『 -- 認知症ホームの47%で違反 総務省が消防法実態調査 --
 全国に約8000ある認知症高齢者のグループホームのうち、防炎カーテンや誘導灯の未設置など何らかの形で消防法に違反する施設(棟数)は46・8%、3866棟に上ることが20日までに、総務省消防庁の調査で分かった。

 大規模な施設に設置が義務付けられているスプリンクラーを備えていない例もあった。消防庁は「施設側が消防法の規定を知らないケースも多く、法令の周知徹底が必要」として、各都道府県に防火対策を指導するよう要請した。

 今年1月、7人の死者を出した長崎県大村市の認知症高齢者グループホームの火災を受けて、全国の7963施設の8259棟を調査した。

 違反が最も多かったのは、消火器や火災報知機などの設置状況を定期的に消防本部に知らせる点検報告で24・4%。カーテンやじゅうたんなど防炎物品の不備も24・3%と多かった。

 ほかに避難誘導灯の未整備が4・0%、延べ床面積300平方メートル以上の施設に義務付けられている自動火災報知機の未設置が2・9%だった。スプリンクラーが義務付けられた原則1000平方メートル以上の施設で未設置は0・2%。

 また大村市の施設では火災発生当時に9人の入所者がいたが、夜間の当直は1人で、避難誘導上での問題も指摘されている。調査では職員数が最も少ない時間帯での職員1人に対する入所者数が10人以上だったのが、11・0%に上った。』

 介護レベル以前に安全設備でこれほど問題があるとはいったいどういうことだろう.もしホテルがこのレベルだったら東横インどころの騒ぎではないだろう.グループホームの開設の認可がどこの省庁の管轄かは知らないが,認知症患者や要介護患者を病院から施設へ移そうとしている厚生労働省はこの現実を知っているのだろうか.

 まさか,縦割り行政で厚生労働省の管轄ではないから関知しないとでも言うのだろうか.こんな施設に自分の大切な家族を安心して入所させることができるだろうか.厚労省は病院の療養病床に代わる療養向きの新しい施設を整備することを提案しているようだが,それ以前に現在ある施設の基準を上げることが急務だろう.

 グループホームや老人保健施設の医療レベルは非常に低いことを痛感する毎日であるが,それ以前に施設の安全基準が守られていないなんてことは考えもしなかったことなので驚いた.厚生労働省の役人たちはいったい何を考えているのだろうか.

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