官僚は政治家の無能さを笑っているだろう
2004年8月6日『使用済み核燃料の処理費用をめぐる3月の国会虚偽答弁問題で、中川昭一経済産業相は5日、大臣報酬20%を1カ月間返納するとともに、新たに10人を口頭で厳重注意する処分を行うと発表した。また、資源エネルギー庁が作成したとみられる「再処理は経済的にかなり不利」などと結論付けた試算など、新たな資料が経済産業省内で見つかったことも明らかにした。処分されたのは、安達健祐・同庁電力・ガス事業部長(3月当時は同省官房総務課長)ら10人。中川経産相は、処理の直接処分の場合のコスト試算をしたことはなかったとする日下一正・資源エネルギー庁長官(現・経済産業審議官)の答弁時に、「間違いを知りながら、何も行動しなかった」と処分の理由を説明。再発防止のため省内に「文書管理業務委員会」(仮称)を設置、行政文書の管理や公開のあり方を見直す意向を示した。同省はすでに日下氏ら3人を訓告、厳重注意処分にしている。』
『使用済み核燃料の処理費用をめぐる虚偽答弁問題について、中川昭一経済産業相は5日の追加処分と新資料発見の発表で「一応の区切りとしたい」との考えを示した。しかし「正しいデータの提示がないまま、核燃料サイクルが推進されていくのはおかしい」との批判は今後も続くとみられ、原子力委員会などでのサイクル見直し論議に影響を与えそうだ。内部調査は7月6日から約1カ月間、経済産業省内に保存されていた300万ページ分の文書の検索と、答弁の間違いに気付く可能性がある職員25人への聴き取り方式で実施された。その結果、当時の同省官房や資源エネルギー庁電力・ガス事業部の10人が、虚偽答弁の発覚前に試算の存在を知っていたことが判明した。中川経産相は「上司に報告しなかったことは不思議で、率直に『えっ』と感じた。省内の緊張感のなさや風通しの悪さの問題」と語った。一方、同日新たに公表された資料は、試算を提示した審議会の議事録や配布資料などで、このうち93年12月に作成された「原子燃料サイクルの経済性」では、経済協力開発機構(OECD)試算をベースにした計算の結果、「再処理は直接処分の場合に比べて経済的にかなり不利となる」との結論を示していた。ただ、同庁は「前提の条件の置き方がかなり大ざっぱであり、データも古い」などとして、現時点での比較材料にはならないとしている。』
学者ばかという言葉があったが,さしずめ政治家は選挙バカといったところだろう.自分の管轄する省庁の中で起こっていることがわからないのは時代劇で言えばバカ殿といったところだろう.もっとも政治家になる人より官僚になる人のほうが頭がいいわけだからよほど気をつけていないとだまされても気がつかないわけである.
大臣報酬20%を1カ月間返納などというのはまことに恥ずかしいことであるが,まあ本人は知らなかったというのではあきれるほかないというかあきらめるほかないだろう.以前に米国のハーバード大学の教授が日本の核燃料サイクルは採算性が悪いことを指摘したことがあったが,エネルギー政策はわが国の生命線ということを真剣に感じられる政治家はいったい何人いるのであろうか.
イラク戦争は石油の利権をめぐる米国のための戦争だったことがわかっていても,そんな米国の後ろに立っておこぼれに預かることを情けないと思える政治家はほとんど存在していないのだろう.そうでなければもっと真剣に原子力エネルギーの利用について検討しなければならない.政治家には日本の将来について大きな責任があるはずなのだが,こんなニュースをみてその実務能力に疑問を持ってしまうのは私だけだろうか.
中川昭一さん北海道選出の議員として自分の仕事をしっかりやってくださいね.
『使用済み核燃料の処理費用をめぐる虚偽答弁問題について、中川昭一経済産業相は5日の追加処分と新資料発見の発表で「一応の区切りとしたい」との考えを示した。しかし「正しいデータの提示がないまま、核燃料サイクルが推進されていくのはおかしい」との批判は今後も続くとみられ、原子力委員会などでのサイクル見直し論議に影響を与えそうだ。内部調査は7月6日から約1カ月間、経済産業省内に保存されていた300万ページ分の文書の検索と、答弁の間違いに気付く可能性がある職員25人への聴き取り方式で実施された。その結果、当時の同省官房や資源エネルギー庁電力・ガス事業部の10人が、虚偽答弁の発覚前に試算の存在を知っていたことが判明した。中川経産相は「上司に報告しなかったことは不思議で、率直に『えっ』と感じた。省内の緊張感のなさや風通しの悪さの問題」と語った。一方、同日新たに公表された資料は、試算を提示した審議会の議事録や配布資料などで、このうち93年12月に作成された「原子燃料サイクルの経済性」では、経済協力開発機構(OECD)試算をベースにした計算の結果、「再処理は直接処分の場合に比べて経済的にかなり不利となる」との結論を示していた。ただ、同庁は「前提の条件の置き方がかなり大ざっぱであり、データも古い」などとして、現時点での比較材料にはならないとしている。』
学者ばかという言葉があったが,さしずめ政治家は選挙バカといったところだろう.自分の管轄する省庁の中で起こっていることがわからないのは時代劇で言えばバカ殿といったところだろう.もっとも政治家になる人より官僚になる人のほうが頭がいいわけだからよほど気をつけていないとだまされても気がつかないわけである.
大臣報酬20%を1カ月間返納などというのはまことに恥ずかしいことであるが,まあ本人は知らなかったというのではあきれるほかないというかあきらめるほかないだろう.以前に米国のハーバード大学の教授が日本の核燃料サイクルは採算性が悪いことを指摘したことがあったが,エネルギー政策はわが国の生命線ということを真剣に感じられる政治家はいったい何人いるのであろうか.
イラク戦争は石油の利権をめぐる米国のための戦争だったことがわかっていても,そんな米国の後ろに立っておこぼれに預かることを情けないと思える政治家はほとんど存在していないのだろう.そうでなければもっと真剣に原子力エネルギーの利用について検討しなければならない.政治家には日本の将来について大きな責任があるはずなのだが,こんなニュースをみてその実務能力に疑問を持ってしまうのは私だけだろうか.
中川昭一さん北海道選出の議員として自分の仕事をしっかりやってくださいね.
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