『札幌のヒグマ駆除 市役所に抗議60件

 20日朝、札幌市南区藻岩下の民家近くにいたヒグマ1頭を北海道猟友会のハンターが猟銃で駆除したことに対し、札幌市役所に同日、60件近い抗議が寄せられた。

 ハンターは午前6時10分ごろ、民家から約20メートル離れた林の中にいるヒグマを発見し、射殺した。その後、同市環境局みどりの活用担当課には「なぜ、発見後すぐに殺したのか」「山に返せば良かったのに」などの抗議の電話が相次いだという。

 一部の民報テレビ局が、昼のニュースなどで、クマが撃たれて地面を転がる生々しい場面を放映したため、抗議が殺到したとみられる。同課は「人を恐れないクマで、付近に小学校もあることから、危険性が高いと判断し、やむなく駆除した」と駆除に理解を求めるとともに、テレビ局に射殺した場面の放映自粛を要請した。

 駆除されたクマは解剖の結果、推定2、3歳の雄で体長約135センチ、体重約120キロだった。』

昨秋は円山公園にも熊が現れたりしていたので,この春もやって来るのではないかと思っていたらやはり現れた.山に食べ物が少なくて,冬眠から覚めて飢えた熊が住宅地に現れたのだから駆除するのは当然だと思うのだが,抗議した人は一体どんな人なのだろうか.

駆除することよりも動物を射殺するような残酷な映像を放映したテレビ局にむしろ抗議するべきだろう.北海道はもともとアイヌの人たちと野生動物が暮らしていたところだから,後から入ってきた我々が野生動物と共存するということを今さら論ずるつもりもないが,飢えて人を襲う可能性があるヒグマが住宅地に現れたら議論の余地はないだろう.

山菜採りで熊のいる山に入り冬眠明けの子熊に頭を咬まれ意識を失って救急車で運ばれてきた人を手術して助けたことがある.元気になった本人から聞いた話では襲うというより狩の練習で戯れた程度ということだったが,それでも頭皮は大きく裂け頭蓋骨には犬歯と思われる4本の牙による直径1-1.5cmの穴が4カ所もポッカリ空いていたのだ.

熊が本気で襲って来たら人間は一撃で即死してしまうだろう.調べてみると開拓時代から冬眠前後には大きな事故が何件か起きているようだ.スズメバチによる死者に比べれば確かに獣害としては被害が少ないが,最近の住宅地への出現頻度は異常でいつかは大きな事故になるのではと心配なのは私だけではないのではないだろうか.


ヒグマと事件について興味のある方は以下をどうぞ.
http://homepage1.nifty.com/~n_izumi/higuma/jiken.html

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