例外的に女性の働く環境が貧しい日本?
2009年8月6日 社会の問題 コメント (4)
『 豊かな国は「少子化」克服、日本は例外的
社会・経済が発展すると晩婚、出産の高齢化が進み、出生率は下がると考えられてきたが、発展がある段階を超えると、出生率は再び増加に転じる傾向にあることが、米ペンシルベニア大学などの分析で明らかになった。
この中で日本は出生率が上がらない例外的存在であることもわかった。6日付の英科学誌ネイチャーで発表する。
研究グループは、各国の生活の質と発展度合いを示す人間開発指数(HDI、最高値は1・00)と、1人の女性が生涯に産む子供の数を示す合計特殊出生率との関係について、1975年から2005年まで比較した。
調査対象は05年時点でHDIが0・85以上の日米欧など37か国。その結果、HDIが高くなるほど出生率は低下したが、HDIが0・85〜0・90に達した段階で、出生率が逆に上昇する傾向があることがわかった。
例えば、米国は76年(HDI0・88)、イタリアは94年(同0・90)に、出生率が増加に転じた。この傾向の明らかな例外は日本、韓国、カナダだった。日本では05年にHDIが0・94まで上昇したが、出生率は1・26で過去最低になった。
HDIが特定水準を超えると出生率が上がることについて、同大のハンスペーター・コーラー教授は「発展に伴い、女性の働く環境や保育・教育施設が整備され、晩婚化や高い育児・教育費用などのマイナス面を補うから」と説明。
日本でも06年以降の出生率は3年連続で微増してはいるが、コーラー教授は「日本は明らかな例外。男女間格差や女性が働きにくい労働環境など、複数の要因が重なっている」と分析している。』
先日,某医療系掲示板をみていたら「医学部入学者に占める女性の割合を制限すべき?」というのが話題になっていたが,つまるところ問題は女性医師の産休や育児休暇をどうするかということのようであった.
医師不足に対して医学部の定員を増やして医師を増やすというのがマニフェストのようだが,女性医師が増えても,産休や育児休暇をとられたり途中で休職されたのでは困るという誰かの本音が聞こえてきそうな話だ.
だが,この記事を読むと産休がとりにくいのは女性医師に限らずわが国の労働システム自体の問題ではないかという気がしてくる.特に女性の働く環境や保育・教育施設という点では,私も子供が生まれてから妻とともに保育室,保育園,小学校,アフタースクールと事あるごとに様々な苦労をさせられて思い当たる事が多い.
もっとも,未だに「道路をつくることは悪い事じゃない.役に立つ道路はあるんです.」などと言っている政治家と,人を物を作るために働く道具のようにしか考えていない財界人がいつまでも戦後復興や高度経済成長の考え方で働かせようというのだから,人間を育てる暇なんか出来ないし,男女間格差や女性が働きにくい労働環境が改善されることはないのだろう.
人間開発指数なんて言葉は初めて聞いたが,日本、韓国、カナダが例外的に出生率が上昇に転じないのは,この指数が本質的な生活の豊かさを表していないからなのではないだろうか,生活の質活の質と発展度合いの評価の基準を少し変えるときっとこの3カ国は貧しい国と共通する何かがあることになるのではないだろうか.
それが何かはわからないが,一生懸命働いてお金を稼いでも使い方がわからず貧しい生活を余儀なくされるような国は厭だから,今度の選挙で誰に投票するかよく考えてみよう.
社会・経済が発展すると晩婚、出産の高齢化が進み、出生率は下がると考えられてきたが、発展がある段階を超えると、出生率は再び増加に転じる傾向にあることが、米ペンシルベニア大学などの分析で明らかになった。
この中で日本は出生率が上がらない例外的存在であることもわかった。6日付の英科学誌ネイチャーで発表する。
研究グループは、各国の生活の質と発展度合いを示す人間開発指数(HDI、最高値は1・00)と、1人の女性が生涯に産む子供の数を示す合計特殊出生率との関係について、1975年から2005年まで比較した。
調査対象は05年時点でHDIが0・85以上の日米欧など37か国。その結果、HDIが高くなるほど出生率は低下したが、HDIが0・85〜0・90に達した段階で、出生率が逆に上昇する傾向があることがわかった。
例えば、米国は76年(HDI0・88)、イタリアは94年(同0・90)に、出生率が増加に転じた。この傾向の明らかな例外は日本、韓国、カナダだった。日本では05年にHDIが0・94まで上昇したが、出生率は1・26で過去最低になった。
HDIが特定水準を超えると出生率が上がることについて、同大のハンスペーター・コーラー教授は「発展に伴い、女性の働く環境や保育・教育施設が整備され、晩婚化や高い育児・教育費用などのマイナス面を補うから」と説明。
日本でも06年以降の出生率は3年連続で微増してはいるが、コーラー教授は「日本は明らかな例外。男女間格差や女性が働きにくい労働環境など、複数の要因が重なっている」と分析している。』
先日,某医療系掲示板をみていたら「医学部入学者に占める女性の割合を制限すべき?」というのが話題になっていたが,つまるところ問題は女性医師の産休や育児休暇をどうするかということのようであった.
医師不足に対して医学部の定員を増やして医師を増やすというのがマニフェストのようだが,女性医師が増えても,産休や育児休暇をとられたり途中で休職されたのでは困るという誰かの本音が聞こえてきそうな話だ.
だが,この記事を読むと産休がとりにくいのは女性医師に限らずわが国の労働システム自体の問題ではないかという気がしてくる.特に女性の働く環境や保育・教育施設という点では,私も子供が生まれてから妻とともに保育室,保育園,小学校,アフタースクールと事あるごとに様々な苦労をさせられて思い当たる事が多い.
もっとも,未だに「道路をつくることは悪い事じゃない.役に立つ道路はあるんです.」などと言っている政治家と,人を物を作るために働く道具のようにしか考えていない財界人がいつまでも戦後復興や高度経済成長の考え方で働かせようというのだから,人間を育てる暇なんか出来ないし,男女間格差や女性が働きにくい労働環境が改善されることはないのだろう.
人間開発指数なんて言葉は初めて聞いたが,日本、韓国、カナダが例外的に出生率が上昇に転じないのは,この指数が本質的な生活の豊かさを表していないからなのではないだろうか,生活の質活の質と発展度合いの評価の基準を少し変えるときっとこの3カ国は貧しい国と共通する何かがあることになるのではないだろうか.
それが何かはわからないが,一生懸命働いてお金を稼いでも使い方がわからず貧しい生活を余儀なくされるような国は厭だから,今度の選挙で誰に投票するかよく考えてみよう.
コメント
票を入れたい政党があるかどうか疑問ですね。
それでも,現在の状況をまねいた自民党には一回降りてもらうということで大方は一致するんでしょうね.