『「PSEで失ったもの、戻らない」――国のミスに振り回された中古店

「50年以上続けていた仕事を、なぜ突然奪われなくてはならないのか」──PSE法の本格施行が中古AV機器などの販売に大混乱を引き起こしてから1年以上がたった。経産省は法と運用のミスを認めて謝罪し、改正を急ぐ。だがこの間、中古店は売り上げが大幅に減るなどの経済的損失をこうむった。国に振り回された中古店が失ったものは大きい。

 「店も従業員も財産も、すべて失いました。どう責任を取ってくれるのか」――電気用品安全法(PSE法)をめぐる経済産業省の対応に振り回された中古品販売店が、怒りの声をあげている。

 PSE法は、家電販売時に、安全基準を満たしたことを示す「PSEマーク」貼付を義務付ける法律。2001年に施行され、5年の猶予期間を経た昨年4月から、PSEマークなしの一部家電やAV機器が販売できなくなった。

 猶予期間は、マークなし新品家電の流通在庫を売り切って市場から一掃する目的で設定されたもの。中古家電や「ビンテージもの」と呼ばれるような古いAV機器はもちろん、5年では市場から消えたりはしない。

 経産省によると、立法時は中古家電への影響を想定しておらず、中古業者への告知も行っていなかった。報道などで「中古品もPSE法の対象になる」と広く伝わったのは、猶予期間切れまで2カ月と迫った昨年2月ごろになってからだ。

 一部の中古店は「在庫はほとんどがPSEなし。4月から売るものがなくなる」という事態に陥り、マークなしの品を大幅値下げして売り切ったり、従業員の解雇や店舗の縮小を余儀なくされたケースも出た。

 経産省の本庄孝志・大臣官房審議官は7月17日、「PSE法は中古品を念頭に置かずに立法してしまった。2006年の本格施行時にもミスがあった」と認めて謝罪(関連記事参照)。中古品はPSEマークなしで販売できるとする法改正案を、秋の臨時国会にも提出するとした。だがこの1年の混乱で、中古店が失ったものは大きい。

記事全文↓
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0707/18/news061.html 』

 新製品の安全基準をつくりたいというのはわかるが,中古品の販売は想定外だったなんて本当の話だろうか.新しい法律を作り運用すれば,いろんなところに影響が出るのは当たり前で,法の対象への影響を事前に検討するものだと思うのだが,国会議員や官僚の思考能力はこの程度なのだろうか.でたらめな立法の影響で大きな損害を被った全国の零細中古業者の方々には誠にお気の毒な話である.

 しかし,このような話が最近多いのではないだろうか.私の業界で言えば研修医制度により引き起こされた医師不足問題みたいな話である.年金問題だって考えようによっては制度のずさんさが原因とも言えそうだ.こう考えると,今の日本の迷走の原因は長く続きすぎた国民不在の政治にあるような気がしてきた.

 昨日の新聞では社会保険庁の職員が四面楚歌の状況で退職者が増加し,確認作業に忙殺されて嘆いているらしい.どこの政党も助けてくれないので選挙にも行きたくないと書いてあった.もうすぐ参議院選挙だが,少なくとも自分が要介護者になってから医療問題に気づくのでは遅すぎるから,面倒がらずにちゃんと投票することにしよう.

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

最新のコメント

日記内を検索