『 -- 音楽を学んだ低年齢小児は記憶能力が高まる --
Jennifer Warner  WebMD Medical News
Reviewed By Louise Chang, MD

 低年齢の小児における音楽レッスンは脳の発達を促進し、記憶能力を向上させる可能性がある。

低年齢小児は、音楽の訓練を受けると、1年の訓練期間に、聞こえてきた音楽に対する脳の反応が変わるだけでなく、記憶力も改善する可能性があることが認められた。

「1年間音楽を勉強した小児は音楽を勉強しなかった小児より音楽を聴く技能が向上するということは、さほど意外なことではないだろう」と研究者のLaurel Trainor氏はニュースリリースで述べている。

「他方で、音楽のレッスンを受けた小児は、読み書き能力、言語性記憶、視空間処理、算数、IQなどの音楽以外の能力と相関する一般的記憶能力が音楽のレッスンを受けない小児より向上するということは非常に興味深い」とMcMaster大学(カナダ、ハミルトン)の心理学・神経科学・行動学の教授であるTrainor氏は述べている。

今後の研究でこれらの結果が確認されれば、親にとって音楽家のタマゴにかかる騒音などに耐える良い理由になる可能性がある。

音楽は幼い脳を養う

『Brain』で発表された同研究では、4-6歳の小児12例を対象に、1年間にわたり音楽などの脳の開発手段に対する脳の反応を比較した。

研究の開始時点で、小児の半数がSuzuki音楽スクールに入学し、残りの半数は学校外で音楽レッスンを受けなかった。

その結果、1年間の研究期間中に両群間に発達の差が認められた。

予想通り、音楽レッスンを受けた小児は音楽レッスンを受けなかった小児より、メロディー、ハーモニー、およびリズム処理に大きな向上が認められた。さらに、音楽の訓練を受けた小児の方が、注意および音識別に関わる脳の部位において、バイオリンの音に対する脳の反応が大きかった。

しかし、同研究では、音楽レッスンを受けた小児の方が、数桁の数字を聞いて、それを覚えておき、繰り返すという非音楽的な一般的記憶検査の向上の度合いも大きかったことが認められている。

「これは音楽訓練を受けた低年齢小児と同訓練を受けなかった低年齢小児における脳の反応の変化が1年の訓練期間の後に異なることを示した最初の研究である。こうした変化は音楽訓練に伴ってみられる認知機能向上と関連する可能性がある」とTrainor氏は述べている。

Fujioka, T. Brain, Sept. 20, 2006; vol 129: pp 2593-2608. News release, Oxford University Press. 』

 なんとなくそうだろうとはみんな思っていただろうが,今までこういうことはちゃんと研究されていなかったのですね.私は,音楽は大好きでいろんなジャンルの曲をPowerMacのiTuneと5.1chのサラウンドスピーカーで自室にいる時はほとんど常時聞いています.でも,音楽教育というものは学校の音楽の時間以外は受けたことがありません.楽器の演奏ができないということが今は残念でなりません.

 もっとも子供の頃は習いものは大嫌いで音楽教室など行く気にもなりませんでしたから自業自得です.習得に時間のかかるものは小さい頃からやっておいたほうが良いということが今頃わかっても手遅れですね.音楽の訓練を受けていたら少しは記憶力も良くなっていたのかと思うと子供の頃に外で元気に遊んでばかりいてよかったのだろうかとちょっと複雑な心境になるのは私だけでしょうか.

コメント

2006年9月26日16:24

なるほどー。これ、すごく納得です。
幼稚園の頃、音楽教室に行かされていて、2年足らずでいやになってやめたのですがw
(おかげで、楽器はなにもできません^^;)
たしかに記事にあるとおり、近所の同じ年の子供たちの中で、まっ先に読み方覚えて本を読んであげてたり、知能テストがよかったり(特に空間処理の問題が好き)してましたし(早生まれで、体はいちばん貧弱なちびだったのですが^^;)、記憶力のよさは今でもかろうじて残ってると思います。

すぐやめちゃって、意味なかったなあと思ってたのですが。
そうじゃなかったんですね。今でも役に立ってるんだとびっくり。
知らずにとはいえ、習わせてくれた親に感謝ですね。

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

最新のコメント

日記内を検索