わかっちゃいるけどやめられない?
2004年12月28日 医食同源『--喫煙で年間483万人死亡 全世界の死因の12% 1位は心臓血管病 米研究グループが調査 --
喫煙が原因で2000年の1年間に死亡したと考えられる30歳以上の人は、全世界で483万人に達し、死因の12%を占めるとの調査結果を、米ハーバード大のマジド・エザッチ博士らの研究グループが25日までにまとめた。
先進国と発展途上国の死者はほぼ同数だが、途上国ではアジアや西太平洋地域に集中。死因となったのはいずれも心臓血管系の病気が1位、途上国では慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)など呼吸器系疾患の割合が高い傾向が見られた。
喫煙による死亡数は従来約500万人とされてきたが、地域や死因別に詳細に推定したのは初めて。研究グループは「地域ごとの喫煙傾向の特徴も踏まえ、途上国などでの対策を強化しなければ、健康被害はさらに深刻になる」と警告している。研究グループは、世界保健機関(WHO)が分けている世界6地域を、先進国と発展途上国、子供の死亡率などで、さらに計14ブロックに細分。喫煙と肺がんに関する研究データなどから、地域ごとに喫煙による死者数を推定した。
合計483万人の死者のうち、女性は2割。途上国では死者の集中地域があり、インドやバングラデシュなど7カ国のブロックと、中国やカンボジアなど22カ国のブロックで、死者がそれぞれ約80万人に達した。
先進国での死因は心臓血管の病気が一番多く約100万人。次いで肺がん(約50万人)、COPD(約30万人)の順だった。
一方、途上国のCOPDの比率は先進国の2倍以上で、他の呼吸器疾患も含め全体の4割を占めた。研究グループは、石炭や動植物由来の燃料で家の中の空気が汚れていると、たばこにより体への影響がより強められる可能性を指摘している。』
『--喫煙男性は飲みすぎに注意 酒量多いとがんの危険増加--
たばこを吸う男性は飲酒量が増えるにつれ、がんになる危険が高くなる-。こんな大規模疫学調査の結果を厚生労働省研究班(主任研究者、津金昌一郎(つがね・しょういちろう)・国立がんセンター予防研究部長)が24日までにまとめた。日本酒で1日平均3合(ビールなら同大瓶3本)以上の人は、「時々飲む」人に比べ危険性が倍以上になるという。研究班は「アルコールをアセトアルデヒドに分解する酵素が、たばこが含む発がん物質も活性化するのではないか」と分析。他の研究結果も考慮し、飲酒は日本酒で1日1合(ビールなら同大瓶1本)程度までにすべきだとしている。
研究班は40-50代の男女約7万3000人を1990年から約10年間追跡。飲酒、喫煙習慣とがんとの関連を調べた。
男性喫煙者の場合、1日の飲酒量が日本酒で平均3合以上、同2-3合の人のがん発生率は、「時々飲む」人に比べそれぞれ2.32倍、1.93倍に達した。非喫煙者ではこうした傾向はなかった。ただ、食道がんや肝臓がんなど、飲酒との関連が強いがん個別では、酒量に応じ発生率は高まった。また、女性は定期的に飲酒する人が少なく、男性のような傾向はみられなかったという。
研究班によると、日本酒1合は焼酎で0.6合、ウイスキーでダブル1杯、ワインでグラス2杯程度に相当する。』
喫煙や多量の飲酒が体に悪いことに異論を唱える人はさすがにもういないのだろうが,禁煙できない人は大勢いるし,自分がそれらの依存症だという病識さえない人もまだたくさんいると思われる.だが,生活習慣病の本当の恐さを知るのは病気になってからというのだから病識がないというのは哀れなものである.「人間は未来を知らされていない」というのはトルストイの民話集の一節だが,仮に生活習慣が原因で病気になることを知らされていたとしてもまだやめられないのが人間のような気がする.
スマトラ沖大地震では現時点で2万人以上が亡くなったようだ.被害に遭った人々には誠にお気の毒であるが,台風,地震,津波,火山噴火などの自然現象に対しては人間はまだほとんど無力だということを毎度思い知らされているだけだ.地球は人間の存在に関係なくその姿を変え続けているということなのだろう.とは言えプーケットに余暇に行った人々にとってはまさに天国から地獄だっただろう.
地球の歴史からみれば人間はほんの一瞬の存在にすぎないが,これほどまでに人間が増えて地球環境に変化を与えればそのうち人間自身の手で地球環境を激変させることになるかも知れない.それは人類が地球史上最も繁栄した生物である証になるのかも知れないが,自ら造り出した環境に適応して絶滅をまぬがれることができるのだろうか.
開発による環境破壊もある意味で喫煙と同じようなものに思える.悪いのはわかっているがやめられない.もうすぐ2004年も終わりである.明日の事も知ることのできない我が身ではあるが,来年はいったいどんな1年になるのであろうか.
喫煙が原因で2000年の1年間に死亡したと考えられる30歳以上の人は、全世界で483万人に達し、死因の12%を占めるとの調査結果を、米ハーバード大のマジド・エザッチ博士らの研究グループが25日までにまとめた。
先進国と発展途上国の死者はほぼ同数だが、途上国ではアジアや西太平洋地域に集中。死因となったのはいずれも心臓血管系の病気が1位、途上国では慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)など呼吸器系疾患の割合が高い傾向が見られた。
喫煙による死亡数は従来約500万人とされてきたが、地域や死因別に詳細に推定したのは初めて。研究グループは「地域ごとの喫煙傾向の特徴も踏まえ、途上国などでの対策を強化しなければ、健康被害はさらに深刻になる」と警告している。研究グループは、世界保健機関(WHO)が分けている世界6地域を、先進国と発展途上国、子供の死亡率などで、さらに計14ブロックに細分。喫煙と肺がんに関する研究データなどから、地域ごとに喫煙による死者数を推定した。
合計483万人の死者のうち、女性は2割。途上国では死者の集中地域があり、インドやバングラデシュなど7カ国のブロックと、中国やカンボジアなど22カ国のブロックで、死者がそれぞれ約80万人に達した。
先進国での死因は心臓血管の病気が一番多く約100万人。次いで肺がん(約50万人)、COPD(約30万人)の順だった。
一方、途上国のCOPDの比率は先進国の2倍以上で、他の呼吸器疾患も含め全体の4割を占めた。研究グループは、石炭や動植物由来の燃料で家の中の空気が汚れていると、たばこにより体への影響がより強められる可能性を指摘している。』
『--喫煙男性は飲みすぎに注意 酒量多いとがんの危険増加--
たばこを吸う男性は飲酒量が増えるにつれ、がんになる危険が高くなる-。こんな大規模疫学調査の結果を厚生労働省研究班(主任研究者、津金昌一郎(つがね・しょういちろう)・国立がんセンター予防研究部長)が24日までにまとめた。日本酒で1日平均3合(ビールなら同大瓶3本)以上の人は、「時々飲む」人に比べ危険性が倍以上になるという。研究班は「アルコールをアセトアルデヒドに分解する酵素が、たばこが含む発がん物質も活性化するのではないか」と分析。他の研究結果も考慮し、飲酒は日本酒で1日1合(ビールなら同大瓶1本)程度までにすべきだとしている。
研究班は40-50代の男女約7万3000人を1990年から約10年間追跡。飲酒、喫煙習慣とがんとの関連を調べた。
男性喫煙者の場合、1日の飲酒量が日本酒で平均3合以上、同2-3合の人のがん発生率は、「時々飲む」人に比べそれぞれ2.32倍、1.93倍に達した。非喫煙者ではこうした傾向はなかった。ただ、食道がんや肝臓がんなど、飲酒との関連が強いがん個別では、酒量に応じ発生率は高まった。また、女性は定期的に飲酒する人が少なく、男性のような傾向はみられなかったという。
研究班によると、日本酒1合は焼酎で0.6合、ウイスキーでダブル1杯、ワインでグラス2杯程度に相当する。』
喫煙や多量の飲酒が体に悪いことに異論を唱える人はさすがにもういないのだろうが,禁煙できない人は大勢いるし,自分がそれらの依存症だという病識さえない人もまだたくさんいると思われる.だが,生活習慣病の本当の恐さを知るのは病気になってからというのだから病識がないというのは哀れなものである.「人間は未来を知らされていない」というのはトルストイの民話集の一節だが,仮に生活習慣が原因で病気になることを知らされていたとしてもまだやめられないのが人間のような気がする.
スマトラ沖大地震では現時点で2万人以上が亡くなったようだ.被害に遭った人々には誠にお気の毒であるが,台風,地震,津波,火山噴火などの自然現象に対しては人間はまだほとんど無力だということを毎度思い知らされているだけだ.地球は人間の存在に関係なくその姿を変え続けているということなのだろう.とは言えプーケットに余暇に行った人々にとってはまさに天国から地獄だっただろう.
地球の歴史からみれば人間はほんの一瞬の存在にすぎないが,これほどまでに人間が増えて地球環境に変化を与えればそのうち人間自身の手で地球環境を激変させることになるかも知れない.それは人類が地球史上最も繁栄した生物である証になるのかも知れないが,自ら造り出した環境に適応して絶滅をまぬがれることができるのだろうか.
開発による環境破壊もある意味で喫煙と同じようなものに思える.悪いのはわかっているがやめられない.もうすぐ2004年も終わりである.明日の事も知ることのできない我が身ではあるが,来年はいったいどんな1年になるのであろうか.
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