法の下の平等ってなんだっけ
2006年3月2日 社会の問題 コメント (4)『 -- 松本被告の次男の入学拒否 埼玉の私立中 --
オウム真理教元代表・松本智津夫(麻原彰晃)被告(51)=一審死刑、控訴中=の次男が私立中学を受験して合格したが、学校側が入学を拒否していたことが2日分かった。
入学を拒否したのは埼玉県春日部市の春日部共栄中学校。次男の代理人の弁護士によると、合格発表は1月18日。入学金を支払った後の2月7日、学校側から電話で「松本被告の息子とわかったため、入学を辞退してほしい」と言われたという。
学校側は2月11日、代理人の弁護士に対し、学校敷地内への次男の立ち入りを禁ずると通告。その後、「2月19日の入学説明会に来なかったから形式的にも入学資格がない。入学金などを返還するため振込先の口座を教えてほしい」と内容証明郵便を送ってきたという。次男の代理人は「仮処分申請や提訴を含めて対応を検討したい」としている。
松本被告の三女も03年と04年、合格した複数の大学に入学を拒まれた。このうち和光大について、東京地裁は今年2月、「不許可は違法」として損害賠償を命じる判決を出した。三女は別の私立大にも入学を拒否され、学生としての地位保全を求める仮処分を申請。東京地裁がこれを認め、現在はこの大学に通っている。
〈春日部共栄中の矢口秀樹校長の話〉 中学生は互いに影響しあいながら勉強することが大事。保護者も安心して通わせることを求めている。教団の影響下にないとは言い切れない生徒を入学させれば大きな支障が出る恐れがある。本人に罪はないが、現在の教育環境を守りたい。』
あまりに情けないやり方である.生徒を選別するのは学校側の自由なのだろうが,それにしても電話で「松本被告の息子とわかったため、入学を辞退してほしい」と言ったあとに,「2月19日の入学説明会に来なかったから形式的にも入学資格がない。」と付け加えるあたりその理由がなんとも情けない.
学校側も他の保護者からのクレームを恐れたのだろう.教育者としての誇りというものはないのだろう.「本人に罪はないが、現在の教育環境を守りたい。」と言ってみたところで厄介ばらいしたいという本音がみえみえで空々しい.
本当に本人に罪がないと思っているのなら,正しく教育して教団から救済するのが真の教育者なのではないだろうか.これは建前論のように聞こえるかも知れないが,教育が大人の本音と都合で行われたら生徒のほうもばかばかしくて付き合ってられないのではないだろうか.
教育の現場にさえ理想とか高い志というものがないのだから,高校生になる頃には『享楽的で、「人並み」意識が強く、意欲が少ない』つまらない大人みたいになってしまうのも無理はないのかもしれない.
オウム真理教元代表・松本智津夫(麻原彰晃)被告(51)=一審死刑、控訴中=の次男が私立中学を受験して合格したが、学校側が入学を拒否していたことが2日分かった。
入学を拒否したのは埼玉県春日部市の春日部共栄中学校。次男の代理人の弁護士によると、合格発表は1月18日。入学金を支払った後の2月7日、学校側から電話で「松本被告の息子とわかったため、入学を辞退してほしい」と言われたという。
学校側は2月11日、代理人の弁護士に対し、学校敷地内への次男の立ち入りを禁ずると通告。その後、「2月19日の入学説明会に来なかったから形式的にも入学資格がない。入学金などを返還するため振込先の口座を教えてほしい」と内容証明郵便を送ってきたという。次男の代理人は「仮処分申請や提訴を含めて対応を検討したい」としている。
松本被告の三女も03年と04年、合格した複数の大学に入学を拒まれた。このうち和光大について、東京地裁は今年2月、「不許可は違法」として損害賠償を命じる判決を出した。三女は別の私立大にも入学を拒否され、学生としての地位保全を求める仮処分を申請。東京地裁がこれを認め、現在はこの大学に通っている。
〈春日部共栄中の矢口秀樹校長の話〉 中学生は互いに影響しあいながら勉強することが大事。保護者も安心して通わせることを求めている。教団の影響下にないとは言い切れない生徒を入学させれば大きな支障が出る恐れがある。本人に罪はないが、現在の教育環境を守りたい。』
あまりに情けないやり方である.生徒を選別するのは学校側の自由なのだろうが,それにしても電話で「松本被告の息子とわかったため、入学を辞退してほしい」と言ったあとに,「2月19日の入学説明会に来なかったから形式的にも入学資格がない。」と付け加えるあたりその理由がなんとも情けない.
学校側も他の保護者からのクレームを恐れたのだろう.教育者としての誇りというものはないのだろう.「本人に罪はないが、現在の教育環境を守りたい。」と言ってみたところで厄介ばらいしたいという本音がみえみえで空々しい.
本当に本人に罪がないと思っているのなら,正しく教育して教団から救済するのが真の教育者なのではないだろうか.これは建前論のように聞こえるかも知れないが,教育が大人の本音と都合で行われたら生徒のほうもばかばかしくて付き合ってられないのではないだろうか.
教育の現場にさえ理想とか高い志というものがないのだから,高校生になる頃には『享楽的で、「人並み」意識が強く、意欲が少ない』つまらない大人みたいになってしまうのも無理はないのかもしれない.
コメント
長男のことで、先日中学校の校長先生とお話したのですが、校長先生ははっきり「教師は何もできません」とおっしゃっていました。子供は教師の言う事をきかないし、少し高圧的な言い方をすれば親から抗議されるし、親同士も自分の子供の肩ばかりもって、ハリネズミのように傷つけあうだけで何も解決できない。僕らは手も足もだせないダルマなんですよ、と。
共栄中学の校長も同じ気持ちなんじゃないでしょうか。情けないことですが、それが現状なんだと思います。
前出の息子の学校の校長先生ですが、学校が荒れて大変だったときに赴任されてきて、熱意をもって改革を推し進めて立ち直らせた実績のある先生です。それでも「何もできない」と仰るのです。私の神経科の主治医が、教師の患者さんが多いとおっしゃっていましたが、先生がたも、理想と現実の間で苦しんでらっしゃるのだと思います。
サリンなどで被害にあった人の保障にもっとあててほしい。
子どもに罪はないのはたしかだけど、貧しい親から生まれたことも必然的に公立を選ばざるを得ず、また、大学などは経済的にいけない人もいるわけだから、そもそも入学金を払ったりできることのほうが矛盾している気がする。自分で稼いで学校に入ったって言うんなら別だけどさ。