『イージス艦事故:海幕長の更迭検討 防衛省

 衝突事故を受け、防衛省は海上自衛隊のトップである吉川栄治・海上幕僚長を、早ければ3月にも更迭する方向で検討を始めた。事故の重大性に加え、政府内での報告の遅れに対し、責任を明確にする必要があると判断した。

 吉川海幕長は06年8月に横須賀地方総監から就任。イージス艦の情報漏えい事件、給油量取り違えと航泊日誌の誤破棄、さらに、護衛艦「しらね」の火災など不祥事が続いた上に、今回の衝突事件が発生。一定の事故原因の究明や再発防止策の策定、これまでの不祥事の処分などが一段落した後、退任する方向となった。』

『鳩山幹事長:防衛相の問責決議案提出を検討

 民主党の鳩山由紀夫幹事長は21日午前、「石破茂防衛相は今日すぐにでも辞めるべきだ。(防衛相に対する参院での問責決議案を)必要に応じて出す」と述べ、問責決議案提出を検討する考えを明らかにした。』

 石破防衛相を辞任させ,海上幕僚長を更迭したら防衛省は変われるのだろうか.防衛省の事務方が腐っていることは十分わかったし,海上自衛隊に自己管理能力がないことも周知の事実であったから今回の事故も起こるべくして起こっただけのように思うのだが,トップが責任を取ったからといって自衛隊員のレベルが急に上がるわけではないから問題の解決にはならないだろう.

 トップの責任が重いのは当然だが,これだけで終わるのだったら同じことの繰り返しである.厚生労働省にしても国土交通省にしても同じことで,表面に見える悪いところを削りとるだけは根治できないのが問題なのだが,根治のための方法はいったいだれが考えればいいのだろうか.本当の問題点がわかっている人は現場にいるのだろうが,その人たちの考えを上にあげる仕組みが機能していないのではないだろうか.もっとも,そのような仕組みを持たないのが官僚機構でありその究極が軍隊だとも言えるかもしれないから,そうなるとトップがよほど優秀でないと問題の解決は難しい.

 現場経験がなく知識という有限の情報にたよっているだけのリーダーが増えたのが原因だとしたらリーダーになるための資質と言う点から考え直さなければいけないのだろうが,二世議員やキャリア官僚,そして背広組なんかが幅をきかせているようではやはりダメなんじゃないだろうか.医師はどうなんだと言われれば,大学の教授は外科系でも手術の腕より研究論文重視,おまけに留学は必修みたいな状況が相変わらずだから,結果も予想されたようになっただけということだろう.

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