老健は死なず、ただ消え去るのみ
2008年3月8日 医療の問題 コメント (2)『全国老人保健施設協会 「考えていたよりはるかに低額」 療養型老健の報酬で川合会長
全国老人保健施設協会の川合秀治会長は4日の記者懇談会で、療養病床再編で創設する「介護療養型老人保健施設」の施設サービス費の単位数について、「自分たちが考えていたよりはるかに低額。療養型老健の評価を基本とするなら、次期改定に向けた活動は厳しいものになる」と述べ、2009年度改定での既存老健の評価に懸念を示した。
全老健は同日、患者の平均要介護度4-5の介護療養型医療施設が療養型老健に転換した場合の報酬額の試算結果を発表した。それによると、療養型老健に転換した場合、介護職員配置4対1の施設は1人当たり月額約7万円、同6対1の施設は約3万4000円の減収になると説明。また、「60床、介護職員配置6対1、半数の入所者が要介護4」の場合、転換によって年間約5037万円(約18%)の減収と試算した。
川合会長は、こうした試算に加え、既存老健と療養型老健の要介護3-5(多床室)の差が56単位にとどまることに触れ、「介護職員の待遇改善を考えると、介護療養型老健の単位数はあまりに低すぎる」と指摘。「老健全体のかさ上げという点から見て、相当厳しいと言わざるを得ない」と苦言を呈した。
また、療養型老健のターミナルケア加算に対し、「240単位では低い」とする一方で、「既存老健では約3割が看取りを行っている。これが評価されないのは問題がある」と指摘。夜間の看護配置についても、約8割の老健が行っているとした上で、「これでは療養型老健と既存老健がダブルスタンダードとなる」と危機感を示した。』
介護職員の待遇改善が以前から言われているが,一向に改善する気配はない.
もっとも,今回も療養病床再編で創設する「介護療養型老人保健施設」と言うのは,厚生労働省が以前より主張してきた医師と病院の数を減らせば医療費が減るという考え方に基づいたものであるから,介護職員の待遇改善なんか関係ないのだろう.
むしろ「介護療養型老人保健施設」というのは極めてベッド単価を低くした病院の療養病床と考えた方がわかりやすい.ターミナルケア加算にしても病院からみればほとんど意味がない程度だろう,これで療養病床を「介護療養型老人保健施設」に転換する病院があると思っているのだろうか.
厚生労働省がいかに医療現場を無視したことをやっているかを示すいい例がまた一つ増えただけだし,家族に寝たきりの老人がいない一般の人にはきっと何のことだかわからないだろうから驚くに価しないのかもしれない.しかし,そうしている間に老人医療の終末期はとんでもなくおかしな事になってきているのだが,この先いったいどうなっていくのだろうか.
介護施設からのコンビニ受診や要介護老人の置き去り,そして施設入所者の放置なんていうのが頻発しているのにニュースにもならない世の中なんてどうかしていると思うのは私だけだろうか.
全国老人保健施設協会の川合秀治会長は4日の記者懇談会で、療養病床再編で創設する「介護療養型老人保健施設」の施設サービス費の単位数について、「自分たちが考えていたよりはるかに低額。療養型老健の評価を基本とするなら、次期改定に向けた活動は厳しいものになる」と述べ、2009年度改定での既存老健の評価に懸念を示した。
全老健は同日、患者の平均要介護度4-5の介護療養型医療施設が療養型老健に転換した場合の報酬額の試算結果を発表した。それによると、療養型老健に転換した場合、介護職員配置4対1の施設は1人当たり月額約7万円、同6対1の施設は約3万4000円の減収になると説明。また、「60床、介護職員配置6対1、半数の入所者が要介護4」の場合、転換によって年間約5037万円(約18%)の減収と試算した。
川合会長は、こうした試算に加え、既存老健と療養型老健の要介護3-5(多床室)の差が56単位にとどまることに触れ、「介護職員の待遇改善を考えると、介護療養型老健の単位数はあまりに低すぎる」と指摘。「老健全体のかさ上げという点から見て、相当厳しいと言わざるを得ない」と苦言を呈した。
また、療養型老健のターミナルケア加算に対し、「240単位では低い」とする一方で、「既存老健では約3割が看取りを行っている。これが評価されないのは問題がある」と指摘。夜間の看護配置についても、約8割の老健が行っているとした上で、「これでは療養型老健と既存老健がダブルスタンダードとなる」と危機感を示した。』
介護職員の待遇改善が以前から言われているが,一向に改善する気配はない.
もっとも,今回も療養病床再編で創設する「介護療養型老人保健施設」と言うのは,厚生労働省が以前より主張してきた医師と病院の数を減らせば医療費が減るという考え方に基づいたものであるから,介護職員の待遇改善なんか関係ないのだろう.
むしろ「介護療養型老人保健施設」というのは極めてベッド単価を低くした病院の療養病床と考えた方がわかりやすい.ターミナルケア加算にしても病院からみればほとんど意味がない程度だろう,これで療養病床を「介護療養型老人保健施設」に転換する病院があると思っているのだろうか.
厚生労働省がいかに医療現場を無視したことをやっているかを示すいい例がまた一つ増えただけだし,家族に寝たきりの老人がいない一般の人にはきっと何のことだかわからないだろうから驚くに価しないのかもしれない.しかし,そうしている間に老人医療の終末期はとんでもなくおかしな事になってきているのだが,この先いったいどうなっていくのだろうか.
介護施設からのコンビニ受診や要介護老人の置き去り,そして施設入所者の放置なんていうのが頻発しているのにニュースにもならない世の中なんてどうかしていると思うのは私だけだろうか.
コメント
未来がない気がしてなりません。
舛添さんに多くの方々が期待したと思うのですがダメですね。
介護の現場は求人だしても誰も来ないし
現場スタッフは安月給で酷使されて
おまけに利用者になんかあれば責任問題だし
介護士になろうという人材もいないし
だけど需要(高齢者)は益々増える。。
はっきり言って
今、手を打たないと日本の介護福祉は崩壊しそうです。
悲惨なニュースが多発する前に
(もういろいろありますが・)
考えてほしいですね。現状と現場を見て真剣に。
愚痴っぽくてスミマセン。
自分達の既得権益を守るのが最優先、唯一の課題としているんですから、国民がどうなろうと知ったこっちゃないというのが官公庁のお偉いさんです。ぶっ潰さなきゃ変わりません。