人的問題

2007年6月23日 社会の問題
『 社保庁、十年前に年金記録不備把握 NTTデータに通知

 社会保険庁の年金納付記録を管理するシステムを作ったNTTデータの山下徹社長は朝日新聞とのインタビューで、同社が多数の「宙に浮いた年金記録」の存在を、10年前に社保庁から知らされていたことを明らかにした。基礎年金番号が導入された97年時点で、約1億件の基礎年金番号に対し、年金記録の総数は約3億件あり、その差約2億件が「宙に浮いた記録」だったとみられる。

 山下社長によると、NTTデータの担当者に対して97年当時、基礎年金番号と統合されていない記録が多数ある、と社保庁側が伝えた。記録不備の規模は明確に示されなかったものの、「かなりある」との説明を受けたという。

 社保庁はその後、基礎年金番号と記録を結びつける作業を進め、問題の記録は約5000万件まで圧縮された。統合について社保庁は「一度に解決するには大変な作業量」として、「各加入者の年金支給が始まる際に記録を全部確認し、データの整合を図る」と説明。支給開始時に確実に統合する方針を示したという。

 だが、実際には浮いた記録のうち60歳以上の人のものが2800万件以上と過半を占めることが判明しており、年金受給者のものが含まれる可能性が高い。「最後のとりで」(山下社長)だったはずの支給開始時の統合後も、浮いた記録は大量に残ったことになり、社保庁のずさんな実態が改めて浮き彫りになった。

 山下社長は、社保庁など官庁のシステムを担う公共部門担当副社長を経て22日に社長に昇格した。年金記録問題への自社の責任については、同日の株主総会で「システムの不具合に起因しているものではなく、非難を受けるいわれはない」と述べた。 』

社保庁から「かなりある」「宙に浮いた年金記録」の存在を知らされた山下徹社長はいずれきっと大問題になるとは思っていなかったか,立場上,公表はできなかったんでしょうね.こういうのを内部告発してくれるといいんですが,内部告発しても効果がないとすれば一体どうすればいいんでしょうかね.

『 社保庁、賞与・給与の自主返納検討 年金記録管理問題で

 社会保険庁は22日、年金記録の管理問題の責任をとるため、管理職を中心に、夏の賞与(ボーナス)を自主返納するなどの検討に入った。政府・与党内には「全額返納すべきだ」との声もあり、対象者や金額などは今後調整する。

 現在、有識者による年金記録問題検証委員会で、歴代の厚生相・厚生労働相、社保庁長官の責任問題を議論しているが、現役職員にも、ずさんな管理や問題発覚後の対応のまずさについて責任を明確化する必要があると判断したようだ。同庁幹部は「(自主返納が)賞与になるのか、給与なのかは決まっていないが、当然視野に入れている」と述べた。 』

国民に対する背信行為なのであるから,自主返納などという曖昧なものではなく,今後のことも視野に入れて厳罰をもって対処すべきでしょうね.

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