SAHの誤診は業務上過失致死容疑になるようです
2008年5月25日 医療の問題 コメント (4)『くも膜下出血見逃し女性死亡 佐久病院医師を書類送検
県厚生連佐久総合病院(佐久市臼田)で2004年10月、頭痛を訴え受診した佐久市岩村田、主婦小林美幸さん=当時(55)=がくも膜下出血で死亡し、夫の哲さん(59)が医療ミスがあったとして告訴していた問題で、南佐久署は13日、診察した同病院の○○医師を業務上過失致死の疑いで地検佐久支部に書類送検した。
調べによると、○○医師はくも膜下出血の初期段階を疑い、適切な検査と治療をしなければならなかったのに怠った過失により、05年1月12日、同病院で小林さんを死亡させた疑い。同日、告訴状を受理し、捜査をしていた。○○医師は過失を認めているという。
同署などによると、小林さんは04年10月23日、後頭部に急激な痛みを感じ、同病院の救急外来を受診。「肩凝りによる頭痛」と診断され帰宅したが、数時間後に意識不明になって同病院の集中治療室(ICU)に入院し、意識が戻らないまま死亡した。受診時に小林さんはくも膜下出血の恐れを伝えたが、○○医師はCT(コンピューター断層撮影)検査などをしなかったという。○○医師は研修2年目で、当日は土曜日だった。
同病院の夏川周介院長は「結果的には判断ミスだった。今後の経過を見守りたい」としている。
哲さんは「医師はくも膜下出血の症状をよく知らなかったようで憤りを感じる。病院側は示談を申し込んできたが断った。起訴されるか経過を見守りたい」と話した。』(注:書類送検の段階なので○○医師とさせていただきました.)
この記事は医師の掲示板でも先週かなり注目されたらしい.この件に関しては研修医が告訴されたということで2004年12月20日にもコメントしたのだけれども,それから書類送検までに3年以上もかかったのは何故なのだろうか.
病院院長も研修医本人も認めているというのなら思い当たる何らかのミスがあったのは間違いないのかも知れないが,結果的に死亡したから研修医のミスを認めるというのでは,今後の救急医療のためにもならないことだろう.
1.診断能力がまだ不十分な医師の誤診というのはいくらでも起こりうることであって,その責任が全て研修医個人にあるというのは問題にならないのだろうか.病院の救急体制や研修医の指導体制には問題がなかったのだろうか.
2.患者側も診断に不満があれば他の医師の意見を求めることは不可能だったのだろうか.脳神経外科や神経内科の専門医の診察を受けられる病院を受診することはできなかったのだろうか.
などの点についてはどうだったのかなどを知りたいのは私だけだろうか.
県厚生連佐久総合病院(佐久市臼田)で2004年10月、頭痛を訴え受診した佐久市岩村田、主婦小林美幸さん=当時(55)=がくも膜下出血で死亡し、夫の哲さん(59)が医療ミスがあったとして告訴していた問題で、南佐久署は13日、診察した同病院の○○医師を業務上過失致死の疑いで地検佐久支部に書類送検した。
調べによると、○○医師はくも膜下出血の初期段階を疑い、適切な検査と治療をしなければならなかったのに怠った過失により、05年1月12日、同病院で小林さんを死亡させた疑い。同日、告訴状を受理し、捜査をしていた。○○医師は過失を認めているという。
同署などによると、小林さんは04年10月23日、後頭部に急激な痛みを感じ、同病院の救急外来を受診。「肩凝りによる頭痛」と診断され帰宅したが、数時間後に意識不明になって同病院の集中治療室(ICU)に入院し、意識が戻らないまま死亡した。受診時に小林さんはくも膜下出血の恐れを伝えたが、○○医師はCT(コンピューター断層撮影)検査などをしなかったという。○○医師は研修2年目で、当日は土曜日だった。
同病院の夏川周介院長は「結果的には判断ミスだった。今後の経過を見守りたい」としている。
哲さんは「医師はくも膜下出血の症状をよく知らなかったようで憤りを感じる。病院側は示談を申し込んできたが断った。起訴されるか経過を見守りたい」と話した。』(注:書類送検の段階なので○○医師とさせていただきました.)
この記事は医師の掲示板でも先週かなり注目されたらしい.この件に関しては研修医が告訴されたということで2004年12月20日にもコメントしたのだけれども,それから書類送検までに3年以上もかかったのは何故なのだろうか.
病院院長も研修医本人も認めているというのなら思い当たる何らかのミスがあったのは間違いないのかも知れないが,結果的に死亡したから研修医のミスを認めるというのでは,今後の救急医療のためにもならないことだろう.
1.診断能力がまだ不十分な医師の誤診というのはいくらでも起こりうることであって,その責任が全て研修医個人にあるというのは問題にならないのだろうか.病院の救急体制や研修医の指導体制には問題がなかったのだろうか.
2.患者側も診断に不満があれば他の医師の意見を求めることは不可能だったのだろうか.脳神経外科や神経内科の専門医の診察を受けられる病院を受診することはできなかったのだろうか.
などの点についてはどうだったのかなどを知りたいのは私だけだろうか.
コメント
まさか、と、思う気持ちが。。。。
このケースは、仮に、CTを取ったからとして、救命の可能性が大きく改善したかは、判りません。病状がよくなったかは、判りません。2年未満のこの研修医が、気の毒です。
このような体制で、患者を診させた病院の運営に問題があり、病院が責任をとるべきです。おそらく、民事上では、病院のこの体制が追求されでしょう。
実際に、この病院を患者家族から見た感想は、”ドタバタ”です。そうです、まさに、ドタバタです。
平成17年半ばに、ドクターヘリを導入してから、更に、戦場のような雰囲気です。ナースや勤務医の一部は、院内の患者家族にも、この病院の体制の不備を、嘆きます。”私だったら、この病院でxxは受けない”、とか、”僕もそう思います。院長に言って下さい”と。
例:入院中の患者が、明け方、トイレで倒れた。県外の家族が呼ばれて、午後、到着すると、病室に、寝かされていて、まだ、頭部のctを撮っていなかったと、他県で看護婦をしている家族が嘆く。担当医が、震えていて、きちんと、説明されなかったと、家族が嘆く。翌日、患者は、icuに移されて。。。。
(Ctを撮る迄もないと医師が判断したかもしれませんが。)
例:心臓バイパスオペを急変した患者家族が、担当医に、水分管理をきちんとしてくれましたか?と、問うと、
この20代後半の医師は、”僕にそんなこと言わないで下さいよ。僕は、この病院の医師じゃないのです。ただ J大から、派遣されて、この病院のシステムは不慣れだから”と、回答。でもこの医師はこの病院にもう2年間は勤務していたのですよ。この病院の医師でないなら、なぜ、オペして、担当医として、記録が残るの??
icuで、熱意のある、でも、いささか、勇み足の研修医を見ました。
患者やその家族から見ると、研修医も医者なのです。家族が病院や医者に不慣れな場合、他の病院に行こうとかは、かなり、勇気のいることです。そして、長野県のこの病院の近所に、多くの病院はないのです。お産の女性を出血多量で死亡させた隣町の避暑地の病院とかには、まさか行けないでしょうね。
この病院院長は、平成20年1月に緊急記者会見で、”満床状態が長く、続き、医師も他のスタッフも、もう、限界だ”と、声明を出しているのです。これは、もっと、早くに声明を出すべきではと、思います。信濃毎日新聞1月分を参照して下さい。
研修医も、患者も被害者。県の医政局の監視義務や、ja厚生連の安全管理システムが問われる問題で、これは氷山の一角じゃないかと、思います。
80代の患者が、人口肛門のオペを受けました。オペ室からそのまま、集中治療室で、暫くして、集中治療室で亡くなりました。その家族は、医師は、病院からは、この人口肛門オペしか延命の策はない、オペなしで半年位しか生きないと、伝えられたと、言い張ります。事実は確かめようがないのですが。現実、オペして半年は生きてはいないようでした。
家の傍の医師、元病院の院長で、内科医ですが、この高齢患者の件を話すと、普通、患者家族の強い要望がない限り、この種のオペはしないと。内科医と外科医の見解は異なるとは思います。しかし、どうも、この病院は、患者の安全性よりも、他の条件を考えているように、感じてしまいます。
忙し過ぎます。更に、ドクターヘリで、どんどん、患者が搬送されています。
年末には、寝不足と過労で、顔がパンパンになり、別人の様相に変貌した循環器内科医を、見て驚きました。責任感と体力勝負か。疲れれば、ミスもあるかもしれません。うるさくない、病院の昔ながらのシンパー農民医療の草分けの病院近辺の患者達ならば、それを許してくれるだろうとか、又は、どうせ、判らないだろうとか、田舎の縁故でがんじがらめの患者や家族は、まさか、訴訟までは起こさないだろう、とか、病院は踏んでいるのでしょうか。
患者の容態、オペに耐える体力、そして、医師のオペの能力、病後の医療管理システムなどを考慮して、医療を提供すべきなのに、それを軽視して、うちしか、この辺で、麻酔医が常任して、オペ出来る病院はない。隣町の国立病院機構を見て下さい。麻酔医が常任していないでしょう。この10年間で、オペ数が、劇的に増えている。−と、古参の医師は言います。ヒーロー気取りは不要です。それで、安全管理は、どうなの?と、クビを傾げる患者とその家族達が、多く居ます。
オペして、亡くなり、”なんせ、患者はお年でして、力及ばず”と、病院は言っても、診療報酬は、確実に入金するのです。オペしないで、診察のみで、いくら?安い労働力の研修医一人で、患者を診療させてー単純算盤を、はじいてしまいます。
患者の死や急変が日常的に起こり、神経が麻痺しているような感じを受けました。カルテ上の記録の消去もね。
2002年 11月9日、55歳 男性に大動脈乖離 人口血管置換術 患者左心房出駆率22% 心のう内に、タオル置き忘れ。
同年 11月11日、再び、開胸 タオル取り出し
同年 11月28日 心不全で死去。
こんなに弱っていた患者なのに、侵襲を繰り返し。医師も病院も、ミスなしと、言い張る。医師は、再び、2005年に繰り返し、裁判でバック アップする医師達は、例の青戸の病院系列。死にそうな患者に何回も開胸するなよ。心のう内の忘れ物が、駆出率22%の病人に本当に害がないのかよ。
裁判官が許しても、世間が許さない。