『--手術ミスで死亡と遺族提訴 山口大に約4800万円請求--
山口大病院(山口県宇部市)で、鼻の内視鏡手術を受けた同市の無職男性=当時(77)=がくも膜下出血で死亡したのは、頭蓋(ずがい)底に誤って穴を開けられたためだとして、広島市在住の男性の長男ら遺族が15日までに、山口大に計約4800万円の損害賠償を求め、広島地裁に提訴した。
広島地裁(橋本良成(はしもと・よしなり)裁判長)で同日、開かれた第1回口頭弁論で、山口大側は「過失はない」と争う姿勢を示した。
訴えによると、男性は2003年3月4日、副鼻腔(びくう)にできた腫瘍(しゅよう)を除去するため内視鏡手術を受けた。男性は大量に出血し、手術後、嘔吐(おうと)したため検査すると、頭蓋底に穴が開いており、くも膜下出血を発症していることが判明。男性は意識が戻らないまま、同27日に死亡した。
原告側は「内視鏡手術を選択したのは無謀。手術中に頭蓋底に穴が開いたのは間違いなく、病院に過失がある」と主張している。』
くも膜下出血が手術操作で生じたかどうかが争点になるのだろう.手術中に偶然にもともとあった未破裂脳動脈瘤が破裂したということなら過失は問えないだろう.
前頭蓋底の骨がもともと欠損していて髄液漏になる高齢者もいるくらいだから手術前に穴がなかったことを確認していたのでなければ手術中に頭蓋底に穴が開いたという主張も難しいだろう.
ほかにも腫瘍で頭蓋底の骨が脆弱になっていたなど色々な可能性が考えられるが,副鼻腔の腫瘍を内視鏡手術すること自体はよくあることだと思う.だから悪い結果が出てから「内視鏡手術を選択したのは無謀」と主張するのなら,なぜ手術に同意したのかという疑問が残るのではないだろうか.
手術前にすべての可能性について言及することは現実的でないし,手術する側とされる側で互いにリスクについて理解し同意することが前提である.この信頼関係を崩すくらいなら手術はやらないほうがいいだろう.
山口大病院(山口県宇部市)で、鼻の内視鏡手術を受けた同市の無職男性=当時(77)=がくも膜下出血で死亡したのは、頭蓋(ずがい)底に誤って穴を開けられたためだとして、広島市在住の男性の長男ら遺族が15日までに、山口大に計約4800万円の損害賠償を求め、広島地裁に提訴した。
広島地裁(橋本良成(はしもと・よしなり)裁判長)で同日、開かれた第1回口頭弁論で、山口大側は「過失はない」と争う姿勢を示した。
訴えによると、男性は2003年3月4日、副鼻腔(びくう)にできた腫瘍(しゅよう)を除去するため内視鏡手術を受けた。男性は大量に出血し、手術後、嘔吐(おうと)したため検査すると、頭蓋底に穴が開いており、くも膜下出血を発症していることが判明。男性は意識が戻らないまま、同27日に死亡した。
原告側は「内視鏡手術を選択したのは無謀。手術中に頭蓋底に穴が開いたのは間違いなく、病院に過失がある」と主張している。』
くも膜下出血が手術操作で生じたかどうかが争点になるのだろう.手術中に偶然にもともとあった未破裂脳動脈瘤が破裂したということなら過失は問えないだろう.
前頭蓋底の骨がもともと欠損していて髄液漏になる高齢者もいるくらいだから手術前に穴がなかったことを確認していたのでなければ手術中に頭蓋底に穴が開いたという主張も難しいだろう.
ほかにも腫瘍で頭蓋底の骨が脆弱になっていたなど色々な可能性が考えられるが,副鼻腔の腫瘍を内視鏡手術すること自体はよくあることだと思う.だから悪い結果が出てから「内視鏡手術を選択したのは無謀」と主張するのなら,なぜ手術に同意したのかという疑問が残るのではないだろうか.
手術前にすべての可能性について言及することは現実的でないし,手術する側とされる側で互いにリスクについて理解し同意することが前提である.この信頼関係を崩すくらいなら手術はやらないほうがいいだろう.
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