再生

2011年2月5日 趣味
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『 Nikkor-S Auto 5cm F2(昭和34(1959)年6月発売)

最初に「Nikon F」の標準レンズとして登場したこのレンズは、4 群 6 枚のガウスタイプの前側に度の弱い凹レンズを配置した、いわばレトロフォーカスタイプの 7 枚構成のレンズであった。

ご存じのように、一眼レフカメラ用レンズは、クイックリターンミラーと干渉しないように長いバックフォーカスが必要であり、大口径で短い焦点距離のレンズほど設計が困難になる。そのため当時の一眼レフ用標準レンズは、焦点距離をほんの少し長くした 55mm や 58mm が一般的であった。  そこをあえてレンズ枚数を増やしたレンズタイプを採用したところに、当時の設計者の苦労と、50mm という焦点距離に対する良い意味でのこだわりが感じられるレンズである。(ニッコール千夜一夜物語 ~対称型大口径広角レンズ~ 第二夜 AI Nikkor 50mm F2より抜粋)』

最初期のニコンFの標準レンズとして1959年から1964年まで発売されたもので,シリアルナンバーは520001 - 584394 だそうだ.焦点距離がmmではなくcmで表記されており会社名もNikonではなくNippon Kogaku Japanとなっているのが時代を感じさせてくれる.

写真のレンズが私のところにやってきたのは6年ほど前で,オークションで手に入れたものだ.レンズはきれいだったが,ヘリコイドグリスが固くなっているのとAi-sでないレンズであるためにほとんど使わないまま保管庫入りになっていた.

ライカM3と同世代のレンズということでもっと気軽に使えるようにしてみようと修理に出していたものが戻ってきた.さらに自分で絞り環に少し改造を加えてD3やF6でも使えるようにした.F3でも使えるが絞り値をファインダーで確認できないのが少しつらいところだ.

見て楽しむならもちろんアイレベルファインダーのNikon Fに装着するのが一番だろうが,ここに拘ると初期型のFを探さなければならなくなるのでそのクラシカルな描写を楽しむだけにしておこう.

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