最後に残るのは

2012年2月25日 趣味
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『アカデミー科学技術賞:富士フイルムに…映画用フィルムで

 映画保存用の高品質フィルムを開発した富士フイルム(本社・東京都、古森重隆社長)が、米アカデミー賞科学技術賞を受賞した。授賞式は26日(日本時間27日)の主要部門に先立って、11日(同12日)に行われた。

 受賞対象となったのは、10年に販売を開始した「ETERNA-RDS」。画質の美しさと、保存期間が500年程度と長い点が評価された。

 最近の映画は、フィルムで撮影されても編集段階でデジタル化され、原盤はデジタルデータとして完成する。しかしデジタルは規格が多様で長期的保存には不安が残り、保存には安定したフィルムの方が向いている。このためアカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーは07年に警鐘を鳴らし、米ハリウッドの大手映画製作会社は、自主的に主要作品をフィルム化して保存し始めている。

 「RDS」は、デジタルデータを赤、青、緑の3色に分解し、それぞれモノクロでフィルムに焼き付ける仕組み。元データを損なわずに画質を保ち、モノクロにすることで長期保存が可能となった。

 11日の授賞式に出席した、同社R&D統括本部主任研究員の大関勝久さん(55)は「フィルムの良さを追求し、映画を美しく保存するという新たな役割を与えることができた。このような賞をいただけるのは本望です」と語った。』

「ETERNA-RDS」は映画の長期保存 ( アーカイブ ) 用のデジタルセパレーション用黒白レコーディングフィルムで,レーザー露光によるデジタルレコーディングに特性を最適化し,優れた写真性能を実現するとともに,黒白ネガ現像・ポジ現像どちらでも優れた処理安定性を有するフィルムである.

映画用フィルムとは言っても,これはカラー画像を3色分解して銀による黒白画像として記録するため の専用フィルムだから銀塩白黒フィルムの一種になるのだろうか.銀塩黒白画像は発色に色素を使うカラー画像に比べて極めて安定性が高く,500年以上の保存が可能らしい.テレビ放送などは最初からビデオで撮ってデジタルアーカイブがほとんどなのだろうが,映画は芸術的な価値があるからこうまでして残そうというのだろう.

もっとも,このフィルムがあったところで今のところ私の写真やビデオのデータ保存には何の関係もない.私に出来る事はせいぜいハードディスクが壊れないうちにバックアップコピーをつくりBD-Rに焼くくらいである.それでもアクシデントが起こってバックアップ前にハードディスクがクラッシュしてしまい3ヶ月分位のデータを失ったこともある.以来,大事な写真はすぐにバックアップコピーしてプリントすることにしている.

趣味で撮る写真も出来るだけフィルムで撮りたいが,歩留まりが悪いし現像にも時間がかかるので確実性や迅速性が要求される時には使いにくい.だからせいぜい散歩写真になってしまうのである.それでも,きれいに撮れた時の満足感はフィルムのほうが高いのでフィルムだけはいつも買いだめしているのだが,今度はフィルムの消費期限が過ぎてしまったりするのである.そして,一度楽をするとなかなか元には戻れないことを痛感するのだ.

デジタルでフィルムの風合いを出すソフトウェアも色々ある.この写真は上がEOS 5DMkIIで撮ってPhotoshopで現像したもので,下がそれをさらにDxO FilmPack 3でフジフィルムのベルビア風にしたものである.本当のベルビアで撮ったものとで比べたことはないが,なんとなくそれっぽい感じはしないでもない.でも,所詮はデジタル加工しただけなのでプリントすると差は歴然としているものだ.

ずっとフィルムを作り続けている富士フイルムには頭が下がる思いだしX100も気に入っているが,実は私は昔からカラーも白黒もコダックフィルムが好きなのだ.そのコダック社はつい先月経営危機に陥ったそうで,今のところフィルムも現像液も売られているがこの先どうなってしまうのか心配している.とりあえずTri-Xを1缶とD-76を5ガロン分買ったのだが,なんとかフィルムだけは残って欲しいと祈るのみだ.

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