1日1-3杯のコーヒーがいいらしい
2006年5月31日 医食同源 コメント (2)『 -- コーヒーが女性の心血管疾患のリスクを低下させる可能性あり --
41,000例以上の閉経後女性を15年間観察した研究は、コーヒーを飲むことによって心血管疾患のリスクが低下することを示唆
Laurie Barclay, MD
Medscape Medical News
Reviewed by Gary D. Vogin, MD
コーヒーを飲むことによって心血管疾患のリスクが低下するという、41,000例以上の女性を15年間追跡調査した研究の結果が、『American Journal of Clinical Nutrition』5月号で報告された。
「コーヒーは、食事に含まれる抗酸化物質の主要供給源である」と、オスロ大学(ノルウェー)のLene Frost Andersen, MDらは述べている。「コーヒーの摂取と、炎症性または酸化ストレスに関連する疾患による死亡のリスクとの関連について、研究が行われたことはなかった」。
Iowa Women’s Health Studyでは、ベースラインにおいて55-69歳であった41,836例の閉経後女性を、最長15年間追跡調査した。今回の解析には、ベースラインの時点で心臓血管疾患、癌、糖尿病、大腸炎、および肝硬変を有した女性を除外した、残りの27,312例の被験者が含まれており、410,235例・年の追跡調査を行い、4,265例が死亡した。主要エンドポイントは、疾患を特定した死亡率であった。
完全に調整したモデルから、コーヒー摂取量と総死亡率との関連と同様に、心血管死のハザード比が、摂取量が1-3杯/日では0.76(95%信頼区間[CI] 0.64-0.91)、4-5杯/日では0.81(95% CI 0.66-0.99)、6杯/日以上では0.87(95% CI 0.69-1.09)であることが明らかになった。他の炎症性疾患による死亡のハザード比は、摂取量が1-3杯/日では0.72(95% CI 0.55-0.93)、4-5杯/日では0.67(95% CI 0.50-0.90)、6杯/日以上では0.68(95% CI 0.49-0.94)であった。
「食事性抗酸化物質の主要供給源であるコーヒーの摂取が、炎症を抑える可能性があり、それによって閉経後女性における心臓血管疾患および他の炎症性疾患のリスクを低下させる可能性がある」と、著者らは述べている。
研究の限界には、逆の因果関係の可能性および残差交絡が含まれる。
「われわれの結果は、1日1-3杯のコーヒーの摂取が、閉経後女性の群におけるすべての死亡ならびに心臓血管疾患および他の炎症性疾患による死亡に対する防御効果を有することと一致する」と著者らは結論づけている。「もしわれわれの観察結果が他の研究で再現され、因果関係が判明すれば、コーヒーは全世界で2番目に広く消費されている飲料であるので、相当大きな意味がある」。
著者らは、関連する財務関係がないことを報告している。
Am J Clin Nutr. 2006;83:1039-1046 』
ビールとコーヒーと女性をこよなく愛する脳外科医としてはいい話である.心臓血管疾患および他の炎症性疾患のリスクを低下させるということは脳血管疾患やアレルギー性疾患にも効果がある可能性があるのではないだろうか.以前にも酸化ストレスによる動脈硬化には効果があるような話があったから男性にも効果はあるのだろう.
ところでコーヒーの銘柄で効果は違うのだろうか.どの成分が有効で,どの銘柄にその成分が多いのだろうか.だれか研究しているだろうか.ちなみに私はモカやコナが好きである.
41,000例以上の閉経後女性を15年間観察した研究は、コーヒーを飲むことによって心血管疾患のリスクが低下することを示唆
Laurie Barclay, MD
Medscape Medical News
Reviewed by Gary D. Vogin, MD
コーヒーを飲むことによって心血管疾患のリスクが低下するという、41,000例以上の女性を15年間追跡調査した研究の結果が、『American Journal of Clinical Nutrition』5月号で報告された。
「コーヒーは、食事に含まれる抗酸化物質の主要供給源である」と、オスロ大学(ノルウェー)のLene Frost Andersen, MDらは述べている。「コーヒーの摂取と、炎症性または酸化ストレスに関連する疾患による死亡のリスクとの関連について、研究が行われたことはなかった」。
Iowa Women’s Health Studyでは、ベースラインにおいて55-69歳であった41,836例の閉経後女性を、最長15年間追跡調査した。今回の解析には、ベースラインの時点で心臓血管疾患、癌、糖尿病、大腸炎、および肝硬変を有した女性を除外した、残りの27,312例の被験者が含まれており、410,235例・年の追跡調査を行い、4,265例が死亡した。主要エンドポイントは、疾患を特定した死亡率であった。
完全に調整したモデルから、コーヒー摂取量と総死亡率との関連と同様に、心血管死のハザード比が、摂取量が1-3杯/日では0.76(95%信頼区間[CI] 0.64-0.91)、4-5杯/日では0.81(95% CI 0.66-0.99)、6杯/日以上では0.87(95% CI 0.69-1.09)であることが明らかになった。他の炎症性疾患による死亡のハザード比は、摂取量が1-3杯/日では0.72(95% CI 0.55-0.93)、4-5杯/日では0.67(95% CI 0.50-0.90)、6杯/日以上では0.68(95% CI 0.49-0.94)であった。
「食事性抗酸化物質の主要供給源であるコーヒーの摂取が、炎症を抑える可能性があり、それによって閉経後女性における心臓血管疾患および他の炎症性疾患のリスクを低下させる可能性がある」と、著者らは述べている。
研究の限界には、逆の因果関係の可能性および残差交絡が含まれる。
「われわれの結果は、1日1-3杯のコーヒーの摂取が、閉経後女性の群におけるすべての死亡ならびに心臓血管疾患および他の炎症性疾患による死亡に対する防御効果を有することと一致する」と著者らは結論づけている。「もしわれわれの観察結果が他の研究で再現され、因果関係が判明すれば、コーヒーは全世界で2番目に広く消費されている飲料であるので、相当大きな意味がある」。
著者らは、関連する財務関係がないことを報告している。
Am J Clin Nutr. 2006;83:1039-1046 』
ビールとコーヒーと女性をこよなく愛する脳外科医としてはいい話である.心臓血管疾患および他の炎症性疾患のリスクを低下させるということは脳血管疾患やアレルギー性疾患にも効果がある可能性があるのではないだろうか.以前にも酸化ストレスによる動脈硬化には効果があるような話があったから男性にも効果はあるのだろう.
ところでコーヒーの銘柄で効果は違うのだろうか.どの成分が有効で,どの銘柄にその成分が多いのだろうか.だれか研究しているだろうか.ちなみに私はモカやコナが好きである.
コメント
銘柄の成分の差まではどうなんでしょうか?
個人に好みがあるように、効く効かないも個人差があるのでしょうか?