『天理大で部内暴力 現場にいた世界選手権・金の大野主将「止められず」無念

 五輪メダリストを多数輩出した名門、天理大(奈良県天理市)柔道部で5~7月に4年生の男子部員が1年生部員に暴行を加えていたことが明らかになり、藤猪省太部長(63)=天理大教授=が4日、大学で会見。全日本柔道連盟(全柔連)に理事の辞任届を出し、部長を辞任することを表明した。暴行現場には世界選手権(リオデジャネイロ)男子73キロ級で金メダルを獲得し、この日羽田空港に帰国した大野将平主将(4年)もいた。

 天理大によると、5月中旬、練習の休憩時間に水を飲んだ練習態度を問題視し、1年生部員十数人に対して4年生部員が柔道部の寮で平手打ちなどをした。被害にあったうちの1人は、左耳の鼓膜が破れるけがを負った。暴力行為はその後も続き、7月上旬に退部を申し出た。柔道部はこの問題を部内にとどめ、大学側は約2週間後に学外からの問い合わせで事態を把握、学内調査を始めた。

 報告が遅れた理由について、藤猪部長は「柔道部で状況を把握した上で公表しようと思った」と詳細を明かさなかった。事実を知りながら全柔連の理事に就任。隠ぺい体質を問われると「学内で処分決定を待っていたので(理事に)推挙された時点で言い出せなかった。不適切な判断だった」と苦しい弁明に終始した。全柔連の宗岡正二新会長(67)宛てに辞任届を郵送し、部長を辞任することも表明した。

 暴行現場には、主将で世界柔道73キロ級金メダリストの大野も居合わせた。この日、世界選手権が行われたリオから帰国。「合宿などに行っていて詳しくは知らなかった」とこちらも具体的な発言は控えた。深夜にはフジテレビ系「すぽると」に生出演する予定だったが、急きょ取りやめた。天理大によると、暴力行為には加担しておらず「止められなかった自分がふがいない」と責任を痛感し、Aさんへの謝罪も済ませたという。

 天理大は4年生部員4人の処分を5日の全学協議会で決める。現場にいながら、しかも主将として暴力行為を止められなかった責任を問われ、処分が下される可能性もある。全日本学生連盟は処分などを協議する臨時理事会を7日に開く。11月上旬の全日本学生体重別団体優勝大会への出場は極めて難しくなった。土佐三郎監督は8月20日から謹慎処分となっている。

 女子代表チームでの暴力指導問題を受け、全柔連は4月に「暴力根絶プロジェクト」を設立した。その最中に暴力行為が行われていた。新体制発足後、初の不祥事発覚。問題視される〈1〉部員による再三の暴力行為〈2〉問題を把握しながら報告を怠った〈3〉事実を隠して藤猪部長が新理事に就任―について、全柔連の近石康宏専務理事(64)は「どれも非常に(罪は)重い」と厳しい表情だった。

 ◆大野 将平(おおの・しょうへい)1992年2月3日、山口県生まれ。21歳。東京・世田谷学園高から天理大に進学。2011年に世界ジュニア選手権優勝。グランドスラム大会は昨年12月の東京を制し、今年2月のパリは3位。得意技は大外刈り、内股。170センチ。

 ◆藤猪 省太(ふじい・しょうぞう)1950年5月11日、香川県生まれ。63歳。天理高―天理大。大学時代を含め、80キロ級などで世界選手権4連覇。80年モスクワ五輪代表選出も日本ボイコットで幻に。現役引退後、京産大准教授などを経て、91年に天理大教養学部准教授。96年、同教授。02年、同体育学部教授。』

 柔道というのは練習中に水を飲んじゃいけないものだとは知らなかった.自転車のロードレースなんかでは水を補給しなければ走り続ける事は不可能だから,しょっちゅう水を飲むし,ハンガーノックを避けるために補給食もよく摂るのがあたりまえだが,柔道は水を飲むのを我慢しなければ強くなれないものなのだろうか.

 練習中に水を飲むと強くなれないのに水を飲んだ新入部員の練習態度は良くないのかもしれないが,それに暴力的指導を加え結果的に大事な試合に出られなくなるとしたら一体何のための練習なのだろうか.日本の柔道界は指導者の暴力行為で世界的に軽蔑の目で見られているというのにこの人たちの頭の中は一体何で出来ているのかと思いたくなる.

 いくら練習して強くなっても頭の中がからっぽではチンパンジーやゴリラと同じだろう.もっとも身体能力では人間はチンパンジーにもかなわないらしいが...
 
 

コメント

loving-c.
loving-c.
2013年9月5日8:39

まったく柔道界はバカばかりですね。
大野選手と藤猪監督の輝かしい戦績も台無しです。

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