『--ペースメーカーに不具合 CT検査受けた際に11件--
重症心不全などで心臓ペースメーカーを装着した患者がコンピューター断層撮影(CT)検査を受けた際、患者に合わせてあった心拍数が基本設定に戻る不具合が11件起きていたことが26日、厚生労働省のまとめで分かった。
メドトロニック社製の「InSync8040」で、2003年5月に輸入承認され約680台が出荷されている。健康被害が出たケースはないが、脈が遅くなったり動悸(どうき)が起きたりして重い被害が出る恐れもある。
厚労省は、製品の添付文書にCT装置によるエックス線照射を行わないよう追記することを同社に指示し、「医薬品・医療機器等安全性情報」で医療関係者に注意喚起をした。他の製品でも同様の事例がないか調査している。
報告によると、装着した患者がCT検査を受けたところ、ペースメーカーの心拍数が1分間に60の基本設定に固定される事例が、昨年4月-今年3月末までの1年間に11件あった。』
今でもペースメーカーを装着した患者さんはMR-CT(核磁気共鳴CT)検査を受けることはできない.携帯電話と同じく磁力により誤動作する可能性があるからだが,今まではエックス線CT検査ではそのようなことはないと信じられてきた.
だが,このような事例があることがわかり添付文書にCT装置によるエックス線照射を行わないよう追記されることになれば少なくともこのタイプのペースメーカーを装着した患者さんは循環器内科の医師の監視下でしかCT検査は受けられなくなるだろう.
さらに,ほかのタイプでもこのようなことがないのかを十分検証してもらわないとペースメーカーを装着した患者さんの検査に対しては責任が負えないことにもなるだろう.他のタイプでは起きないことを厚生労働省が保証するわけはないだろうから,きっと事故が起きればまた責任は現場の医師が負うことになるのだろう.
臨床の現場では誰も知らないことであれば不可抗力ともいえるだろうが,こうしてニュースになるような副作用は知らなかったでは済まされない.確率的には非常に低いのではあるが,事故が起きる可能性があることをあらかじめ説明して同意を得なければならないのである.
現実的にはどう対応すればいいのかまだわからないが,CT検査の前後に心電図検査が必須なんてことにでもなったら面倒なことだ.また,それによって異常が意外にたくさん起きていることがわかったりしたら循環器内科へご依頼とさらに面倒なことになりかねない.ちょっと心配しすぎだろうか.
重症心不全などで心臓ペースメーカーを装着した患者がコンピューター断層撮影(CT)検査を受けた際、患者に合わせてあった心拍数が基本設定に戻る不具合が11件起きていたことが26日、厚生労働省のまとめで分かった。
メドトロニック社製の「InSync8040」で、2003年5月に輸入承認され約680台が出荷されている。健康被害が出たケースはないが、脈が遅くなったり動悸(どうき)が起きたりして重い被害が出る恐れもある。
厚労省は、製品の添付文書にCT装置によるエックス線照射を行わないよう追記することを同社に指示し、「医薬品・医療機器等安全性情報」で医療関係者に注意喚起をした。他の製品でも同様の事例がないか調査している。
報告によると、装着した患者がCT検査を受けたところ、ペースメーカーの心拍数が1分間に60の基本設定に固定される事例が、昨年4月-今年3月末までの1年間に11件あった。』
今でもペースメーカーを装着した患者さんはMR-CT(核磁気共鳴CT)検査を受けることはできない.携帯電話と同じく磁力により誤動作する可能性があるからだが,今まではエックス線CT検査ではそのようなことはないと信じられてきた.
だが,このような事例があることがわかり添付文書にCT装置によるエックス線照射を行わないよう追記されることになれば少なくともこのタイプのペースメーカーを装着した患者さんは循環器内科の医師の監視下でしかCT検査は受けられなくなるだろう.
さらに,ほかのタイプでもこのようなことがないのかを十分検証してもらわないとペースメーカーを装着した患者さんの検査に対しては責任が負えないことにもなるだろう.他のタイプでは起きないことを厚生労働省が保証するわけはないだろうから,きっと事故が起きればまた責任は現場の医師が負うことになるのだろう.
臨床の現場では誰も知らないことであれば不可抗力ともいえるだろうが,こうしてニュースになるような副作用は知らなかったでは済まされない.確率的には非常に低いのではあるが,事故が起きる可能性があることをあらかじめ説明して同意を得なければならないのである.
現実的にはどう対応すればいいのかまだわからないが,CT検査の前後に心電図検査が必須なんてことにでもなったら面倒なことだ.また,それによって異常が意外にたくさん起きていることがわかったりしたら循環器内科へご依頼とさらに面倒なことになりかねない.ちょっと心配しすぎだろうか.
コメント