眼は口ほどに

2006年3月1日
『 -- アイバンク登録者数、25年ぶり2万人割れ 昨年度末 -- 

 死後に目の不自由な人へ角膜を提供する眼球提供の登録者数が減り、昨年度末には25年ぶりに2万人を下回ったことがわかった。角膜移植は現在、約4割を輸入された角膜に頼っており、日本アイバンク協会は「多くの人に登録してほしい」と呼びかけている。

 登録制度は63年度に始まった。登録者は83年度の約7万9000人がピークで、その後は横ばいから減少傾向に移り、04年度末には1万9772人まで減った。

 臓器提供の意思表示カードの配布が始まった97年の翌年度と翌々年度には、それぞれ約1万人も減少した。カードには眼球提供の項目もあり、眼球だけを登録するアイバンクの存在が目立たなくなったためらしい。

 登録がなくても遺族が同意すれば提供は可能だが、角膜提供者数も86年度の1240人をピークに微減し、04年度は882人だった。現在、角膜疾患による視覚障害者は国内に約3万5000人。角膜移植は年間約2500件実施されているが、うち約1000件は米国などからの輸入に頼っている。

 登録を希望する人は、全国に54あるアイバンクに申し込めば登録カードが手元に届く。角膜は死後6〜10時間に摘出されるのが望ましく、カードを見た遺族から申し出があれば、医師の派遣がスムーズに進むという。

 協会の担当者は「提供者の善意で支えられる角膜移植をもっと知って欲しい」と訴えている。』

これって臓器提供の意思表示カードだけじゃだめって言うことなんだろうか.もっと制度がよくわかるようにPRすべきでしょうね.

『 -- コンタクトの適切使用を 厚労省がレンズ業者に通知 --

 厚生労働省は27日、コンタクトレンズの使用方法について利用者に適切な情報を提供するよう、日本コンタクトレンズ協会を通じてメーカーや販売業者に通知した。

 昨年12月に厚労省検討会が取りまとめた報告書は、レンズを定められた時間を超えて着けたり洗浄や殺菌が不十分だったりして、アレルギー性結膜炎などの目の障害が起きているケースが多いと指摘した。

 また視力補正を目的としないおしゃれ用のカラーレンズは、薬事法の医療機器に当たらず厚労省が販売を規制できないが、国民生活センターがレンズ不良による目の障害を報告しているとして、消費者に安易な購入を助長しないよう求めた。』

おしゃれ用のカラーレンズでトラブっても健康保険は使うんでしょうから医療機器なみに安全基準をつくるべきなのではないでしょうか.

「眼は口ほどに物を言う」という言葉があるが,眼は視覚という特殊感覚のための感覚器であって大脳皮質の一部が変化してできた器官だそうだ.だから言い換えれば口で言わないことを眼が表情などをから察知するという意味なのであろう.それほど,人間の眼は相手の表情やそぶりの変化を詳細に観察できる能力があるというたとえだろう.

 実際,脳への入力線維の4割ほどが視神経からの線維であると言われているから,眼(網膜)から脳へ送られる情報量は膨大なものであり,脳は後頭葉に視覚野と言われる視神経からの情報を処理するための専用の領域を持っている.一次視覚野とか二次視覚野と呼ばれ階層的な情報処理を行いより高度な認知への前処理を行っているようだ.

 なぜ,こんな事を言うのかというと眼は小さな器官であるが,人間の脳にとって極めて重要な入力装置であるということを言いたかったのである.

 私と同じ年齢でも老眼や白内障にすでになってしまい読書がつらくなったり,外科医としての寿命が残り少なくなってしまった医師もいる.私は仕事関係以外で読書はあまりしないが,顕微鏡手術や趣味の写真はまだまだやりたい.こう考えたら私の生活はほとんど見ることだけで成り立っているではないか.もっと見えるということに感謝しながら,これからは今まで以上に眼を大切に使っていこうと思う.

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