『--終末期の医療も自宅で 厚労省が中間まとめ--
厚生労働省は29日、社会保障審議会医療部会を開き、患者が終末期を含めて住み慣れた自宅や地域で治療を受けることを可能にする在宅医療の推進など、新たな医療提供体制に関する中間まとめ案を提示した。年内に部会の意見として集約。医療制度改革の一環として、来年の通常国会に関連法案を提出する見通し。
中間まとめ案では在宅医療について、介護保険制度と役割分担しながら「患者・家族が希望する場合の選択肢となり得る体制を、地域において整備することが重要」と指摘。主治医に加え訪問看護によるサービスの充実、薬局・薬剤師の積極的な関与など、医療関係者の協力体制を整備すべきだとした。
さらに終末期の検討課題として、(1)かかりつけの医師と容体が急変した際の受け入れ病院の確保(2)主治医以外がみとった場合の死亡診断書の扱いや自宅での麻薬の取り扱い?などを挙げた。
同省は今回の制度改革で、都道府県が策定する医療計画の内容を見直し、地域の医療機関の役割分担・連携を強化する。入院から在宅療養まで「切れ目のない医療の流れを作り、患者が早く自宅に戻れるようにする」方針で、在宅医療は新たな医療提供体制の中で重要な役割を担う。
患者の生活の質(QOL)を高め、同時に不必要な入院日数を減らすことにより医療費の適正化も狙う。』
いい話のように聞こえるのだが,在宅医療はすでに病院にとっては不採算部門になっている.診療報酬改定で在宅診療自体の単価が引き下げられたこともあるが,ただでさえ足りない医師を在宅に回すよりは病院で外来でもやったほうが効率がいいということもあるだろう.
在宅医療専門医なんていうのを作ったらいいのではないだろうか.ついでに僻地診療専門医なんていうのもいいかも知れない.もちろん在宅診療や僻地診療に限定した医師免許という意味である.そんな医師を希望する人には是非なってもらいたいものだ.
自分自身でも在宅診療に関わっていたこともあるし,神経難病の患者さんを自宅で療養できるようにしてみたこともあるが,はっきり言って開業内科医の在宅診療に嫌気がさしたので患者さんの家族に最近は在宅診療を勧める気がしないのである.
終末期に限っていうと家族の方の簡単なお世話だけで在宅療養ができる患者さんがそれほど多くないということもある.仮に可能そうであっても実際には常時付き添いが必要で労力もそれなりに必要なので共働きの家庭にはほとんど無理な話であることが多い.
保育の問題もそうであるが,何かあると妻が仕事を辞めて家庭の面倒を引き受けなければならないというのでは誰も患者を退院させようなどとは思わない.制度をつくるのは勝手だが社会的なインフラを整備してからでないと絵にかいた餅が増えるだけである.そもそも家で面倒みきれない患者(老人?)が病院に集まるようになったのもそこが始まりだったのではないだろうか.まさに社会的対応の不備による入院と言う意味での社会的入院である.
厚生労働省は29日、社会保障審議会医療部会を開き、患者が終末期を含めて住み慣れた自宅や地域で治療を受けることを可能にする在宅医療の推進など、新たな医療提供体制に関する中間まとめ案を提示した。年内に部会の意見として集約。医療制度改革の一環として、来年の通常国会に関連法案を提出する見通し。
中間まとめ案では在宅医療について、介護保険制度と役割分担しながら「患者・家族が希望する場合の選択肢となり得る体制を、地域において整備することが重要」と指摘。主治医に加え訪問看護によるサービスの充実、薬局・薬剤師の積極的な関与など、医療関係者の協力体制を整備すべきだとした。
さらに終末期の検討課題として、(1)かかりつけの医師と容体が急変した際の受け入れ病院の確保(2)主治医以外がみとった場合の死亡診断書の扱いや自宅での麻薬の取り扱い?などを挙げた。
同省は今回の制度改革で、都道府県が策定する医療計画の内容を見直し、地域の医療機関の役割分担・連携を強化する。入院から在宅療養まで「切れ目のない医療の流れを作り、患者が早く自宅に戻れるようにする」方針で、在宅医療は新たな医療提供体制の中で重要な役割を担う。
患者の生活の質(QOL)を高め、同時に不必要な入院日数を減らすことにより医療費の適正化も狙う。』
いい話のように聞こえるのだが,在宅医療はすでに病院にとっては不採算部門になっている.診療報酬改定で在宅診療自体の単価が引き下げられたこともあるが,ただでさえ足りない医師を在宅に回すよりは病院で外来でもやったほうが効率がいいということもあるだろう.
在宅医療専門医なんていうのを作ったらいいのではないだろうか.ついでに僻地診療専門医なんていうのもいいかも知れない.もちろん在宅診療や僻地診療に限定した医師免許という意味である.そんな医師を希望する人には是非なってもらいたいものだ.
自分自身でも在宅診療に関わっていたこともあるし,神経難病の患者さんを自宅で療養できるようにしてみたこともあるが,はっきり言って開業内科医の在宅診療に嫌気がさしたので患者さんの家族に最近は在宅診療を勧める気がしないのである.
終末期に限っていうと家族の方の簡単なお世話だけで在宅療養ができる患者さんがそれほど多くないということもある.仮に可能そうであっても実際には常時付き添いが必要で労力もそれなりに必要なので共働きの家庭にはほとんど無理な話であることが多い.
保育の問題もそうであるが,何かあると妻が仕事を辞めて家庭の面倒を引き受けなければならないというのでは誰も患者を退院させようなどとは思わない.制度をつくるのは勝手だが社会的なインフラを整備してからでないと絵にかいた餅が増えるだけである.そもそも家で面倒みきれない患者(老人?)が病院に集まるようになったのもそこが始まりだったのではないだろうか.まさに社会的対応の不備による入院と言う意味での社会的入院である.
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