医師のバーゲンセール
2004年4月2日『東北大病院(仙台市青葉区)は2日までに、4月から夜間や休日の当直ローテーションに組み入れる大学院生の医師へ支払う手当を月2万-10万円とすることを決めた。研究に支障をきたすことがないよう、当直は多くても週1回とし、金額は医局に所属する医師の最低額と同程度とした。同病院は、4月からの国立大の独立行政法人化に伴い、医師全員に労働基準法が適用され、人繰りが難しくなることなどから院生を当直に組み入れる必要があるとして、支給額などを検討していた。同病院はローテーションに組み入れる大学院生は「学外の病院で1人前の医師として務まるような学生に依頼する」と説明している。』
「学外の病院で1人前の医師として務まるような学生」という言い方がなんとも妙だが,要するに一人で当直業務のできる医師ということだろう.私は大学院生のとき他の病院での当直料は平日で4-5万円だったと記憶している.東北大病院の月2万-10万円で当直は多くても週1回ということは当直料は平日1.5-2万円で休日2−2.5万円というところだろうか.だとすると当時の私と比較しても半額以下である.これをバーゲン価格と言わずしてなんと言おうか.
大学院生は学外でバイトすればこの2-3倍は稼げるのであるから,これは一方的に賃金を低く抑制し,学外でのバイトを禁止するという不当な行為であろう.このバーゲン価格の当直に泣き寝入りした大学院生が将来教授になって寄付金で元を取ろうというならその気持ちもわからない話でもない.大学院生は学位がとれないのでは意味がないから我慢するしかないのである.これが労働基準法違反にならないのなら労働者の権利を守る法の意味はどこにあるのだろうか.
大学病院が地方病院から医師を引き剥がし,それをバーゲン価格で働かせることにしか活路を見出せない時代になったのであればその崩壊も目前である.そういえば,東北大病院は確か麻酔科医が足りなくなって定期手術もこなせなくなりそうという話も聞いたが関係あるのだろうか.
「学外の病院で1人前の医師として務まるような学生」という言い方がなんとも妙だが,要するに一人で当直業務のできる医師ということだろう.私は大学院生のとき他の病院での当直料は平日で4-5万円だったと記憶している.東北大病院の月2万-10万円で当直は多くても週1回ということは当直料は平日1.5-2万円で休日2−2.5万円というところだろうか.だとすると当時の私と比較しても半額以下である.これをバーゲン価格と言わずしてなんと言おうか.
大学院生は学外でバイトすればこの2-3倍は稼げるのであるから,これは一方的に賃金を低く抑制し,学外でのバイトを禁止するという不当な行為であろう.このバーゲン価格の当直に泣き寝入りした大学院生が将来教授になって寄付金で元を取ろうというならその気持ちもわからない話でもない.大学院生は学位がとれないのでは意味がないから我慢するしかないのである.これが労働基準法違反にならないのなら労働者の権利を守る法の意味はどこにあるのだろうか.
大学病院が地方病院から医師を引き剥がし,それをバーゲン価格で働かせることにしか活路を見出せない時代になったのであればその崩壊も目前である.そういえば,東北大病院は確か麻酔科医が足りなくなって定期手術もこなせなくなりそうという話も聞いたが関係あるのだろうか.
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