ネット社会のおかげでしょうか.情報量が飛躍的に増えたおかげで誰でもが色々なことを知る事ができるようになりました.しかし,その情報を取捨選択できる知恵がないと誤った情報を鵜呑みにして情報に流されてしまいます.

 医師じゃないという点では,厚生労働大臣にしても患者の家族にしても同じようなものです.医療が崩壊していく現場の医師だけにしかわからないことが,厚生労働省のお役人の報告書やマスコミの報道で理解できると勘違いされたのでは医師のやる気が萎えるのが加速するだけです.もっとも故意に勘違いしたフリをしているとなるとまた話は別ですが...

 インフルエンザの流行で学校がお休みだそうです.世のお母さんたちはタミフルで騒ぐ前になぜ子供に予防接種を受けさせないのでしょうか.学校の先生達はなぜ病院の職員のように全員が予防接種を受けないのでしょうか.私には理解できないことが多すぎます.

 最近,こちらの説明を聞いていたようなのに患者さん自身や家族の方が勝手に入退院や転院を希望するケースが増えています.その多くは仕事の都合や病気に対する勝手な思い込みなのですが,希望がかなわないと逆上して食って掛かる人も多いようで病院は大変迷惑しています.もう,こうなると紹介状を書いてあげますからどこにでも行ってくださいと言うしかなくなります.

 悪い結果を招くのを防ぐ意味でも情報の乱用による素人判断は避けるべきだと思われます.

コメント

つむぎ
2007年3月13日8:40

うちの子供たちは、予防接種しても抗体が付きにくい体質のようで、接種しても必ずといっていいほどインフルエンザにかかるので、接種することをやめました。(医師と相談の上) 昔はインフルエンザはどうやって治していたんでしょう。私の幼少時代にもこの病気はありましたが、薬ナシだった気がするんですが。

病気の事をある程度調べるのはいいですが、調べすぎるのは止めた方がいい、と私は子供の病気の時に思いました。
医学の情報を正しく理解し、整理するのは私にはとっても無理がありました。難しすぎます。当たり前ですが・・・

kaichu
kaichu
2007年3月13日11:33

あーそういえば、アメリカに来て不思議だなっと思ったのは、予防接種をお医者さんに受けに行くことです。自費で(半分は国の負担とか、個人保険が利くとかあるんですが)予防接種?とおもいました。日本では保険がきくんですかね?確か病気でないのに予防接種をするには、保険が利かないので自費だったような気が(私は永住権とかビザの申請でMMRを受けたので・・)・・・。それは不便だよなあ。

nophoto
通りすがり
2007年3月15日10:02

うちの子供(小学生3人)もインフルエンザの予防接種は毎年2回接種していますが、それでも毎年必ず罹ります。タミフルを処方してもらってきちんと飲んでも、結局完治するまで一週間くらいかかります。
予防接種の効果に疑問を感じつつ、それでも接種しなければ、もっともっと重症化するのか?と思うとやめるのにも二の足を踏んでしまいます。
はしかの予防接種のような、効果の期待できるワクチンが開発されるのを待つしかないんでしょうかね?

ブログ脳外科医
脳外科医
2007年3月15日21:55

確かにインフルエンザの場合は自費なのにワクチン接種しても効果が100%ではないというのは厭がられるでしょうね.それでも,何もしないで罹ったらタミフルという考えの人が多ければ流行は防げないし,薬の副作用報告の頻度も増えることになると私は思うのです.

gatapy
gatapy
2007年3月21日17:55

朗報です。
タミフルは10代の人には投与しないことが
決定しました。
タミフル以外の治療法を考えたらいいと思います。
無駄でもいまはワクチン接種をし、他に治験をしながら
薬開発をすればいいと思います。

ブログ脳外科医
脳外科医
2007年3月21日19:20

製造元のスイス・ロシュ社の推計では,01年の発売以来,世界の服用者の約8割にあたる約2450万人が日本で服用したそうです.イレッサもそうでしたが,特効薬とマスコミが言えばすぐに大量に使用されて,その結果,今度は副作用が問題になるという図式はまさに素人判断の極みではないでしょうか.
今回の厚生労働省の判断はマスコミ対策の責任逃れにすぎないような気がします.

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