「脳梗塞の話」本日リリース
医療行為を行う時に,その患者さんの病状を説明し,治療を行って行く上でのリスクやベネフィットを説明して同意を得る事をインフォームド・コンセントと言います.

脳梗塞で入院した患者さんや家族にインフォームド・コンセントを行う時に話すことは患者さんの病状や家族の理解度に合わせてその都度変わるものではありますが,大抵の場合は病態に応じて説明の中心になるような部分というものもあります.

脳梗塞には大きくわけてラクナ梗塞,アテローム血栓症,心原性塞栓症という3つの病態がありますが,日常診療においてよくみられるこれら3つの病態について原因,診断,治療,予後といった点から各病態の特徴について簡潔にわかりやすくそのイメージがつかめるようにようにと作ってみたのが,今回 iTune Storeにアップしたこのアプリ「脳梗塞の話」です.

よく患者さんの家族から質問されるような入院期間やリハビリテーションを含めた予後についても可能な範囲で書いてみました.脳神経外科医の話は難しくてわかりにくいのに説明の時間が少ないと思っても,忙しそうなのでつい質問できなかったというような家族の方がこのアプリで脳梗塞への理解を深めて,担当の脳神経外科医と良好なコミュニケーションを確立する事が出来ることを期待しています.

脳梗塞の患者さんと接する看護師や介護士の方,あるいはリハビリテーションのスタッフの方も患者さんの病状を理解する上でのお役に立てれば幸いです.救命救急士の方には搬送先の医師への情報提供の際に役立つと思います.

検索キーワードは脳梗塞,脳卒中,脳神経外科です.アプリへのコメントや質問があればこのページにコメントとしていただければ幸いです.

コメント

マサムネ
2012年2月10日12:09

妻の祖父も祖母も脳梗塞が起因で他界しました。でも、亡くなり方には大きな違いがあり、祖父は自宅で当日まで色々なことを認識できました。祖母は転院を繰り返し病院で亡くなりました。祖母は医師には脳の半分は機能していないので認識や表情は厳しいと言われましたけどその後一旦は僕らの話に笑ったりすることがありました。この人本当に脳半分なのかな?と思ったくらいです。

僕はスマホを持ってないのでDL出来ないのですけど、沢山の人に読まれるとよいですね。

ブログ脳外科医
2012年2月10日12:22

脳梗塞といっても病状は様々なので,そういった違いについてもっと理解して欲しいと思っています.

まる
2012年2月10日16:16

私の父親は脳梗塞じゃないのですが、脳血栓で他界しました。興味深いアプリ
ですね。iPadでもダウンロードできますか?
ぜひ見てみたいです。^^

ブログ脳外科医
2012年2月10日16:19

iOS5であればipadでも使えます.

むささび
2012年2月11日21:14

実父が4年前に心原性塞栓症、義理姉も去年脳梗塞で倒れました。倒れた直後の家族の動揺は、それは大変なものです。脳外科医さんの書かれた脳梗塞の話を読ませていただきながら、「血栓溶解療法」をするかしないか、リミットの3時間以内に決断をしなければならなかった4年前のあの気持ちを思い出しました。頭の中も、体の中も、見えないから、不安なことだらけですね。図解付きでわかりやすく説明してくださりありがとうございました。

ブログ脳外科医
2012年2月12日6:34

どうもありがとうございます.少しでもお役に立てて嬉しいです.

まる
2012年2月13日8:30

アプリを見つける事ができました。図解が詳しく書かれていて凄いなと思いました。
少し体調が優れないと不安になりますね。また、いろいろなアプリのリリース期待してます。無知な私ですがこれからも応援してますね。

ブログ脳外科医
2012年2月13日8:39

どうもありがとうございます.次は脳出血のを出そうと思っています.図解が好評なようなので出来るだけ増やそうと思っています.

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