『-- 里谷 満場一致で代表決定 --

 今季のW杯で結果が出ないままだった女子モーグルの里谷多英(29=フジテレビ)のトリノ五輪出場が9日、正式に決まった。昨年2月に暴行事件を起こし、ナショナルチームを外れてからは、個人参加として五輪出場を狙ってきたが、最後はその勝負強さが高く評価された。SAJの“苦渋の決断”に本人が報いるためには、94年リレハンメルから4大会連続となる大舞台で、日本の冬季五輪史上初の3大会連続メダル獲得しかない。

 里谷の五輪出場へ苦言を呈してきたSAJの伊藤会長は、理事会終了後の会見で、自ら“里谷選出”の理由を説明した。「社会的な問題を起こしたが、社会人としての大きな成長を見せた。ペナルティーに対し謙虚に対応した」。会議では高野弥寸ヘッドコーチから提出された里谷の推薦が、満場一致で承認された。

 里谷のこの2年は激動のシーズンだった。一昨年W杯に復帰すると、いきなり表彰台に登り、世界選手権代表の座を獲得。ところが、昨年2月8日、東京・六本木のクラブで泥酔して従業員に暴行。麻布署に保護される不祥事を起こした。連盟から世界選手権の出場権をはく奪され、所属先のフジテレビからも5日間の謹慎処分を受けた。その後、8月31日に起訴猶予処分となるまで、ほとんど公の場に姿を現すことはなかった。

 SAJ内部から里谷の五輪挑戦に疑問の声が上がったのも事実。10月には本人から強化指定などを辞退する申し出があり、ナショナルチームのメンバーから外れると、トリノへの道は文字通り“ゼロから”となった。先月8日には米国内の合宿中にエアの着地に失敗し、左肋軟骨を負傷。今月6日にもW杯の前日練習で転倒し、今季は1度も決勝の舞台に上がれないまま、選考期日を迎えていた。

 それでも、現場サイドが里谷の推薦を決めた背景には、無類の勝負強さがある。長野五輪、ソルトレークシティー五輪で日本女子初の連続メダル獲得。エアでは劣るが、滑りの技術は今も世界一と言われるだけに、たぐいまれな集中力と合わせ本番での期待は大きい。里谷は「これから1つ1つの大会をステップにして五輪で一番大きな力を発揮したい。後悔しない五輪にしたい」とコメントを発表。再び輝きを取り戻すためにも、3大会連続メダルを獲りにいく。』

 苦言を呈していた伊藤義郎氏がなんと言うのかに私は注目していた.札幌市出身の里谷であるが,事件を起した里谷をきっと暖かい目で見守っていてくれたのであろうと思う.里谷も今度の件で精神的に成長して3大会連続メダルを獲ってもらいたい.チャンスをくれた人たちのためにもここ一番での道産子の爆発力をみせてもらいたいものだ.

 スキーを教えてもらった父を亡くした里谷とスキーを教えた息子を亡くした伊藤義郎氏という2人が私の中で過去の思い出とともに強いコントラストを持って浮かび上がっている.詳細はひみつに書くが,このニュースのおかげで冬季オリンピックのモーグルは私にとって目が離せないものとなったことは確かである.

 

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