『厚生労働省は14日、献血血液の安全対策や輸血による副作用・感染症報告数など、血液にまつわる情報を初めて1冊にまとめた「2004年版血液事業報告」を公表した。昨年問題化した、エイズウイルス(HIV)などが日赤の高感度検査をすり抜けてしまう現状も図解入りで説明し「感染症検査のために献血をするのはやめましょう」と呼び掛けている。A4判で55ページ。今後、5000部を都道府県などに配布するほか、厚労省ホームページでも公表する。「血液の白書」として年1回、内容を更新するという。事業報告は、献血された血液が製剤に加工される流れなどを解説。HIVや肝炎ウイルスに感染した直後に献血すると、高感度検査でも検出できない「空白期間」があることをグラフ付きで説明している。献血時のHIV検査で陽性だった人数は02年が82人と5年前の1.5倍に増えており、検査目的の献血が「血液製剤の安全性に支障を来しかねない」と警告した。』

現在,医療の現場ではHIV検査は患者の同意のもと健康保険外での任意検査というたてまえになっている.だが,確実にHIVの患者は増加してきており輸血製剤に関しては厚労省も危機感を持つようになったのかもしれない.

HIV検査に健康保険が使えなければ「感染症検査のために献血をするのはやめましょう」と呼び掛けてもやめるものはいないだろう.もともと身に覚えがあるような感染症に関する理解の低い人たちににそんなことを言っても無駄であろう.

病気やけがの人のことより自分のHIV感染が気になるものに献血の意味を説いても意味はないだろう.それよりもHIV検査は健康保険で義務化したほうが今後はHIV感染の拡散を予防する意味では効果が高いだろう.義務化というと抵抗があるかもしれないが,そんな人たちはアジアで急増しているHIV感染者の現状を知るべきである.

いずれにしてもこれだけHIV感染者が増えてくるといずれは輸血の適応はさらに縮小され,輸血を拒否する患者も増加してくることが予想される.早急に人工血液が完成されることを期待したい.

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