『捕鯨中止、応じなければ日本提訴へ…豪首相明言
 
オーストラリアのラッド首相は19日、地元テレビに対し、日本が南極海での調査捕鯨中止に応じなければ、今年11月の次期捕鯨シーズン開始までに国際司法裁判所(本部=オランダ・ハーグ)に提訴するとの考えを表明した。

 同首相はこれまでも「国際法廷への提訴も辞さない」と繰り返してきたが、時期を明言したのは初めて。ラッド首相やスミス外相は、20日に豪州入りする岡田外相との会談でも、提訴の方針を伝えるとみられる。

 ラッド労働党は2007年総選挙の公約で「日本の調査捕鯨をやめさせるため、国際法廷で違法性を訴える」との立場を表明。政権発足後も、国際捕鯨委員会(IWC)などで「クジラの生態を科学的に調べるために殺す必要はない」と主張する一方で、日本の捕鯨船団への過激な抗議活動を繰り返してきた米国の反捕鯨団体シー・シェパードに国内の港湾施設の利用を容認してきた。

 最近は、日本の捕鯨継続方針に変化がないことから、年内にも実施される総選挙を前に、豪州国内の野党、自由党や緑の党などは提訴に踏み切らないラッド政権の姿勢を「公約違反」として突き上げを強めていた。』

 政治的なアピールをしないと選挙に負けという話なのだろうが,鯨を食べるのは駄目で牛を食べるのはいい理由はなんだろうか.ヒンズー教徒が牛を食べず,回教徒は豚を食べないのとどう違うのだろうか.豪州国民が鯨を食べるのはかわいそうと言うのだったらカンガルーやコアラを処分してるのはどうなんだろうか.

 捕鯨問題の解決法として私が考えるのは,鯨の養殖である.食用の鯨をつくり牛のように放牧して大きくなったらGPSで追跡し捕獲できるようにタグを付けて放流するのである.将来のことを考えるのであれば,大して科学的な意味のない調査捕鯨なんかはもうやめて食用鯨作成の研究を進めたほうがいいのではないだろうか.

 鮭などと同様に放流した鯨を捕獲するのであれば,鯨肉を食べない国の人たちに文句を言われることもないだろう.本音は牛肉をもっと日本に買わせたいのだとしても,こうして高たんぱく・低カロリー・低脂肪の良質な食肉を十分に確保することができればプリオン感染リスクの高い牛肉を輸入しなければならない理由もなくなるのである.

補足)

『「カンガルー300万頭撃ち殺す豪州に反捕鯨の資格あるか」 国際紙がコラムを掲載

 24日付の国際紙、インターナショナル・ヘラルド・トリビューンは、オーストラリアのラッド首相が、調査捕鯨をやめなければ日本を国際司法裁判所に提訴すると発言したことを、反捕鯨諸国の偽善性を指摘しながら異例の厳しさで非難したフィリップ・バウリング氏のコラムを掲載した。

 氏は、道徳的優位性をにじませたラッド発言の調子が、アジアの近隣諸国に今もくすぶる西欧植民地主義への嫌悪を呼び覚まし、日本よりも豪州のイメージを傷つけるだろうと分析。

 豪州の反捕鯨運動を、科学的ではなく感情的な「十字軍」だとし、「日本の捕鯨船を悩ましている豪州、ニュージーランド人活動家らに与えられた英雄的地位にも、それがみられる」との表現でシー・シェパードの活動も切って捨てた。
 その上で、ノルウェーが国際捕鯨委員会(IWC)の規制を拒否、アイスランドがいったんは脱退し、カナダは脱退後、復帰していないのに対し、日本は少なくともIWCに属していると日本にも理解を示し、ラッド発言は捕鯨諸国にIWCに協力する気をなくさせるものだとやり込めた。

 さらに、「鯨に銛(もり)を打ち込むことは、牛や羊の肉を常食としている者の間にさえ感情をかき立てるのかもしれないが、豪州は、作物や牧草を守るため年間300万頭余の野生のカンガルーを撃っているときに、苦情を言える立場にはほとんどない」と、反捕鯨国の偽善性にまで踏み込んだ。
 西洋人が東洋での犬肉消費にゾッとするのは感情からで理性ゆえではなく、鯨肉を、一部欧州国の食卓に乗る馬肉と違う扱いにする道理はないとも断じた。
 そして、「豪州が選別的感情の問題をアジアの主要同盟国との外交対立にまでしたのは愚劣以外の何物でもない」と結んでいる。』




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