時間外労働はやめよう
2004年11月5日 医療の問題 コメント (2)『北海道富良野市の民間病院に勤務していた小児科の男性医師=当時(31)=が突然死したのは過剰な時間外労働などが原因として、医師の家族が5日までに、旭川労働基準監督署に労災申請した。
代理人の高崎暢(たかさき・とおる)弁護士によると、医師は昨年10月6日未明、自宅で突然意識不明となり、約3時間後に搬送された富良野市にある勤務先の病院で死亡した。この病院に赴任して5日目だった。 前任の道内の市立病院に勤務していたときは、約8時間の通常勤務に加え、当直や呼び出しなどで、月に2、3日しか休んでおらず、死亡前の1年間で少なくとも月100時間以上の時間外労働が続いていたという。
高崎弁護士は「時間外労働に加え、転勤で人間関係のストレスなどが急速に高まっていた」と申請の理由を話している。』
脳外科医になりたての頃はそもそも労働時間の規定があることなど知らなかった.大学での研修というか雑用ははほとんどエンドレスだったし,先輩医師の言うことは絶対であった.だが,医師もただの職業という最近の研修医の考えを知るにつれて時間外もはたらくことに使命感を持つ必要はないことに気がついた.
良質な医療を提供するには医師にも休暇は必要である.まじめに医療に関わるほどに医師の身体的,精神的ストレスはたまるものである.適当なところで気分転換をしなければそのツケは自分だけでなく患者にもまわるということに気がついたほうがいい.
地方で自分しか医師がいないとかいうのでなければ緊急性の無い患者の夜間診療は勇気を持って断るのもいいだろう.一人しか患者がいないのならともかくも当直医は本来は入院患者のためにいるのである.自称急患は夜間急病センターにいくのが本当だろう.家から近いからとか仕事が遅く終わったからとか明日も日中は仕事があるからなどという理由でやってくる患者の相手をまともにやる必要はないだろう.
急患ならせめて急病センターかいつもかかっている開業医の紹介状でも持って救急車でやってきてほしいものだ.夜中に放射線技師を呼んで日中と同じ検査をすべてやったあげくに,異常がないとわかったら満足して帰っていくなんてのは馬鹿げている.
病院の経営を考えて患者や家族の機嫌をとるような情けない医師も最近多くなったようだが,何をそんなに怖がっているのだろうか.自分から病院をコンビニ化するのはもうやめていいんではないだろうか.コンビニの店員ならそもそも時間外に働く必要もないだろう.
当直医に急患を担当させるのもやめるべきだろう.当直も週に何回もあればそれだけでかなり疲れるものだ.厚生労働省ももっとしっかり時間外労働の規制をするべきだろう.それが患者の安全にもつながるのだから.夜間の救急患者の診療は当直医のほかに救急担当医を用意できる病院のみに認可するのが本当だろうと思うのだがどうだろうか.
代理人の高崎暢(たかさき・とおる)弁護士によると、医師は昨年10月6日未明、自宅で突然意識不明となり、約3時間後に搬送された富良野市にある勤務先の病院で死亡した。この病院に赴任して5日目だった。 前任の道内の市立病院に勤務していたときは、約8時間の通常勤務に加え、当直や呼び出しなどで、月に2、3日しか休んでおらず、死亡前の1年間で少なくとも月100時間以上の時間外労働が続いていたという。
高崎弁護士は「時間外労働に加え、転勤で人間関係のストレスなどが急速に高まっていた」と申請の理由を話している。』
脳外科医になりたての頃はそもそも労働時間の規定があることなど知らなかった.大学での研修というか雑用ははほとんどエンドレスだったし,先輩医師の言うことは絶対であった.だが,医師もただの職業という最近の研修医の考えを知るにつれて時間外もはたらくことに使命感を持つ必要はないことに気がついた.
良質な医療を提供するには医師にも休暇は必要である.まじめに医療に関わるほどに医師の身体的,精神的ストレスはたまるものである.適当なところで気分転換をしなければそのツケは自分だけでなく患者にもまわるということに気がついたほうがいい.
地方で自分しか医師がいないとかいうのでなければ緊急性の無い患者の夜間診療は勇気を持って断るのもいいだろう.一人しか患者がいないのならともかくも当直医は本来は入院患者のためにいるのである.自称急患は夜間急病センターにいくのが本当だろう.家から近いからとか仕事が遅く終わったからとか明日も日中は仕事があるからなどという理由でやってくる患者の相手をまともにやる必要はないだろう.
急患ならせめて急病センターかいつもかかっている開業医の紹介状でも持って救急車でやってきてほしいものだ.夜中に放射線技師を呼んで日中と同じ検査をすべてやったあげくに,異常がないとわかったら満足して帰っていくなんてのは馬鹿げている.
病院の経営を考えて患者や家族の機嫌をとるような情けない医師も最近多くなったようだが,何をそんなに怖がっているのだろうか.自分から病院をコンビニ化するのはもうやめていいんではないだろうか.コンビニの店員ならそもそも時間外に働く必要もないだろう.
当直医に急患を担当させるのもやめるべきだろう.当直も週に何回もあればそれだけでかなり疲れるものだ.厚生労働省ももっとしっかり時間外労働の規制をするべきだろう.それが患者の安全にもつながるのだから.夜間の救急患者の診療は当直医のほかに救急担当医を用意できる病院のみに認可するのが本当だろうと思うのだがどうだろうか.
コメント
本当に患者のモラルの低下が多く、対応に困っています。うちの病院は脳外、循内、心外、消化器外科を主に行っている病院です。基本的にかかりつけの患者さんを断ってはいけないというルールがあり、脳外の当直の医者が循内にかかっている患者さんを診なければいけない状況だったり、医者だったらなんでも診れると思って患者さんも多いです。
この前、うちに病院に何度か通院暦があって、2度肺炎で入院している患者さんから、問い合わせがありました。内容は息が苦しくて、はーはーいっていると、前日から喉が痛く、風邪ぎみだったとのことです。熱はT37.2度で家が近いし、何度かかかっているから診て欲しいとのことでした。当直医に確認したところ、夜間救急病院にかかってくださいとのことで、患者さんに伝えました。夜間病院を紹介し、電話をかけて聞いてみたらどうですか?と話したところ、「もういいです。そちらも夜間にもいかない」と怒って電話を切られました。とても後味が悪かったです。高齢だったと事も、家が近いということも分かりますが、Drが診ないといわれては看護師として何もできません。自分が悪いのかと自分を責めてしまいました。