いまさらながら

2004年4月26日
『喫煙によって日本人男性は毎年8万人、女性は同8000人ががんになっているとの試算を、厚生労働省研究班(班長・津金昌一郎(つがね・しょういちろう)国立がんセンターがん研究予防部長)が大規模調査に基づきまとめ、23日に公表した。
 がんは毎年、男性28万人、女性20万人に発生。喫煙が原因のがんは約2割に当たることになり、研究班は「たばこがなければ約9万人は、がんにならずに済む。たばこの影響の大きさがあらためて裏付けられた」としている。研究班は、40-69歳の男女9万人を8?11年間追跡調査。たばこを吸わない人に比べ、男性喫煙者は1.6倍、以前吸っていてやめた男性は1.4倍、女性は喫煙者もやめた人も1.5倍、がんの発生率が高くなっていた。男性の喫煙者は46%、やめた人は28%、女性ではそれぞれ10%、3%とされ、今回の調査結果を基に日本全体での影響を試算。男性はがんの29%、女性は4%がたばこが原因で発生していると推定した。今回の試算は、受動喫煙を考慮していない。たばこを吸わない人の一部が受動喫煙の影響によりがんになっているとすると、たばこの影響はもう少し大きくなるのではないかという。』

今となっては癌だけでなく脳梗塞や狭心症といった疾患についても喫煙は明らかに原因の一部であることに異論を唱えられる医師はいないであろう,このことから喫煙者と非喫煙者の健康保険料が同じであることは,受動喫煙と同様にかなり非喫煙者に不利な状況であると言える.

一方で若年者の喫煙はあまり減っておらず,喫煙の害が社会的に十分に認識されていないことをうかがわせる.無知な若者の健康被害を防ぐには消費税を上げる前にたばこ税を今の10倍くらいにしたほうが経済効果も含めて長期的な利点は多いかもしれない.

ついでに言わせてもらうと酒については一日当りビール1缶くらいで心血管疾患が減少するというデータがあるので酒税はむしろ減額してほしいところである.もっとも飲み過ぎは脳出血のリスクが増大するらしいので適量を守ることである.

病気はなるべくしてなるものというのが日頃から患者を診ていて思うことであるので,病気になった人のような生活習慣をとらないように日頃から気をつけるようにするというのがいまさらながらの健康法といえるのかもしれない.

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

最新のコメント

日記内を検索