迷信

2007年12月25日 医療の問題
迷信
『暗い所で本「目悪くなる」 医学的根拠ない、と米チーム

 「暗いところで本を読むと目が悪くなる」「毛をかみそりでそると濃くなる」など、米国で一般によく信じられている体に関する言い伝えについて、医学的な裏付けがないばかりか、誤りのものもあるとする研究を米インディアナ大のチームがまとめた。22日発行の英医学誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」クリスマス特別号に論文が掲載された。

体に関する言い伝えと医学的な妥当性(米インディアナ大チームによる)

 米国で医療関係者にも信じている人がいるという言い伝えを七つ選び、文献データベースやインターネットの検索で医学的な裏付けを示す研究があるかどうかを調べた。

 その結果、七つとも医学的な裏付けは見つからず、80年近く前の研究ですでに否定されているものもあったという。

 論文は結びで「このような言い伝えを信じるだけなら実害はないが、根拠のない治療法を勧めることは実害をもたらす可能性がある」と、科学的根拠に基づく医療の重要さを指摘している。

 携帯電話の医療機器への影響について、日本の総務省は06年、実験の上で「心臓ペースメーカーからは22センチ程度以上離す」などとした現行指針が妥当と結論している。』

こういう迷信じみた話を信じる人は意外と多いような気がするのだが,医師の中にもこれに類する事を臨床の現場で患者さんにすすめたり自分でやっていたりする人がいるのだから困ったものだ.

大先輩の先生方はもうしょうがないので放っておくとして,若い先生にどうしてそんなことをするのかと聞いても実はどこかの先輩に教えてもらったからとか,何となくそういうものだと思ってという具合にあまり考えないでやっていることが多い.

意味のないことをやれば時間や資源の無駄だし,場合によっては有害なことさえあるのだから,自分のやっていることの必然性というものを常に考えながら仕事をする習慣を身につけたほうがいいだろう.

だが,頭では理解できても一度身についた行動パターンはなかなか変えられないもののようだ.やはり最初に教えてくれた人の影響は大きいようで,いい師にめぐり遭えた人は幸せかもしれないが,ものまねをしているだけでは師を超えることはできないし,反面教師からはダメなことを気づかされることは多くとも,良い方法を学ぶ事はできないだろう.

つまり,「迷信にとらわれない」ということは,言い換えれば,他人の言うことを妄信したり,現状に満足したりせずに,「自分で真理を追究する」ということに他ならないのではないだろうか.

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