ストレスコントロール
2005年7月11日 こころの問題『--ストレスで病気、原因解明 特定物質増加、徳島大--
アトピー性皮膚炎や心臓病を起こす特定の生理活性物質がストレスにより増えることを、関山敦生(せきやま・あつお)徳島大講師(精神医学・免疫学)らが7日までに、マウス実験で突き止めた。ストレスで病気になる仕組みの一端を解明したもので、この物質はストレスに比例して増え、どのくらいストレスがあるかの指標になるのではないかという。
関山講師はストレスのある患者は、免疫で炎症を起こす人と、免疫が弱まり風邪にかかりやすい2タイプがいることに着目。インターロイキン18(IL18)という生理活性物質が両方の作用を持つことに気付いた。
狭い空間に入れてストレスを与えたマウスの実験で、血液中のIL18の量が増えるのを確認。ストレスでできる活性酸素がカスパーゼ1という酵素を活性化させ、IL18のもとになる物質がIL18になるのを促進していた。IL18が増えると、リウマチなどの原因となるIL6という物質が増えることも判明した。
関山講師は「食事などで活性酸素を抑制する方法を開発すれば、ストレスによる病気を防げる可能性がある」としている。研究成果は米科学誌イミュニティに発表した。』
ストレスで免疫反応が強くなったり,弱くなったりするのはなんとなくわかっていた.このニュースを見て興味深かったのはその両方の作用をIL-18が持っているという点だ.自己免疫の調節機構についての研究は抗ストレス薬開発に有望かもしれない.
脳外科医に限らず仕事や日常生活でストレスを感じる人は多いだろう.ストレスを減らすにはいったいどうしたらよいのだろうか.私が最も強いストレスを感じる時はといえば難しい手術の時はもちろんだが,最近けっこうストレスなのは外来で患者さんの話を聞くときだったりする.
いちばん困るのはこちらの話を聞かない(聞けない?)人たちだ.脳の病気とは関係なさそうなのにまったく話を聞いてくれない,あるいは聞いてるようでまったく理解していない人が意外といるのではないかということが気になるのである.最近はテレビの影響なのか自分の病名やその治療だけでなく主治医の医師像までも自分で決めてしまってから病院に来たのかと思われるような患者さんまで現れた.
一応私は脳外科医で精神科医ではないのだが,確かに最近こういう先入観(妄想?)を持った人は増えているようである.だから目の前の現実の医師の言葉を聞くことができないのではないかと思う.自分で病名を言ったり,検査方法を医師に指示したり,処方する薬を指示したがる人が増えているような気がするのは私だけだろうか.
ストレスと関係ない話になってしまったが,外来でこういう患者さんに当たってしまった後のストレス解消法はズバリ『忘れる』ことぐらいしかないのだろうか.手術時のストレスは大抵コントロールできるようになったのだが,こればかりは相手が相手だけになんともストレスが溜まる原因になりやすく始末が悪いのである.飲むだけでストレスがなくなる薬なんていうのがあったらさぞかし成人病予防に有用だろう.
アトピー性皮膚炎や心臓病を起こす特定の生理活性物質がストレスにより増えることを、関山敦生(せきやま・あつお)徳島大講師(精神医学・免疫学)らが7日までに、マウス実験で突き止めた。ストレスで病気になる仕組みの一端を解明したもので、この物質はストレスに比例して増え、どのくらいストレスがあるかの指標になるのではないかという。
関山講師はストレスのある患者は、免疫で炎症を起こす人と、免疫が弱まり風邪にかかりやすい2タイプがいることに着目。インターロイキン18(IL18)という生理活性物質が両方の作用を持つことに気付いた。
狭い空間に入れてストレスを与えたマウスの実験で、血液中のIL18の量が増えるのを確認。ストレスでできる活性酸素がカスパーゼ1という酵素を活性化させ、IL18のもとになる物質がIL18になるのを促進していた。IL18が増えると、リウマチなどの原因となるIL6という物質が増えることも判明した。
関山講師は「食事などで活性酸素を抑制する方法を開発すれば、ストレスによる病気を防げる可能性がある」としている。研究成果は米科学誌イミュニティに発表した。』
ストレスで免疫反応が強くなったり,弱くなったりするのはなんとなくわかっていた.このニュースを見て興味深かったのはその両方の作用をIL-18が持っているという点だ.自己免疫の調節機構についての研究は抗ストレス薬開発に有望かもしれない.
脳外科医に限らず仕事や日常生活でストレスを感じる人は多いだろう.ストレスを減らすにはいったいどうしたらよいのだろうか.私が最も強いストレスを感じる時はといえば難しい手術の時はもちろんだが,最近けっこうストレスなのは外来で患者さんの話を聞くときだったりする.
いちばん困るのはこちらの話を聞かない(聞けない?)人たちだ.脳の病気とは関係なさそうなのにまったく話を聞いてくれない,あるいは聞いてるようでまったく理解していない人が意外といるのではないかということが気になるのである.最近はテレビの影響なのか自分の病名やその治療だけでなく主治医の医師像までも自分で決めてしまってから病院に来たのかと思われるような患者さんまで現れた.
一応私は脳外科医で精神科医ではないのだが,確かに最近こういう先入観(妄想?)を持った人は増えているようである.だから目の前の現実の医師の言葉を聞くことができないのではないかと思う.自分で病名を言ったり,検査方法を医師に指示したり,処方する薬を指示したがる人が増えているような気がするのは私だけだろうか.
ストレスと関係ない話になってしまったが,外来でこういう患者さんに当たってしまった後のストレス解消法はズバリ『忘れる』ことぐらいしかないのだろうか.手術時のストレスは大抵コントロールできるようになったのだが,こればかりは相手が相手だけになんともストレスが溜まる原因になりやすく始末が悪いのである.飲むだけでストレスがなくなる薬なんていうのがあったらさぞかし成人病予防に有用だろう.
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