臓病にかかりやすくなっている人たちのリスクがさらに高まる可能性があるということだ」

 論文は、米ミシガン(Michigan)州の複数の病院のデータベースを基にしている。サマータイム開始直後の月曜の心臓発作の発生件数は、他の月曜よりも8件多く25%の上昇がみられたが、サマータイムが終了して標準時に戻った後の火曜には21%の減少がみられた。

 これまでの研究で、月曜はもともと心臓発作が最も起こりやすい曜日ということが分かっている。

 しかし、研究チームが4年間の継続した病院データを調査したところ、心臓発作の発生件数は、サマータイム開始前の月曜では平均93件だったのに対し、開始直後の月曜では125件で、34%の増加が見られた。

 Sandhu氏は、今後の研究で、このミシガン州の研究結果をサマータイムを実施していないハワイ(Hawaii)州とアリゾナ(Arizona)州の心臓発作の傾向と比較したいと述べている。』

 サマータイムは健康に有害でサービス残業を増やすだけだろうから反対であることは以前にも2度ほど書いているが,健康に有害なのは主に睡眠障害と言う視点だった.

 今回の話は心臓発作の発生件数との関係ということだが,やはりサマータイムのために起床時間をいつもより1時間早くしなければならないことが一部の人にとっては大変なストレスになるということなのだろう.

 幸いサマータイムはわが国には導入されていないが,睡眠のリズムが崩れるとストレスが大きいことは当直で夜中に起こされる度に自覚する事である.心臓発作にならないまでも当直明けに不機嫌になるのも当然のことだろう.

コメント

スミぱん@国会を見よう
2014年3月31日20:30

とても興味深く読ませていただきました。睡眠というものは本当に大切なものですね。
ウチは21時半くらいに就寝、翌朝5時起床という早起きさんですが。(^^;)

ブログ脳外科医
2014年4月1日6:29

早寝早起きはやはり健康にはいいみたいですね.

Mimi
2014年4月1日11:41

ブログ脳外科医さん

やっと時差ぼけから回復したと思ったら、日曜日からサマータイムになって、なんだか調子が狂ってしまっていたんです。読ませて頂いて、なるほど…やっぱり…と思いました。若い頃はそんなに気にならなかったのですが、年々、辛くなって来ています。

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

最新のコメント

日記内を検索