『--心肺停止の男性を救命 関空でAED、初成功--

 関西空港旅客ターミナルで突然倒れて心肺停止状態になった大阪市の男性(33)に12日、救命のため設置されている自動体外式除細動器(AED)が初めて使われ、男性の救命に成功した。

 関西国際空港会社によると、国内の空港でAEDによる救命が成功したのは初めて。

 AEDは心停止した人に電気ショックを与えて救命する装置で、旅客ターミナル内に25台設置されている。

 同社によると、同日午前9時ごろ、旅客ターミナル4階の保安検査場近くで出国のため並んでいた男性が突然倒れた。

 偶然同じ列にいた医師が、男性の心臓マッサージを開始。近くにいた同空港の防災部員がAEDを準備し、到着した救急隊が作動させた。

 男性は救急搬送中に息を吹き返し、病院で治療を受けているという。

 同社は「素早い対応の結果、男性が助かったのは素晴らしい。今回の成功でAEDの普及に弾みがつけばいい」と話している。』

 物事がうまくいく時というのはこんなものだろう.AEDがなければ除細動ができないからもちろん蘇生する確率は低いが,あるから助かるというものでもないわけで所詮は器械にすぎない.

 偶然同じ列に医師が居合わせて心臓マッサージを開始したり,近くにいた同空港の防災部員がAEDを準備したり、到着した救急隊が作動させるという流れがいいタイミングでつながったことがやはり最も重要な点だろう。

 私も仕事で心肺停止状態で病院に運ばれてきた人を蘇生させたことはあるが,病院内で発生した心原性ショックを除けば救急外来で救命できる人のほとんどは不整脈の患者さんである.それも救急隊到着までの時間が早いほど予後がいい.心肺蘇生法の開始のタイミングがいかに重要かということだろう.

 一般人でも救命救急士の講習会などで救急蘇生法の実習などを受けていれば心臓マッサージや人工呼吸法くらいはできるものである.自分の家族や友人だっていつ心臓発作で倒れるかもしれないのだからAEDが公共施設に配備されることは救急蘇生法に関心をもつのにちょうど良いタイミングではないだろうか.

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